「射命丸文は大変な変人どもに振り回されてデデーン!されて逝きました」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
「射命丸文は大変な変人どもに振り回されてデデーン!されて逝きました」(2009/09/26 (土) 20:33:55) の最新版変更点
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*射命丸文は大変な変人どもに振り回されてデデーン!されて逝きました ◆F.EmGSxYug
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#aa(){はっきり言う。今の私――射命丸文の気分は、最悪。
団扇もないしカメラもない。しかも首には物騒な首輪ときた。
こういう首輪を付けられるのは椛の役割であって、私のロールじゃないのに。
「確実に幻想郷の外よね……ここ」
呟きながら、周りを見渡す。あるのは草原と道路と、見たことのない洋風の大きな建物。
間違いなく幻想郷じゃない。何より、幻想郷の中ならあの紅白がすっ飛んできているはず。
つまり、見知らぬ相手と見知らぬ場所で殺しあえ。あのふざけた連中がいったのは、そういうこと。
とはいえ、そんな状況でももう方針はだいたい決まってる。「強いほうに味方する」、これ。
たとえばあの紅白とかみたいなのが脱出側にいれば、参加者の方が強い……のよね?
逆に参加させられているのに強そうな者、あるいは首輪を外せそうな者がいないなら主催者の方が強い。
前者の場合は主催者を倒す方向でいって、後者なら優勝を狙う方向でいく。
もし鬼とか大天狗様とか紅白みたいなのがいても脱出できそうにないなら……悪いけど後ろから刺すしかない。
逆に脱出する場合でも、チルノさんとかなら優勝狙いだったとしても言いくるめれば私の言うこと聞いてくれるだろうし……。
その見解からすると、やらなくてはいけないことは参加者やこの空間についての情報収集。
優勝を狙うにせよ脱出を狙うにせよ、弱い奴がいなくなる残り人数半分から三分の一くらいまではじっくりと行いたい。
要するに。
「……いつも通り、清く正しい取材活動をしますか」
そう呟いて、歩き出した。ここは道路で、脇にはさっき言った大きな建物がある。
地図で言えばD-3とC-3の境界上、その北部に当たるみたい。
視野はそれなりに広いけど、誰か隠れている可能性も拭いきれない。
周囲を警戒しながらしばらく歩いていると、長身で筋肉のついた人物の姿が目に入った。
……ぼうっと突っ立っているだけ、戦闘行動どころか警戒している様子もない。
殺されたらどうすんだか、まったく。とりあえず、声を掛けよう。
「あややややや、こんにち……」
「へあぁ!?」
「うわぁ!」
返ってきた叫び声に思わず後退。
声を掛けただけなのにとんでもない大声を返してきた相手に、こっちまで驚く羽目になった。
ともかく落ち着いて相手を見直す。見る限り、気弱そうな男の青年だ。見る限りでは人間。なら余分に気遣う必要はなさそう。
さっきの過剰な反応からしても、たぶん殺し合いには向かない、戦力として頼りない……
そこまで考えて、ふと気づいた。その男の首には、私と同じものが巻かれていない。
いや、正確には首には何か巻かれているけど、私の首輪とは違う。
更に、首に巻かれているのと同じものが額と腹にも巻かれていた。ますます情報が必要かも。
「なんだぁ……?」
「私は新聞記者をやっている射命丸文と言います。あなたのお名前は?」
「……ブロリー、です」
「一つお聞きしたいんですが、どこから来たか、どんなことを普段やっているか言ってほしい「といい、です……」」
「……私は先ほど述べた通り、新聞記者を「一人用のポッドでか?」」
「……。だ、か、ら、あなたがやっていることを言ってく「れるといいなぁ……?」」
「…………あなたは機械関係の仕事とかやってる「と思っていたのか? ハ、ハハ、ハハハハハハハ!!!」」
「あの……話しているのを遮るのはやめ「ことはできぬぅ!!!」…………」
ウザい……ウザ過ぎる。なんでいちいち私の言葉の途中で叫ぶのよ?
というか「です」を言う前後に無理やり言葉を切ったみたいな感じの間があるのは何?
……この人(?)喧嘩売ってるんだろうか?というか売ってますよね確実に。
そんな感じにイライラし始めた私の前で、突如ブロリーが這いつくばった。
「ぬぅぅぅぅ……ぬぁぁぁああああ……」
胸を押さえて呻いている。
……体中に浮かび上がる脂汗はいかにも不健康そう。持病の発作でもあるの?
「もしもーし……大丈夫ですか?」
「……カカロットォォォォォオオオ……」
「カカロット? なんですかそれ」
「カカロットォォォォォオオオオオオ……」
「あなたの名字とかで「ブロリー、です……」えっと……」
「カカロットォォォォォオオオオオオ……!」
「…………」
もうやだ帰りたい。こいつ、完全に私の話を聞いてない……。
足を引っ張られるのもやだし、いっそここで殺してしまおうかと思い始めた瞬間。
突如、ブロリーが叫び始めた。
「……え?」
「んぬぬぬぅぅぅ……ヌァアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
風が吹く。叫び声が大気を振るわせる。とっさに目をかばっていた。
まるで炎が放射されたような激しい衝撃を放出すると共に、ブロリーは別人となった。
金色に染まり、逆立った髪。さっきまでとは全く違う威圧感。
――そして、私を見ている青い瞳にあるのは、正真正銘の殺意。
「……ッ!」
迷わずに、こっちから仕掛ける。相手を――ブロリーを、殺すために。
ただし、さっき思い浮かべたのとは違う理由で……先に殺らなきゃ、殺られる!
