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「危険人物?いいえ、対主催です」(2009/10/10 (土) 21:41:41) の最新版変更点
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*危険人物?いいえ、対主催です ◆/4zBz3jiVQ
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図書館の二階。
本来ならば静寂に包まれているはずの場所に可愛い悲鳴が響く。
「むきー! あたいをバカにして! こんななものぐらい!」
チルノは冷気を放出し首輪を凍らせる。
「凍っただけじゃないか」
チルノからできるだけ離れた位置に座った少年、タケモトは冷めた目でそれを見つめる。
「うるさいわね、たまにここからパリンと……」
「何の話だよ」
「蛙」
タケモトは頭を抱えため息をつく。
① ある程度の力を持っている。
② 自己再生能力が強く丈夫だろう。
⑨ バカ。
この三要素を満たすチルノに危険の伴うが首輪の無効化には避けて通れない首輪の分解作業を行おうと思ったわけだが頭が弱くすぎてさすがに手間取る。
「チルノ、蛙と首輪は同じようには壊れないんだ」
「どこが違うって言うのさ」
チルノが不満げに答える。
「有機物と無機物じゃ……」
と言いかけてどうせ説明しても分からないんだろうなとため息をつき口を閉じる。
「まあ、そんなことはどうでもいいさ。これで、叩き壊せよ」
手段を探させていたら確実に日が暮れてしまう。
タケモトはレンから借りておいたゴム鉄砲を差し出す。
チルノはいろいろと持ち方を模索した後銃身を握りしめ高く跳びあがる。
首輪が衝撃で爆発する可能性もあったが、本来突然の死があり得ないチルノにとってそこまで考慮するは頭はない。
そして、躊躇いなく天井近くから勢いよく振り下ろした。
やれやれ、やばい奴らもいるもんだと感心するタケモトの目の前で首輪は甲高い音を立てながら輪の一部をつぶされる。
偶然か必然か首輪に異変は起こらない。
「やっぱ、あたいったら最強ね」
「そうだな」
偉そうに胸を張るチルノに生返事をし、恐る恐る首輪に近づく。
首輪の断面は潰れていて判別しにくかったがおそらく首輪の構造は金属の筒に爆薬が入った構造であることは間違いなかった。
また破損した部分から見える配線らしきものから何かしらの装置が入っているのも間違いないとみていいだろう。
「やっぱ、これだけじゃよく分からないな」
タケモトがこの破損部分から分かったのはそれだけ。
正規の分解方法で分解したかったのだが継ぎ目となりそうな部分が存在しないのだ。
力ずくの方法ではあるがこの場では最善の策をとったつもりだ。
まあ、首輪を作る側の心情に立てばわざわざ参加者に分解されるような形で首輪を作るわけがないのだが。
「チルノ、お前の力でこの中のものを取り出したり出来るか? まあ、期待していないけど」
また、チルノをけしかけると思いタケモトはチルノに声をかける。
この大変単純な思考回路をしている少女は負けず嫌いに分類される人間だろうということはすぐに分かった。
否定的な評価は覆そうという行動原理は利用するタケモトの側としては大変都合がよかった。
「あたいをなめないことね、そのくらい!」
チルノはタケモトの方をにらみつけると首輪の方を見つめて首輪を握りへし折ろうと力を込める。
顔を真っ赤にして力を込めるけれど首輪は折れない。
「痛っ」
チルノの肩に痛みが走る。
大分怪我は治ったとはいえまだ完治とは言い難かった傷が痛みだしたのだ。
「おいおい、無理すんなよ」
これ以上チルノに無茶をさせても何の得もないと判断したタケモトはチルノからさっと首輪を取り上げる。
「ん?」
さっきは気づかなかったが気になるものを見つけた。
金属の薄幕。
非常に小さいが確かにそれがあった。
用途を推察する。
これだけでは判断に困るがひとつ頭に浮かんだことがあった。
コンデンサーマイク、小型化に適したマイクだ。
おそらく用途は盗聴。
タケモトは再び残骸に目を配る。
あった、トランジスタ。
こいつはコンデンサーマイクに必要なものだ。
◆ ◆
図書館の一階。
ここでもあまり図書館に似つかわしくない音が響く。
肉体と肉体がぶつかり合う音。
ここでビリーと美鈴は闘っていた。
といっても、殺し合いではない。
単なる腕試しである。
その周りではドナルド、レンがその様子を見つめている。
特にレンは二人の闘い方を学ぶようにドナルドに言われているのでその目は真剣だ。
美鈴とメタナイトの二人組がこの奇妙な一行に加わったのは少し前、図書館に入る前になる。
南に向かって歩いていた二人が騒がしい集団に気付かないはずがなかった。
騒がしかったのは主にチルノが原因だったが。
美鈴とチルノが知り合いだったこともあって、この二組の集団は順調に情報を交換することができ、互いをある程度信頼することになった。
お互いの目的が同じであることもありとりあえず行動を共にすることにしたのだ。
図書館に行くと提案したのはタケモト、施設を回るためである。
「ドナルド、いつまでここにいるんだ?」
飽きてきたのかドナルドの隣にいるレンが囁く。
レンにとっての第一目標はネガキャンをしていた悪党を倒すこと。
建物の中にこもっていたとしても達成されないことは明らかだ。
「タケモトが戻ってきてからかな?」
ドナルドはタケモトに二階へ人を入れないように言われていた。
首輪の理解のためにチルノを利用するらしい。
おそらくビリー、美鈴、メタナイトはこのことをあまりよく思わないだろうと判断したのだ。
ドナルド自体はチルノの利用価値は大きいと判断していたのであまり失いたいものではなかったが首輪の解除より優先すべきものはないと判断していたのでタケモトの行動を許していた。
「なるべく早くしてほしいんだよ、こうしているうちに誤解が……」
ドナルドは適当に相槌を打ちつつ新しく仲間に加わった四人の利用方法を考えることにした。
◆ ◆
「誰かいるのか?」
藤崎を殺す機会を逸しながら遂に図書館についてしまったバクラが呟く。
聞こえたのは戦闘音。
かすかながらも聞こえる何かがぶつかる音がする。
「よく分かりませんが、どうします?」
言葉が心配そうにバクラを見る。
図書館に入れば無用な争いに巻き込まれる恐れがあるが、図書館を離れれば月との再会は望めない。
もちろん利用し合っている仲なので会えなかったとしても大した問題ではないのは確かなのだが。
「お前ら殺し合いに乗っているのか?」
急に聞こえた声。
気がつけば藤崎の頭の上に乗った丸い生物がいた。
「ひい! 何するんや!」
藤崎の首元に突き付けられたナイフ。
「ちょっと待ってくれよ、殺し合いに乗ったやつが三人で行動してると思うか?」
このよく分からない生物も参加者なのかと不思議に思いつつもバクラは答える。
藤崎が死のうとかまわない話だが、この場では善人であるかのように振舞う方が安全だろう。
「ふむ、それもそうだな。とりあえず、中で話を聞かせてもらおうか」
奇妙な生物は図書館の中を指さす。
相変わらずナイフは藤崎の首にぴったりと添えられていた。
「さっき、戦いの音が聞こえてたんですけど」
言葉が不安そうに言う。
「大丈夫だ、中にいるのは全員仲間だからな。中でやってるのはただの運動だ」
◆ ◆
見張りをしていたメタナイトとともに現れた三人の人間。
ドナルドは新たな信者候補を見てほくそ笑んだ。
「そいつらは一体どうしたんだい?」
ドナルドは藤崎の首にナイフを突き付けているメタナイトに尋ねた。
美鈴とビリーの二人も手を止めてメタナイトの返事を待つ。
「ああ、外にいたんだ。殺し合いに乗っている様子でもないし一応連れてきたんだが」
メタナイトが頭の上から飛び降りて言う。
「三人ともお名前は何と言うんですか?」
美鈴が汗を拭きつつ質問した。
「バクラだ」
「私は桂言葉といいます」
