「斜陽」(2009/08/02 (日) 00:24:50) の最新版変更点
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*斜陽 ◆WWhm8QVzK6
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(さて…どうすべきか……)
偶然とも云える状況で『誰得の部屋』を見つけた赤木ではあったが、情報とは発信されねば
何の意味もないことを彼は十分に承知していた。
方法としては、誰かに伝える。当たり前。
しかし、果たしてそのまま口頭で伝えてよいものなのかどうか、彼は思案した。
情報は武器となる。
それが重要なもので、誰も知らないのであればなおさらだ。
本当に重要なのかという点に関しては保留した。
だって彼自身にも確信が持てないのだから。
いや、わかることだけを整理するならば、この情報を、誰に、どう伝えるか。
それが重要な事実だ。どうするかによってこれからの身の振り方も変わってくる。
自分は顔を見られている。
関わった参加者は5人。その内二人は確実に死んでいる……と言いたいところだが、
放送を一つ聞き逃した以上は確認せねばならない。万が一死んでないという可能性もあるのだし。
それを確かめるにはやはり誰かと会う必要がある。しかし後の3人とは出会うわけにはいかない。
(何人死んだかもわからない……しかしどの道遭遇したのは5人程度。これから誰に出会おうと)
関係ない。と、思いかけて気付く。
非常に簡単な結論だ。
赤木に襲われて生きている3人は、おそらく赤木の事を話すだろう。
それがどれだけの人数に知れ渡ったかは定かではないが、見知らぬ参加者に問答無用で襲われる可能性もある。
そうなれば交渉もへったくれもないし、体よく扱うことすら出来ない。
(やはり行動に移すなら確実に殺すべきだったか……)
そう思いながらも、赤木は至って冷静だった。
こちらにはある程度の武器がある。今まで程度の相手ならば逃れることも出来るだろうし
場合によっては始末も出来るだろう。申し分はそれ程ない。
ふと、気になることが一つ。
(あの『誰得の部屋』にいた間、俺はどのようになっていた?)
自分の体調ではなく、自分がどのような状況であったかという意味。
つまり、主催者側には自分がどういう風に映っていたのか。
(放送も届かず、管理下に置かれていない……つまり、その中での俺の行動は見えてはいない……)
言い換えれば、例えばビデオカメラや発信機などで位置の監視が行われていたとする。
おそらくそれだけの技術が可能なはずだ。
そして、誰得の部屋にいた間。それらの情報は引き続き伝えられていたのか?
是、である場合。
すぐさまなんらかの働きかけがあるはずだ。
ただし赤木にではなく、その会場に。
次に行った時に放送が鳴っていたならばその部屋はもうなんの価値もない「誰得の部屋」に為り下がるだろう。
そこは、そもそも主催者が用意していた場所ということになるのだから。
否、である場合。
原因究明のため、すぐさま赤木に働きかけが来るはずだ。途中で消息が途絶えたということは一大事に他ならないし。
だが、それらを隠ぺいすることも考えられる。何事もなかったかのように取り繕い、平静を装うかもしれない。
(何れにせよ…俺には判断できない……材料が少なすぎる……)
憶測ならば幾らでもできる。
しかしそれを積み重ねようとも、真実に辿り着くかはわからない。
もしかしたらこの『誰得の部屋』も、さして期待できないのかもしれない。
しかし決めつけるのは時期尚早だ。
ここで、方針が決まった。
誰か一人か二人程度、籠絡した人物と行動し、放送前に部屋の前まで辿り着く。
そこで一人が中に入り、放送が聞こえるか確認する。
そうすればそこが重要か否か判断するに足りる。
「そうと決まれば…近場の映画館でも寄るか……」
一人呟き、傾いた陽を眺めながら南を目指す。
目前に橋が見える。
そこで、見知った、今はもう動かない男の姿があった。
それに対して赤木は特にどうとも思わず、そのまま通り過ぎる。
