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「神様が見た月夜の臆病風」(2009/03/13 (金) 16:16:02) の最新版変更点
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*神様が見た月夜の臆病風 ◆CqqH18E08c
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「……」
「どうしたんだ羽入?」
歩きながらルガールは羽入に言葉を掛けた。
「考えていたのです。なぜこんなことをあの右上、左上は開いたのかと」
「どういうことだ?」
ルガールは真面目な顔で返す。
羽入は足を止め、まだ暗い空を見上げる。
暗い空には満月が浮かんでいた。
その満月は天頂にあり彼らを見下ろすようにして存在する。
「あいつらはルールの説明をしてすぐに消えたのです」
ルガールもまた羽入と同じように空を見上げる。
天頂にある満月にあの右上、左上の姿を求めるように。
「あいつらは僕たちになにをさせたいのかを全く説明していないのです」
「私たちにさせたいのは殺し合いじゃないのか?」
「確かにあいつらは僕たちに殺し合いをさせたがっているのです
でもそこからもう少し考えてみたのです」
羽入は眼をとじ思案しながら言葉を選ぶようにしてゆっくりと言葉を発する。
仮説が正しいかどうかは分からない、しかし自分の仮説を伝えておかないと後悔する。
そう羽入の直感が伝えていた。
「殺し合い……これは仮説にしかすぎませんがそれは過程にしかすぎないと思うのです。
本来の目的はなにか別のところにあってその目的を達成するためにこのバトルロワイアルを開いた
あいつらの達成するべき目的とは何なのでしょうか?
単純に僕たちが絶望し殺し合いをするというのを求めているのとは何か違う気がするのです」
羽入の言葉をルガールは静かに聞き続ける。
それを肯定と羽入は受け取り言葉を紡ぎ続ける。
自分の思考が間違っていないようにゆっくりと確認しながら。
「あの右上左上の二人が主催なのであればただ絶望する殺し合いを見てみたい
それが目的だと断定してもいいと思うのです
でもあの右上はこう言っているのです。」
――
『だってさ左上。俺の仕事って元々無駄話する事だろ?進行役を務めてるからってさ、無駄話が多くなるのは職業柄仕方ないの!
まあ、安心しなよ。ルール説明するのは忘れないって!俺だって命令には従うさ。
今はみんなの緊張を解くために他愛無いお話をだね』
――
「”進行役””命令には従う”……
つまり羽入が言いたいのは右上に命令できるほどの力をもった奴がいると言うことか」
「はいなのです。
あの主催者――右上、左上を懲らしめるだけじゃ何も解決はしない
その後ろに潜んでいる”何か”を引っ張り出さないといけないと思うのです
トカゲのしっぽ切りで逃げられたりしたら目も当てられないのです」
羽入がゆっくりと目を開く。
そしてルガールの方へ向き直る。
ルガールもまた視線を天から落とし羽入を見る。
二人は真剣に見つめ合う。
「多分これは多くの人が見失ってることだと思うのです
実際僕たちもあの主催達……右上、左上のことだけを考えていて
その後ろになにかもっと大きいものがいるという可能性を全く考えていなかったのです」
そして沈黙。
彼らはやろうとしていることの難しさについて再び考える。
主催者の拠点に運送し出てきた相手を懲らしめるだけではだめなのだ。
運送先の家の中に押し入り家主を懲らしめなければ何も解決しない。
しかも運送先への道のりは遠く険しい。
さらにはその運送先がどこにあるのかも分かっていていない状況。
「とにかく、情報が少なすぎるのです
主催者側から接触してくるとき……つまり放送。
悔しいですがそこで主催者側からのなんらかのアクションを待つしかないのです」
羽入は手を握る。
ルガールはそれを優しい目で見つめているがルガールもまた手をきつく握っていた。
自らの無力さとそれでもやらねばならという決意。
その相反する心中が彼らにどうしようもない悔しさを植え付けていた。
「少なくともあいつらは僕たちに気が付かれることなくあんな場所まで連れてきた上に
こんな首輪を付けてしまうほどの技術力があるのです
