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時をかける従者 ◆xHiHmARgxY




転 それなんで×××してんの?

 一刻も早く結論を出すべき状況でありながら、難題「最善の手段 -三方の選択-」はEasyでもNormalでもなかった。
 この決断によってその後の運命が大きく変わる事を考慮に入れれば、おいそれと結論の出せる物ではない。

「……中々難しいな、こりゃ。
 こっちをいった場合……? いや……。
 あ~、何か参考になるような物はねーかな。

 ……そんな都合のいい物……ん?
 待てよ? 確か、何に使うか分からない物が入ってたよな。あれ、何かに使えねえか?」

 思考の果て、かつてマッハキャリバーに尋ねようとして、放送に遮られたその存在に考えが至った左之助は、早速それ――残りの支給品をデイパックから取り出した。
 取り出した物の内、穴の空いた平たい円盤――スタープラチナのディスク――をマッハキャリバーに見せ、その正体を聞いてみる。

「さっきは聞きそびれたんだが、こいつ、一体何だか分かるか?」

『これは……ええ。分かります』

 あっさりと答えが返ってきた事に、驚きと共に若干の喜びを感じながら、左之助はその続きをせがむ。

「本当か! どういう物なんだ。どう使えばいい? 教えてくれ!」

『これは……可搬記憶媒体の一種でしょう。
 読み込み専用か書き込みも可能なのかはわかりませんが』

「……あ?」

 質問の答えは出た。
 だが、それを理解する事となると、話が別だった。

 フロッピーディスク世代どころの話ではない。
 電気製品さえ儘ならない程の時代の隔たりがあっては、どのような物なのか想像さえ出来ないだろう。
 左之助は、『可搬記憶媒体』という単語を漢字に変換する事すら儘ならなかった。
 時代が違うから仕方ないとはいえ、その後のマッハキャリバーの説明は、かなり端折った説明だったにも関わらず、その半分も理解されなかった。

『……という訳で、それには何らかの情報が入っている筈です。
 そして、それを確認するのに必要なのが――』

「こんぴゅーたってヤツなんだな。大体分かった。
 要はそいつを見つけたら、このDCの中身がわかるって事だな?」

『……ええ。
 DCではなくCDですが、取り敢えずそれだけ覚えておけば十分です』

「把握した」

 結局全容を説明することは諦め、必要最低限の事だけを教える事にしたマッハキャリバー。
 説明書が付いていた事を知らず、どことなく疲れた様子で説明を終える。

 左之助がその存在を忘れていた説明書。左書きだから読めなかったということで思考から外れた代物だ。
 時代が違うから仕方ない……という訳でも無い。この理由も、そろそろ使い古されてきた。
 逆から読んだから意味がわからなかった。左之助はそれで解読を諦めた訳だが、ちょっと考えて欲しい。
 日常の中で鏡文字を見かけた事は、一度ならずあるだろう。
 そんな時、普通ならいずれ、それが逆から読めば意味が通じる事に気付くだろう。
 読めないからといって、そこで思考停止せずに読み方を変えてみれば、あっさり分かった筈である。

 現に、同じ時代から来た筈のCCOは、(彼の主観で言えば)文字が逆向きから書かれているという事に気付き、それを疑問に思いつつも支給品の使用法をしっかり会得した。
 これでは時代のせいにする訳にはいかない。左之助側の怠慢である。
 それによって、要らぬ苦労を背負い込むこととなったマッハキャリバーは、ようやくその支給品についての考察を始めようとした。
 だが、左之助が続けてもう一つの支給品について尋ねてきた為、その思考を中断することとなった。

「じゃあ、これは何だか分かるか?」

『……これは? もう少し詳しく見せて下さい』

 マッハキャリバーの指示に従ってそれを弄る左之助。
 やがてマッハキャリバーの中で一定の結論が出たのか、左之助への指示を止め、調査の結果を知らせる。

『これは、やけに細長いですが、恐らく個人用携帯情報端末ではないかと思われます。
 ……今から説明します』

「…………頼む」

 先程と同様に、説明が必要だと感じたマッハキャリバーは、その機能について解説する。
 だが、その説明は若干の誤りが含まれていた。

 携帯情報端末とは、本来パソコンを簡略化、小型化した物である。
 だが、左之助に支給されたのは携帯電話。
 何故マッハキャリバーはこのような取り違えをしたのか?


