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フラグイズ初音 ◆cg3sIEBpCI





やる夫は上機嫌だった。
出会い早々、自分の言うことに素直に従ってくれそうな人物―――もとい、コアラに出会うことができたからだ。
ひとまず人を探す、という目標を実行するため、民家の外に出る。
まだ外は暗いが、懐中電灯があれば歩けるだろう。

       ____
     /      \
   / ─    ─ \
  /   (●)  (●)   \  さて、人を探すとは決めたものの……まずはどこに行くお?
  |      (__人__)    |
  \     ` ⌒´     /

しかし、問題が一つ。
やる夫は今後の行先を決めていなかったのだ。
もともと行き当たりばったりで物事を進めてしまいがちなやる夫だが、それは殺し合いの会場であっても対して変わっていなかった。
―――もっとも、やる夫がこの殺し合いをどれだけ真剣に受け止めているかには、甚だしく疑問が残るのではあるが。
少しの間やる夫はその可愛らしい……とは言いにくい顔に悩ましげな表情を浮かべ考えを巡らせていたが、すぐにそれを放りだす。

     ____
   /      \
  /  ─    ─\  まあいいお。適当にその辺を散策するお。
/    (●)  (●) \
|       (__人__)    |  敵に襲われたらドアラが何とかしてくれるおwwwそれにここは夢落ちだから死んでも死なないおwwww
/     ∩ノ ⊃  /
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |
  \ /___ /

そして出た答えは、どこまでも能天気なもの。
彼は実際にこの殺し合いに向きなおることになったら一体どうするのだろう?……などと作者が心配したところでどうにもならないが。

「とりあえず、西の方に向かってみるお」
根拠などなかった。
ただ西に行けば人がいるかもしれない、というやる夫の勝手な直観だった。
ただ黙って頷くドアラ。彼にはやる夫に逆らおうという意思は全くないらしい。
うはwwwwwww楽勝だおwwwwwwwやる夫の部下にふさわしいおwwwwwと内心考えながら、やる夫とドアラは西に向かって進み始めた。

そして、数分もたたないうちに、そこで聞いたのは―――


ドアラは少しだけ怒っていた。
その表情に怒りは見えない。しかし、彼は確実にやや不機嫌ではあった。
普段、彼はマスコットであるがゆえに穏やかで怒ったりなどめったにしない。
では、何故今ドアラは不機嫌なのか。
自らの手にやる夫の(自主規制)を(自主規制)されたからである。
喋ることのできない彼だが、さすがにあまりなことをされれば切れる。
ドアラが普通の人間だったならば、あの時点でやる夫を殴り倒し、コンビ解消していたに違いない。
しかし、ドアラはやる夫と共に行動することをやめようとはしなかった。
それは何故か。
もちろん、自らの所属する中日ドラゴンズの元に戻るためである。
早く戻って、チームの試合を見届けたい、彼の願いはそれだけであった。
ドアラはどうすればいいのか分からない。ここから帰るための術も思考も持っていない。
だから、いくら腹立たしいことをされても―――やる夫が帰るための唯一の頼みの綱なのだ。

     ____
    / ⌒  ⌒  \
  ./( ―) ( ●)  \
  /::⌒(_人_)⌒:::::  | ドアラどうしたお?歩くの遅いおwwwwww
  |    ー       .|
  \          /

彼が普通の人間なら殴り倒して(以下略)いらつくに違いない口調にも、ドアラは平然としている。
―――帰りたい。
やる夫と名乗ったこの人物は、自らのチームの選手。
彼も自分と同じような立場である以上、彼についていけば間違いないはず。彼もきっと、試合までには元いたところに帰りたいと思っているはずだ。
ドアラは何の根拠もなくそう確信してしまっていた。

だからこそ、彼はやる夫と行動することに何の疑念も抱かない。
彼が自分を利用しようとしているなど―――微塵も考えていないのだ。

さくさくと、ドアラとやる夫は草をかき分けて進んでいく。
やる夫が行ったように、西に向かって歩き出す。
そこに、―――男の声が聞こえてきた。
「ん?なんだお?」
やる夫は素早く身をひるがえし、ドアラの背後に隠れた。
それはドアラを盾にしようとする普通の人間なら(以下略)な行為であったが、ドアラはそれに対しても特に思うところはないようだ。
―――彼の名誉のために何度でも言っておくが、彼はおバカさんなのではない、純粋過ぎるだけなのだ。これから馬鹿って言った奴死刑な。
ともかく、近くに誰か人がいるんだろうなあ、と思ったドアラは、特に用心をすることもなく(そもそも彼はあまり今の状況に危機感を抱いていないのだから無理もない)、
その音の方向に近づいて行った。
しかしただのこのこ出ていくのはどうかと思ったので、さすがに木の陰に身を隠してはいたのだが。