なにか付け入る隙をあちらから出してこない限り僕たちの不利は揺るがないのです」
そんな暗い雰囲気になったところで響く声が
どこかの爺さんのあの叫び声。
「HAAAAAA!!!」
羽入とルガールは叫び声のした方へ駈け出した。
◆◆◆◆◆◆◆
「この爺さんが風が吹いただけであれだけ叫び声をあげるとは思わなかったぜ
迷惑かけてすまねぇ」
城之内が森乃進の頭を小突きながら謝罪する。
森乃進は風が吹いたとと同時に森乃進自身も臆病風に吹かれ叫び声をあげたのだ
ドイツ軍人のようにうろたえない心持てと叱咤激励したいところだが実際バトルロワイヤルという
極限の状態に放り込まれたのだからビビっても仕方ないのだろう。
森乃進のビビり方はそれでも以上だが
「わしとてもこわかったよぉ。恐怖で冷や死するかとおもったよぉ」
「(冷や死ってなんなのです?)とにかく別に何事もなくてよかったのです」
「(冷や死ってなんだ?)まったくだ、襲われているかと思ったぞ」
それにしても風が吹いただけで叫ぶ森乃進。ハタ迷惑にもほどがある。
隠密行動中にやらかしたらパーティ即死の危機である。
とにかく謝罪から二つのペアはそれぞれ自己紹介をした。
自分の名前から始まり趣味や特技、今回のバトロワでどうするのかなど。
途中風が吹く度に叫びだす森乃進とそれを抑える城之内。
「(城之内と森乃進は親子のようなのです)」
微笑みながら地雷を踏みかねないようなことを考える羽入
それを口に出さなかったのは羽入がいつも一歩引いたところから会話に参加するためであろうが
今回はそれが良い方向に出たようである。
自己紹介が一段落したところでルガールが城之内達に質問をする。
「ところでだがお前たちは支給品の確認をしたのか?」
「そういえばまだ支給品の確認は途中だったよぉ」
「俺もまだ全然確認してないな、早めに確認しなけりゃいけないな」
ルガールの言葉に支給品の確認を始める森乃進と城之内。
風が再び吹きまた叫び声を上げそれを収める。
そんなコントをしている2人を見ながら羽入の思考は別のところへと飛んでいた。
「(しかしおかしいのです……城之内君は世界的に流行しているDMというゲームのプレイヤーだと言っているのです。
あの様子からして嘘を付いているということはありえない……
でも僕はDMなんていうゲームは知らないのです。
そんなゲームが世界的に大流行しているなら魅音が黙っていないはずないのです
間違いなく部活での使われているのです。
ならば一体どうして……)」
羽入は考える。
城之内が森乃進の支給品を見て興奮しているがそれは羽入の目に入らない。
羽入の目に入ったところで特になにがあるというわけでもないが
羽入は周囲の状況を的確に判断するという行為ができない状態に陥り始めていた。
「(ルガールさんは異国風の人だったから知らない国の人だろうと思って気にも止めませんでしたがもしかして
僕たちはそれぞれ違う世界から連れてこられたのでは……?
そういえばあの広場にも明らかに僕と同じ人とは異質の存在がいたようにも思えますです
それなら主催者に立ち向かうということがさらに難しくなるのです
情報が足りない……運命を打ち破るには情報が足りないのです。)」
「この支給品、欲しいならあげるよぉ」
「うをっ!爺さんいいのかよ!サンキュー!」
後ろで支給品の受け渡しがあっているが羽入にはまったく聞こえない。
完全に自分の世界に入ってしまっている。
通常の安全な場であればこれでも別に良いのだろうがここはバトルロワイヤル。
いつ襲われても貸しくない場。そんなところで自分の世界に入り思考にふける。
それは危険な行為であるといまの羽入には気が付くことができない。
「(でも……このまま手を打たずにいるわけにはいかないのです。
今この間にもこのゲームに乗ってしまった人がいるかもしれない
はやく情報を集めて運命を打ち破らないと……)」
唇をかみしめる。
運命を打ち破ろうとする意志に迷いはないがそれを実行するだけの力がない。
信じることで運命を打ち破ろうとする意志を持つ。
しかしこの世界には頼ることのできる仲間がいない。
それが羽入の精神を不安定にし早くもじわじわと追い詰め始める。
「(羽入は何か思いつめているな……私がそれを解決するのは容易いだろうが
それは彼女のためになるのだろうか……そしてなんなのだろうかこの違和感……?
