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OP22 ◆yXlaa6e0uc



 ―――――ピ、ピ、ピ、ポーン

 聞き覚えのある音で『彼』は目を覚ました。
 いや、まだ『彼』と決めつけるには早いかもしれない。
 周りは暗く、『彼』の姿もはっきりとは見えない。

 ―――――が………をお知らせします。

 どこか聞き覚えのある女性の声が聞こえ、『彼』の目の前が明るくなる。
 現われたのは巨大なスクリーン。そして、映し出されているのは…

「ニコニコ動画…」

 『彼』は声を漏らす。
 その映像は『彼』がよく見る動画サイト、ニコニコ動画のものと瓜二つであった。
 ただ一つの点を除いて。


「まさか…」

 いやな予感がした。
 『彼』は慌てて周りを見渡す。
 そして…。

「そんな…」

 スクリーンからの光のおかげで周りの様子が少しだがわかる。
 そこにいたのはどこかで見たような者たち。
 首に手を当ててみる。
 指先に固い感触を感じ、何かが巻かれているのが分かる。
 再びスクリーンに視線を向ける。
 いつもと同じニコニコ動画だったが、タイトルが違った。

「ニコニコ動画(BRβ)」

 『彼』は愕然としてつぶやく。

「あれ、ネタのつもりだったのに…」

 確かに『彼』はそこに書き込んだ。

 >>1000だったら次のニコロワに俺参戦

 と。
 それは現実には起こらないこと、絶対に起こりえないこと、そのはずだった。
 だが…

 ―――――ピ、ピ、ピ、ポーン

 再びあの音、時報の音が聞こえ、『彼』はスクリーンに目を向ける。
 普通ならば動画が映るはずの場所に見覚えのあるようなマフラーにマスク、サングラスの人物がいた。

「やあ、はじめまして。ようこそ、殺し合いの前会場へ」

 『殺し合い』
 画面の人物、声からしておそらく男だろう、が発したその言葉にざわめきが起きる。
 『彼』からは見えないが、何人かがスクリーンに向かってわめきたてる声も聞こえる。
 やがて、その中でもひときわ大きな怒声が『彼』の耳にも届いた。

「お前が誰だか知らないが、私たちに顔も見せないなんて卑怯だ!」

 その瞬間スポットライトが点き、彼の姿があらわになる
 白い将校服に眼鏡、オールバックの男だった。

「あれ?あんたは…」

「え、その声…、まさかお前なのか?うろ…」

 彼が言葉を言い終わることはなかった。
 次の瞬間彼の首から上が消失し、ゴトリと何かが落ちる音がした。
 悲鳴は、上がらなかった。
 皆、夢でも見ているかのような表情だった。
 そして、それは画面の男も同じだった。

「…あ。そ、そうだ、僕に逆らったり首輪をはずそうとしても村田と同じような目にあわせてやるからな!
 あと、殺し合いの会場には禁止エリアがある!
 禁止エリアに入ったり、一定時間殺し合いが行われなくても首輪は爆発する!
 死者と禁止エリアの放送は六時間おき、以上!」

 最後のほうは早口でまくしたて、言い終えた直後、スクリーンから映像が消えた。
 同時に首を失った男を照らしていたスポットライトも消え、その場は元の暗さに戻る。
 そして、また聞き覚えのある女性の声が聞こえる。

 ―――――主催者がバトルロワイヤルの開催をお知らせします。

 『彼』は絶望した。

主催者
【KAITO@うろたんだー】
見せしめ
【村田隊長@うろたんだー】
参加者
【>>1000@ニコニコ動画バトルロワイアル】





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