「ふむ。今年も活きのいい新人が入ってきたな。」
バタン!
「か…会長!大変です!番長の奴らが…」
「騒がしいな。少し落ち着け。
番長グループの連中がどうかしたか?」
「や…やつら、新入生を片っ端から番長グループに勧誘していて…」
「それくらい今までもあった事ではないか。
その程度でこの学園の均衡は崩れんよ。」
「ち、違うんです!番長の奴ら、『EFB能力者の勧誘に成功した』って…」
「本当か…?
いや、現在この学園に入学するものはEFB指定かどうかの検査を受けている。
今年は『転校生』もいないし、EFB指定の者もいなかったはずだが…」
「それはそうなんですが…とにかく、このままでは番長グループの勢力は増すばかりです!」
(…まさか、奴ら)
「…わかった。君は早急に『生徒会・新入生歓迎委員会』を立ち上げたまえ。
私は少々、調べることがあるのでな。」
「はい、了解いたしました!」
「頼んだぞ」
…
(まさか、番長グループの奴ら…
魔人の潜在能力を引き出すあの秘法を…?)
「それならば目には目を…
こちらも手に入れねばな。『覚醒』の法を…
そしてそれをもって奴らの野望を叩き潰す…!」
この日より、希望崎学園の新人歓迎活動は激化を極めた。
EFB能力を引き出す秘法…『覚醒』を巡る争い…
後に、「ダンゲロス・ルーキーズ」と呼ばれる戦いの幕はこの時、開かれた。
最終更新:2009年05月02日 22:13