足もとがなにか不安定なような……?気のせいだろうか?)」
運命を打ち破ろうと思い詰めるもの
運送して運命を打ち破る手助けをするもの
些細なことでありえないほどビビる者
酷いビビりを見ているせいで怖さを感じていないもの
そんな4人は墓場にいる。
彼らはこれからどこに向かうのだろうか……
【F-1 墓地/1日目。黎明】
【ルガール・バーンシュタイン@MUGEN】
[状態]:健康
[装備]:無し
[道具]:共通支給品、不明支給品*0~2(武器はない)
[思考・状況]
1:主催者を倒し、荷物を取り返す。
2:首輪を解除できる仲間を集める。
3:社員や八雲紫が巻き込まれていないか確認する。
4:羽入を新入社員としてスカウトする。
5:羽入の様子が気になる
6:足もとになにか違和感が……?
7:右上、左上の背後にはなにかいるのだろうか?
※同じMUGEN出展の者や、MUGENでキャラが作成されている者については知っている可能性があります。
※ルガール運送㈱の社長なので、KOFのルガール・バーンシュタインとは異なります。
※G・ルガール、オメガ・ルガールに変化可能かは不明です。
※足もとに何か違和感があるようです。墓場なので骨とか何かが埋まっているのかもしれません、気のせいだという可能性もあります。
※右上左上の後ろに何かがいる可能性を認識しました
【古手羽入@ひぐらしのなく頃に】
[状態]:健康、不安
[装備]:逆刃刀・真打@フタエノキワミ、アッー!
[道具]:共通支給品、不明支給品*0~3
[思考・状況]
0:運命を打ち破らないと……
1:首輪を解除できる仲間を集める。
2:梨花や仲間たちが巻き込まれていないか確認する。
3:右上、左上の後ろにいる奴を引っ張り出さないと……
4:来た世界が違う……?どうやって連れてきたの……?
5:情報が……情報が足りないのです……
6:城之内と森乃進は親子みたいなのです
※参戦時期は、皆殺し編終了後です。
※オヤシロ様としての力が使えるかは不明です。
※思いつめていて多少判断力が鈍っている恐れがあります
※右上左上の後ろに何かがいると断定しました、
※来た世界が違う人間がいると断定しました
【F-1墓場/1日目・黎明】
【秋山森乃進@ゲーム実況】
[状態]:ビビリ(デフォルト)、冷や汗
[装備]:射影機(07式フィルム:29/30)@零~zero~、予備07式フィルム30枚
[道具]:基本支給品一式
[思考・状況]
1:絶対死にたくない。
2:どっかの建物に隠れていたい。
3:恐い……(風の音)HAAAAA!!!!!!
※ビビりです。墓場等の場所では風が吹いただけでもビビるようです。
【城之内克也@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ】
[状態]:疲労(小)
[装備]:なし
[道具]:不明支給品×1~2、基本支給品一式、モンスターボール(むてきまる)@いかなるバグにも動じずポケモン赤を実況
[思考・状況]
1:殺し合いに乗らず、脱出する。
2:とりあえず3人と行動。
3:念願の○○を手に入れたぞ!!
4:DMを知らないなんてどういうことだ?
