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Fujisaki.knows... ◆KX.Hw4puWg





「…ここまで来れば…いいやろ」

彼、藤崎瑞希は走っていた。
藤崎は走りながら一度後ろを振り返り、誰か来てないことを確認する。
そして確認したあと、藤崎は地べたに倒れこんだ。

(―――逃げたんや…俺は…逃げたんや)

先程の映像が藤崎の中で蘇る。
ブロリーと名乗る男に頼りの鏡を壊され、どうしようも無くなった事。
自分の最大の武器―――トークが効かなかった事。
そして、短いながら共に行動したカズヤが自分を守る為、ブロリーと戦った事。
後ろから誰も来る気配は無いのでカズヤはブロリーを止められたのだろう。
だが、カズヤが無事だとは言い難い。

「…畜生…」

カズヤに任せるしか無かったとはいえ、藤崎は自分の非力を呪った。
…力があれば。
せめて、少しでも戦える力があれば―――

「…どうしましたか?」

そんな藤崎が見上げていた空に、眼鏡の男がふと現れた。

◇◇◇


「…そんでお前は糸色っちゅう奴なんか」

大の字で寝ていた藤崎は体を起こし、座りながら糸色の話を聞く。
糸色の話はこうだ。
図書館で自分の愛読書を探していたら黄色の化け物に襲われ、自分を助けてくれた少女が食べられた事―――
糸色は一つも隠さず、全てを話した。

(…似とる…俺と、同じや…)

藤崎は糸色の話がまるで自分と同じ様に感じた。
ただ一つ違う事は、目の前で恩人が死ぬのを見たか否か。

「絶望した!何も出来なかった自分に絶望した!」

ふと糸色が叫ぶ。それは目の前で「助けて」と言ったのに助けてやれなかった事に対しての、自分への怒りだった。
必死になってナイフを投げても投げても投げても…怪物には当たらなかった。
そして、怪物が少女のスレスレに近づいた瞬間―――糸色は逃げた。ただ、ひたすらに。
後ろから聞こえる何かが壊れる音。そして少し後ろを振り返ると―――

少女の上半身は、もう無かった。

「…もうやめれ、吐き気してきたわ」

藤崎は少し顔色を悪くして糸色の話を止めさせる。
だが、事実は小説よりも奇なり、というように、その話は事実なのだ。

自分も糸色も、誰かに助けてもらった事も。
まるでRPGに出てくるような敵に会った事も―――
そしてこの殺し合いに連れてこられた事も。
それは全て事実に変わりは無かった。

「…なぁ糸色」

ふと藤崎が口が開く。糸色は見ていた違う方向から藤崎に視線を向ける。

「…生憎ですが支給品はナイフとぬいぐるみだけですよ」
「支給品がどうこうや無い。ただ、ちょっとな…」

藤崎はその話を続ける。
一方糸色は相変わらず表情を変えず、飄々している。
「そのな、俺もお前と同じ様な目にあったんや」

藤崎の言葉に少し糸色は少し驚く表情を見せるが、すぐに元の表情に戻す。

「…まずカズヤって奴がおってな…」

◇◇◇


藤崎が行った道を同じ様に行く男が一人。
その年齢に不釣り合いな白髪に光が反射する。
男の目的は一つ。
それはある男の思いを伝える為。
男は小さな存在ながら、この殺し合いを止める為に奮闘し、散った。
そしてその男が最後に気にかけた人物、藤崎瑞希に会う為、男…トキはただ走っていたのだった。
いつ病気が再発するかは分からない。
だが、トキは誓ったのだった。
強い意思を持った強者…カズヤの為に。

「…む?あれは…」

ふとトキの目に写ったのは二人の男。
片方はシャツを着た若い男。
もう片方は昔の袴を着た眼鏡の男―――

「あのどちらかが藤崎瑞希という可能性があるな…接触してみるか」

トキはそう呟くと二人に近付いた。

「…ッ!誰や!」

片方のシャツの男がトキに気付き、叫ぶ。
もう片方の男がナイフを持つが、トキは戦う意思は無い事は無い事を示すと、二人に尋ねた。

「…すまぬが、藤崎瑞希というのはどちらかな?」

トキの言葉に片方のシャツの男が「俺や」とトキに言い放つ。


「…藤崎、で良いか?」
「別に構わん」
「私の名前はトキ。…カズヤという男から、ある言葉を受けたのでな。伝えに来たのだ」
「…なっ…!」

カズヤという言葉に藤崎らしき男は反応する。
トキは藤崎に答える様に話を続ける。

「…まず、カズヤはお前を守ってくれと頼んだ。見ず知らずの私に」
「…」
「そしてカズヤは、お前を襲った金髪の男に負傷させる為、散った」

藤崎はそれを聞くと、「…そうか」とだけ言う。
そしてトキは更に話を続ける。

「この殺し合いを打破しようとした一人の男を、私は忘れないだろう。
そして、藤崎…いや、この参加者達の中に居るお前のような考えを持つ者はその意思を受け継ぐに相応しい」
「…俺が、か?」

藤崎がトキに尋ねる。トキは藤崎の言葉にただ頷く。
「滅茶苦茶強い奴を目の前にして何も出来なかった俺がか?力も無い俺がか!?」
「力は無くとも、意思は継げるだろう!
絶望しようと、非力だろうと、受け継がれた意思は何者にも負けない強靭な武器になるのではないかッ!」
「…ッ!」



トキの言葉に藤崎はふと何かを感じ取る。
カズヤの元々の強さは受け継げられない。
…だが意思ならば、誰だって継げるでは無いか。
藤崎は今、固く友に誓った。
この殺し合いを、受け継がれた意思を持って撃破する事を。
そして参加者達を救い、あの主催達を倒す事を。


「…絶望した!完璧に忘れられているのに、絶望した!」
「…あ、ごめん」

だが糸色は彼等の空気には着いて行けなかったようだった。





決意を決めた者。
ただ絶望する者。
ある強者の意思を告げる者。
三人の男の運命は、誰も知るよしは無い。


【B-3/西部 草原/一日目・早朝】

【藤崎瑞希@現実】
[状態]健康、決意
[装備]なし
[道具]支給品一式、金属バット@現実
[思考・状況]
基本思考:主催者の目論見を粉砕し跪かせる
1:参加者を救う
2:受け継がれた意思を持って、戦う。
3:…トキとはこれからどうしたらいいやろうか…?


【トキ@北斗の拳】
[状態]肉体疲労(中)
[装備]なし
[道具]支給品一式×2、ショートカッター(残り一枚)@ドラえもん、不明支給品1~3
[思考・状況]
[基本思考]
死ぬまでの間に多くの人を救う。
1:出来れば藤崎と行動。
2:強者と戦うが殺害はしない。
3:ビリーともう一度戦う。
4:…ところでこの眼鏡の男は誰?


【糸色望@さよなら絶望先生】
[装備]咲夜のナイフ@東方Project(18/18)、さのすけ@さよなら絶望先生
[持物]基本支給品
[思考]
[基本方針]
ゲームからの脱出。
1:出来たら藤崎とトキと同行。
2:あの少女の恩を忘れない
3:殺されそうになったら反撃…するかもしれない



sm69:鏡音のドナルコロニー改造 化かし合いし編 時系列順 sm71:カリスマ株大変動
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