今、彼の思考にあるのはそれではないのだ。
(俺はまだ弄ばれているのか……それとも……)
不敵な笑みを浮かべながら、彼は足音を立てずに静かに歩いて行った。
【E-2 橋/一日目・夕方】
【赤木しげる@闘牌伝説アカギ 闇に舞い下りた天才】
[状態]:右肩にダメージ(小)、ユベルに興味
[装備]:レイガン(12/16)@スマブラX、寝袋@現実
[道具]:支給品一式(水一食分消費)、DMカードセット(スピード・ウォリアー、魔法の筒)@遊戯王シリーズ
写真(残り数枚)@心霊写真にドナルドらしきものが
ヤンデレ妹の包丁@ヤンデレの妹に愛されて夜も眠れないCDシリーズ
普通のDMカード数枚@現実、折り畳み式自転車@現実、乾パン入り缶詰×3@現実
[思考・状況]
0:第4放送までに誰得の部屋まで戻る
1:映画館に向かい、誰かいれば数人程度を籠絡する。無理なら…
2:愛……そういう賭けも悪くない。
3:キョン子(名前は知らない)ハク(名前は知らない)アレックス(名前は知らない)もいずれ…
4:殺し合いに乗り、狂気の沙汰を楽しむ
5:主催者と命を賭けた勝負をする
6:誰得の部屋……ククク……
7:対主催組に期待
[備考]
※魔法の筒が使用できるのは4時間後。
※アカギが進んだ道には途中から心霊写真が置かれています。
※誰得の部屋には誰が得するのか分からないような道具が多く存在するかもしれません。
※ルールを壊せるかもしれないという点で、誰得の部屋に興味を示しました。
※第二回放送を聞き逃しました。
|sm180:[[The end of yourself]]|[[時系列順>第三回放送までの本編SS]]|sm182:[[悪ノ娘]]|
|sm180:[[The end of yourself]]|[[投下順>151~200]]|sm182:[[悪ノ娘]]|
|sm175:[[アカギーポッターと誰得の部屋Ⅲ]]|赤木しげる||
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*斜陽 ◆WWhm8QVzK6
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(さて…どうすべきか……)
偶然とも云える状況で『誰得の部屋』を見つけた赤木ではあったが、情報とは発信されねば
何の意味もないことを彼は十分に承知していた。
方法としては、誰かに伝える。当たり前。
しかし、果たしてそのまま口頭で伝えてよいものなのかどうか、彼は思案した。
情報は武器となる。
それが重要なもので、誰も知らないのであればなおさらだ。
本当に重要なのかという点に関しては保留した。
だって彼自身にも確信が持てないのだから。
いや、わかることだけを整理するならば、この情報を、誰に、どう伝えるか。
それが重要な事実だ。どうするかによってこれからの身の振り方も変わってくる。
自分は顔を見られている。
関わった参加者は5人。その内二人は確実に死んでいる……と言いたいところだが、
放送を一つ聞き逃した以上は確認せねばならない。万が一死んでないという可能性もあるのだし。
それを確かめるにはやはり誰かと会う必要がある。しかし後の3人とは出会うわけにはいかない。
(何人死んだかもわからない……しかしどの道遭遇したのは5人程度。これから誰に出会おうと)
関係ない。と、思いかけて気付く。
非常に簡単な結論だ。
赤木に襲われて生きている3人は、おそらく赤木の事を話すだろう。
それがどれだけの人数に知れ渡ったかは定かではないが、見知らぬ参加者に問答無用で襲われる可能性もある。
そうなれば交渉もへったくれもないし、体よく扱うことすら出来ない。
(やはり行動に移すなら確実に殺すべきだったか……)
そう思いながらも、赤木は至って冷静だった。
こちらにはある程度の武器がある。今まで程度の相手ならば逃れることも出来るだろうし
場合によっては始末も出来るだろう。申し分はそれ程ない。
ふと、気になることが一つ。
(あの『誰得の部屋』にいた間、俺はどのようになっていた?)
