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吾敢殺汝! ◆CqqH18E08c




◆◆◆
「っち……」
「足も傷つき他のところも傷だらけ、そろそろ諦めたらどうだい?」

 馬岱は傷だらけだ。
 足や腹部の傷は勿論、顔にも切り傷ができており儀礼服のような着衣も埃にまみれポテトに切られぼろぼろである。
 ハンバーガーの炸裂の余波も受け服の一部も焦げているような状況。
 圧倒的不利なその状況。


「まだまだ……ブロリーやら呂布に比べたらお前はまだ届く範囲内だ!」
「♪」

 馬岱はそんなボロボロの状況でドナルドにつっこむ。
 自分から軽率ながら売った喧嘩でもあるしこのドナルドは確かに強敵だ。
 いきなりポテトを錬成したりしてくるがそれでも自分で勝てない相手でとは思わないかったから。

 だが突っ込む馬岱に最初の勢いはない。
 ドナルドはそんな馬岱の攻撃をかわそうともせず受ける。

「なめるなっ―――あぁっ?」

 馬岱の攻撃を受けドナルドの姿かき消える。
 今までそこにいたはずなのにもかかわらず、その場から消えたように。

 そして馬岱の横にドナルドが消えたのと同時に現れハンバーガーを無造作に投げる。
 馬岱はそのハンバーガーには完全に反応すことができず右手で防御するのが精一杯
 そしてハンバーガーは炸裂する

「ドナルドは面白そうな技をみるとすぐ真似しちゃうんだ」
「ぐっ……」

 ドナルドが使った技は幻術。
 先ほど馬岱が使ったのをドナルドはラーニングしたのだ。

 馬岱の右腕は焼けただれ手当てをしなければこの戦闘の間――いや、かなりの長期間つかいものにならないだろう。

 『満身創痍』

 まさにそんな状況、しかし一方のドナルドは多くの魔力を消費したとはいえまだ余裕を残している。
 支配するものの持つ余裕、強者のもつ余裕である。


――― 馬岱!!ドナルドがいっとたことは嘘や!あいつを殺したのドナルドや!!
――― なにを――ドナルドはそんなことっ――

 そんな2人の所へ届く声。
 直後、ホテルが音を出し凄まじい土ぼこりと轟音を上げながら崩壊を始める。

「……お前がやったのか」
「半分正解かな。でも少し違う」
「……そうか」

 届いた声に馬岱がつぶやきそれにドナルドが返す。
 既に自身の勝利を確信しているからこその言動。
 馬岱はそんなドナルドの言葉に大した興味を持たなかったように返す。
 事実馬岱はあの遺体の主をドナルドが殺しただとか言葉が殺しただということには興味がない。
 何者かが戦闘に破れ、死んだ。それだけである。

 その間にもホテルは轟音を出しながら崩れていく。

「……それじゃ言葉もレンも心配だしこれで終わりにしようか。 ハッピーセット♪」

 その言葉と同時に言葉が喰らったのと同じ、巨大なハンバーガーが現れる。
 今度は室内ではないのでドナルドは全力で繰り出す。
 ホテルの耐久力などを気にしないのだから言葉にはなったようにわざと威力を加減する必要はない。

 通常サイズのハンバーガーでもあの威力だ、巨大ハンバーガーで全力で打てばどうなるのか――

 馬岱はそのハンバーガーをかわそうとするが交わしきれずハンバーガーに埋もれてしまう。
 ドナルドはその光景を満足げに見て――

「I'm loving it !」

 巨大なハンバーガーが炸裂する。
 ハンバーガーの炸裂による爆風がホテル崩壊による土埃をさらにあらく巻き上げ視界が煙に埋まる。
 そこには馬岱もハンバーガーもなく存在するものはドナルドだけ。

「さて、馬岱はもう殺しちゃったしこの崩壊じゃレンと言葉、藤崎も生き残ってなさそうだね
 もうここに生きているものは誰もいないかな、レンは残念だったな、せっかく教育し終えたのに」

 レンのことを残念がりならドナルドはその場から立ち去ろうとする。
 ドナルドの策略の失敗がこの結果である。
 レンという重要な駒を失い、馬岱との戦いでかなりの魔力を消費した。
 最終的な戦いには勝利し言葉とビリー、藤崎の処分には成功したがとても完全勝利とはいいがたい。
 さらには自分自身で他の参加者に手を下すなんていうこともやってしまったのだ。