※なにか城之内にとって有益なものを手に入れたようです。
※墓場などのオカルト関連は苦手ですが森乃進があまりにもビビっているので呆れて怖さを忘れています
※黎明なのに月がなぜか天頂にあるようです。意味はあるかもしれませんしないかもしれません。単純に間違えただけかもしれません
|sm48:[[ヤンデレは大変なフラグを投下していきました]]|[[時系列順>第一回放送までの本編SS]]|sm51:[[βの鼓動]]|
|sm49:[[TPO? 何それ美味しいの?]]|[[投下順>00~50]]|sm51:[[βの鼓動]]|
|sm22:[[ルガール運送㈱入社式]]|ルガール・バーンシュタイン|sm73:[[ビビリの悩む頃に、賽試し編]]|
|sm22:[[ルガール運送㈱入社式]]|古手羽入|sm73:[[ビビリの悩む頃に、賽試し編]]|
|sm30:[[レジェンドオブわし~わしと凡骨と蟲野郎の伝説~]]|秋山森乃進|sm73:[[ビビリの悩む頃に、賽試し編]]|
|sm30:[[レジェンドオブわし~わしと凡骨と蟲野郎の伝説~]]|城之内克也|sm73:[[ビビリの悩む頃に、賽試し編]]|
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*神様が見た月夜の臆病風 ◆CqqH18E08c
(登録タグ) [[パロロワ]] [[ニコニコ動画バトルロワイアルβ]] [[社長]]
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「……」
「どうしたんだ羽入?」
歩きながらルガールは羽入に言葉を掛けた。
「考えていたのです。なぜこんなことをあの右上、左上は開いたのかと」
「どういうことだ?」
ルガールは真面目な顔で返す。
羽入は足を止め、まだ暗い空を見上げる。
暗い空には満月が浮かんでいた。
その満月は天頂にあり彼らを見下ろすようにして存在する。
「あいつらはルールの説明をしてすぐに消えたのです」
ルガールもまた羽入と同じように空を見上げる。
天頂にある満月にあの右上、左上の姿を求めるように。
「あいつらは僕たちになにをさせたいのかを全く説明していないのです」
「私たちにさせたいのは殺し合いじゃないのか?」
「確かにあいつらは僕たちに殺し合いをさせたがっているのです
でもそこからもう少し考えてみたのです」
羽入は眼をとじ思案しながら言葉を選ぶようにしてゆっくりと言葉を発する。
仮説が正しいかどうかは分からない、しかし自分の仮説を伝えておかないと後悔する。
そう羽入の直感が伝えていた。
「殺し合い……これは仮説にしかすぎませんがそれは過程にしかすぎないと思うのです。
本来の目的はなにか別のところにあってその目的を達成するためにこのバトルロワイアルを開いた
あいつらの達成するべき目的とは何なのでしょうか?
単純に僕たちが絶望し殺し合いをするというのを求めているのとは何か違う気がするのです」
羽入の言葉をルガールは静かに聞き続ける。
それを肯定と羽入は受け取り言葉を紡ぎ続ける。
自分の思考が間違っていないようにゆっくりと確認しながら。
「あの右上左上の二人が主催なのであればただ絶望する殺し合いを見てみたい
それが目的だと断定してもいいと思うのです
でもあの右上はこう言っているのです。」
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『だってさ左上。俺の仕事って元々無駄話する事だろ?進行役を務めてるからってさ、無駄話が多くなるのは職業柄仕方ないの!
まあ、安心しなよ。ルール説明するのは忘れないって!俺だって命令には従うさ。
今はみんなの緊張を解くために他愛無いお話をだね』
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「”進行役””命令には従う”……
つまり羽入が言いたいのは右上に命令できるほどの力をもった奴がいると言うことか」
「はいなのです。
あの主催者――右上、左上を懲らしめるだけじゃ何も解決はしない
その後ろに潜んでいる”何か”を引っ張り出さないといけないと思うのです
トカゲのしっぽ切りで逃げられたりしたら目も当てられないのです」
羽入がゆっくりと目を開く。
そしてルガールの方へ向き直る。
ルガールもまた視線を天から落とし羽入を見る。
二人は真剣に見つめ合う。
「多分これは多くの人が見失ってることだと思うのです
実際僕たちもあの主催達……右上、左上のことだけを考えていて
その後ろになにかもっと大きいものがいるという可能性を全く考えていなかったのです」
そして沈黙。
彼らはやろうとしていることの難しさについて再び考える。
主催者の拠点に運送し出てきた相手を懲らしめるだけではだめなのだ。
運送先の家の中に押し入り家主を懲らしめなければ何も解決しない。
しかも運送先への道のりは遠く険しい。
