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OP2 ◆F.EmGSxYug


私――渚は、少しお兄ちゃんが気になる女の子。
私の朝は、大好きなお兄ちゃんに料理を作ることから始まる。だから、今日もいつも通りにキッチンに向かう……はずだった。

「……あれ?」

目が覚めるとそこは、雪原。家もベッドも欠片もない。
雪が降っているし、雪だるまも作られているけど、なぜか寒くない。けど、そんなことはどうでもいい。
そうだ……お兄ちゃん、お兄ちゃんはどこにいるんだろう!?
必死になって周りを見渡すと、私と同じに周りを見渡しているたくさんの人たちと……
どこから歩いてくる銀髪の男の人が目に付いた。
銀髪の人は歩みを止めると、確認するように周りを見渡して。

「ヒャハハハハハ! 究極の闇のゲームへようこそ。俺様の名はバクラ。
 いきなり呼び出して悪いが、お前たちの命は既に俺の手の中だ……残念だったな。
 貴様らは、大邪神ゾーク・ネクロファデスを復活させるための生贄として選ばれた!」
「ええ!?」

そんなことを、いきなり言った。
バクラという人の言葉に、私は驚くしかない。いや、私だけじゃない。
この場に集められた人のほとんどが、事態が飲み込めずにどよめいている。
そんな中、前のほうにいた男の人が真っ先に立ち上がって拳を振り上げた。

「フタエノキワ……」
「ファルコォォオオオオン!!!」

だけどそれは届かないで、変な叫びと共にその人は吹き飛ばされる。いきなり現れた大きな鳥によって。
私の隣にいた細目の男の人が、驚いたような表情で口を開いていた。

「あれは、ピジョット!?」
「アァン……」
「話は最後まで聞けよ。今回は見逃してやるが、次に歯向かった奴はこの場でぶち殺すぞ……」

そう言うバクラの声色に含まれているのは、本物の殺気。
さっきまで起こっていたどよめきの大半は、それであっさりと霧散した。
私は怯えるより先にイライラしたけど……もしここにお兄ちゃんがいたらと思うと、下手な行動は取れないのは確かだ。

「まあ生贄にすると言っても、俺は優しい性格でねぇ。
 てめえらの脇にデイパックがあるだろう? その中には食料や地図、武器がある。
 それを使っててめえらに殺し合いをしてもらい、生き残った一名は生かして返してやる。
 それだけじゃねえ。生き残った奴は、どんな願いでも叶えてやるぜ。
 財宝、王位、歴史改竄、死者蘇生。ゾークに反抗するものでない限りは……」
「ふざけんな!」

突然、細目の人が立ち上がった。
声の調子からするとかなり激昂しているみたいだけど……その割に顔は無表情だ。

「お前もポケモンマスターなら分かってるだろ!
 始めて会った時のことからァ! ゲットした時の事やァ!
 一緒になってポケモンバトルをした事まで、そんな思い出の結晶が人生なんだ!
 それを無視して殺しあえだなんて、お前人間じゃねえ!」
「言ったはずだな? 次はぶち殺すと――タケシ、貴様は終わった」

その瞬間、まるで凍ったように細目の人が止まった。
え、と声を上げようとしたけれど……出来ない。止まったのはこの場にいる全員だった。
動いているのは、バクラだけ。その中で、バクラはただ一人言葉を続けていく。

「おっと、言い忘れてたがゾークは時の支配者たる大邪神でね。
 その力により時は止められた。今この時、行動を許されているのはこの俺だけなんだよ!
 ……さて。ちょうどいい、てめえにはルール説明のために死んでもらう。
 俺様に歯向かったり、禁止エリアと呼ばれる区域に入るというルール違反を犯した奴は……罰ゲームだ」

バクラがそう告げると同時に、細目の人に付けられていた首輪が爆発し……生首が飛んだ。
悲鳴が上がりそうな状況だけど、聞こえない。叫ばない。誰も、動けないから。
ただ、満足したようなバクラの声が続くだけだ。

「ヒャハハハハ! 今の奴に限った話じゃねえ、ここにいる奴は全員もう首輪がつけられている。
 俺様がちょっといじくるだけでボン……てめえらの立場がよぉく理解できたよな?
 殺し合いしたくないって言うんなら構わねぇぜ? あまりに死者が出なかったりすると、
 イラついた俺様がてめえらの首輪を全部まとめて爆破しちまうかもしれないがなぁ?
 それじゃあ、バトロワしようぜ!」

最後だけ妙に明るい声でバクラが宣言したその瞬間、私の視界は再び闇に囚われていった。
お兄ちゃんの姿を、見つけることさえできないで――








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