相手の足払いを跳んで避ける。そのまま宙返りの要領で相手の鼻へ蹴り。
私の靴は洋風の靴に下駄の歯をつけたものだ。だから、当然蹴りは強力になる。私の力ならなおさら。
人間どころか、そこんじょそこらにいる妖怪だって一撃でダウンさせただろうその一撃は……
ブロリーを動かすことすら、出来ていなかった。
「フン」
「え……こ、このっ!!」
ニヤリと、ブロリーが笑みを浮かべる。驚いたけど、驚いてる場合じゃない!
着地して、顎への上段回し蹴り……動かない。動かせない。更に金的への前蹴り。
――ブロリーは意に介した様子もなく、右足を踏み出した。
慌てて後退する。歩きながら追ってくるブロリーへ、右腕を突き出した。
風を操って弾を叩き込む。スペルカードルールだとかそういうのは完全に無視した。
手加減する余裕なんてない。ともかく当てて、相手の命を絶つことを優先しないと――!
私が手から風を放すのと同時に、ブロリーが左手を突き出した。
攻撃する様子はない。私の攻撃を左手一本で止めるつもりみたい。
……防御しているだけならいい。攻撃しないのならありったけを叩き込むだけだ。
それこそ岩だって削り取るくらいの勢いで、集めた風を弾として撃ち込む。
風と相手の左手がぶつかり合い、砂煙を起こしてブロリーを覆っていく。
けど、成果を確認するために攻撃をやめるなんてことはしない。
二発三発四発、ともかく地面を蹴って後退しながら次々に撃つ撃つ撃つ!
道端にある建物が揺れる。地面の草が千切れて、建物から毀れた小さな破片が飛んでいく。
五、六発撃ち込んで枝が舞い始めたところで……ふと気づいた。妙に体が重い。
それに、これだけ力を注ぎこめばいつもだったら建物にヒビが入っているはず……
けれど。それに関して考える暇は、なかった。
「なんなんだァ、今のは……?」
――煙を払いながら現れたブロリーの左手には、傷一つない。
「う……そ」
思わず息を呑んだ。けど、震えている時間はない。
今度は自分の番と言わんばかりに、ブロリーの左手から緑色の光弾が放たれていた。
とっさに伏せた私の上を、光弾が通り過ぎていく。その光弾は建物に着弾し、同時に爆発する。
それだけで、建物の天井は大きな穴が開いていた……「デデーン!」と、幻聴が聴こえたような。
「ハハハハッ!!!」
しかも信じられないことに、相手はそれを連射してきた。疲労の欠片もなく、負担もなく。
まるで雨あられのような、文字通りの弾幕を掻い潜って……私は逃げた。恥も外聞もなく。
全力疾走どころか全力飛行、弾を避けきったところでブロリーから背を向けて本気で逃亡!
「参加、させるの、絶対、間違えてる! あの巫女だって、あそこまで強くないのに!」
はっきり言って、あんなのに勝てるわけない!人を集めて全員でフルボッコにしなきゃ無理無理無理絶対無理。
まあ私はそのフルボッコに絶対に参加しないけど。死にたくないし。
こうしている間にも、流れ弾が建物に命中し、崩壊させていく。この様子を見たら白黒なんて「弾幕はパワー(笑)」。
ともかく速さなら自信がある。それこそ幻想郷でも私に追いつける相手はいないと思えるくらいに。
攻撃力・防御力では大きく水を空けられたけど、スピードなら……!
「あれ?」
ふと振り向くとブロリーが、いない。
速度を緩めずに飛びながら慌てて目を凝らしたその瞬間、後ろ――つまり逃げていた方向――から衝撃が走った。何かにぶつかったような。
硬いけどぶつかったのは金属じゃない。金属特有の冷たさがない。
――例えるなら、筋肉隆々の相手にぶつかったような。まさか、そんなはず……
「どこへ行くんだァ?」
振り向く暇さえなく、背中に強い衝撃。呼吸が止まる。ゴムマリのように吹き飛ばされる。
信じたくない。信じたくないけど、こいつは私よりも――
土煙が上がる。自分のそばから、鈍い音がする。
白くなった意識は、死んだカエルのように地面に叩きつけられて戻ってきた。
何とか息を吸っても、肺に入ってくるのはほんの一息。視界はまだ霞み、一息吸っただけで肺が止まる。
それでも、一息だけを燃料にして体を起こす。それこそ間接が外れてもおかしくないくらい無理やりに。
火事場の馬鹿力という奴か、自分でもありえないくらい速い建て直しが出てきたと思ったけど。
もうとっくに、宙に浮かんだブロリーが手から弾を放っていた。
「……ぁ」
……死んだ。
なまじ自分が速いから分かる。疑いようもなく、これは確実に死んだ。
呼吸が普通の状態に戻るまで物凄い楽観的に見積もってもあと数秒。
その頃にはもう、相手が撃って来た弾が着弾している。
そして今走っている思考はどう見ても走馬灯です本当にありがとうございました。
未練はないなんて絶対いえない。やりたいことなんてまだまだあるのに。
ああ、せめて死ぬ前にこの首輪を椛やチルノさんに付けて引っ張りまわしたかった――
『クリクリー!』
「へ?」
「ぬぅ!?」
その時だった。羽の生えた茶色い毛玉が、私の前に現れたのは。
慌てて振り向いたブロリーに、中に人が入るほどの大きさの車輪……
いや、人が実際に入っている車輪が体当たりをぶちかましていた。
(無理! 誰かは知らないけどそんな程度の攻撃じゃ無理! 絶対無理!)