 実はマッハキャリバーは、魔法による念話と通信機による交信以外の通信手段を目にする事が非常に少なかった。
 最前線に身を置くマッハキャリバーにとって、それ以外の存在は知らない訳ではなかったが、慣れ親しんだ物でもなかったのだ。

 実際に使用する場面を目にした事もあったのだが、それらは殆どが通信専用といっていい存在で、まさに携帯する電話といった代物だった。
 故に、その携帯電話を見、その機能を調べた際、スケジュール表やアドレス帳、メモ機能や辞書、電卓といった機能が備わっている事から判断して、それを携帯情報端末だと結論付けたのだった。

 電話機能が付いている場合、それはスマートフォンと呼ばれるのが一般的である。
 だが、只の電話機にそこまでの機能を付けるという発想がない環境で過ごしてきたマッハキャリバーに、その事を知る由はなかった。

『……このような機能があるようですが、今のところはこれが有益な物かどうかの判別は付きません。
 形状が妙に長いのにも何らかの機能があるかもしれませんし、もっと詳細に調べてみないと――』

 その言葉を遮って、左之助は強引にまとめる。

「取り敢えず、今は何の役に立つかは分からないって事だな。
 ――この、PDA(長)は」


 瞬間、ナイフが空から降ってきた。


結 P××長って言った奴誰だ!

 時は少し遡る。

 十六夜咲夜はD-6の橋の前で迷っていた。

 橋の向こうに見えるのは、大規模な戦闘があったと思われる破壊の跡。
 明らかに何者かがいたと思われるその状況を目の当たりにし、咲夜は橋を渡ることを躊躇していた。

 むやみに他の者と接触する事を避けたい咲夜としては、少しでも他者のいる可能性の低い所を通って温泉まで行きたいと思っていた。
 それ故に、戦闘後回復の為にその場に留まる人間がいるかもしれないこの場所を通過するのは、得策とは言えないのではないかと考えた。

「まあ、いいわ。
 ここを通らないと目的地に辿り着けないというわけではないのだし」

 諮詢の後、咲夜は結局この橋を渡ることなくその場を離れた。

 もしこの時咲夜が橋を渡る決断を下していたら、誰とも遭遇することなく温泉まで辿り着けていただろう。
 なにせ、川を越えてD-6からF-6までの区間は、一人も参加者が存在しなかったのだから。


 F-6へと渡るもう一つの経路である、E-5の橋へ足を進めた咲夜は、己の選択を激しく後悔することとなった。
 遭遇する事を避けていた参加者が、目の前にいたのだ。

 和服を着たその男は、どういう訳か橋の近辺から離れようとしない。
 位置的に、時を止めたとしても、橋を渡る前に確実に気付かれてしまうだろう。
 ここが渡れないとしたら、一度大きく北上し、E-2に架かる橋を渡ってから南下するか、列車を使い川を渡るしかない。
 この上更に遠回りするのは、参加者との遭遇の機会を増やすだけになってしまう。

 早く目の前の男がこの場を去ってくれないかと念じる中、男が何かを取り出すのが見え――


 咲夜は一瞬、自分の行動が理解出来なかった。
 気付いた時には手に収まっていた物が消えており、その刃物――フジキを五本とも条件反射的に投擲していたと把握するには、暫しの時間が必要だった。

 極力避けるつもりだった戦闘を、自らの手で起こしてしまった事が信じられず、なかなか現状を認められない。
 ――そう。何故こんな事をしたのか、今の咲夜には理解出来ない。

「くそっ。やる気のヤツか。いきなり来やがって!
 取り敢えず、このPDA……PA……? まあいい。こいつの事は後回しだ」

『PDAです。
 ……サノスケ! PDAが上手く入っていません。
 PDAが落ちました!』

「構わねえよ。どうせPDA(長)なんて戦いの役にはたたねえ。
  使えないPDA(長)なんて、ほっておけばいいさ」

『すみません。PDA(長)にこだわり過ぎました』

 ――全くもって理解出来ない。理解出来ないったら理解出来ない。
 ――ただ猛烈に、ナイフを投擲したいという衝動がこみ上げてくるだけだ。

 思わずその衝動に身を任せてしまいたくなるが、僅かに残った理性でそれを押し留める。
 これ以上の悪評の流布を防ぐ為、咲夜が考慮した選択肢は、襲撃か撤退かの二つ。
 目撃者は消せの言葉通りに目の前の人物を物理的に口を聞けなくするか、自分の姿をはっきり判別される前に姿を隠すか。

 我が強い、悪く言えば自己中心的な者が住人の多くを占める幻想郷に長くその身を置いた咲夜にとって、目撃者を懐柔するという選択肢は、成功率の高い作戦とは思えなかった。
 ――氷精相手なら話は別なのだが。

(正直、遮蔽物の乏しいこの場所では、私の力を使ったとしても相手から逃げ切れるかどうかは良くて五分ね。
 第一、余程うまいタイミングで時を止めないと、瞬間移動をする者に襲われたという事になってしまうわ。
 スネークに私の力を見せてしまった以上、そんな事になればいずれ二つの情報が合わさって、襲撃犯=十六夜咲夜という図式が成立してしまう。それでは退く意味がないわ。

 ――そういえば、幻想郷の住人があれだけいたら、遠からず私の情報が広まるんじゃないかしら?)

