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onemoretime ◆KX.Hw4puWg




「…駄目ディス…早くて…追いつけそうに…ありま…シェン…」

剣崎殿が息をきらしながらそれがしに言う。
流石に全力であやつらを追いに行くのは、体力的にも速さ的にも無理な話。
あながちそれはそれがしも同じであり、既に兜や鎧の下は汗で濡れている程で、来ている薄い着物も、まるで川に入れたような湿っぽさと変な嫌悪感が襲っていた。
戦ではこの程度では疲れなかったというのに、劉禅殿と共に戦う様になってから、久しく得物を振るっていなかったからだろう。
毎日鍛練は欠かさないで居たが、やはり体力は落ちていたのだろうか。

「…剣崎殿…流石に貴殿もこのまま追うのは得策とは言えませぬ…ここらで小休止といきませぬか?」
「…そう…した方が良いですね…」

剣崎殿がそう返事すると、地面に倒れこむ。
それがしも同じように、倒れこむ様にその場に座る。

「…そういえば、先程のサンレッドという男についてですが…」

一息ついた後、それがしは剣崎殿に問う。
剣崎殿は顔を向けていた方の清々しい程の蒼天からそれがしの方に顔を移す。




…DIO殿の事を疑っている気は無いのですが…あれはもしや―――」
「危険人物じゃ無いって訳ディショゥ?賀斉さん」
「貴殿も同じ事を考えていたのか…剣崎殿」
「だってさっきのを見たら…誰だってそうニャリマシュよ…
大体危険人物があんなに人を集めるハズも無いディスし…」
「…むむむ…早急にあやつらと会わなければな…だが、今は休むついでに色々と確認をしておきましょうか」
「ウェイ」

剣崎殿の相変わらずの聞き辛い返事の後、それがしは近くに置いてあった袋を取り寄せ、目の前に置く。
相変わらず開けずらかったが、別に気には止めていない。

「…包丁、それと剣、食糧に…」

それがしが一つずつあえて出していく。
手に持っていた不思議な剣もその中に混じらせる様に置いた。
そしてその中にふと、あの主催が言っていた名簿に目が行く。

「…スゥいえば、他のシャァンカシャ達の名前が浮かび上がると言っていましたね…見てみましょうか」

剣崎殿が名簿に手を取り、目を下にやっていく。
…しかし、変な名前多いな…
なになに…む?馬岱?馬岱というとあの西涼の錦と言われる馬超の従弟か。そして次は…






「…呂…布?」

…見間違いだ。そうだ。
それがしは目をこすり、もう一度名簿を見直す。
だがそこにはきっちりと呂、布、と書いてあった。
そしてその次にそれがし。大分行った所に、越前殿、剣崎殿が書いてあった。

「…不味いな…不味すぎる…」

この目で見た事は無くとも間違いなく呂布は強い。それがし程度、一閃されてしまうかもしれない。
…この殺し合いにおいてそれがしの戦況は不利かもしれない。
五虎大将を始めとする劉禅軍の将が一人でも…いや、せめて孫呉の将が居れば少しは希望があったかもしれない。
だが一人も居ないとなるとそれがしはこの地に取り残されてしまった、という訳だろう。
逆に取れば劉禅軍の皆が呼ばれなくて良かった、と思うべきなのだがな…

「賀斉シャン!」
「うおっ!」

考え事をしていたそれがしに剣崎殿が叱咤の様な感じでそれがしに言う。
いや、剣崎殿本当にすいませぬ。素で忘れておりました。

「剣崎殿は知り合いは居ましたか?」
「いや、誰も俺以外には来ていないディス。賀斉さんは…居たんディスか?」
「いや、居た事は居たのだが…この―――」

◇◇◇





平原を走る巨大な黄色の車―――いや、ロードローラー。
それに乗り込んでいるのは”広い心”を持つ若き女王。鏡音リン。
そしてその鏡音リンの横に座っているのが、片手に剣を持ちながらも、その風貌からはあまりにも不釣り合いすぎる少年、キーボードクラッシャー。
運転をしているリンを尻目に(クラッシャーが最初は運転しようとしたが、我が儘を言ってリンが運転している。運転出来ているのは、彼女に天性の才能があるからだろう)、クラッシャーは相変わらずずっと喋り続ける。
リンも流石に飽きたのだろうか、既に五回程怒鳴ったが、これでは言っても無駄、と諦め、仕方なく聞き流していた。
しかも最初の方よりも凄みは増し、クラッシャーに対して、何も言わなくなっていた。
クラッシャーはそんなリンに対し、一切喋りかけるのを止めようとはしない。