「アラーッ……これは生きてる人はいないだろうねぇ」

 ドナルドはレンという重要な駒が生きていないだろうかと少しだけ望みをかけ未だ砂埃のまうホテルに近づき呟く。
 ホテルは完全に崩壊しておりここに生きているものは間違いなくいないだろう。
 そう思わせるだけの崩壊であった。



――生きているものは……

「?」

 だが幻聴か、否か。
 ドナルドの元に僅かなつぶやきが届く。



「 こ こ に い る ぞ ! 」


「ッ――!!」

                  ・・
 そしてその直後ドナルドの真下から馬岱の声がはっきりと聞こえた――


            伏

            兵


 勝利を確信しドナルドに幻術を掛け、ただでさえ土煙で悪くなった視界をさらに妖術奪った上での奇襲。
 これはいかなるドナルドとはいえ交わすことはできない。
 下から鍬でドナルドの顎を打ち上げ無防備な状態とする。
 そしてそこからまだ使える左腕だけで鍬を大上段に振り上げる。

「奮迅!!」

 そして馬岱から上級兵法に乗せた渾身の一撃がドナルドを襲う。
 頭だけを狙った一撃必殺の一閃。
 ドナルドはそれをかわそうと体をよじるが無防備となった状態では交わしきれない。
 そして馬岱の手には確かな手ごたえが伝わり――

 紅い血が舞う。


「馬岱!!」
「ドナルド!!」
『ゆゆっ!!』

                  ・・・
 そして直後ホテルとは全く逆方向から藤崎とレン、そしてゆっくりが現れた。
「ぐああああああああ」

 馬岱が右目から黄色く細長いものと白く丸い物体を引き抜いた。
 その白い物体を馬岱は投げ捨てる。
 白い物体はべちゃりと嫌な音を立てて地面に落ちる。

「ゆゆゆゆゆゆゆゆ」
「ゆーっ!!」

 その白い物体に興味を示しみたゆっくりが叫ぶ。
 白い物体は転がりぎょろりとゆっくりを見た。

「ど、どうしたんや馬岱!いきなりドナルドが消えたと思ったら……なにが……」
「いったい何が……お前……ドナルドをどうしたんだ!!」

 ドナルドはもうその場にはいなかった。
 そこにいるのは藤崎とレン、馬岱だけ。
 言葉もドナルドもそこにはいない。
 今そこにいるのは右目を抑えた馬岱と藤崎、レンだけである。

「あぁ……藤崎かヘマをやっただけだ油断したところを奇襲したと思ったら奇襲し返された
 よかったらお前の服を眼帯にできるようにに破ってもらえないか?」
「あ……かまへんけど……うっ……」

 ――絶句。

 藤崎の方を向いた馬岱の顔の右目があるはずの場所には何もなく、黒い穴があいていた。
 先ほど馬岱が放り投げゆっくりが見た物、それは馬岱の右目玉。

 体中傷だらけでさらには右目は喪失。
 満身創痍とも言える状態の馬岱の前で2人は動けない。
 一般人と乱世を掛ける武将では気迫、闘志、全ての格が違っていた。
 片目を失っても意識を持ち続ける精神力。それがどれほどのものかは想像するのは難しい。

「どうした?」
「あぁ。すまへん」

 藤崎は自分を取り戻すと自身の上着を裂くとそれを馬岱に渡した。
 馬岱はそれを自身の右目にあて眼帯とする。

 その間2人は一言も発することができず完全に馬岱の気迫に飲まれていた。

「大丈夫なんか?」
「大丈夫かと聞かれれば否だな……盲夏侯はあの目玉を自分で喰ったらしいが俺じゃ無理だ……
 破傷風とかになるのは覚悟しておかないと。この状況じゃまともに治療もできない、医療品があればある程度なんとかなるんだが……」
「医療品……ここから南にしばらく行けば病院があるな。図書館はもうドナルドがいうとった通りならもぬけの殻やろし、あそこで嘘をつくことはないはずや
 そうなら図書館に行く意味はなる、先に病院にいこう」
「お前はそれでいいのか?」
「かまへん」
 そうして馬岱と藤崎は目的地を病院へと変更し
 病院へと向かおうとするが――

 それに異を唱える者が一人。

「待て!ドナルドはどうした!」
「お前あんな殺人者のことをまだ信用しとるのか!?」
「ドナルドは人を殺したりしない!そこの馬岱が傷だらけなのもドナルドを襲ったからだろ!」
「たしかにそうやろけど、ドナルドは殺人をおかしとる!俺はダイイングメッセージを解読したんや!」
「そんなかって――」
「別にドナルドがあのダイイングメッセージにかかわっているのかは関係ない」