 咲夜が思い浮かべたのは、スピーカーが羽を生やして飛び回っているような、最速のパパラッチと、偽報策略騙し討ちな、因幡の禹詐欺の顔。


(あの二人なら、私を危険人物扱いする事に何の躊躇もないでしょうね。
 ――私が妹様をそう扱ったように)

 二人はそういう人物だ。と、咲夜が認識しているのと同様に、咲夜は殺人に躊躇がない。と、二人に認識されているという自覚はあった。
 ――まあ、事実なので否定のしようがないが。

 咲夜には、彼女達が嬉々として自分の悪評を振り撒いている姿が容易に想像出来た。
 白を黒と言う二人のこと、グレーを黒に仕立てあげる位は朝飯前だろう。
 まして今や咲夜は完全に黒。二人がその事を知ったら、一日と経たずに会場の隅々まで情報が行き渡るだろう。

 最悪のケースを想像してしまい、思わず頭を抱えてしまいたくなる咲夜。
 相手を目の前にしたこの状況で、そんな事が出来る訳も無く、咲夜は只その怒りを目の前の男にぶつけるだけだ。
 だが、自分の現状を改めて確認したところ、現状で攻勢に出るのもなかなか厳しいと悟った。

 武器となる物は、果物ナイフ二本と手元に無いがフジキが15本、石礫が6つにサーセンwと腕時計型麻酔銃だ。
 だが、サーセンwの技の威力は確認していないが為に未知数で、最悪、見かけ倒しで終わる可能性すらある。
 そして、腕時計型麻酔銃は近距離戦でしか使う機会がない上、致命的な事に、やる夫に針を射ち込んで以来全く触れていなかった。
 つまり、一発しか装填出来ない針を、射ってしまった時のままという訳だ。

 その上この距離では、相手の急所に命中する前に、投擲武器が尽きてしまう。
 念のためにフジキをもう五本出したものの、八方塞がりな現状を打破しうる決め手に欠ける咲夜は、ただ相手の出方を待った。


 会話の最中にフジキの投擲を受けた左之助。
 上空からの攻撃に左之助が気付くのとほぼ同時に、マッハキャリバーが警告を発する。

『サノスケ上です! 後ろに回避して下さい!』

 数瞬の後、そこには地面に斜めに突き刺さる五本の刃物だけがあった。

「クナイか? それにしても、遠いな……」

 強化された機動力を以って初撃を回避した左之助は、マッハキャリバーとの会話を続けながら、冷静に策を練る。
 左之助に与えられた選択肢は二つ。
 機動力を活かして一気に距離を詰め、その拳を相手に打ち込むか、この距離を維持したまま相手の様子を探るか。
 全てを受け入れ、救助すると決意した左之助には、この場から退くという選択肢はなかった。

 二つの選択肢の内、左之助が選んだのは後者。
 実力が未知の相手に接近戦を挑んで、カウンターを喰らっては堪らない。
 現在の距離で牽制しながら、相手の出方を伺うべきだと判断したのだ。
 牽制といっても、手持ちの装備で出来る事は限られている。左之助が取った方法は――


 男の様子を伺う咲夜は、男の手に何かが握られているのを認めた。
 それを警戒する間もなく、男は、大きく振りかぶってそれを投げた。

「甘いわね……」

 放物線を描いて落ちてくるそれを、咲夜はフジキを投擲することで対処する。
 上方への攻撃に優れるフジキを二本投げつけ、数瞬後、その内の一本が見事命中する。
 咲夜が投げたフジキは、それ――飲料水のペットボトルを貫通し、結果、中の飲料水が辺りに降り注いだ。

「きゃっ!?」

 顔にかかった水に、思わず目を瞑ってしまう咲夜。
 一瞬の硬直時間の内に、次撃は決まっていた。


 鍛え上げたその体をもって、手に持った透明な物体を相手に投げつけ、あわよくば投擲武器の無駄撃ちを狙った左之助。
 その企みは目眩ましという予想以上の成果を出し、既に繰り出していた次撃への絶好のアシストとなった。