「俺は藤崎瑞樹っちゅうもんや」
三者三様の自己紹介。
ドナルドは三人の値踏みをしながら、とりあえず席に着くように促す。
その後二階から降りてきたタケモトとチルノも加わり朝食を兼ねた情報交換が始まった。
◆ ◆
「因幡てゐは殺し合いに乗っている、か」
美鈴はため息をつく。
知り合い、とはいっても名前程度らしいが、殺し合いに乗っていると聞かされるのはあまり気分の良いものではないのだろう。
「あいつなら乗ってもおかしくはないけど」
チルノが呟いた。
美鈴もそれに相槌を打つ。
こんなにもあっさり信じるとは。
バクラは想定外の状況に驚きつつも喜んだ。
こんな簡単に知り合いに殺人者になったと思われるとは悲しい奴だ。
「とりあえず、今わかってる段階でやばい奴らはブロリー、黄色い怪物、てゐ、呂布、志々雄といったところか?」
メタナイトがまとめる。
「いづれも劣らず厄介な奴らだよね」
それにドナルドが相槌を打つ。
「ああ、人知を超えた強さを持つ奴、話し合いも通じない獣、頭脳と実力を兼ねる幼女、後世に名を残す最強の武将、どいつもこの状況ではあまりお目にかかりたくないよな。レンを殺さなかった志々雄はまだましな方だな」
タケモトが頭を抱える。
「ん?頭脳と実力を兼ねる幼女ってのはてゐのことだよな。あいつ実力なんてあったのか?」
バクラは気になったので尋ねてみる。
バクラの記憶ではてゐは力を持っている素振りはなかったが。
「ええ、ああ見えても数千年生きているという噂もありますよ」
美鈴の答えを聞いて早めに縁を切っていたことを喜ぶ。
もし、あのまま手を組んでいたらいつ寝首をかかれるかわかったものじゃないということだ。
「そうだ、ビリー」
藤崎が口を開く。
「俺はお前に謝らなきゃいけないんや。俺はこの殺し合いに来てから始めカズヤと一緒に行動してたんだが、ブロリーに襲われて……結局、俺の代わりにカズヤは死んでしもうたんや。俺のミスなんだ」
藤崎は唇をかみしめる。
ビリーはその様子をチルノを抱えたままじっと見つめていた。
しかし、すぐに微笑みを浮かべ口を開く。
「仕方ない、戦いに敗れたなら仕方ないね。パンツレスラーとして闘って他人を助けられるなら本望だろうね」
藤崎はビリーを見つめそして二人のパンツレスラーへの感謝を新たにしたようだった。
◆ ◆
言葉は何もしゃべらずに考えていた。
バクラはあっさりとこの一団と行動を共にすることを選んだが一体この後どうするつもりなのだろう。
この中には私たちではかなわない相当な強者がいるはずだ。
ここからどうやって優勝を目指すというのか。
言葉にはさっぱりわからなかった。
「これを見てくれ」
タケモトが立ち上がり一枚の紙を取り出す。
そこには読みやすいように大きく文字が書かれていた。
『首輪には盗聴器がある』と。
「見たか?」
各々それに応じてうなずく。
その様子を見たタケモトはその紙を裏返す。
そこには『首から外した首輪はよっぽどのことがなければ爆発しない』と書かれている。
彼は首輪を外そうとしているのだろうか。
だとしたら勇気のある人だ、と言葉は考える。
「まあ、これぐらいだ」
少しぼかした言い方。
盗聴器が付いていると言っていたからその対策だろう。
「まあ、これから分かったことがあったら伝えるから」
タケモトはそう言って席に着いた。
◆ ◆
タケモトと入れ替わるようにドナルドが席を立つ。
「さて、これからどうするかを決めるよ」
ドナルドは一人一人の様子を窺う。
「首輪解除のための班のと殺人者駆除の二つに分けたいと考えているんだけどどうかな」
ドナルドはあまり大人数で動きまわるのは良くないと考えていた。
狙われやすくなることは当然だし主催からも目をつけられやすくなる。
それに何より信者一人一人の動きを把握する余裕がなくなる。
「何か反対意見はないかな?」
周りに尋ねる。
もちろん、反対意見があったとしても丸め込むつもりだが。
暫しの沈黙。
その沈黙を賛成とみなして話を進める。
「さて何か希望があるかな?」
ドナルドはメンバーの分かっているだけの情報をまとめながら顔色をうかがう。
「俺はできれば少人数で動きたい」
タケモト。
もちろん首輪解除のための最重要人物だ。
言うまでもなく首輪解除班のリーダーだ。
「俺は兄弟を助けに行きたい。だから、殺し合いを止めるために動きたい」
レン。
順調に育っているみたいだけれど実力不足なのは否めない。
でも手元に置いておきたいね。
「私は後で映画館に行かなくちゃいけないですし……」
美鈴。
見た目は麗しい女性だがなかなかの実力者であることはさっきのビリーとの試合で分かっていることだ。
また、参加者である知り合いと主従の関係を持っているらしい。
何か利用できないだろうか。
「私はどちらでも構わない」
メタナイト。
よく分からない生命体であるがやはり実力を持っているとみて間違いないだろう。
頭が堅そうなので利用しにくいかもしれない。
「俺はどちらかというと頭脳労働はなんだ」
バクラ。
厄介な相手だ。
頭も回りそうな奴だろうしタケモトの手伝いをさせるのが妥当だろう。
「……」
言葉。
普通の女子学生に見える。
さっきから一言もしゃべらずに考え込んでいる。
そのせいで、あまりどんな人物かはドナルドには分からなかった。
「悪いが俺に殺し合いができるとは思わんでくれ」
藤崎。
こいつが一番曲者だ。
人一人死なせてしまったくらいでナーバスになるような理想論者であることも困るが、彼の持つある種のカリスマ性がドナルドにとって邪魔になると感じた。
「あたいが最強ってとこ見せてあげる」
チルノ。
傍若無人な行動が目立つのでビリーに面倒を見てもらっている。
行動を共にしてさっさと信者にしてあげよう。
「強者と戦いたいね」
ビリー。
彼もまた厄介な方の人物だ。
まあ害をなすものにぶつけるのが妥当だろう。
「うんうん、よく分かった」
彼らの意見と交えて最適なチーム編成を考える。
とりあえず十人いるので五対五に分けるのが基本だろう。
「じゃあ、とりあえず殺人者駆除班はドナルド、チルノ、レン、ビリー、言葉かな?」
チルノとレンはじっとしていられるタイプじゃないだろうしこちらの班に入れておく。
したがって、この二人を洗脳するためにはドナルドもこの班。
ビリーは本人の希望があるからやむなし。
言葉はどんな人物か見極めるまで手元に置いていくのがよいだろう。
「そして、首輪解除班はタケモト、美鈴、メタナイト、バクラ、藤崎かな?」
タケモト、バクラが解析担当。
美鈴、メタナイトがその護衛という訳だ。
そして、藤崎は――
◆ ◆
「まったく、なんであいつがリーダーみたいに仕切ってやがるんだ」
バクラが悪態をつく。
その隣で美鈴が苦笑する。
「まあ、誰かが仕切っていかないとぐだぐだになるだけですから」
二人は図書館の外でドナルドを待っていた。
会議がまとまった後、こっそりと話があると耳打ちされたのだ。
「まあ、別にどうでもいいことなんだけどよ。お、来たようだぜ」
バクラの視線の方向には派手な道化師が姿を現していた。
「待った?」
ドナルドがいつもの笑みを浮かべながら歩いてくる。
「で、何の話だよ」
「ちょっとね。藤崎を始末してほしいんだ」
ドナルドの口から出たのは表情に似合わない言葉。
二人の視線が鋭くなる。
「な、何言ってるんですか?」
「平たく言えば殺してくれってことかな?」
「それは分かります。でも、何で!」
美鈴は狼狽する。
訳が分からなかった。
仲間を殺せだなんて。
「一体、どういう風の吹きまわしだ? 冗談で言っているわけじゃないだろ」
面白そうなものを見つけたバクラは口元に笑みを浮かべる。
「藤崎は理想を追って現実を見失いかねないからね。それで仲間が犠牲になるのを避けたいってわけさ」
ドナルドの表情は変わらない。
「たったそれだけの理由で人を殺すんですか?」
美鈴には理解できなかった。
そんな簡単なことで人を殺そうとする考え方が。
「たったそれだけ、本当にそうかな? 君はフランちゃんの力になりたいんでしょ?