 言い合う藤崎とレンを馬岱の声が制する。
 不満げな藤崎とレンだが馬岱の声を素直に聞く。
 それだけの気迫があった。

「俺はすでに1人殺している、さっきの情報交換の話じゃ殺し合いに乗っている奴をお前は積極的に殺すつもりだそうだが――」
「そうさ、俺はお前みたいな奴を――」

 レンが胸を張ってそう答えようとするのを馬岱はまた無言で制し―― 言った。

「――お前に俺が、殺せるか?」

 馬岱のからだから噴出される圧倒的闘志。
 それがレンにぶつかる。
 レンはその闘志を受けて一歩も動くことができない。

「俺はいま満身創痍だ、だが……お前が俺を殺そうとするなら俺はお前を猛者と認めそれを全力で受けよう
 もちろんただで殺されてはやらんがな」
「馬岱、それは流石にいいす――」

 藤崎が止めようとするが馬岱はまだ動く左腕でそれを制する。
 藤崎は若干不満げにだがそれに従う。

「ドナルドはまだ生きている、ドナルドを探しに行くのも俺を殺しにかかるのを自由だ、お前はどうする?」

 沈黙がその場を支配する。
 そしてレンは無言で馬岱と藤崎から離れる。
 ドナルドの生存、それは馬岱だけには分かっていた。

「いまはドナルドを探す。でも……ドナルドを見つけたらお前を殺しに来る」

 そうレンは言い残して走り去る。
 その後ろ姿を見る馬岱と藤崎。

「馬岱、いいんか?」
「お前こそいいのか?俺は前も言ったが殺し合いに乗っているんだぞ
 いま見たいなことをいきなりするような奴だが」
「ええんや……まだ納得はできんし絶対に納得はできへんけど、理解はしたから」

 そしてまた藤崎と馬岱もその場から病院を目指して去った。

『ゆっくり治療しにいってね!』

 ゆっくりも無力ながらそのあとに続く。
 戦闘力を大幅に奪われた馬岱、藤崎、ゆっくり一行の向う先に何があるのか
 レンはドナルドと再会したときどう行動をとるのか、それは定かではない。

 しかしドナルドがレンに施した教育は
 ほんのわずかではあるが馬岱とラーニングした藤崎の教唆によりわずかに緩んでいる。
【C-3 下の端/一日目・夕方】
【藤崎瑞希@現実】
[状態]さらなる決意、パンツレスラー、、脛に軽い刺し傷(鱗粉付き)、足に痺れ、罪悪感 
[装備]なし
[道具]支給品一式、金属バット@現実、ショートカッター(残り0枚)@ドラえもん
[思考・状況]
基本思考:主催者の目論見を粉砕し跪かせる
0:理解はできへんけど……
1:ホテルの内部を調査した後図書館に戻り、自分を襲ったやつを懲らしめる。
2:全てはチャンス
3:参加者を救う
4:受け継がれた意志を持って、闘う
5:馬岱を信頼……?
※ダイイングメッセージからビリーを殺したのがドナルドだと思っています。
※馬岱から教唆をラーニングしました
※記憶が戻りかけています

【馬岱@呂布の復讐】
[状態]:右目喪失 腹部と足にポテトによる怪我 右腕に火傷 その他全身に小さな傷  満身創痍
[装備]:鍬@吉幾三、三国志大戦カード(群雄SR馬超)@三国志大戦
[道具]:基本支給品
[思考・状況]
1:病院へ向かう
2:藤崎を襲ったやつは相手にしない……?
3:藤崎を守る気はない。奇襲された場合は盾か囮にする。
4:殺し合いに乗って、自分の力を試す
5:弱い奴からは情報を聞きたい。断ったら…
6:もうちょいまともな武器が欲しい
7:ブロリーとは遭遇したくない
8:藤崎を信頼……?
※参加者の多くの名前を見た覚えがあることに気が付きました。ニコ動関連の知識の制限は実況者達等に比べて緩いようです
※藤崎のダイイングメッセージに関する考察を聞きました

【ゆっくり霊夢、ゆっくり魔理沙@ゆっくりしていってね】
[装備?] 偽起爆リモコン@オリジナル
[道具]
※ゆっくり魔理沙の頭に偽起爆リモコンが刺さっています。命に別状はありません。