そう思いながら息を吸い込んで逃げ出す準備をした矢先――当然乱入者は見捨てる――意外なものを見た。
今まで私のどんな攻撃でもぴくりともしなかったブロリーが、怯んでいる。
(そんなに強い攻撃だった? いや、あの様子は違う……)
……たぶん効いたのは、その車輪の体当たりが強力だったからじゃない。
腹部の一点。ブロリーはそこを抑えて怯んでいる。まるでそこが弱点みたいに……
だけど、そんなことを確認する余裕はない。
車輪の中に入っている人が、私を引っつかんで無理やり車輪の中に相乗りさせていた……お姫様抱っこで……
「チィッ!」
「わわっ!?」
それはともかく、腹を押さえて苦しんでいてもブロリーは化け物だった。
その場から動く様子はないけど、その状態で追撃の弾幕を放ってくる。
放ってくる、けど……何か障壁のようなものがそれと私達を遮って防いでいる。
そして、私を乗せた車輪は物凄い速度でブロリーから離れていく。一応、助けてもらった?そう思った矢先。
「はじめましてだな……フラッグ!」
「……助けてもらったのは感謝しますけど……フラッグってなんですか? というか誰ですか?」
「グラハム・エーカー……君の存在に心奪われた男だ!」
「ハァ!?」
意味不明な言葉をそいつは口走ってくれた。
■
腹部の痛みが収まったところで、ブロリーは再び歩き出す。
「ヌゥゥゥゥゥゥゥ……ヌアアアアアア!」
怒り。苦しさ。痛み。そして、それをもたらした通常以上の拘束。その全てが、ブロリーを苦しめる。
本来ならば、流れ弾を受けたホテルは倒壊どころか跡形もなくなっていただろう。
だが、現にホテルは半壊したもののそこにある。射命丸も全力で戦い衝撃の一助となったにも関わらず。
これは惑星をもたやすく破壊する「伝説のスーパーサイヤ人」ブロリーに、通常の制限だけでは通用しないと判断された結果だ。
彼は額・首・腰にリミッターが装着され、他の参加者の首輪にあたるものは心臓脇に埋め込まれている。
もっともパラガスの作ったものとは違い、今彼が付けられているリミッターは基礎的な戦闘力の抑制に比重を置いていた。
だから彼の破壊衝動は抑制されないし、通常のスーパーサイヤ人までならばなることができる。
それでもここで出せる力は本来のブロリーの億分の一以下であり、苦痛ではあるが……彼にとって真に苦痛なのはそこではない。
ブロリーをより苛立たせるのは、腹部の……表面だけ取り繕い、治されなかった傷。
主催者達がブロリーを完全に治癒しなかった理由は簡単だ。
彼らは悟空に負け一人用のポッドで気絶しているブロリーを誘拐したが、それでもその体は堅牢過ぎた。
そのため、悟空たちが付けた傷を切開して主催者達は爆弾を仕込んだのだ。
その結果ブロリーの腹部の傷は完全に治癒されず、弱点となっていたのである。
カカロットがつけた傷が今なお自分を苦しめる……その事実が、よりブロリーを狂わせる。
「カカロットォォォォォォオオ……
カカロットォォォォォオオオオオオオオ!!!」
【C-3/1日目・深夜】
【ブロリー@ドラゴンボールZ】
[状態]:腹部にダメージ(中)
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、未確認支給品1~3
[思考・状況] 1.全てを破壊しつくすだけだ! 2.腹を庇う必要があるか……
※通常の制限に加えて、額・首・腰にリミッターが巻かれています。パラガスのリミッターを改造したものです。
そのため首輪の代わりに心臓脇に首輪にあたるものが仕込まれています。
※腹部の傷は「燃え尽きろ!!熱戦 烈戦 超激戦」で悟空に付けられた傷です。
表面上は塞がっていますが内部が治癒しきっていません。
※参戦時期は「燃え尽きろ!!熱戦 烈戦 超激戦」の数日~数ヶ月後。
少なくとも地球には着いていませんがセルゲームは終わっています。
※C-3のホテルが半壊しました。
■
少しばかり離れた場所で、ようやく車輪は止まって私達は一息ついた。
落ち着いて休んだからか、背中はまだちょっと痛いけど呼吸はなんとか戻っている。
あと数分あれば痛みも何の問題もないレベルまで落ち着くはず。
これなら支給品の中にあった「究極のコッペパン」なるものも食べずに済みそう。
そう。それがおかしい。あの建物の惨状を見れば、もう少し後遺症が残っててもおかしくない。考えられるとすれば。
(……手加減、された)
どういうわけか、今の私は全力を出せない。たぶん同じように、ブロリーも。
私と同じく、弾幕を撃ったところでブロリーもそれに気づいた。
だから、今の状態での力のコントロールを試すために……私を吹き飛ばしたときは加減してたんだ。
そこに気づいて――思わず、体が震えた。
加減された攻撃でも、私は動きを止められていて。グラハムさんが来てなかったら、いたぶられて死んでた。
団扇がなかったことを差っぴいても、あんな相手に勝つなんてやっぱり絶対無理。
「どうかしたか、フラッグ」
「……なんですかそれ」
……ブロリーについて考えるのは後にしよう。
今はこの男を理解できるように、説明を頼むのが先。
「フ……私は君の機動にフラッグを見たのだよ」
「いやだから、フラッグってなんですか?」
「ユニオンフラッグ……私の愛機だ。君、速さに自信があるだろう?」
「……ありますけど」
「やはり、私の心眼に狂いはなかったようだ。もはや私はガンダムへの愛は既に果たした身でね。
現世で本懐を果たし死後の世界でフラッグを思わせる君と出会ったことは、
乙女座の私にはセンチメンタリズムな運命を感じられずにはいられない。
というわけで、無駄に足掻いて生き……いや死に恥を晒すよりは自分の意地を貫くことにした」
「意味分かりませんよ!? というか死後の世界って!」
……説明はしてくれた。それでも、やっぱり意味不明。
というかもしかして、幻想郷の外はとんでもないことになってる?