そして、二人―――失礼、2匹が見たものは―――


僧侶は恨んでいた。
サイバーアイドル・初音ミクを。
自分の立場を乗っ取り、ニコニコの歌姫として彗星のごとく現れた存在。
嫉ましい。
彼女さえいなければ、自分がボーカル僧侶ロボットして大人気だったはずなのに、あの女のせいで全てが台無しだ。
ただの逆恨みでしかなかったが、それでも僧侶はやらなければいけないことがある。

後ろを振り返る。先ほどの地点からはだいぶ離れたようだ。
このあたりなら、もう一度ネガキャンをしても大丈夫だろう。
拡声器を使うのならば、決して気は抜いてはいけない。危険人物に狙われるリスクもある。
それでも、僧侶はやる。そう決めたのだ。
あの女より長生きし、あの女にひと泡吹かせてやると。
僧侶は息を吸い、口を拡声器に近づける。
憎々しい緑おさげ少女の悪評をばらまくために。

『皆、聞いてくれ!参加者の中に、初音ミクという女がいる!青い髪をおさげにした、10代後半の少女だ!
 その女は殺人鬼だ!我々はこの殺し合いが始まる以前に、その女に形容し難いほど無残な目にあわされた!
 あの女は、可憐な容姿で無力を装い、油断した人間をいたぶり殺す外道、魔女、悪魔、化け物だ!
 だから初音ミクを絶対に信用するな!いいか、絶対にだ!信用した瞬間、すでにあの女の罠にかかっているんだ!
私は、あの魔女の被害者をもう出したくない!誰かあの悪魔を止めてくれ!』

先ほどの演説と少しばかり内容を変えて、叫ぶ。
前より少し長くなってしまった気がするが、そんなことを気にしている場合ではない。

(……よし、こんなところか。ここも早いうちに立ち去らんと―――っ!?)
人通りのネガキャンを終え、再び移動しようとしていた僧侶は、物陰から何者かの気配を感じた。
じっとりと汗が滲む。
咄嗟に構えのポーズをとる。
(だ、誰じゃ……っ!?く、来るなら来いっ!私の創世のアクエリオンをお見舞いしてやるわっ……!)
彼はボーカルロボットであると同時に僧侶ロボットでもあるのだ、僧侶の法力を使うことは造作もない。
自分には初音ミクを見下し上に立つという目的がある。可能な限り戦闘は避け、ミクのネガキャンを行いたいが―――もしどうしてもそれが無理なら、相手を殺すこともやむをえない。
僧侶は視界を巡らせ、音の主を探す。

しかし―――

(……誰も出てこないようじゃな……)
誰も、飛びかかってくる気配はない。
一歩後ろに下がり、もういちど確認。
やはり、攻撃を加えてくる様子はない。
(なんだかしらんが、ここは逃げたほうがいいようじゃ)
相手に危険がないのなら、僧侶には関係ない。
能力があり、この殺し合いをよしとしない強者となら同行してもいいかもしれない、そうも考えた。
しかし、自分がしているのは拡声器を使うという行為。もしその同行者が狙われ、殺されてしまったらどうなる?
誰があの女を殺すというのだ?
初音ミクを殺してもらうためには、できる限り強い人間には生きていて欲しい。
自分とて最低限の身を守ることはできる。誰かと同行して自由な行動が妨げられるより、一人でネガキャンをして回った方が効率的だ。
(……よし、今のうちに……)
もう一度だけ周囲を確認し、僧侶はその場から走り去った。
向かう先は、更に北。
そこには住宅地とビルのような巨大な建物があった。きっと多くの人がいるに違いない。
ミクのネガキャンをするには相応しい場所だ。
そして、僧侶は拡声器を構えたまま、進む。

―――その方向に、自らの憎む張本人がいることにも気付かずに。

【B-3 道路/一日目・黎明】
【僧侶@ニコニコRPG】
[状態]:健康
[装備]:拡声器@現実
[道具]:支給品一式 不明支給品0~2
[思考・状況]
基本思考:初音ミクより長生きする
1:北の住宅地に行ってミクのネガキャンをする
2:拡声器でミクのネガキャンをして回る
※拡声器によってB-4で僧侶のネガキャンが響きました。


