※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

グリーン・グリーンズ ◆OZbjG1JuJM





 ……固い。
 人間並の痛覚とかを持っているワタシはそんなことを考えながらゆっくりとまぶたを開けました。
 視線の先にはわずかに星々が光っていて、その脇で眩い光を放つ街頭が星の光を妨げているのはすぐに理解できました。
 どうやらここは道路の上みたいです。起き上がると辺りには明かりが消えた家が立ち並んでいて、妙な違和感を放っていました。
 その光景からワタシは形容しがたい不気味さを感じ、更にそれはついさっきあの場所で見た光景を連想させてしまったのです。

 右上、左上と名乗った恐ろしい二人組の男女。
 バトルロワイアルという狂気の宴。
 そして――その最初の犠牲者となってしまった男の人。
 ヤクザとかなんとか言ってたということはもしかしたら悪い人なのかもしれないけど、だからといってこんなことで理不尽に命を奪われていいはずがないのです。

 それらが脳裏に浮かぶと同時に、言い知れない寒気が全身を駆け巡りました。
 リンちゃんやレンくん、お兄ちゃんお姉ちゃん、ハクちゃんにネルちゃんにテトちゃん、がくぽさんにルカさん。
 そしてご主人さま――大切な人がいなくなってしまうかもしれない。もしくはワタシから会えなくなるような所へ追いやられるかもしれない――

「助けて、ご主人さま……!」
 自分の敬愛する人物の名前を呼んで、思わず眼に涙が溜まりかけたその瞬間でした。


「ワ゛ァァァァァァァァ!!!」
「きゃぁぁあぁぁぁぁ!!?」

 おやかたー! 空からおヒゲの子がー!!


 緑色の帽子に緑色のシャツ、そしてオーバーオール。妙にひょろながくて丸い鼻、そしてたくましい? ヒゲ。
 なんだか目を話すと存在を忘れてしまいそうなおじさんは割とすぐに目を覚ましました。
 それにしてもどう見ても二階から飛び降りたように見えるのに割と平気そうなのはなんでだろう……。

 とりあえず敵意がないことはちゃんと伝えてから詳しく話を聞いてみました。
 あ、ちなみにどうやらおじさんが落ちてきたのはは家の手すりの上に飛ばされたからだそうです。……不運な人だなあ。

 本当だったら警戒とかするべき場面なのでしょうが、起き上がったおじさんは、どう見てもひ弱な女の子にしか見えないワタシを見るなりうわぁうわぁと盛大にビビりはじめたのです。
 その反応に、ボーカロイドでも女の子の心をちゃんと持ってるワタシは若干ムッとしながらもなんとかおじさんを落ち着かせてあげました。
 あのパニックのなかで攻撃とかしてこなかったってことは多分悪い人じゃないんだと思います。
 ……いや、そう思いたいのかもしれません。こんなにたくさん人がいて、知り合い以外がみんな敵だなんて考えたくもありませんから……

 実際、おじさんは悪い人ではありませんでした。私を見てビビったことを恥じながらも丁寧に謝罪をすると、これまた丁寧に自己紹介をしてくれました。
 おじさんはルイージという名前だそうで(なんとなく、定期的に名前を呼ばないと忘れちゃいそうな気がしました)、キノコ王国という所に住んでいるのだそうです。
 さらに世界的英雄だというマリオっての人の弟なのだそうで、彼自信もお兄さんについて冒険したことがあるのだそうですが……

「それ、本当の話なんですか……?」
「え!? もしかして疑ってるのかい!?」

 いや、流石に疑いますよルイージさん。
 まず私はキノコ王国なんて国を聞いたことがないです。とはいえワタシは頭があんまり良いわけでもなく、辞書機能なんて便利なものはないのでワタシが知らないだけなのかもしれません。

 だけどマリオって人の話はなんというか……正直、だいぶうさんくさかったです。
 だってクッパ(なんかの料理の名前だったような)という亀の怪物にさらわれたお姫様を何度も助けに行っただとか、そのために絵の世界だの恐竜の島だの宇宙だのに行ったとか。
 そんな御伽噺みたいな話をいきなり聞かされても、いきなり信じるのはちょっと難しいです。
 ルイージさんがウソを言うような人じゃなければ、ご主人さまやネルちゃんが言う「精神病院を勧めるべき人」なんでしょうか?

「でも、本当のことなんだよ……あっ、そうだ! 冒険の証拠は持ってないけど、冒険をしてこれたって証拠なら見せられるよ!」
 ワタシの不審そうな目線を察したのか、気弱そうな見た目通りにおろおろしていたルイージさんは急に天命を受けたように顔を明るくすると足を力み始めました。

「いくよっ! よく見ててね!」
 まさか、と私が言いかけたその瞬間。ルイージさんは床を強く蹴り……


「イヤッホォォォォォォォホグアッ!?」


 ――突き出たベランダの床に思いっきり頭突きをかまして再び墜落しました。


 あ……この人、こういう人なんだろうなあ……
 殺し合いなんていう本当ならもっと震え上がったり緊迫するような状況で、私はそんなことを漠然と思っていたのでした。


 は、拝啓ご主人さま。……なんかいきなりとんでもないというか、微妙な事態に巻き込まれてしまいました。
 ものすごく、恐怖的な意味での不安とは違った不安を抱えてしまった気はしますが……

 絶対、生きて帰ります。この殺し合いをなんとかして、ええと具体的にどうするかは考えてないのですがとにかくなんとかして。
 だから待ってて下さいねご主人さま。そして平和な元の世界でワタシに歌わせてください。



【A-2 住宅街/一日目・深夜】
【初音ミク@VOCALOID2】
[状態]:不安(やや和らいだ)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品(0~3)
[思考・状況]
0.殺し合いから脱出したい
1.大丈夫かな……ルイージさん
2.知ってる人や殺し合いに乗ってない人と合流したい

【ルイージ@スーパーマリオシリーズ】
[状態]:臀部・頭部強打(ダメージはあまりない)、気絶
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品(0~3)
[思考・状況]
0.殺し合いはしない
1.(気絶)
2.ほ、本当なんだって!!
3.ぶっちゃけ超怖い。兄さんどこー!



sm00:オープニング 時系列順 sm02:バトルロワイアル~まったり(?)実況プレイ
sm00:オープニング 投下順 sm02:バトルロワイアル~まったり(?)実況プレイ
sm00:オープニング 初音ミク sm32:緑、抗い、決意にて
ルイージ sm32:緑、抗い、決意にて






| 新しいページ | 編集 | 差分 | 編集履歴 | ページ名変更 | アップロード | 検索 | ページ一覧 | タグ | RSS | ご利用ガイド | 管理者に問合せ |
@wiki - 無料レンタルウィキサービス | プライバシーポリシー