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熱き想いに導かれ ◆1WOpAbkgRc




「ここは・・・どこだ・・・?」

照明すら点いてない、暗い暗い駅の構内。
激戦によって気を失い、寝かされていたベジータは意識を取り戻した。

痛みと疲労の溜まっている身体を起こし、現状を確認する。
どこかの建物の中のようだ。美希か誰かに運び込まれたのだろうか。
壁に掛かっている時計で時間を確認する。
0時少し前・・・・・・・・・放送前に目覚められたようだ。

「・・・ブロリーはどうなった?」

自分達が戦っていたときからだいぶ時間がたっている。
あの化け物は死んだのか?

奴と戦っている途中、サンレッドも加勢しにきた。
それでもまだ生きているのだとしたら最悪だ。
自らもブロリーとの連戦で厳しい状態。
もはやどうすることもできなくなるだろう。

考えを進めているうちに放送が始まった。



「や・・・やったぞ!今度こそブロリーは死んだ!」

何よりの脅威であったブロリーが死んだ。
はっきりと放送で名前が呼ばれたのだ。間違いは無い。
もうあの化け物に恐怖することも無くなるのだ。
まだ安心といえる状況でないのにも関わらず叫び続ける。

「ハハハハハ!ざまあ見ろブロリーめ!
これでこのベジータ様の天下だ!」

気の済むまで喜んだ後、今後について考える。

当面の目的であるブロリー殺害は済んだ。
あとは生き残ってこのくだらないゲームから抜け出すだけだ。
抜け出す方法は二つ。優勝か脱出か・・・

ブロリーが死んだ今、残る参加者のほとんどはこの重傷の身体でも楽に殺せるだろう。
サンレッドの言っていたDIOという男はまだ生きているが、
サイヤ人なら回復も早いし、脱出の手段を探すより優勝を狙う方がリスクも低いし簡単なはずだ。

そう、簡単なはず。優勝を狙う方がいい。だが・・・・・・


―――もうミキは守られるだけの存在じゃないの・・・しゅーぞーさんは、ただの人間なのに戦ったの!

―――ベジータ達は命がけでそこまで戦果を挙げた。なら、俺はそれに応えないわけにはいかねぇ。

―――彼は私達の為に戦っているんですよ! 私のような弱者を、あなたのようなヘタレを守る為、ボロボロの身体で戦っている!

―――君達ならやれる。あのブロリーだって倒せるし、この殺し合いだってぶっ壊せる筈さ。



決断できない・・・・・・
共闘してきた仲間達の声が頭の中を駆け巡る。
奴らとはほんの一時、ブロリー討伐のために協力しただけだ。
俺にとってブロリーは邪魔な存在。奴らにとっても邪魔な存在。
互いの利益の為に共闘していただけにすぎない。
あちらが俺をどう思っていようと、それは変わりないはずだ。

だが逆に言えば、奴らがいたからこそブロリーを殺せた。
たこルカや修造達の言葉があったからこそ俺は奴に立ち向かえた。
俺一人だけでは文字通り手も足も出せなかっただろう。

思えば、あのときから俺は一度もブロリーに怯えていない。
それどころか、自分からブロリーに挑みに行った。
へタレを克服できたのも、ひとえに奴らのおかげだ。
プライドを何より大切にする俺にとっては、
それは一生掛かっても返せないぐらいでかい恩だ。

なのに奴らの希望を裏切って、サイヤ人の王子としての誇りが許すのか・・・?

だが、生き残って元の世界に帰ることの方も大事なはずだ。
ブルマやトランクスが待っているし、カカロットともまだ決着をつけていない。
まだまだやる事はある。このまま死ぬわけにはいかない。

「・・・・・・俺は、どうすればいいんだ・・・」

・・・一旦思考を中断する。
とりあえず、この傷や疲労をどうにかするのが先決だ。
優勝を目指すにしろ何にしろ、放っておくわけにはいかない。
数十分の休憩で大体の傷は塞がったが、
用心するに越したことは無い。

「病院に向かうか・・・人間の医療品でも無いよりはマシだろう。」

痛む身体を動かし、駅の外に出る。
そして病院に向かい歩くこと数分・・・

「!」

喉元に穴を開け、血溜まりに横たわっている星井美希の亡骸が目に入った。

ブロリーの死で感極まっていたからだろうか、
放送で名前が呼ばれたときはあまり感慨は浮かばず、さほど気に留めていなかったが、
それを目にした途端、心の底からある感情がこみ上げてきた。