さらにはその運送先がどこにあるのかも分かっていていない状況。
「とにかく、情報が少なすぎるのです
主催者側から接触してくるとき……つまり放送。
悔しいですがそこで主催者側からのなんらかのアクションを待つしかないのです」
羽入は手を握る。
ルガールはそれを優しい目で見つめているがルガールもまた手をきつく握っていた。
自らの無力さとそれでもやらねばならという決意。
その相反する心中が彼らにどうしようもない悔しさを植え付けていた。
「少なくともあいつらは僕たちに気が付かれることなくあんな場所まで連れてきた上に
こんな首輪を付けてしまうほどの技術力があるのです
なにか付け入る隙をあちらから出してこない限り僕たちの不利は揺るがないのです」
そんな暗い雰囲気になったところで響く声が
どこかの爺さんのあの叫び声。
「HAAAAAA!!!」
羽入とルガールは叫び声のした方へ駈け出した。
◆◆◆◆◆◆◆
「この爺さんが風が吹いただけであれだけ叫び声をあげるとは思わなかったぜ
迷惑かけてすまねぇ」
城之内が森乃進の頭を小突きながら謝罪する。
森乃進は風が吹いたとと同時に森乃進自身も臆病風に吹かれ叫び声をあげたのだ
ドイツ軍人のようにうろたえない心持てと叱咤激励したいところだが実際バトルロワイヤルという
極限の状態に放り込まれたのだからビビっても仕方ないのだろう。
森乃進のビビり方はそれでも以上だが
「わしとてもこわかったよぉ。恐怖で冷や死するかとおもったよぉ」
「(冷や死ってなんなのです?)とにかく別に何事もなくてよかったのです」
「(冷や死ってなんだ?)まったくだ、襲われているかと思ったぞ」
それにしても風が吹いただけで叫ぶ森乃進。ハタ迷惑にもほどがある。
隠密行動中にやらかしたらパーティ即死の危機である。
とにかく謝罪から二つのペアはそれぞれ自己紹介をした。
自分の名前から始まり趣味や特技、今回のバトロワでどうするのかなど。
途中風が吹く度に叫びだす森乃進とそれを抑える城之内。
「(城之内と森乃進は親子のようなのです)」
微笑みながら地雷を踏みかねないようなことを考える羽入
それを口に出さなかったのは羽入がいつも一歩引いたところから会話に参加するためであろうが
今回はそれが良い方向に出たようである。
自己紹介が一段落したところでルガールが城之内達に質問をする。
「ところでだがお前たちは支給品の確認をしたのか?」
「そういえばまだ支給品の確認は途中だったよぉ」
「俺もまだ全然確認してないな、早めに確認しなけりゃいけないな」
ルガールの言葉に支給品の確認を始める森乃進と城之内。
風が再び吹きまた叫び声を上げそれを収める。
そんなコントをしている2人を見ながら羽入の思考は別のところへと飛んでいた。
「(しかしおかしいのです……城之内君は世界的に流行しているDMというゲームのプレイヤーだと言っているのです。
あの様子からして嘘を付いているということはありえない……
でも僕はDMなんていうゲームは知らないのです。
そんなゲームが世界的に大流行しているなら魅音が黙っていないはずないのです
間違いなく部活での使われているのです。
ならば一体どうして……)」
羽入は考える。
城之内が森乃進の支給品を見て興奮しているがそれは羽入の目に入らない。
羽入の目に入ったところで特になにがあるというわけでもないが
羽入は周囲の状況を的確に判断するという行為ができない状態に陥り始めていた。
「(ルガールさんは異国風の人だったから知らない国の人だろうと思って気にも止めませんでしたがもしかして
僕たちはそれぞれ違う世界から連れてこられたのでは……?
そういえばあの広場にも明らかに僕と同じ人とは異質の存在がいたようにも思えますです
それなら主催者に立ち向かうということがさらに難しくなるのです
情報が足りない……運命を打ち破るには情報が足りないのです。)」
「この支給品、欲しいならあげるよぉ」
「うをっ!爺さんいいのかよ!サンキュー!」
後ろで支給品の受け渡しがあっているが羽入にはまったく聞こえない。
完全に自分の世界に入ってしまっている。
通常の安全な場であればこれでも別に良いのだろうがここはバトルロワイヤル。
いつ襲われても貸しくない場。そんなところで自分の世界に入り思考にふける。
それは危険な行為であるといまの羽入には気が付くことができない。
「(でも……このまま手を打たずにいるわけにはいかないのです。
今この間にもこのゲームに乗ってしまった人がいるかもしれない
はやく情報を集めて運命を打ち破らないと……)」
唇をかみしめる。
運命を打ち破ろうとする意志に迷いはないがそれを実行するだけの力がない。
信じることで運命を打ち破ろうとする意志を持つ。
しかしこの世界には頼ることのできる仲間がいない。
それが羽入の精神を不安定にし早くもじわじわと追い詰め始める。
「(羽入は何か思いつめているな……私がそれを解決するのは容易いだろうが
それは彼女のためになるのだろうか……そしてなんなのだろうかこの違和感……?