もし仮に殺人者に向かって藤崎が説得しようとする。その隙に飛び道具を使ってタケモトが殺されちゃったら? タケモトは首輪を何とかできる才能がある。だからそういう機会を除きたいんだ」
ドナルドは美鈴の目を覗きこむ。
まるで心の中を見透かすように。
美鈴の心は揺れ始めていた。
確かにドナルドの言う通りかもしれない。
藤崎はこの殺し合いの中においては甘すぎるのかもしれない。
「でも!」
美鈴はドナルドから目をそらす。
保身のために人を殺す覚悟はなかなかできなかった。
「まあ、かまわないさ。邪魔さえしなければね」
ドナルドは美鈴に向けてやさしい笑みを浮かべる。
「バクラ、君ならやってくれるだろう?」
ドナルドは視線をバクラに移す。
「ああ、構わない。武器さえくれればな」
バクラはドナルドに向けて不敵な笑みを浮かべる。
「武器、もう持ってないんだけどねえ。チルノが持っているらしいから借りられないかな?」
◆ ◆
出発を前にして十人は支給品の交換をしていた。
チルノは案外あっさりとナイフを渡してくれた。
毒が塗られている優れものとはありがたいとバクラは笑みを浮かべる。
ついでにチルノが持っていたDMカードもなんだかんだ理由をつけてもらっておいた。
藤崎を殺せ。
ドナルドは言った。
バクラはそもそも自分を人畜無害に見せようと思っていたが、どうも驚いたことにそういう風に振舞うとこの集団では居心地が悪いようだ。
それにドナルドはおそらくバクラに本質を見抜いているのだろう。
まったく厄介なことだ。
「とりあえず第二放送まではお前の知り合いを待つ。その後、映画館に向かうってことでいいんだな?」
タケモトが声を掛けてくる。
案外バクラを信用しているようだ。
「ああ、それで構わないぜ。それまでにたどり着けない様じゃ月もたいして役に立たない奴ってことだからな」
バクラはみんなで仲良く主催を倒す正義ごっこをやるつもりはさらさらなかった。
おとなしく集団に随っているのは一つの考えがあったから。
人間は絶望から日常に救いだされればそれだけでも幸せに感じるが日常自体を幸せに感じるわけではない。
つまり、変化を幸せに感じるということだ。
逆に言えば希望が見えたところで絶望に落せばこの上ない絶望を感じることだろう。
バクラそのときに爆発的に増大するであろう心の闇に目をつけた。
まあせいぜい小さな希望を楽しめよ。
バクラは誰にも見られないように笑みを浮かべた。
【ドナルド組共通思考】
1:首輪解除のためにタケモトを助ける。
2:殺し合いに乗っているもの足を引っ張るものは殺す。
【D-4 図書館/一日目・午前】
【ドナルド組首輪解除班共通思考】
1:第二放送までは図書館の調査。月を待つ。
2:第二放送の後映画館を調査。フランを待つ。
3:それと平行して首輪の解析。
【バクラ@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ 】
[状態]:服に軽い汚れ、疲労(小)
[装備]:千年リング@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ 毒蛾のナイフ@ドラゴンクエスト DMカードセット(翻弄するエルフの剣士、鉄の騎士ギア・フリード、ガーゴイル・パワード)@遊☆戯☆王
[道具]:共通支給品、 光学迷彩スーツ@東方project、コメント一覧@ニコニコ動画
[思考・状況]
1:ドナルド組首輪解除班として行動する。
2:脱出フラグをへし折り、参加者の心の闇を急速に増大させる。
3:誤情報を流し争いを促進する。てゐの情報など 。
4:最終的には優勝狙い。
※原作終了後(アテムが冥界に帰った後)から登場
【タケモト@自作の改造マリオを友人にプレイさせるシリーズ】
[状態]:健康
[装備]:アイスソード@ちっこい咲夜さん
[道具]:支給品一式、精密ドライバー@現実 野菜ジュース@ぽっぴっぽー カミーユの首輪(一部破損) ドアラの首輪 シルバーウルフ(12/12)(予備弾188本)@フルメタル輪ゴム鉄砲 万葉丸(11/30)@零シリーズ 強姦パウダー@ニコニコRPG(4/9)
[思考・状況]
1:生き残り脱出する,そのためには……な……
2:大連合は組まない、最低限の人数で行動
3:施設を回って情報を集め、その真偽を見抜く
4:首輪を外せはしないと判断。無力化するための協力者を少人数集める
5:規格外の者に対抗出来るように、ある程度の戦力が欲しい
6:人の首って切りにくいんだな。落ち着けて設備のある場所で実験するか
7:誰が創造者なのか教えてやんよ
※僧侶のネガキャンを間接的に聞きました
※ドナルドが強力な支給品を持っていると判断。持っているとは限りません。
※首輪についての情報(盗聴器、死者の首輪は爆発しにくい)を知りました。
バクラはドナルドに向けて不敵な笑みを浮かべる。
「武器、もう持ってないんだけどねえ。チルノが持っているらしいから借りられないかな?」
◆ ◆
美鈴は悩んでいた。
いま問われていることは、主人のために人を殺せるかということなのだろう。
美鈴はそう解釈していた。
従者として主君を助けるために何ができるのか。
「顔色良くないね」
後ろから声がする。
振り返るとそこにいたのは筋肉ムキムキの男、ビリーだ。
そういえば。
探し人のことを思い出したのだ。
「赤さんって、知り合いですか?」
「赤さん? 仕事仲間だけど」
「あなたを私の主君が探していたんです。もし会ったら仲良くしてあげてくださいね」
とりあえず、いま私にできること。
「それと、レン君の知り合いなんですけど重音テトって人にもし会ったならフランドール様が探していましたってお伝えください」
主君が会いたがっていた人に合わせることは従者としてやらなきゃいけないこと。
【紅 美鈴@東方project】
[状態]小疲労、フランドールへの絶対的な忠誠
[装備]無し
[道具]支給品一式
[[思考・状況]
0:ドナルドの命令に従うべきだろうか。
1:タケモトたちと行動をともにし日没までに映画館へ戻りフランドールと合流する。フランドールの意思を最優先
2:十六夜咲夜を警戒
3:知り合いの情報集め
4:殺し合いに反対するものを集める
5:ちゃんとした剣をメタさんに持たせたい
6:テトを探す
※主催が簡単に約束を守ってくれる、とは考えていないようです。
※フランドールと情報交換をしました。
【藤崎瑞希@現実】
[状態]決意、疲労(小)
[装備]なし
[道具]支給品一式、金属バット@現実
[思考・状況]
基本思考:主催者の目論見を粉砕し跪かせる
1:ドナルドたちに従う。
2:参加者を救う 。
3:受け継がれた意思を持って、戦う。
【メタナイト@星のカービィ(メタナイトの逆襲)】
[状態]小疲労、顔面打撲、決意、ゼロマスクメタナイト
[装備] ネギ@初音ミク(お前ら全員みっくみくにしてやるよ)、ゼロの仮面(顔が入るサイズに改造)@コードギアス
[道具]支給品一式、バトルドーム@バトルドーム 、割れた仮面@星のカービィSDX
[思考・状況]
基本思考:殺し合いを止め、終わらせる
1:タケモト達の護衛。
2:美鈴の知り合いの情報集め
3:殺し合いに反対するものを集める
4:触覚の男との決着
※呂布との戦いでネギが2cmほど短くなりました。
※北に目撃した参加者は誠、南に目撃した参加者はキョン子とアカギです。
※E-2付近の川底で何か見たようです(気のせいという可能性もあります)
※フランドールと情報交換をしました。また、東方project出展のキャラについてそれなりの情報を得ました
◆ ◆
殺人者討伐に向かう五人は西に向けて足を運んでいた。
話に上がった殺人者は西の方であっている。
まずこの殺人者たちを打倒そうというのがこの五人の当面の目標だった。
「あんた、強くなりたいんだってね」
レンにチルノが声を掛けてくる。
「ああ」
気が立っているレンはチルノの方を振り向かず短く返事をする。
「だったら、あたいがいろいろ教えてあげる。なんたってあたいは最強なんだから」
「最強ねえ」
タケモトに術の弱点を見破られた姿を見ていたレンは話半分にチルノの言葉を聞き流す。