「どうせここは現世ではなくあの世、それも地獄の類だろう。
でなければ人が空を飛んだりするような事象が起こることの説明はつくまい」
「私は死んだ覚えなんてないわ!」
「私はある」
「……ああああああ、もう!」
本気で嫌になってきた。ため息だって出るし地団太だって踏むし手だって出したい。
このままじゃ埒が明かないし、こうなったら多少の風評被害を覚悟してでもお引取り願おう。
「いい? 私は妖怪で、天狗で、人間じゃない。ついでに貴方より遥か年上のおばあちゃんなのよ」
「テング……やはりここは死後の世界か」
「……いや、だから私は人間じゃなくて年も」
「人間でないといったことは関係ないな。私はかつてガンダムを愛した身だ」
「…………。
ともかく、私は自分の命が大事だし、人間の命を身を張って守ったりなんかしないわ。
愛を受け入れるどころか大っ嫌いだし、もしあなたが危険に晒されても助けない。場合によっては、殺すわ」
本気で睨みつけて、そういってやる。
殺害予告は半分冗談で半分本気だ。脱出狙いなら、まあ殺さない。でも優勝を狙うことに決めた場合、真っ先に殺す。
……けど。
相手は予想もしない答えを返してきた。
「つれないな。しかし言っておくならば……カタギリほどではないが、私も機械に関する知識が多少ある。
この首輪に関して何かしらの方策が打てるかもしれないな。
まぁ行き過ぎた愛は憎しみとなる。殺したいというなら好きにするといい」
「…………」
駄目だこのヘンタイ、どんな行動を取っても愛で済ませそう。
しかも下手に逃げ出そうものなら地の果てまで追ってきそうね……
そして、私は機械に詳しくない。つまり……少なくとも優勝狙いが確定するまでは一緒にいるしかない。
……もし脱出することに決めたらずっと一緒か、嫌だなぁ。別に機械に詳しい人を見つけたら謀殺できないかなぁ。
「では、ひと段落ついた所で行こうかフラッグ。あの男のことを考えればもう少し離れたほうがいい」
「……文です」
もうやだ帰りたい。
}
【C-2/1日目・深夜】
【グラハム・エーカー@機動戦士ガンダム00】
[状態]:健康
[装備]:ハネクリボー@遊戯王GX(使用可能まで12時間)
[道具]:支給品一式、ホイールオブフォーチュン@遊戯王5D's
[思考・状況]
1.フラッグ(文)に惚れた
2.フラッグを守る
3.フラッグはツンデレらしいな
※参戦時期は一期終了後(刹那のエクシアと相討ちになった後)。
【C-2/1日目・深夜】
【射命丸文@東方project】
[状態]:肉体的にも精神的にも疲労(小)
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、究極のコッペパン@ニコニコRPG、未確定支給品0~2
[思考・状況]
1.情報収集。自己保身を優先する。特に究極のコッペパンは絶対に自分で食べる。
2.主催者の方が強そうだったら優勝狙い、脱出できそうなら脱出狙い。それまでは1に徹する。
少なくとも人数が半分以下になるまでは立場を確定させない。
3.優勝狙いが確定しない限りグラハムと一緒にいてやる(ただし優勝狙いに決めたら速攻で殺す)。
4.もしチルノさんとかがいたら……手元に置いておこうっと。
5.ブロリーと出会ったら何を犠牲にしても全力で逃げる。
【究極のコッペパン@ニコニコRPG】
回復アイテム。食べると戦闘不能回復+HP全快。
|sm08:[[『最強』]]|[[時系列順>第一回放送までの本編SS]]|sm10:[[戦うことの意味]]|
|sm08:[[『最強』]]|[[投下順>00~50]]|sm10:[[戦うことの意味]]|
||ブロリー|sm41:[[受け継がれるは歪みなき意志]]|
||グラハム・エーカー|sm47:[[愛の嵐]]|
||射命丸文|sm47:[[愛の嵐]]|
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*射命丸文は大変な変人どもに振り回されてデデーン!されて逝きました ◆F.EmGSxYug
(登録タグ) [[パロロワ]][[[百>http://dic.nicovideo.jp/a/%E3%83%91%E3%83%AD%E3%83%AD%E3%83%AF]]] [[ニコニコ動画バトルロワイアルβ>トップページ]] [[グラハム・エーカー]] [[ブロリー]] [[\射命丸/>射命丸文]]
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#aa(){はっきり言う。今の私――射命丸文の気分は、最悪。
団扇もないしカメラもない。しかも首には物騒な首輪ときた。
こういう首輪を付けられるのは椛の役割であって、私のロールじゃないのに。
「確実に幻想郷の外よね……ここ」
呟きながら、周りを見渡す。あるのは草原と道路と、見たことのない洋風の大きな建物。
間違いなく幻想郷じゃない。何より、幻想郷の中ならあの紅白がすっ飛んできているはず。
つまり、見知らぬ相手と見知らぬ場所で殺しあえ。あのふざけた連中がいったのは、そういうこと。
とはいえ、そんな状況でももう方針はだいたい決まってる。「強いほうに味方する」、これ。
たとえばあの紅白とかみたいなのが脱出側にいれば、参加者の方が強い……のよね?