放送ではサンレッドの名前も呼ばれていた。
共にブロリーと戦ったあの帽子の女もおそらく死んでいるだろう。

奴らにも死の恐怖はあったはずだ。
親しい人物との別れや、果たせずに潰える夢。
だがそれらを覚悟してなお、戦い続けていた。
赤き英雄も、熱血漢も、少女も、タコも。

そう、彼らは命を懸けて戦っていたのだ。
たとえこのような無残な結果になろうと、それでも運命を変えようとしていた。
そう思うと、目の前の物言わぬ死体がとても誇らしい物にベジータの目には見えた。

命を懸けるほどの覚悟・・・
それに比べると、生存を優先しようとする自分がとても小さく感じられる。
プライドを捨て、奴らに恩を返すことすらできずにこの殺し合いを終わらせていいのか・・・
そんな考えが頭をよぎった瞬間、ベジータの方針は決まっていた。

「フン、誇りに傷をつけたうえで抜け抜けと帰ろうなど、我ながら愚かな考えだったな。」

今まで悩んでいた自分がバカらしくなる。何を悩む必要があるのか。
自らブロリー討伐に向かったときから、死の恐怖など捨ててきたはずなのに。
あの漢の熱い言葉を聞いた時から、迷いなど消え去ったはずなのに。

漢は言っていた。一所懸命頑張れば、絶対必ずチャンスが来る、必ず目標達成できる、と。

思えばその漢の精神は、自分がナンバーワンと認めたライバルのそれとよく似ている。
奴は弛まぬ努力とド根性で、覆せなかったはずの差を埋めていった。
高みから見下していた自分を超えていった。

「一度苦汁を飲まされたというのに、忘れていたとはな・・・」

今の自分は本当に、サイヤ人の王子の地位を着るのにふさわしいのだろうか、と疑問にさえ思う。
ならばこの殺し合いを破壊し、失った誇りを取り戻そう。
道は出来ている。いや、彼らが指し示してくれた。

「悪いが、ご丁寧に弔っている暇は無い。これで我慢してもらう。」

美希の身体を傍の木にもたれさせながらベジータは呟く。
首の穴以外に目立った外傷が無いことから、彼女がブロリーに殺されたわけではないのはわかった。
まだこの近くに危険人物がいるかもしれないということを念頭に入れておき、
立ち上がって美希の亡骸を一瞥すると、再び病院に向けて足を進める。

ここに彼は決意する。殺し合いを破壊し、主催者の目論みを崩すことを。
それを行うのは容易くないだろうが、それを承知で目指していく者達がいた。

「一つの所に命を懸ける、か・・・」

ある者は英雄としての己の使命を果たすために。
ある者は非力ながらも不屈の精神で少しでもゴールに近づくために。
ただの人間やタコでさえも、俺が化け物と恐れていたあのブロリーに臆せず立ち向かっていた。
だというのに、こんなところで悩んでいる俺はタコ以下か。いや、俺は誇り高きサイヤ人の王子だ。

ならば俺も己のプライドを守るために、
過酷で険しい道だろうが何だろうが、全力で進んでいこう。

「待っていろよ、主催者共・・・このベジータ様が直々に貴様らを葬ってやる!」


自分を導いてくれた戦士達に報いるために。
自分が自分であるために。
ベジータは天空を見据えて宣言する。
暗雲から顔を出した月の光が、いつまでもその姿を照らしていた。


【D-4 草原/2日目・深夜】
【ベジータ@ドラゴンボールZ】
[状態]:疲労(大)、ダメージ(大)、全身に重度の打撲、ヘタレ脱却
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、パッチンロケット@つくってワクワク
[思考・状況]
基本思考:くだらんゲームを破壊し、元いた世界に帰る
1:病院へ行き、治療をする。
2:邪魔な奴はぶっ飛ばす。
3:美希を殺した何者かに注意する。
4:見つけたらDIOとかいう奴も殺す!
5:もし優勝したなら、言葉に借りを返すため、伊藤誠を生き返らせる?
※参戦時期は「燃え尽きろ!!熱戦・烈戦・超激戦」でブロリーの強さに戦意喪失している頃です。
※力が大きく制限されていることに気がつきました。
※1マス以上離れた相手の気を探れません。
※ニコニコ動画の影響で、テンションの高低が激しくなるときがあります。
※スーパーサイヤ人への変身が制限されています
※修造の熱い言葉や怒りなど一定の条件下で一時的にスーパーサイヤ人に変身できます。



sm214:ナイトメア・ペイン 時系列順 sm216:世界
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sm203:正義の味方 -Round ZERO BLADE BRAVE-(状態表) ベジータ sm224:とあるメイドの情報戦術






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