【鏡音レン@VOCALOID】
[状態]:精神的に疲れ 腹部・頭部強打(中ダメージ・手当て済) ドナルド信者状態
[装備]:朝倉さんのナイフ@涼宮ハルヒの憂鬱
[道具]:支給品一式×2(一食分水・食糧消費) ダイヤの結婚指輪のネックレス@ネ実板(ブロントさん) スタンドマイク@VOCALOID
[思考・状況]
基本思考:弱い悪党から殺していき、出来る限り早く強くなる。(悪気はないが足を引っ張る参加者=悪党)
1:二度と後悔しないように、マーダーを見かけたら積極的に殺す……?
2:ドナルドを探す
3:拡声器でミクの悪口を言っていた悪党(僧侶)を殺しに行く
4:強くなって、いつか志々雄にリベンジする
5:兄弟たちに会いたい
6:ドナルドを尊敬、信頼。不安だったがタケモトも見直した
7:チルノの言う『最強』に興味
8:いつか馬岱を自分の手で殺す
※僧侶のネガキャンを聞きました。
※ドナルドマジックについて知りましたが、口止めされました
※僅かにドナルドを疑っています
※藤崎のダイイングメッセージに関する考察を聞きましたが信じていません


※教唆には洗脳を緩めたり、嘘を見破りやすくなったりする効果があるようです。
※ビリーの残りの支給品はホテル崩壊でホテルの中に埋もれています
「なんでドナルドの思い通りにいかないのかな……」

 そう言ってドナルドは前に寝転がっている言葉を蹴る。
 ドナルドはとっさに発動した幻術で馬岱の攻撃を回避していた。
 回避といっても急所に当たるのを――であり
 左腕の肩のあたりを骨折しているが。

 あの一瞬、ドナルドはまず幻術で馬岱に攻撃が当たったと錯覚させる。
 そしてポテトを一本だけ錬成してそれを馬岱の目に向かって投げつける。

 そして、そこまでしてドナルドは止めを刺さずその場から逃げ出した。
 支配者としてあるまじき行為。だがそれでも逃げだすしかなかった。
 全身をボロボロとしながらも支配者に逆らう奴隷。
 それがドナルドには理解できなかった。

 理解できなくて、その強靭な逆襲の意志が怖かったから。
 止めを刺そうとしてその意思で逆襲されるのが怖かったから。

「死んだと思ったらこうして生き残ってるし、どうやって生き残ったのか気になるな」
「私だって分かりません、ホテルが崩れだしたと思ったらなんか光るガスが現れてそれに私も巻き込まれたんです」

 言葉は蹴られながら絞り出すようにして言葉を紡ぐ。
 あの時ホテルで起こったこと、それはビリーが残した支給品が発動した、それだけのことである。
 ビリーが残していた支給品は『どこでもガス』である。
 それは缶の中に入っていたのがホテルの崩壊により押しつぶされガスが漏れ出したのだ。
 漏れ出したガスはホテル内部を通り言葉、レン、藤崎を包んだ。
 そして彼らをガスの効果にそって移動させた。
 この崩壊するホテルから抜け出したいというあやふやな願いにそって。
 制限により移動できるのは1エリア内限定ではあるがホテルから脱出するのにはそれで十分。

 ガスの効果により一緒にいたレンと藤崎、ゆっくりはC-3下部へと飛ばされ言葉はC-3上部へと飛ばされた。
 言葉にとって不運だったのはドナルドが馬岱から逃げだしC-3上部へと来ていたことなわけだが。

 そこで運悪く言葉どドナルドは遭遇した。
 そしてドナルドは自身の憂さ晴らしに言葉に殴る蹴るの暴行を加える。

「君に生きてられてても困るんだけどね、でも駒が足りないし生かしておいてあげるよ」

 そんな言葉をドナルドはさらに追い詰める。
 そして言葉の目から一時は戻っていたハイライトが消える。
 この時、言葉に残っていた僅かな希望もすべて消えた。
 あとはドナルドに利用されるだけ。

「いつでも君は殺せるんだから、自分の望みをかなえたいならドナルドのために頑張ってね
 ドナルドのために働いてくれる子はだぁいすきだよ
 当然、支給品は全部没収だけどね♪」
「……はい」