足もとがなにか不安定なような……?気のせいだろうか?)」
運命を打ち破ろうと思い詰めるもの
運送して運命を打ち破る手助けをするもの
些細なことでありえないほどビビる者
酷いビビりを見ているせいで怖さを感じていないもの
そんな4人は墓場にいる。
彼らはこれからどこに向かうのだろうか……
【F-1 墓地/1日目。黎明】
【ルガール・バーンシュタイン@MUGEN】
[状態]:健康
[装備]:無し
[道具]:共通支給品、不明支給品*0~2(武器はない)
[思考・状況]
1:主催者を倒し、荷物を取り返す。
2:首輪を解除できる仲間を集める。
3:社員や八雲紫が巻き込まれていないか確認する。
4:羽入を新入社員としてスカウトする。
5:羽入の様子が気になる
6:足もとになにか違和感が……?
7:右上、左上の背後にはなにかいるのだろうか?
※同じMUGEN出展の者や、MUGENでキャラが作成されている者については知っている可能性があります。
※ルガール運送㈱の社長なので、KOFのルガール・バーンシュタインとは異なります。
※G・ルガール、オメガ・ルガールに変化可能かは不明です。
※足もとに何か違和感があるようです。墓場なので骨とか何かが埋まっているのかもしれません、気のせいだという可能性もあります。
※右上左上の後ろに何かがいる可能性を認識しました
【古手羽入@ひぐらしのなく頃に】
[状態]:健康、不安
[装備]:逆刃刀・真打@フタエノキワミ、アッー!
[道具]:共通支給品、不明支給品*0~3
[思考・状況]
0:運命を打ち破らないと……
1:首輪を解除できる仲間を集める。
2:梨花や仲間たちが巻き込まれていないか確認する。
3:右上、左上の後ろにいる奴を引っ張り出さないと……
4:来た世界が違う……?どうやって連れてきたの……?
5:情報が……情報が足りないのです……
6:城之内と森乃進は親子みたいなのです
※参戦時期は、皆殺し編終了後です。
※オヤシロ様としての力が使えるかは不明です。
※思いつめていて多少判断力が鈍っている恐れがあります
※右上左上の後ろに何かがいると断定しました、
※来た世界が違う人間がいると断定しました
【F-1墓場/1日目・黎明】
【秋山森乃進@ゲーム実況】
[状態]:ビビリ(デフォルト)、冷や汗
[装備]:射影機(07式フィルム:29/30)@零~zero~、予備07式フィルム30枚
[道具]:基本支給品一式
[思考・状況]
1:絶対死にたくない。
2:どっかの建物に隠れていたい。
3:恐い……(風の音)HAAAAA!!!!!!
※ビビりです。墓場等の場所では風が吹いただけでもビビるようです。
【城之内克也@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ】
[状態]:疲労(小)
[装備]:なし
[道具]:不明支給品×1~2、基本支給品一式、モンスターボール(むてきまる)@いかなるバグにも動じずポケモン赤を実況
[思考・状況]
1:殺し合いに乗らず、脱出する。
2:とりあえず3人と行動。
3:念願の○○を手に入れたぞ!!
4:DMを知らないなんてどういうことだ?
※なにか城之内にとって有益なものを手に入れたようです。
※墓場などのオカルト関連は苦手ですが森乃進があまりにもビビっているので呆れて怖さを忘れています
※黎明なのに月がなぜか天頂にあるようです。意味はあるかもしれませんしないかもしれません。単純に間違えただけかもしれません
|sm48:[[ヤンデレは大変なフラグを投下していきました]]|[[時系列順>第一回放送までの本編SS]]|sm51:[[βの鼓動]]|
|sm49:[[TPO? 何それ美味しいの?]]|[[投下順>00~50]]|sm51:[[βの鼓動]]|
|sm22:[[ルガール運送㈱入社式]]|ルガール・バーンシュタイン|sm73:[[ビビリの悩む頃に、賽試し編]]|
|sm22:[[ルガール運送㈱入社式]]|古手羽入|sm73:[[ビビリの悩む頃に、賽試し編]]|
|sm30:[[レジェンドオブわし~わしと凡骨と蟲野郎の伝説~]]|秋山森乃進|sm73:[[ビビリの悩む頃に、賽試し編]]|
|sm30:[[レジェンドオブわし~わしと凡骨と蟲野郎の伝説~]]|城之内克也|sm73:[[ビビリの悩む頃に、賽試し編]]|
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