逆に参加させられているのに強そうな者、あるいは首輪を外せそうな者がいないなら主催者の方が強い。
前者の場合は主催者を倒す方向でいって、後者なら優勝を狙う方向でいく。
もし鬼とか大天狗様とか紅白みたいなのがいても脱出できそうにないなら……悪いけど後ろから刺すしかない。
逆に脱出する場合でも、チルノさんとかなら優勝狙いだったとしても言いくるめれば私の言うこと聞いてくれるだろうし……。
その見解からすると、やらなくてはいけないことは参加者やこの空間についての情報収集。
優勝を狙うにせよ脱出を狙うにせよ、弱い奴がいなくなる残り人数半分から三分の一くらいまではじっくりと行いたい。
要するに。
「……いつも通り、清く正しい取材活動をしますか」
そう呟いて、歩き出した。ここは道路で、脇にはさっき言った大きな建物がある。
地図で言えばD-3とC-3の境界上、その北部に当たるみたい。
視野はそれなりに広いけど、誰か隠れている可能性も拭いきれない。
周囲を警戒しながらしばらく歩いていると、長身で筋肉のついた人物の姿が目に入った。
……ぼうっと突っ立っているだけ、戦闘行動どころか警戒している様子もない。
殺されたらどうすんだか、まったく。とりあえず、声を掛けよう。
「あややややや、こんにち……」
「へあぁ!?」
「うわぁ!」
返ってきた叫び声に思わず後退。
声を掛けただけなのにとんでもない大声を返してきた相手に、こっちまで驚く羽目になった。
ともかく落ち着いて相手を見直す。見る限り、気弱そうな男の青年だ。見る限りでは人間。なら余分に気遣う必要はなさそう。
さっきの過剰な反応からしても、たぶん殺し合いには向かない、戦力として頼りない……
そこまで考えて、ふと気づいた。その男の首には、私と同じものが巻かれていない。
いや、正確には首には何か巻かれているけど、私の首輪とは違う。
更に、首に巻かれているのと同じものが額と腹にも巻かれていた。ますます情報が必要かも。
「なんだぁ……?」
「私は新聞記者をやっている射命丸文と言います。あなたのお名前は?」
「……ブロリー、です」
「一つお聞きしたいんですが、どこから来たか、どんなことを普段やっているか言ってほしい「といい、です……」」
「……私は先ほど述べた通り、新聞記者を「一人用のポッドでか?」」
「……。だ、か、ら、あなたがやっていることを言ってく「れるといいなぁ……?」」
「…………あなたは機械関係の仕事とかやってる「と思っていたのか? ハ、ハハ、ハハハハハハハ!!!」」
「あの……話しているのを遮るのはやめ「ことはできぬぅ!!!」…………」
ウザい……ウザ過ぎる。なんでいちいち私の言葉の途中で叫ぶのよ?
というか「です」を言う前後に無理やり言葉を切ったみたいな感じの間があるのは何?
……この人(?)喧嘩売ってるんだろうか?というか売ってますよね確実に。
そんな感じにイライラし始めた私の前で、突如ブロリーが這いつくばった。
「ぬぅぅぅぅ……ぬぁぁぁああああ……」
胸を押さえて呻いている。
……体中に浮かび上がる脂汗はいかにも不健康そう。持病の発作でもあるの?
「もしもーし……大丈夫ですか?」
「……カカロットォォォォォオオオ……」
「カカロット? なんですかそれ」
「カカロットォォォォォオオオオオオ……」
「あなたの名字とかで「ブロリー、です……」えっと……」
「カカロットォォォォォオオオオオオ……!」
「…………」
もうやだ帰りたい。こいつ、完全に私の話を聞いてない……。
足を引っ張られるのもやだし、いっそここで殺してしまおうかと思い始めた瞬間。
突如、ブロリーが叫び始めた。
「……え?」
「んぬぬぬぅぅぅ……ヌァアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
風が吹く。叫び声が大気を振るわせる。とっさに目をかばっていた。
まるで炎が放射されたような激しい衝撃を放出すると共に、ブロリーは別人となった。
金色に染まり、逆立った髪。さっきまでとは全く違う威圧感。
――そして、私を見ている青い瞳にあるのは、正真正銘の殺意。
「……ッ!」
迷わずに、こっちから仕掛ける。相手を――ブロリーを、殺すために。
ただし、さっき思い浮かべたのとは違う理由で……先に殺らなきゃ、殺られる!