自分の体調ではなく、自分がどのような状況であったかという意味。
つまり、主催者側には自分がどういう風に映っていたのか。
(放送も届かず、管理下に置かれていない……つまり、その中での俺の行動は見えてはいない……)
言い換えれば、例えばビデオカメラや発信機などで位置の監視が行われていたとする。
おそらくそれだけの技術が可能なはずだ。
そして、誰得の部屋にいた間。それらの情報は引き続き伝えられていたのか?
是、である場合。
すぐさまなんらかの働きかけがあるはずだ。
ただし赤木にではなく、その会場に。
次に行った時に放送が鳴っていたならばその部屋はもうなんの価値もない「誰得の部屋」に為り下がるだろう。
そこは、そもそも主催者が用意していた場所ということになるのだから。
否、である場合。
原因究明のため、すぐさま赤木に働きかけが来るはずだ。途中で消息が途絶えたということは一大事に他ならないし。
だが、それらを隠ぺいすることも考えられる。何事もなかったかのように取り繕い、平静を装うかもしれない。
(何れにせよ…俺には判断できない……材料が少なすぎる……)
憶測ならば幾らでもできる。
しかしそれを積み重ねようとも、真実に辿り着くかはわからない。
もしかしたらこの『誰得の部屋』も、さして期待できないのかもしれない。
しかし決めつけるのは時期尚早だ。
ここで、方針が決まった。
誰か一人か二人程度、籠絡した人物と行動し、放送前に部屋の前まで辿り着く。
そこで一人が中に入り、放送が聞こえるか確認する。
そうすればそこが重要か否か判断するに足りる。
「そうと決まれば…近場の映画館でも寄るか……」
一人呟き、傾いた陽を眺めながら南を目指す。
目前に橋が見える。
そこで、見知った、今はもう動かない男の姿があった。
それに対して赤木は特にどうとも思わず、そのまま通り過ぎる。
今、彼の思考にあるのはそれではないのだ。
(俺はまだ弄ばれているのか……それとも……)
不敵な笑みを浮かべながら、彼は足音を立てずに静かに歩いて行った。
【E-2 橋/一日目・夕方】
【赤木しげる@闘牌伝説アカギ 闇に舞い下りた天才】
[状態]:右肩にダメージ(小)、ユベルに興味
[装備]:レイガン(12/16)@スマブラX、寝袋@現実
[道具]:支給品一式(水一食分消費)、DMカードセット(スピード・ウォリアー、魔法の筒)@遊戯王シリーズ
写真(残り数枚)@心霊写真にドナルドらしきものが
ヤンデレ妹の包丁@ヤンデレの妹に愛されて夜も眠れないCDシリーズ
普通のDMカード数枚@現実、折り畳み式自転車@現実、乾パン入り缶詰×3@現実
[思考・状況]
0:第4放送までに誰得の部屋まで戻る
1:映画館に向かい、誰かいれば数人程度を籠絡する。無理なら…
2:愛……そういう賭けも悪くない。
3:キョン子(名前は知らない)ハク(名前は知らない)アレックス(名前は知らない)もいずれ…
4:殺し合いに乗り、狂気の沙汰を楽しむ
5:主催者と命を賭けた勝負をする
6:誰得の部屋……ククク……
7:対主催組に期待
[備考]
※魔法の筒が使用できるのは4時間後。
※アカギが進んだ道には途中から心霊写真が置かれています。
※誰得の部屋には誰が得するのか分からないような道具が多く存在するかもしれません。
※ルールを壊せるかもしれないという点で、誰得の部屋に興味を示しました。
※第二回放送を聞き逃しました。
|sm180:[[The end of yourself]]|[[時系列順>第三回放送までの本編SS]]|sm182:[[悪ノ娘]]|
|sm180:[[The end of yourself]]|[[投下順>151~200]]|sm182:[[悪ノ娘]]|
|sm175:[[アカギーポッターと誰得の部屋Ⅲ]]|赤木しげる|sm189:[[⑨バレットリボルバー -A hero wakes up-]]|
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