「そう、最強」
「悪いけど、俺は早く強くならなきゃいけないんだ。兄弟たちを守るために。兄弟たちを殺そうとする悪人たちを殺せるように……」
レンは決意を口に出す。
兄弟を守るために殺すことさえ厭わない、そう決めたんだ。
「あんた、まだまだね。全然まだまだ。殺さなきゃ助けられないと思っているところがまだまだ。本当の最強は誰も殺さなくったってみんな救えるんだから」
チルノが満面の笑みを浮かべる。
「殺さなくても……?」
レンは不意を突かれた感じがした。
レンだって本来歌がうまいだけの子供である。
本当は人を殺すのだって嫌だ。
「最強ってのはそういうものなのよ」
レンにはチルノの純粋な笑みがとても眩しく見えた。
【C-3 街道/一日目・午前】
【ドナルド組殺人者駆除班基本思考】
1:西に向かい、ブロリー、呂布、てゐ、志々雄、黄色い怪物(スプー)の討伐。
2:役立たずは……
【鏡音レン@VOCALOID】
[状態]:肉体的・精神的に疲れ ドナルド信者状態
[装備]:朝倉さんのナイフ@涼宮ハルヒの憂鬱
[道具]:支給品一式×2 不明支給品0~1 ダイヤの結婚指輪のネックレス@ネ実板(ブロントさん) スタンドマイク@VOCALOID
[思考・状況]
基本思考:弱い悪党から殺していき、出来る限り早く強くなる。(悪気はないが足を引っ張る参加者=悪党)
1:拡声器でミクの悪口を言っていた悪党(僧侶)を殺しに行く
2:強くなって、いつか志々雄にリベンジする
3:兄弟たちに会いたい
4:ドナルドを尊敬、信頼
5:不安だったがタケモトも見直した
6:チルノの言う『最強』に興味
※僧侶のネガキャンを聞きました。
【チルノ@東方project】
[状態]全身強打、右肩甲骨、左肋骨に若干のヒビ(怪我はそこそこ回復)
[装備]なし
[道具]支給品一式
[思考・状況]
基本思考:殺し合いには乗らないが手当たり次第倒して部下にして回る、主催を倒す
1:一気に部下が増えたわ。あたいってさいきょーね。
2:さいきょーを証明する。
3:さいきょーのあたいがさいきょーのチルノ軍団を結成して主催者を倒す。
4:リョホーセン(呂布)を倒して部下にする。
【備考】
※漢字が読めません。
※空は飛べますが体力を余計に消費します
※ビリー・レン・タケモト・ドナルドを勝手に部下にしました。
※スプーを妖怪だと思っています。
※氷符 アイシクルフォールは制限対象に入っていないようです。
弱体化してはいますが、支障なく使えます。
但しイージーモード限定です。自機狙い5way弾は出せません
◆ ◆
藤崎の始末はバクラがうまく運んでくれるだろう。
美鈴もあえて邪魔をするようなことはしないはずだ。
タケモトはどうせそんなことには構わないだろうし、こっちの意思を分かっているかもしれない。
メタナイトは美鈴がうまく抑えてくれるとありがたい。
メタナイトは頭が固そうだから話して協力させられないだろうし。
首輪解除班の工作はうまくいくだろう。
けれど一つ誤算だった。
ドナルドが一つだけ予想外だったこと。
「君は強いね?」
横を歩くビリーが尋ねてくる。
どうやら何か気に入られてしまったようだった。
図書館を出てからずっとこの調子で話しかけてくる。
邪険に扱えばメンバー間の信頼を損ねる恐れがあるから無視するわけにもいかない。
チルノの洗脳ができないなあ。
ドナルドはため息をついた。
【ドナルド・マクドナルド@ドナルド動画】
[状態]:健康 興奮
[装備]:なし
[道具]:支給品一式 不明支給品0~1 1outキノコ@奴が来る
[思考・状況]
基本思考:教祖として信者を沢山作りつつ、信者を指揮してバトルロワイアルを盛り上げ主催者になりかわる
1:レンとチルノを殺し合い向きな人材に育てていく
2:タケモトの首輪解除及び無力化のための手伝いをする。利用した後は……
※僧侶のネガキャンを聞きました。
【ビリー・ヘリントン@ガチムチパンツレスリング】
[状態]:小ダメージ、股間が少し痛む。
[装備]:敗れかけの半袖ジーパン(二試合目の最初の姿)
[道具]:支給品一式,万葉丸(15/30)@零シリーズ、強姦パウダー@ニコニコRPG(4/9)、不明支給品0~1個
[思考・状況]
基本思考:強者を求める。
1:ドナルドが気に入った。
2:強者と戦う。
3:トキともう一度戦いたい。
4:リョホーセンやあの怪物(スプー)戦いたい。
【備考】
※チルノから呂布の簡単な姿と行き先を教えてもらいました。
◆ ◆
前を歩く三人の後を言葉は黙って歩いていた。
バクラさんは優勝を狙う気をなくしてしまったんでしょうか。
言葉は不安になっていた。
あっさりと主催に異を唱える大集団に入り込んでしまったらうかつに動けなくなってしまう。
それは、分かり切ったことだった。
脱出する希望はあるのかもしれないけれど言葉にとってそれだけではダメなのだ。
「誠君……」
彼女の最愛の人。
誠を生き返らせなければ目的を果たしたとは言えない。
バクラさんがその気なら私はどうすれば。
言葉は手にもつライフルを見つめた。
【桂言葉@SchoolDays】
[状態]:疲労(小)、病み具合微上昇中
[装備]:ランサーアサルトライフル(350/350)@Gears of War2
[道具]:支給品一式、ののワさん@ののワさん、魔法の石(ののワさん使用中)@Heart Of Darkness
[思考・状況]
0:月、バクラと協力し、3人で優勝を目指す。(所謂ステルスマーダーとして行動)
1:バクラに対する不信感、でもとりあえずドナルドたちについていく。
2:どんな方法でも誠くんを生き返らせる。生き返るなら自分は死んでもいい。
3:ベジータやブロリーのように圧倒的に強い相手には無理を避けたい。
※アニメ最終話後からの参戦です。
※希望を見出したため、ヤンデレ分は沈静化し、目のハイライトも戻っています。
※支給品交換によって以下のように支給品が移りました
万葉丸×11@零シリーズ ビリー→タケモト
強姦パウダー×4@ニコニコRPG ビリー→タケモト
シルバーウルフ(12/12)(予備弾188本)@フルメタル輪ゴム鉄砲 レン→タケモト
毒蛾のナイフ@ドラゴンクエスト チルノ→バクラ
DMカードセット(翻弄するエルフの剣士、鉄の騎士ギア・フリード、ガーゴイル・パワード)@遊☆戯☆王 チルノ→バクラ
スタンドマイク@VOCALOID 美鈴→レン
|sm118:[[狡賢くて空世辞を言う兎の間違いです]]|[[時系列順>第二回放送までの本編SS]]|sm122:[[DIO様は本当に頭の良いお方]]|
|sm118:[[狡賢くて空世辞を言う兎の間違いです]]|[[投下順>101~150]]|sm120:[[アカギーポッターと誰得の部屋]]|
|sm104:[[伝説のスーパーサイヤ人の殺し合い訓練学校 [強制参加]]]|獏良了|sm128:[[テーレッテー!なんと腰抜けな神々の遊び!]]|
|sm102:[[COOL&CREATER ビリーと××を M.C.ドナルドの洗脳なのか? 最終鬼畜弟カガミネ・L]]|タケモト|sm128:[[テーレッテー!なんと腰抜けな神々の遊び!]]|
|sm98:[[色鮮やかに虹色な従者(後編)]]|紅美鈴|sm128:[[テーレッテー!なんと腰抜けな神々の遊び!]]|
|sm104:[[伝説のスーパーサイヤ人の殺し合い訓練学校 [強制参加]]]|藤崎瑞希|sm128:[[テーレッテー!なんと腰抜けな神々の遊び!]]|
|sm98:[[色鮮やかに虹色な従者(後編)]]|メタナイト|sm128:[[テーレッテー!なんと腰抜けな神々の遊び!]]|
|sm102:[[COOL&CREATER ビリーと××を M.C.ドナルドの洗脳なのか? 最終鬼畜弟カガミネ・L]]|鏡音レン|sm140:[[違う自分 -ADVENT-]]|
|sm102:[[COOL&CREATER ビリーと××を M.C.ドナルドの洗脳なのか? 最終鬼畜弟カガミネ・L]]|チルノ|sm140:[[違う自分 -ADVENT-]]|