相手の足払いを跳んで避ける。そのまま宙返りの要領で相手の鼻へ蹴り。
私の靴は洋風の靴に下駄の歯をつけたものだ。だから、当然蹴りは強力になる。私の力ならなおさら。
人間どころか、そこんじょそこらにいる妖怪だって一撃でダウンさせただろうその一撃は……
ブロリーを動かすことすら、出来ていなかった。
「フン」
「え……こ、このっ!!」
ニヤリと、ブロリーが笑みを浮かべる。驚いたけど、驚いてる場合じゃない!
着地して、顎への上段回し蹴り……動かない。動かせない。更に金的への前蹴り。
――ブロリーは意に介した様子もなく、右足を踏み出した。
慌てて後退する。歩きながら追ってくるブロリーへ、右腕を突き出した。
風を操って弾を叩き込む。スペルカードルールだとかそういうのは完全に無視した。
手加減する余裕なんてない。ともかく当てて、相手の命を絶つことを優先しないと――!
私が手から風を放すのと同時に、ブロリーが左手を突き出した。
攻撃する様子はない。私の攻撃を左手一本で止めるつもりみたい。
……防御しているだけならいい。攻撃しないのならありったけを叩き込むだけだ。
それこそ岩だって削り取るくらいの勢いで、集めた風を弾として撃ち込む。
風と相手の左手がぶつかり合い、砂煙を起こしてブロリーを覆っていく。
けど、成果を確認するために攻撃をやめるなんてことはしない。
二発三発四発、ともかく地面を蹴って後退しながら次々に撃つ撃つ撃つ!
道端にある建物が揺れる。地面の草が千切れて、建物から毀れた小さな破片が飛んでいく。
五、六発撃ち込んで枝が舞い始めたところで……ふと気づいた。妙に体が重い。
それに、これだけ力を注ぎこめばいつもだったら建物にヒビが入っているはず……
けれど。それに関して考える暇は、なかった。
「なんなんだァ、今のは……?」
――煙を払いながら現れたブロリーの左手には、傷一つない。
「う……そ」
思わず息を呑んだ。けど、震えている時間はない。
今度は自分の番と言わんばかりに、ブロリーの左手から緑色の光弾が放たれていた。
とっさに伏せた私の上を、光弾が通り過ぎていく。その光弾は建物に着弾し、同時に爆発する。
それだけで、建物の天井は大きな穴が開いていた……「デデーン!」と、幻聴が聴こえたような。
「ハハハハッ!!!」
しかも信じられないことに、相手はそれを連射してきた。疲労の欠片もなく、負担もなく。
まるで雨あられのような、文字通りの弾幕を掻い潜って……私は逃げた。恥も外聞もなく。
全力疾走どころか全力飛行、弾を避けきったところでブロリーから背を向けて本気で逃亡!
「参加、させるの、絶対、間違えてる! あの巫女だって、あそこまで強くないのに!」
はっきり言って、あんなのに勝てるわけない!人を集めて全員でフルボッコにしなきゃ無理無理無理絶対無理。
まあ私はそのフルボッコに絶対に参加しないけど。死にたくないし。
こうしている間にも、流れ弾が建物に命中し、崩壊させていく。この様子を見たら白黒なんて「弾幕はパワー(笑)」。
ともかく速さなら自信がある。それこそ幻想郷でも私に追いつける相手はいないと思えるくらいに。
攻撃力・防御力では大きく水を空けられたけど、スピードなら……!
「あれ?」
ふと振り向くとブロリーが、いない。
速度を緩めずに飛びながら慌てて目を凝らしたその瞬間、後ろ――つまり逃げていた方向――から衝撃が走った。何かにぶつかったような。
硬いけどぶつかったのは金属じゃない。金属特有の冷たさがない。
――例えるなら、筋肉隆々の相手にぶつかったような。まさか、そんなはず……
「どこへ行くんだァ?」
振り向く暇さえなく、背中に強い衝撃。呼吸が止まる。ゴムマリのように吹き飛ばされる。
信じたくない。信じたくないけど、こいつは私よりも――
土煙が上がる。自分のそばから、鈍い音がする。
白くなった意識は、死んだカエルのように地面に叩きつけられて戻ってきた。
何とか息を吸っても、肺に入ってくるのはほんの一息。視界はまだ霞み、一息吸っただけで肺が止まる。
それでも、一息だけを燃料にして体を起こす。それこそ間接が外れてもおかしくないくらい無理やりに。
火事場の馬鹿力という奴か、自分でもありえないくらい速い建て直しが出てきたと思ったけど。
もうとっくに、宙に浮かんだブロリーが手から弾を放っていた。
「……ぁ」
……死んだ。
なまじ自分が速いから分かる。疑いようもなく、これは確実に死んだ。
呼吸が普通の状態に戻るまで物凄い楽観的に見積もってもあと数秒。
その頃にはもう、相手が撃って来た弾が着弾している。
そして今走っている思考はどう見ても走馬灯です本当にありがとうございました。
未練はないなんて絶対いえない。やりたいことなんてまだまだあるのに。
ああ、せめて死ぬ前にこの首輪を椛やチルノさんに付けて引っ張りまわしたかった――
『クリクリー!』
「へ?」
「ぬぅ!?」
その時だった。羽の生えた茶色い毛玉が、私の前に現れたのは。
慌てて振り向いたブロリーに、中に人が入るほどの大きさの車輪……
いや、人が実際に入っている車輪が体当たりをぶちかましていた。
(無理! 誰かは知らないけどそんな程度の攻撃じゃ無理! 絶対無理!)