 言葉が生きているのは誠君のためだけ。
 生きてさえいれば、自分がどれだけ絶望しても生きてさえいれば誠が生き返る可能性があるかもしれないという
 あまりにもあやふやな希望。
 絶望の中の一筋の光明。
 それだけが言葉の命をつなぎ止めている。
【C-3 上の端/一日目・夕方】
【ドナルド・マクドナルド@ドナルド動画】
[状態]:腹部にダメージ(中)、魔力消費(大) 左腕骨折
[装備]:なし
[道具]:支給品一式×2(一食分水・食料消費) 不明支給品0〜1 1outキノコ@奴が来る ランサーアサルトライフル(335/350)@Gears of War2 魔法の石@Heart Of Darkness
[思考・状況]
基本思考:教祖として信者を沢山作りつつ、信者を指揮してバトルロワイアルを盛り上げ主催者になりかわる
1:言葉を駒として徹底的に利用する。少しでも逆らったら殺す
2:チルノを殺し合い向きの人材に育てる
3:タケモトの首輪解除及び無力化のための手伝いをする。利用した後は……
※僧侶のネガキャンを聞きました。
※馬岱から妖術と幻術をラーニングしました。
※ドナルド組は崩壊しました
※レンと藤崎は死亡したと思っています

【桂言葉@SchoolDays】
[状態]:肩に刺し傷、疲労(大)、全身に痛み 喉の渇き、空腹 絶望 全身に暴行の後
[装備]:
[道具]:
[思考・状況]
基本思考:誠君を生き返らせるために生き残る
1:……。
※アニメ最終話後からの参戦です。


【どこでもガス@ドラえもん】
遠く離れた場所へ長空間を通って行き来できる『どこでもドア』の気体版。ピンク色の光るガスを放出し、
その中に入ると移動できるが、ガスが少ないと入ることができない。ダイヤルに移動場所を記録できる。
残量計が付いており、ゼロになるとガスの色が薄くなり、次第に出てこなくなる。とんでもない場所に繋がったり、
出口がずれたりして発売中止になった。実際にはポケットから出たものではない。
今回が缶が壊れて全部漏れ出したのでもう残量はない。
◆◆◆

「しかたないね」

 ビリーは他人事のように呟く。

 天井。
 それがゆっくりと落ちてくる。
 ビリーはもうこの時既に自分が死ぬということを理解していた。

「だらしねぇな、結局レンのことを助けられなかった」

 ビリー一番の心残りはレンのこと。
 このままレンは仲間の死に責任を感じ続けることだろう。

 ビリーは体の半分以上を瓦礫に埋め尽くされながら自身の腕に血でメッセージを書く。
 なぜメッセージを書くほどの時間が、そして余力があったのかは分からない。
 だがそこにはレンを助けたいというビリーの確かな想いがあった。

 だから震える指先で、埋もれていく衝撃に耐えながら短いメッセージを残す。
 残したい言葉を全て残すのには到底時間が足りないから。

 メッセージは血が垂れ部分が繋がってしまっている上にかなり汚い。
 だがこれはビリーの残した最後の想い。

「歪みねぇ、生き方を」

 そう願ってビリーは腕を突き上げ。
 瓦礫に埋め尽くされた。



 藤崎達が『M』と読み取った文字。
 これは実は逆向きだったのだ『VV』という風に。
 ビリーはメッセージを丁寧に書く余裕がなかった。
 『VV』これをそのまま『VV』や『M』と読んではいけない。
 なぜならビリーにはとても丁寧に文字を書く余裕なんてなかったから

 ならばどう読めばいいのか。

 『レン』と読めば良いのだ。

 『ン』の点の部分から血が垂れ他の部分と接触する。
 そうなると、文字は『M』となる。
 分かりにくい人は自分の腕にレンと書いてみるとよいだろう。

 ビリーは最後までレンのことを心配していた。
 だからレンに『歪みねぇ生き方』をしてほしいという思いを込めてこのメッセージを残した。

 そのメッセージは正しくは読み取られなかったが――
 レンを助けることにはつながるのかもしれない。


sm183:誰敢殺我! 時系列順 sm184:黄昏の輝き
sm183:誰敢殺我! 投下順 sm184:黄昏の輝き
sm183:誰敢殺我! 藤崎瑞希 sm196:三国時代の戦闘裁判
sm183:誰敢殺我! 馬岱 sm196:三国時代の戦闘裁判
sm183:誰敢殺我! 鏡音レン sm195:ドナルドのディシプリン
sm183:誰敢殺我! ドナルド・マクドナルド sm195:ドナルドのディシプリン
sm183:誰敢殺我! 桂言葉 sm195:ドナルドのディシプリン





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