|sm102:[[COOL&CREATER ビリーと××を M.C.ドナルドの洗脳なのか? 最終鬼畜弟カガミネ・L]]|ドナルド・マクドナルド|sm140:[[違う自分 -ADVENT-]]|
|sm102:[[COOL&CREATER ビリーと××を M.C.ドナルドの洗脳なのか? 最終鬼畜弟カガミネ・L]]|ビリー・ヘリントン|sm140:[[違う自分 -ADVENT-]]|
|sm104:[[伝説のスーパーサイヤ人の殺し合い訓練学校 [強制参加]]]|桂言葉|sm140:[[違う自分 -ADVENT-]]|
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*危険人物?いいえ、対主催です ◆/4zBz3jiVQ
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図書館の二階。
本来ならば静寂に包まれているはずの場所に可愛い悲鳴が響く。
「むきー! あたいをバカにして! こんななものぐらい!」
チルノは冷気を放出し首輪を凍らせる。
「凍っただけじゃないか」
チルノからできるだけ離れた位置に座った少年、タケモトは冷めた目でそれを見つめる。
「うるさいわね、たまにここからパリンと……」
「何の話だよ」
「蛙」
タケモトは頭を抱えため息をつく。
① ある程度の力を持っている。
② 自己再生能力が強く丈夫だろう。
⑨ バカ。
この三要素を満たすチルノに危険の伴うが首輪の無効化には避けて通れない首輪の分解作業を行おうと思ったわけだが頭が弱くすぎてさすがに手間取る。
「チルノ、蛙と首輪は同じようには壊れないんだ」
「どこが違うって言うのさ」
チルノが不満げに答える。
「有機物と無機物じゃ……」
と言いかけてどうせ説明しても分からないんだろうなとため息をつき口を閉じる。
「まあ、そんなことはどうでもいいさ。これで、叩き壊せよ」
手段を探させていたら確実に日が暮れてしまう。
タケモトはレンから借りておいたゴム鉄砲を差し出す。
チルノはいろいろと持ち方を模索した後銃身を握りしめ高く跳びあがる。
首輪が衝撃で爆発する可能性もあったが、本来突然の死があり得ないチルノにとってそこまで考慮するは頭はない。
そして、躊躇いなく天井近くから勢いよく振り下ろした。
やれやれ、やばい奴らもいるもんだと感心するタケモトの目の前で首輪は甲高い音を立てながら輪の一部をつぶされる。
偶然か必然か首輪に異変は起こらない。
「やっぱ、あたいったら最強ね」
「そうだな」
偉そうに胸を張るチルノに生返事をし、恐る恐る首輪に近づく。
首輪の断面は潰れていて判別しにくかったがおそらく首輪の構造は金属の筒に爆薬が入った構造であることは間違いなかった。
また破損した部分から見える配線らしきものから何かしらの装置が入っているのも間違いないとみていいだろう。
「やっぱ、これだけじゃよく分からないな」
タケモトがこの破損部分から分かったのはそれだけ。
正規の分解方法で分解したかったのだが継ぎ目となりそうな部分が存在しないのだ。
力ずくの方法ではあるがこの場では最善の策をとったつもりだ。
まあ、首輪を作る側の心情に立てばわざわざ参加者に分解されるような形で首輪を作るわけがないのだが。
「チルノ、お前の力でこの中のものを取り出したり出来るか? まあ、期待していないけど」
また、チルノをけしかけると思いタケモトはチルノに声をかける。
この大変単純な思考回路をしている少女は負けず嫌いに分類される人間だろうということはすぐに分かった。
否定的な評価は覆そうという行動原理は利用するタケモトの側としては大変都合がよかった。
「あたいをなめないことね、そのくらい!」
チルノはタケモトの方をにらみつけると首輪の方を見つめて首輪を握りへし折ろうと力を込める。
顔を真っ赤にして力を込めるけれど首輪は折れない。
「痛っ」
チルノの肩に痛みが走る。
大分怪我は治ったとはいえまだ完治とは言い難かった傷が痛みだしたのだ。
「おいおい、無理すんなよ」
これ以上チルノに無茶をさせても何の得もないと判断したタケモトはチルノからさっと首輪を取り上げる。
「ん?」
さっきは気づかなかったが気になるものを見つけた。
金属の薄幕。
非常に小さいが確かにそれがあった。
用途を推察する。
これだけでは判断に困るがひとつ頭に浮かんだことがあった。
コンデンサーマイク、小型化に適したマイクだ。
おそらく用途は盗聴。
タケモトは再び残骸に目を配る。
あった、トランジスタ。
こいつはコンデンサーマイクに必要なものだ。
◆ ◆
図書館の一階。
ここでもあまり図書館に似つかわしくない音が響く。
肉体と肉体がぶつかり合う音。
ここでビリーと美鈴は闘っていた。
といっても、殺し合いではない。
単なる腕試しである。
その周りではドナルド、レンがその様子を見つめている。
特にレンは二人の闘い方を学ぶようにドナルドに言われているのでその目は真剣だ。
美鈴とメタナイトの二人組がこの奇妙な一行に加わったのは少し前、図書館に入る前になる。
南に向かって歩いていた二人が騒がしい集団に気付かないはずがなかった。
騒がしかったのは主にチルノが原因だったが。
美鈴とチルノが知り合いだったこともあって、この二組の集団は順調に情報を交換することができ、互いをある程度信頼することになった。
お互いの目的が同じであることもありとりあえず行動を共にすることにしたのだ。
図書館に行くと提案したのはタケモト、施設を回るためである。
「ドナルド、いつまでここにいるんだ?」
飽きてきたのかドナルドの隣にいるレンが囁く。
レンにとっての第一目標はネガキャンをしていた悪党を倒すこと。
建物の中にこもっていたとしても達成されないことは明らかだ。
「タケモトが戻ってきてからかな?」
ドナルドはタケモトに二階へ人を入れないように言われていた。
首輪の理解のためにチルノを利用するらしい。
おそらくビリー、美鈴、メタナイトはこのことをあまりよく思わないだろうと判断したのだ。
ドナルド自体はチルノの利用価値は大きいと判断していたのであまり失いたいものではなかったが首輪の解除より優先すべきものはないと判断していたのでタケモトの行動を許していた。
「なるべく早くしてほしいんだよ、こうしているうちに誤解が……」
ドナルドは適当に相槌を打ちつつ新しく仲間に加わった四人の利用方法を考えることにした。
◆ ◆
「誰かいるのか?」
藤崎を殺す機会を逸しながら遂に図書館についてしまったバクラが呟く。
聞こえたのは戦闘音。
かすかながらも聞こえる何かがぶつかる音がする。
「よく分かりませんが、どうします?」
言葉が心配そうにバクラを見る。
図書館に入れば無用な争いに巻き込まれる恐れがあるが、図書館を離れれば月との再会は望めない。
もちろん利用し合っている仲なので会えなかったとしても大した問題ではないのは確かなのだが。
「お前ら殺し合いに乗っているのか?」
急に聞こえた声。
気がつけば藤崎の頭の上に乗った丸い生物がいた。
「ひい! 何するんや!」
藤崎の首元に突き付けられたナイフ。
「ちょっと待ってくれよ、殺し合いに乗ったやつが三人で行動してると思うか?」
このよく分からない生物も参加者なのかと不思議に思いつつもバクラは答える。
藤崎が死のうとかまわない話だが、この場では善人であるかのように振舞う方が安全だろう。
「ふむ、それもそうだな。とりあえず、中で話を聞かせてもらおうか」
奇妙な生物は図書館の中を指さす。
相変わらずナイフは藤崎の首にぴったりと添えられていた。
「さっき、戦いの音が聞こえてたんですけど」
言葉が不安そうに言う。
「大丈夫だ、中にいるのは全員仲間だからな。中でやってるのはただの運動だ」
◆ ◆
見張りをしていたメタナイトとともに現れた三人の人間。
ドナルドは新たな信者候補を見てほくそ笑んだ。
「そいつらは一体どうしたんだい?」
ドナルドは藤崎の首にナイフを突き付けているメタナイトに尋ねた。
美鈴とビリーの二人も手を止めてメタナイトの返事を待つ。
「ああ、外にいたんだ。殺し合いに乗っている様子でもないし一応連れてきたんだが」
メタナイトが頭の上から飛び降りて言う。