そう思いながら息を吸い込んで逃げ出す準備をした矢先――当然乱入者は見捨てる――意外なものを見た。
今まで私のどんな攻撃でもぴくりともしなかったブロリーが、怯んでいる。
(そんなに強い攻撃だった? いや、あの様子は違う……)
……たぶん効いたのは、その車輪の体当たりが強力だったからじゃない。
腹部の一点。ブロリーはそこを抑えて怯んでいる。まるでそこが弱点みたいに……
だけど、そんなことを確認する余裕はない。
車輪の中に入っている人が、私を引っつかんで無理やり車輪の中に相乗りさせていた……お姫様抱っこで……
「チィッ!」
「わわっ!?」
それはともかく、腹を押さえて苦しんでいてもブロリーは化け物だった。
その場から動く様子はないけど、その状態で追撃の弾幕を放ってくる。
放ってくる、けど……何か障壁のようなものがそれと私達を遮って防いでいる。
そして、私を乗せた車輪は物凄い速度でブロリーから離れていく。一応、助けてもらった?そう思った矢先。
「はじめましてだな……フラッグ!」
「……助けてもらったのは感謝しますけど……フラッグってなんですか? というか誰ですか?」
「グラハム・エーカー……君の存在に心奪われた男だ!」
「ハァ!?」
意味不明な言葉をそいつは口走ってくれた。
■
腹部の痛みが収まったところで、ブロリーは再び歩き出す。
「ヌゥゥゥゥゥゥゥ……ヌアアアアアア!」
怒り。苦しさ。痛み。そして、それをもたらした通常以上の拘束。その全てが、ブロリーを苦しめる。
本来ならば、流れ弾を受けたホテルは倒壊どころか跡形もなくなっていただろう。
だが、現にホテルは半壊したもののそこにある。射命丸も全力で戦い衝撃の一助となったにも関わらず。
これは惑星をもたやすく破壊する「伝説のスーパーサイヤ人」ブロリーに、通常の制限だけでは通用しないと判断された結果だ。
彼は額・首・腰にリミッターが装着され、他の参加者の首輪にあたるものは心臓脇に埋め込まれている。
もっともパラガスの作ったものとは違い、今彼が付けられているリミッターは基礎的な戦闘力の抑制に比重を置いていた。
だから彼の破壊衝動は抑制されないし、通常のスーパーサイヤ人までならばなることができる。
それでもここで出せる力は本来のブロリーの億分の一以下であり、苦痛ではあるが……彼にとって真に苦痛なのはそこではない。
ブロリーをより苛立たせるのは、腹部の……表面だけ取り繕い、治されなかった傷。
主催者達がブロリーを完全に治癒しなかった理由は簡単だ。
彼らは悟空に負け一人用のポッドで気絶しているブロリーを誘拐したが、それでもその体は堅牢過ぎた。
そのため、悟空たちが付けた傷を切開して主催者達は爆弾を仕込んだのだ。
その結果ブロリーの腹部の傷は完全に治癒されず、弱点となっていたのである。
カカロットがつけた傷が今なお自分を苦しめる……その事実が、よりブロリーを狂わせる。
「カカロットォォォォォォオオ……
カカロットォォォォォオオオオオオオオ!!!」
}
【C-3/1日目・深夜】
【ブロリー@ドラゴンボールZ】
[状態]:腹部にダメージ(中)
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、未確認支給品1~3
#aa(){[思考・状況] 1.全てを破壊しつくすだけだ! 2.腹を庇う必要があるか……}
※通常の制限に加えて、額・首・腰にリミッターが巻かれています。パラガスのリミッターを改造したものです。
そのため首輪の代わりに心臓脇に首輪にあたるものが仕込まれています。
※腹部の傷は「燃え尽きろ!!熱戦 烈戦 超激戦」で悟空に付けられた傷です。
表面上は塞がっていますが内部が治癒しきっていません。
※参戦時期は「燃え尽きろ!!熱戦 烈戦 超激戦」の数日~数ヶ月後。
少なくとも地球には着いていませんがセルゲームは終わっています。
※C-3のホテルが半壊しました。
■
#aa(){
少しばかり離れた場所で、ようやく車輪は止まって私達は一息ついた。
落ち着いて休んだからか、背中はまだちょっと痛いけど呼吸はなんとか戻っている。
あと数分あれば痛みも何の問題もないレベルまで落ち着くはず。
これなら支給品の中にあった「究極のコッペパン」なるものも食べずに済みそう。
そう。それがおかしい。あの建物の惨状を見れば、もう少し後遺症が残っててもおかしくない。考えられるとすれば。
(……手加減、された)
どういうわけか、今の私は全力を出せない。たぶん同じように、ブロリーも。
私と同じく、弾幕を撃ったところでブロリーもそれに気づいた。
だから、今の状態での力のコントロールを試すために……私を吹き飛ばしたときは加減してたんだ。
そこに気づいて――思わず、体が震えた。
加減された攻撃でも、私は動きを止められていて。グラハムさんが来てなかったら、いたぶられて死んでた。
団扇がなかったことを差っぴいても、あんな相手に勝つなんてやっぱり絶対無理。
「どうかしたか、フラッグ」
「……なんですかそれ」
……ブロリーについて考えるのは後にしよう。
今はこの男を理解できるように、説明を頼むのが先。
「フ……私は君の機動にフラッグを見たのだよ」
「いやだから、フラッグってなんですか?」
「ユニオンフラッグ……私の愛機だ。君、速さに自信があるだろう?」
「……ありますけど」
「やはり、私の心眼に狂いはなかったようだ。もはや私はガンダムへの愛は既に果たした身でね。
現世で本懐を果たし死後の世界でフラッグを思わせる君と出会ったことは、
乙女座の私にはセンチメンタリズムな運命を感じられずにはいられない。
というわけで、無駄に足掻いて生き……いや死に恥を晒すよりは自分の意地を貫くことにした」
「意味分かりませんよ!? というか死後の世界って!」
……説明はしてくれた。それでも、やっぱり意味不明。
というかもしかして、幻想郷の外はとんでもないことになってる?