(―――あぁ…愛しの王子様…私のレン…どちらでもいいから、出来たら早く私を助けに来て…)
「ウホホホホホホ!誰か居るぜ!リン!」
「…そうね」

折角愛しの人のマフラーでその人の暖かみを感じていたというのに、クラッシャーの言葉で再び現実に戻されてしまう。
だがクラッシャーの言う通り、確かに二人の男が地面に座り込んでいた。

(―――これだから庶民は困る…あんな汚れた姿を見るだけで、もう気分が悪くなる…)

”心の広い”リンは男二人に対して嫌悪感を表すが、あまり表情には出さないように演じた。

「…このままひき殺すのが良いと思うんだが?」
「却下。私の気に入った物を、下劣の血で汚すなんて出来ない。だから、行ってきて」

クラッシャーの提案を直ぐに却下するとクラッシャーに行く様に命じる。
するとクラッシャーはやけに自信満々で刀を持ち、男の二人に向かって行った。

(…まぁ、あの男の事、適当にあしらってくれるでしょう…)

リンはクラッシャーが離れると、直ぐに横になり、眠りについたのだった。

◇◇◇





「オホホホホホホ!!!天皇陛下バンザアアイ!」

ふとそれがし達の前に、刀を持った少年が斬り掛かってきた。
その動きは鈍足な見た目からは考えられない程、中々早い。

「ダブダァイ!ガシェイシャン!」

剣崎殿に言われて、咄嗟に少年の剣先をかわすと、少々散らばっていた支給品の中から剣を掴み、少年に対して構え直す。
剣崎殿も仮面ライダーになるための準備の為、腰に巻いていた物に手をかける。

「テェンジィビートル…あった…!」

剣崎殿がポケットからカードを取り出し、巻いている物に入れる。そこから声がしたが、確認のような物なのだろう。
すると、剣崎殿の体が光に包まれ、彼の姿が変わっていく。

「オホホホホ!!!!!そんなの見かけ倒しじゃああああ!死ねええええええ!!!!!」

少年が今度は真っ直ぐ剣崎殿へとその刃を向ける。
それも先程よりも早い速度で。

「剣崎殿!危な―――」

ドカッ!
それがしの言葉が言われる前に、少年が巨体な腕に殴られ、倒れこんでいた。
そしてそこには―――

「仮面ライダー剣…参上…!」

剣崎殿の変わりに、かなり怪しい風貌の者がその巨大な腕を発動させていた。
…これが仮面ライダーという物か。
何か虫をイメージさせるが、デザインに一々口出ししたら駄目ですしな…うん…
「このカードの名前はビートライオン。己の腕を巨大にし、相手をニャグル…
APをあまり消費しない為にも、コニョ一枚だけにしておいた」

剣崎殿、いくら格好良くても、貴殿の滑舌悪かったら意味無いでしょうに。
一方少年は再び剣を持ち構え、剣崎殿へとまたしても突っ込む様子だった。

「…俺は…俺は日本国籍を手に入れるんじゃああああああ!」

そして少年が何とかして立ち上がったその瞬間。
ドドド…というあまり聞聞き覚えが無い音が響く。
そしてその音は徐々にそれがし達に近づいてきて―
――

「…ロ、ロードローラー…」

剣崎殿が呟くのにも無理は無い。
だってそこには、あまりにも大きすぎる姿を顕にした、黄色の摩訶不思議な物がこちらに向かって来ていたのだから。

◇◇◇


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sm111:シンデレラ・ケージ(後編) 投下順 sm112:onemorechance
sm93:ニコニコβBR~ベジータ様が行く~ 賀斉 sm112:onemorechance
sm94:クラッシャーさん空回りはずかしぃぃぃぃぃ!!! 鏡音リン sm112:onemorechance
sm94:クラッシャーさん空回りはずかしぃぃぃぃぃ!!! キーボードクラッシャー sm112:onemorechance
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