「……聞いたかお?」
やる夫が、ドアラにそう尋ねたのは、妙な格好をした老人が立ち去ってからだった。
ドアラには何のことを言っているのか初めは分からなかったのだが、すぐに先ほどの男が言っていた名前のことかと思い返す。
初音ミク、という名前の少女。
老人の話によると、人をだまして殺そうとする酷い人間らしい。
ドアラとてさすがに恐怖や怒りはある。本当にそんなことをする人間がいるなんてひどい、とは思う。野球選手を傷つけるなんて。
しかしだからと言って、その子を止めようだとか、皆を守ろうなどと思えるはずもない。
彼は純粋である故に―――チームのことを考えるのが精いっぱいで、他にまで手など到底回らないのだ。
そしてドアラは、やる夫の言葉にこくりと頷いた。
「なるほどだお……すばらしい情報を得たお……」
やる夫はすごいなあ、手に入れた情報を利用して何かを考えているみたいだ、とドアラは思う。
しかし次にやる夫が口に出した言葉は、ドアラの想像(?)の範疇を超えていた。
正確に言うなら―――意味が分からなかったのだが。
「うひょおおおおおお!魔性の美少女だおwwwwwあれだけ言っていたんだからきっと速効クリムゾンしたくなるくらいの美女に違いないおwwwww」
やる夫は激しく興奮した様子で、ドアラの周囲でぴょんぴょん飛び跳ねる。
「危険人物らしいけどそんなのやる夫には関係ないおwwwだって―――」

~やる夫の素晴らしきバトルロワイアル計画 初音さん編~

「うえーんひっくひっく、誰か助けてくださいー」

「大丈夫だお、安心するお!やる夫が助けてやるお!」

「なあんちゃって、お前は氏ね!」

ガシッ(相手のナイフを掴む音)

「なっ……なんで!?」

「もう殺し合いなんてやめるお!こんなことしても何も得られないお!」

「やる夫さん……(ドッキーン)」

「分かってくれると信じてるお。だから……もうこんなことやめるお!」

「……うん、分かった、やめる。だからお願い!抱いて!」

以下あはんうふんタイム

「……とこうなるおwwwwやる夫の海より広いハートで身も心も腰砕けにしてやるおwwwww」
思いっきりミクのキャラを誤解したまま、鼻息荒く語るやる夫。
「そうときまれば早速そのミクって美少女を探すおwwww仕方ないからお前さんにも手伝わせてやるおwwwwwww」
普段ダメダメな奴がいざ自分の輝ける場面を見つけると調子に乗る、という例はいくつもあるが、今のやる夫は完全にそれに近いだろう。

―――だめだこいつ、早く何とかしないと―――

ドアラが本当にそう思ったかどうかは、また別の話である。

【C-4 民家前/1日目・黎明】
【ドアラ@中日ドラゴンズ(球団マスコット系MAD)】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:支給品(本人、やる夫共に現在未確認)×0~3、基本支給品一式(食糧消費)
[思考・状況]
1:明日の昼の仕事に遅刻しないようさっさと帰る
2:やる夫についていけば1が達成できるだろうと思っているので、基本的にはやる夫に従う

【やる夫@2ch(やる夫タグの動画)】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:サムネホイホイ(出だしはパンツレスリングだが、その後別の映像は不明)、支給品(本人未確認)×0~2、基本支給品一式(水若干消費)
[思考・状況]
1:ドアラを利用し思うがままに行動する
2:人を探す。どうするかはその時の気分次第
3:初音ミクとかいう可憐な少女に会いたいおwwww

※僧侶のネガキャンを聞いて、ミクの外見と偽情報を把握しました。



sm36:それでは朔夜をはじめよう 時系列順 sm38:たこルカのさっとシリアス
sm36:それでは朔夜をはじめよう 投下順 sm38:たこルカのさっとシリアス
sm28:遥か遠きおっぱい帝国 僧侶 sm77:私、始めるのよ。これは殺し合い
sm27:「これから貴方達に最後の一人になるまで殺し合いをして貰います(キリッ」だっておwwwwww ドアラ sm63:朝霧の幻影殺人鬼(前編)
sm27:「これから貴方達に最後の一人になるまで殺し合いをして貰います(キリッ」だっておwwwwww やる夫 sm63:朝霧の幻影殺人鬼(前編)






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