「どうせここは現世ではなくあの世、それも地獄の類だろう。
でなければ人が空を飛んだりするような事象が起こることの説明はつくまい」
「私は死んだ覚えなんてないわ!」
「私はある」
「……ああああああ、もう!」
本気で嫌になってきた。ため息だって出るし地団太だって踏むし手だって出したい。
このままじゃ埒が明かないし、こうなったら多少の風評被害を覚悟してでもお引取り願おう。
「いい? 私は妖怪で、天狗で、人間じゃない。ついでに貴方より遥か年上のおばあちゃんなのよ」
「テング……やはりここは死後の世界か」
「……いや、だから私は人間じゃなくて年も」
「人間でないといったことは関係ないな。私はかつてガンダムを愛した身だ」
「…………。
ともかく、私は自分の命が大事だし、人間の命を身を張って守ったりなんかしないわ。
愛を受け入れるどころか大っ嫌いだし、もしあなたが危険に晒されても助けない。場合によっては、殺すわ」
本気で睨みつけて、そういってやる。
殺害予告は半分冗談で半分本気だ。脱出狙いなら、まあ殺さない。でも優勝を狙うことに決めた場合、真っ先に殺す。
……けど。
相手は予想もしない答えを返してきた。
「つれないな。しかし言っておくならば……カタギリほどではないが、私も機械に関する知識が多少ある。
この首輪に関して何かしらの方策が打てるかもしれないな。
まぁ行き過ぎた愛は憎しみとなる。殺したいというなら好きにするといい」
「…………」
駄目だこのヘンタイ、どんな行動を取っても愛で済ませそう。
しかも下手に逃げ出そうものなら地の果てまで追ってきそうね……
そして、私は機械に詳しくない。つまり……少なくとも優勝狙いが確定するまでは一緒にいるしかない。
……もし脱出することに決めたらずっと一緒か、嫌だなぁ。別に機械に詳しい人を見つけたら謀殺できないかなぁ。
「では、ひと段落ついた所で行こうかフラッグ。あの男のことを考えればもう少し離れたほうがいい」
「……文です」
もうやだ帰りたい。
}
【C-2/1日目・深夜】
【グラハム・エーカー@機動戦士ガンダム00】
[状態]:健康
[装備]:ハネクリボー@遊戯王GX(使用可能まで12時間)
[道具]:支給品一式、ホイールオブフォーチュン@遊戯王5D's
[思考・状況]
1.フラッグ(文)に惚れた
2.フラッグを守る
3.フラッグはツンデレらしいな
※参戦時期は一期終了後(刹那のエクシアと相討ちになった後)。
【C-2/1日目・深夜】
【射命丸文@東方project】
[状態]:肉体的にも精神的にも疲労(小)
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、究極のコッペパン@ニコニコRPG、未確定支給品0~2
[思考・状況]
1.情報収集。自己保身を優先する。特に究極のコッペパンは絶対に自分で食べる。
2.主催者の方が強そうだったら優勝狙い、脱出できそうなら脱出狙い。それまでは1に徹する。
少なくとも人数が半分以下になるまでは立場を確定させない。
3.優勝狙いが確定しない限りグラハムと一緒にいてやる(ただし優勝狙いに決めたら速攻で殺す)。
4.もしチルノさんとかがいたら……手元に置いておこうっと。
5.ブロリーと出会ったら何を犠牲にしても全力で逃げる。
【究極のコッペパン@ニコニコRPG】
回復アイテム。食べると戦闘不能回復+HP全快。
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|sm08:[[『最強』]]|[[投下順>00~50]]|sm10:[[戦うことの意味]]|
||ブロリー|sm41:[[受け継がれるは歪みなき意志]]|
||グラハム・エーカー|sm47:[[愛の嵐]]|
||射命丸文|sm47:[[愛の嵐]]|
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