「三人ともお名前は何と言うんですか?」
美鈴が汗を拭きつつ質問した。
「バクラだ」
「私は桂言葉といいます」
「俺は藤崎瑞樹っちゅうもんや」
三者三様の自己紹介。
ドナルドは三人の値踏みをしながら、とりあえず席に着くように促す。
その後二階から降りてきたタケモトとチルノも加わり朝食を兼ねた情報交換が始まった。
◆ ◆
「因幡てゐは殺し合いに乗っている、か」
美鈴はため息をつく。
知り合い、とはいっても名前程度らしいが、殺し合いに乗っていると聞かされるのはあまり気分の良いものではないのだろう。
「あいつなら乗ってもおかしくはないけど」
チルノが呟いた。
美鈴もそれに相槌を打つ。
こんなにもあっさり信じるとは。
バクラは想定外の状況に驚きつつも喜んだ。
こんな簡単に知り合いに殺人者になったと思われるとは悲しい奴だ。
「とりあえず、今わかってる段階でやばい奴らはブロリー、黄色い怪物、てゐ、呂布、志々雄といったところか?」
メタナイトがまとめる。
「いづれも劣らず厄介な奴らだよね」
それにドナルドが相槌を打つ。
「ああ、人知を超えた強さを持つ奴、話し合いも通じない獣、頭脳と実力を兼ねる幼女、後世に名を残す最強の武将、どいつもこの状況ではあまりお目にかかりたくないよな。レンを殺さなかった志々雄はまだましな方だな」
タケモトが頭を抱える。
「ん?頭脳と実力を兼ねる幼女ってのはてゐのことだよな。あいつ実力なんてあったのか?」
バクラは気になったので尋ねてみる。
バクラの記憶ではてゐは力を持っている素振りはなかったが。
「ええ、ああ見えても数千年生きているという噂もありますよ」
美鈴の答えを聞いて早めに縁を切っていたことを喜ぶ。
もし、あのまま手を組んでいたらいつ寝首をかかれるかわかったものじゃないということだ。
「そうだ、ビリー」
藤崎が口を開く。
「俺はお前に謝らなきゃいけないんや。俺はこの殺し合いに来てから始めカズヤと一緒に行動してたんだが、ブロリーに襲われて……結局、俺の代わりにカズヤは死んでしもうたんや。俺のミスなんだ」
藤崎は唇をかみしめる。
ビリーはその様子をチルノを抱えたままじっと見つめていた。
しかし、すぐに微笑みを浮かべ口を開く。
「仕方ない、戦いに敗れたなら仕方ないね。パンツレスラーとして闘って他人を助けられるなら本望だろうね」
藤崎はビリーを見つめそして二人のパンツレスラーへの感謝を新たにしたようだった。
◆ ◆
言葉は何もしゃべらずに考えていた。
バクラはあっさりとこの一団と行動を共にすることを選んだが一体この後どうするつもりなのだろう。
この中には私たちではかなわない相当な強者がいるはずだ。
ここからどうやって優勝を目指すというのか。
言葉にはさっぱりわからなかった。
「これを見てくれ」
タケモトが立ち上がり一枚の紙を取り出す。
そこには読みやすいように大きく文字が書かれていた。
『首輪には盗聴器がある』と。
「見たか?」
各々それに応じてうなずく。
その様子を見たタケモトはその紙を裏返す。
そこには『首から外した首輪はよっぽどのことがなければ爆発しない』と書かれている。
彼は首輪を外そうとしているのだろうか。
だとしたら勇気のある人だ、と言葉は考える。
「まあ、これぐらいだ」
少しぼかした言い方。
盗聴器が付いていると言っていたからその対策だろう。
「まあ、これから分かったことがあったら伝えるから」
タケモトはそう言って席に着いた。
◆ ◆
タケモトと入れ替わるようにドナルドが席を立つ。
「さて、これからどうするかを決めるよ」
ドナルドは一人一人の様子を窺う。
「首輪解除のための班のと殺人者駆除の二つに分けたいと考えているんだけどどうかな」
ドナルドはあまり大人数で動きまわるのは良くないと考えていた。
狙われやすくなることは当然だし主催からも目をつけられやすくなる。
それに何より信者一人一人の動きを把握する余裕がなくなる。
「何か反対意見はないかな?」
周りに尋ねる。
もちろん、反対意見があったとしても丸め込むつもりだが。
暫しの沈黙。
その沈黙を賛成とみなして話を進める。
「さて何か希望があるかな?」
ドナルドはメンバーの分かっているだけの情報をまとめながら顔色をうかがう。
「俺はできれば少人数で動きたい」
タケモト。
もちろん首輪解除のための最重要人物だ。
言うまでもなく首輪解除班のリーダーだ。
「俺は兄弟を助けに行きたい。だから、殺し合いを止めるために動きたい」
レン。
順調に育っているみたいだけれど実力不足なのは否めない。
でも手元に置いておきたいね。
「私は後で映画館に行かなくちゃいけないですし……」
美鈴。
見た目は麗しい女性だがなかなかの実力者であることはさっきのビリーとの試合で分かっていることだ。
また、参加者である知り合いと主従の関係を持っているらしい。
何か利用できないだろうか。
「私はどちらでも構わない」
メタナイト。
よく分からない生命体であるがやはり実力を持っているとみて間違いないだろう。
頭が堅そうなので利用しにくいかもしれない。
「俺はどちらかというと頭脳労働はなんだ」
バクラ。
厄介な相手だ。
頭も回りそうな奴だろうしタケモトの手伝いをさせるのが妥当だろう。
「……」
言葉。
普通の女子学生に見える。
さっきから一言もしゃべらずに考え込んでいる。
そのせいで、あまりどんな人物かはドナルドには分からなかった。
「悪いが俺に殺し合いができるとは思わんでくれ」
藤崎。
こいつが一番曲者だ。
人一人死なせてしまったくらいでナーバスになるような理想論者であることも困るが、彼の持つある種のカリスマ性がドナルドにとって邪魔になると感じた。
「あたいが最強ってとこ見せてあげる」
チルノ。
傍若無人な行動が目立つのでビリーに面倒を見てもらっている。
行動を共にしてさっさと信者にしてあげよう。
「強者と戦いたいね」
ビリー。
彼もまた厄介な方の人物だ。
まあ害をなすものにぶつけるのが妥当だろう。
「うんうん、よく分かった」
彼らの意見と交えて最適なチーム編成を考える。
とりあえず十人いるので五対五に分けるのが基本だろう。
「じゃあ、とりあえず殺人者駆除班はドナルド、チルノ、レン、ビリー、言葉かな?」
チルノとレンはじっとしていられるタイプじゃないだろうしこちらの班に入れておく。
したがって、この二人を洗脳するためにはドナルドもこの班。
ビリーは本人の希望があるからやむなし。
言葉はどんな人物か見極めるまで手元に置いていくのがよいだろう。
「そして、首輪解除班はタケモト、美鈴、メタナイト、バクラ、藤崎かな?」
タケモト、バクラが解析担当。
美鈴、メタナイトがその護衛という訳だ。
そして、藤崎は――
◆ ◆
「まったく、なんであいつがリーダーみたいに仕切ってやがるんだ」
バクラが悪態をつく。
その隣で美鈴が苦笑する。
「まあ、誰かが仕切っていかないとぐだぐだになるだけですから」
二人は図書館の外でドナルドを待っていた。
会議がまとまった後、こっそりと話があると耳打ちされたのだ。
「まあ、別にどうでもいいことなんだけどよ。お、来たようだぜ」
バクラの視線の方向には派手な道化師が姿を現していた。
「待った?」
ドナルドがいつもの笑みを浮かべながら歩いてくる。
「で、何の話だよ」
「ちょっとね。藤崎を始末してほしいんだ」
ドナルドの口から出たのは表情に似合わない言葉。
二人の視線が鋭くなる。
「な、何言ってるんですか?」
「平たく言えば殺してくれってことかな?」
「それは分かります。でも、何で!」
美鈴は狼狽する。
訳が分からなかった。
仲間を殺せだなんて。
「一体、どういう風の吹きまわしだ? 冗談で言っているわけじゃないだろ」
面白そうなものを見つけたバクラは口元に笑みを浮かべる。
「藤崎は理想を追って現実を見失いかねないからね。それで仲間が犠牲になるのを避けたいってわけさ」
ドナルドの表情は変わらない。
「たったそれだけの理由で人を殺すんですか?」
美鈴には理解できなかった。
そんな簡単なことで人を殺そうとする考え方が。
「たったそれだけ、本当にそうかな? 君はフランちゃんの力になりたいんでしょ?