 牽制の意を込めて投げつけた次撃は、回避されるという予想を外れ、見事相手に命中する。
 遠くまで飛ばせそうだという判断の元、左之助が投げたその物体。
 スタープラチナのディスクは、咲夜の頭に直撃し――


【E-5/平原/一日目・午前】
【相楽左之助@るろうに剣心~明治剣客浪漫譚~】
 [状態]:健康
 [装備]:マッハキャリバー(ローラースケート状態)@魔法少女リリカルなのはStrikerS リボルバーナックル@魔法少女リリカルなのはStrikerS 
 [道具]:支給品一式
 [思考・状況]
 0:……やったか?
 1:これが俺だ。全部守って闘う。
 2:温泉から出ていった人物を追う。
 3:志々雄を倒す。
 4:二重の極みが打てない……だと……?
 5:主催者相手に『喧嘩』する。
 6:弱い奴は放って置けねぇ。
 7:主催者になんとかたどり着く方法を模索する。
 8:最悪の場合は殺す。でもそんな最悪の場合には絶対持ち込ませねぇ。

【マッハキャリバー(ローラースケート状態)@魔法少女リリカルなのはStrikerS 】
 [思考・状況]
 1:サノスケに同行する。
 2:可能な限りの参加者を救助したい。
 3:志々雄真実に警戒。
 4:相棒……無事ですよね?

 ※マッハキャリバーの不調もサノスケの不調も制限によるものです。
 ※佐之助はマッハキャリバーを結構使いこなせていますが”完全”には使いこなせていません。
 ※佐之助の機動力はかなり強化されています。
 ※E-5の橋を通過した者のおおよその行き先を知りました。
 ※支給品について、マッハキャリバーから説明を受けましたが、若干事実とは異なっています。
 ※PDA(長)(携帯電話)を落としました。


【十六夜咲夜@東方project】
 [状態]:疲労(中)、???
 [装備]:果物ナイフ×2、時計型麻酔銃@名探偵コナン、フジキ@ゆっくり村×3
 [道具]:基本支給品、 石礫×6@現実(会場内)、時計型麻酔銃の予備針(残り2発)@名探偵コナン、
 サーセンw@自作の改造ポケモンを友人にやってもらった、フジキ@ゆっくり村×10
 [思考・状況]基本思考:優勝し、死亡者含め全ての参加者を元の所に戻すと主催に望む。
 0:???
 1:なるべく戦闘したくない……なかった。
 2:どうしようもない場合は即座に暗殺。
 3:参加者が減ってきたら慎重に本格的に行動する。
 4:まともな投擲武器が欲しい。
 5:連合は組まない。単独行動。
 6:温泉に入ろうかしら?
 7:首輪解除の技術はわりとどうでもいい。

【備考】
 ※七夜志貴の名前を知りました。
 ※ときちくは姿しか知りません。
 ※時間操作は2秒が限度です。
 ※飛行が可能かどうかはわかりません。
 ※主催者側が参加者を施設を中心として割り振ったと推理しました。
 ※高い能力を持つ参加者は多くが妖怪と思い、あえて昼間挑む方が得策と判断しました。
 ※僧侶のネガキャンを聞きましたが、その情報を完全には信用はしていません。
 ※やる夫のデイパックは列車内に放置してあります。
 ※サムネホイホイ(出だしはパンツレスリングだが、その後別の映像は不明)は、A-5の平原に投げ捨てられました。
 ※カミーユ・ビダンの死体を確認。首輪を解除しようとしてる人がいると推測しました。
 ※一度幻想の法則から外れた者ももう一度幻想の法則の中にもどせば幻想の法則が適用されると推理しました。
 ※ヤバいDISCがINしました。スタープラチナが使えるようになるのかは後の書き手に任せます。

 ※E-5橋付近にフジキが計7本あります。

sm125:機動拳士リリカルさのすけ デバイスジェネレーション・ギャップ 時系列順 sm127:戦う理由
sm125:機動拳士リリカルさのすけ デバイスジェネレーション・ギャップ 投下順 sm126:りょふだよ。たたかいもするけどこうさつもするよ
sm125:機動拳士リリカルさのすけ デバイスジェネレーション・ギャップ 相楽左之助 sm137:極みスイーツ(笑)~フジキ!スタンド!マッハキャリバー!
sm125:機動拳士リリカルさのすけ デバイスジェネレーション・ギャップ 十六夜咲夜 sm137:極みスイーツ(笑)~フジキ!スタンド!マッハキャリバー!






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