もし仮に殺人者に向かって藤崎が説得しようとする。その隙に飛び道具を使ってタケモトが殺されちゃったら? タケモトは首輪を何とかできる才能がある。だからそういう機会を除きたいんだ」
ドナルドは美鈴の目を覗きこむ。
まるで心の中を見透かすように。
美鈴の心は揺れ始めていた。
確かにドナルドの言う通りかもしれない。
藤崎はこの殺し合いの中においては甘すぎるのかもしれない。
「でも!」
美鈴はドナルドから目をそらす。
保身のために人を殺す覚悟はなかなかできなかった。
「まあ、かまわないさ。邪魔さえしなければね」
ドナルドは美鈴に向けてやさしい笑みを浮かべる。
「バクラ、君ならやってくれるだろう?」
ドナルドは視線をバクラに移す。
「ああ、構わない。武器さえくれればな」
バクラはドナルドに向けて不敵な笑みを浮かべる。
「武器、もう持ってないんだけどねえ。チルノが持っているらしいから借りられないかな?」
◆ ◆
出発を前にして十人は支給品の交換をしていた。
チルノは案外あっさりとナイフを渡してくれた。
毒が塗られている優れものとはありがたいとバクラは笑みを浮かべる。
ついでにチルノが持っていたDMカードもなんだかんだ理由をつけてもらっておいた。
藤崎を殺せ。
ドナルドは言った。
バクラはそもそも自分を人畜無害に見せようと思っていたが、どうも驚いたことにそういう風に振舞うとこの集団では居心地が悪いようだ。
それにドナルドはおそらくバクラに本質を見抜いているのだろう。
まったく厄介なことだ。
「とりあえず第二放送まではお前の知り合いを待つ。その後、映画館に向かうってことでいいんだな?」
タケモトが声を掛けてくる。
案外バクラを信用しているようだ。
「ああ、それで構わないぜ。それまでにたどり着けない様じゃ月もたいして役に立たない奴ってことだからな」
バクラはみんなで仲良く主催を倒す正義ごっこをやるつもりはさらさらなかった。
おとなしく集団に随っているのは一つの考えがあったから。
人間は絶望から日常に救いだされればそれだけでも幸せに感じるが日常自体を幸せに感じるわけではない。
つまり、変化を幸せに感じるということだ。
逆に言えば希望が見えたところで絶望に落せばこの上ない絶望を感じることだろう。
バクラそのときに爆発的に増大するであろう心の闇に目をつけた。
まあせいぜい小さな希望を楽しめよ。
バクラは誰にも見られないように笑みを浮かべた。
【ドナルド組共通思考】
1:首輪解除のためにタケモトを助ける。
2:殺し合いに乗っているもの足を引っ張るものは殺す。
【D-4 図書館/一日目・午前】
【ドナルド組首輪解除班共通思考】
1:第二放送までは図書館の調査。月を待つ。
2:第二放送の後映画館を調査。フランを待つ。
3:それと平行して首輪の解析。
【バクラ@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ 】
[状態]:服に軽い汚れ、疲労(小)
[装備]:千年リング@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ 毒蛾のナイフ@ドラゴンクエスト DMカードセット(翻弄するエルフの剣士、鉄の騎士ギア・フリード、ガーゴイル・パワード)@遊☆戯☆王
[道具]:共通支給品、 光学迷彩スーツ@東方project、コメント一覧@ニコニコ動画
[思考・状況]
1:ドナルド組首輪解除班として行動する。
2:脱出フラグをへし折り、参加者の心の闇を急速に増大させる。
3:誤情報を流し争いを促進する。てゐの情報など 。
4:最終的には優勝狙い。
※原作終了後(アテムが冥界に帰った後)から登場
【タケモト@自作の改造マリオを友人にプレイさせるシリーズ】
[状態]:健康
[装備]:アイスソード@ちっこい咲夜さん
[道具]:支給品一式、精密ドライバー@現実 野菜ジュース@ぽっぴっぽー カミーユの首輪(一部破損) ドアラの首輪 シルバーウルフ(12/12)(予備弾188本)@フルメタル輪ゴム鉄砲 万葉丸(11/30)@零シリーズ 強姦パウダー@ニコニコRPG(4/9)
[思考・状況]
1:生き残り脱出する,そのためには……な……
2:大連合は組まない、最低限の人数で行動
3:施設を回って情報を集め、その真偽を見抜く
4:首輪を外せはしないと判断。無力化するための協力者を少人数集める
5:規格外の者に対抗出来るように、ある程度の戦力が欲しい
6:人の首って切りにくいんだな。落ち着けて設備のある場所で実験するか
7:誰が創造者なのか教えてやんよ
※僧侶のネガキャンを間接的に聞きました
※ドナルドが強力な支給品を持っていると判断。持っているとは限りません。
※首輪についての情報(盗聴器、死者の首輪は爆発しにくい)を知りました。
◆ ◆
美鈴は悩んでいた。
いま問われていることは、主人のために人を殺せるかということなのだろう。
美鈴はそう解釈していた。
従者として主君を助けるために何ができるのか。
「顔色良くないね」
後ろから声がする。
振り返るとそこにいたのは筋肉ムキムキの男、ビリーだ。
そういえば。
探し人のことを思い出したのだ。
「赤さんって、知り合いですか?」
「赤さん? 仕事仲間だけど」
「あなたを私の主君が探していたんです。もし会ったら仲良くしてあげてくださいね」
とりあえず、いま私にできること。
「それと、レン君の知り合いなんですけど重音テトって人にもし会ったならフランドール様が探していましたってお伝えください」
主君が会いたがっていた人に合わせることは従者としてやらなきゃいけないこと。
【紅 美鈴@東方project】
[状態]小疲労、フランドールへの絶対的な忠誠
[装備]無し
[道具]支給品一式
[[思考・状況]
0:ドナルドの命令に従うべきだろうか。
1:タケモトたちと行動をともにし日没までに映画館へ戻りフランドールと合流する。フランドールの意思を最優先
2:十六夜咲夜を警戒
3:知り合いの情報集め
4:殺し合いに反対するものを集める
5:ちゃんとした剣をメタさんに持たせたい
6:テトを探す
※主催が簡単に約束を守ってくれる、とは考えていないようです。
※フランドールと情報交換をしました。
【藤崎瑞希@現実】
[状態]決意、疲労(小)
[装備]なし
[道具]支給品一式、金属バット@現実
[思考・状況]
基本思考:主催者の目論見を粉砕し跪かせる
1:ドナルドたちに従う。
2:参加者を救う 。
3:受け継がれた意思を持って、戦う。
【メタナイト@星のカービィ(メタナイトの逆襲)】
[状態]小疲労、顔面打撲、決意、ゼロマスクメタナイト
[装備] ネギ@初音ミク(お前ら全員みっくみくにしてやるよ)、ゼロの仮面(顔が入るサイズに改造)@コードギアス
[道具]支給品一式、バトルドーム@バトルドーム 、割れた仮面@星のカービィSDX
[思考・状況]
基本思考:殺し合いを止め、終わらせる
1:タケモト達の護衛。
2:美鈴の知り合いの情報集め
3:殺し合いに反対するものを集める
4:触覚の男との決着
※呂布との戦いでネギが2cmほど短くなりました。
※北に目撃した参加者は誠、南に目撃した参加者はキョン子とアカギです。
※E-2付近の川底で何か見たようです(気のせいという可能性もあります)
※フランドールと情報交換をしました。また、東方project出展のキャラについてそれなりの情報を得ました
◆ ◆
殺人者討伐に向かう五人は西に向けて足を運んでいた。
話に上がった殺人者は西の方であっている。
まずこの殺人者たちを打倒そうというのがこの五人の当面の目標だった。
「あんた、強くなりたいんだってね」
レンにチルノが声を掛けてくる。
「ああ」
気が立っているレンはチルノの方を振り向かず短く返事をする。
「だったら、あたいがいろいろ教えてあげる。なんたってあたいは最強なんだから」
「最強ねえ」
タケモトに術の弱点を見破られた姿を見ていたレンは話半分にチルノの言葉を聞き流す。
「そう、最強」
「悪いけど、俺は早く強くならなきゃいけないんだ。兄弟たちを守るために。兄弟たちを殺そうとする悪人たちを殺せるように……」
レンは決意を口に出す。
兄弟を守るために殺すことさえ厭わない、そう決めたんだ。
「あんた、まだまだね。全然まだまだ。殺さなきゃ助けられないと思っているところがまだまだ。本当の最強は誰も殺さなくったってみんな救えるんだから」
チルノが満面の笑みを浮かべる。
「殺さなくても……?」
レンは不意を突かれた感じがした。
レンだって本来歌がうまいだけの子供である。
本当は人を殺すのだって嫌だ。
「最強ってのはそういうものなのよ」
レンにはチルノの純粋な笑みがとても眩しく見えた。
【C-3 街道/一日目・午前】
【ドナルド組殺人者駆除班基本思考】
1:西に向かい、ブロリー、呂布、てゐ、志々雄、黄色い怪物(スプー)の討伐。
2:役立たずは……
【鏡音レン@VOCALOID】
[状態]:肉体的・精神的に疲れ ドナルド信者状態
[装備]:朝倉さんのナイフ@涼宮ハルヒの憂鬱
[道具]:支給品一式×2 不明支給品0~1 ダイヤの結婚指輪のネックレス@ネ実板(ブロントさん) スタンドマイク@VOCALOID
[思考・状況]
基本思考:弱い悪党から殺していき、出来る限り早く強くなる。(悪気はないが足を引っ張る参加者=悪党)
1:拡声器でミクの悪口を言っていた悪党(僧侶)を殺しに行く
2:強くなって、いつか志々雄にリベンジする
3:兄弟たちに会いたい
4:ドナルドを尊敬、信頼
5:不安だったがタケモトも見直した
6:チルノの言う『最強』に興味
※僧侶のネガキャンを聞きました。
【チルノ@東方project】
[状態]全身強打、右肩甲骨、左肋骨に若干のヒビ(怪我はそこそこ回復)
[装備]なし
[道具]支給品一式
[思考・状況]
基本思考:殺し合いには乗らないが手当たり次第倒して部下にして回る、主催を倒す
1:一気に部下が増えたわ。あたいってさいきょーね。
2:さいきょーを証明する。
3:さいきょーのあたいがさいきょーのチルノ軍団を結成して主催者を倒す。
4:リョホーセン(呂布)を倒して部下にする。
【備考】
※漢字が読めません。
※空は飛べますが体力を余計に消費します
※ビリー・レン・タケモト・ドナルドを勝手に部下にしました。
※スプーを妖怪だと思っています。
※氷符 アイシクルフォールは制限対象に入っていないようです。
弱体化してはいますが、支障なく使えます。
但しイージーモード限定です。自機狙い5way弾は出せません
◆ ◆
藤崎の始末はバクラがうまく運んでくれるだろう。
美鈴もあえて邪魔をするようなことはしないはずだ。
タケモトはどうせそんなことには構わないだろうし、こっちの意思を分かっているかもしれない。
メタナイトは美鈴がうまく抑えてくれるとありがたい。
メタナイトは頭が固そうだから話して協力させられないだろうし。
首輪解除班の工作はうまくいくだろう。
けれど一つ誤算だった。
ドナルドが一つだけ予想外だったこと。
「君は強いね?」
横を歩くビリーが尋ねてくる。
どうやら何か気に入られてしまったようだった。
図書館を出てからずっとこの調子で話しかけてくる。
邪険に扱えばメンバー間の信頼を損ねる恐れがあるから無視するわけにもいかない。
チルノの洗脳ができないなあ。
ドナルドはため息をついた。
【ドナルド・マクドナルド@ドナルド動画】
[状態]:健康 興奮
[装備]:なし
[道具]:支給品一式 不明支給品0~1 1outキノコ@奴が来る
[思考・状況]
基本思考:教祖として信者を沢山作りつつ、信者を指揮してバトルロワイアルを盛り上げ主催者になりかわる
1:レンとチルノを殺し合い向きな人材に育てていく
2:タケモトの首輪解除及び無力化のための手伝いをする。利用した後は……
※僧侶のネガキャンを聞きました。
【ビリー・ヘリントン@ガチムチパンツレスリング】
[状態]:小ダメージ、股間が少し痛む。
[装備]:敗れかけの半袖ジーパン(二試合目の最初の姿)
[道具]:支給品一式,万葉丸(15/30)@零シリーズ、強姦パウダー@ニコニコRPG(4/9)、不明支給品0~1個
[思考・状況]
基本思考:強者を求める。
1:ドナルドが気に入った。
2:強者と戦う。
3:トキともう一度戦いたい。
4:リョホーセンやあの怪物(スプー)戦いたい。
【備考】
※チルノから呂布の簡単な姿と行き先を教えてもらいました。
◆ ◆
前を歩く三人の後を言葉は黙って歩いていた。
バクラさんは優勝を狙う気をなくしてしまったんでしょうか。
言葉は不安になっていた。
あっさりと主催に異を唱える大集団に入り込んでしまったらうかつに動けなくなってしまう。
それは、分かり切ったことだった。
脱出する希望はあるのかもしれないけれど言葉にとってそれだけではダメなのだ。
「誠君……」
彼女の最愛の人。
誠を生き返らせなければ目的を果たしたとは言えない。
バクラさんがその気なら私はどうすれば。
言葉は手にもつライフルを見つめた。
【桂言葉@SchoolDays】
[状態]:疲労(小)、病み具合微上昇中
[装備]:ランサーアサルトライフル(350/350)@Gears of War2
[道具]:支給品一式、ののワさん@ののワさん、魔法の石(ののワさん使用中)@Heart Of Darkness
[思考・状況]
0:月、バクラと協力し、3人で優勝を目指す。(所謂ステルスマーダーとして行動)
1:バクラに対する不信感、でもとりあえずドナルドたちについていく。
2:どんな方法でも誠くんを生き返らせる。生き返るなら自分は死んでもいい。
3:ベジータやブロリーのように圧倒的に強い相手には無理を避けたい。
※アニメ最終話後からの参戦です。
※希望を見出したため、ヤンデレ分は沈静化し、目のハイライトも戻っています。
※支給品交換によって以下のように支給品が移りました
万葉丸×11@零シリーズ ビリー→タケモト
強姦パウダー×4@ニコニコRPG ビリー→タケモト
シルバーウルフ(12/12)(予備弾188本)@フルメタル輪ゴム鉄砲 レン→タケモト
毒蛾のナイフ@ドラゴンクエスト チルノ→バクラ
DMカードセット(翻弄するエルフの剣士、鉄の騎士ギア・フリード、ガーゴイル・パワード)@遊☆戯☆王 チルノ→バクラ
スタンドマイク@VOCALOID 美鈴→レン
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|sm118:[[狡賢くて空世辞を言う兎の間違いです]]|[[投下順>101~150]]|sm120:[[アカギーポッターと誰得の部屋]]|
|sm104:[[伝説のスーパーサイヤ人の殺し合い訓練学校 [強制参加]]]|獏良了|sm128:[[テーレッテー!なんと腰抜けな神々の遊び!]]|
|sm102:[[COOL&CREATER ビリーと××を M.C.ドナルドの洗脳なのか? 最終鬼畜弟カガミネ・L]]|タケモト|sm128:[[テーレッテー!なんと腰抜けな神々の遊び!]]|
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