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「さぁ、第一試合も終わって、チームも半分になりました。
 ときに今回の3on3、非常にレベルが高くてワクワクしてきます。
 心なしか、地元の人たちがほとんど帰っちゃった気もしますけど・・・。」


そう、地元の顔なじみプレイヤー達はことごとく一回戦で敗退していった。
『我らアサシンズ!』のエディ、スレイヤー、ポチョムキンもそんな可愛そうな人たちだ。

他にも、『弱キャラ』というチームもやはり地元人だったようだ。
それも弱キャラを名乗って強キャラばかりが雁首揃えて実は一番強いのは大将の闇慈ですといった奴ら。

「なんだ、地元のヤツらはみんなやられたのか・・・。」
「あたし達が倒したのもその一つだと思うんだけど。」

「あの、さっきから気になってることがあるんですけど、いいですか?」

一二三が唐突に話を切り出す。
どうやら、このゲーセンでとっても気になることがあるらしい。

「なんだか、キャラ選択画面おかしく無かったですか?」
「ん~?微妙に違和感感じたけど気のせいじゃねぇの?」

意味の分からない相談を持ちかける。
キャラ選択画面の違和感?SPカラーでも出現してるのだろうか。
もしそうだったところで、大会で金キャラや黒キャラを使うDQNはいないだろう。


「え~、それではそろそろ参りましょうか、
 準決勝第一試合!『恋するヴェノム様』vs『隠れキャラ』!!」


準決勝が始まる。
相手のチーム名はしょうもない冗談だろう。

「んじゃ、軽く終わらしてくる。」


そういって愛が筐体へ向かう。
慣れた手つきで、ニュートラルのソルからカーソルをヴェノムへ持っていく。




「・・・違和感の正体はこれか。つーか何でだよ・・・。」





何故かこのゲーセンの筐体はJUSTICEが解放されていた。


「チョット待て司会者。なんで隠しキャラ出てんだよ!」

流石に相手にジャスティスを選ばれるわけにはいかない。
そもそも、チーム名が『隠れキャラ』なだけあって一層危ない。

「え?あぁ、今日の大会のために特別に解禁させてもらいました。
 どうせみんな慣れたキャラしか使わないだろうからいいかな~ってことで。」
「そういう問題じゃねぇっての・・・。そもそもアーケード版にデータ入ってんのかよ・・・。」


まぁ、司会者の言うことも一理ある。
大会で使うのであればやはり使い慣れた持ちキャラだろう。
いきなりクリフやジャスティスを使ったところで、持ちキャラよりは弱い。


「まぁ、いいか・・・仕方ねぇ。」

そう言って再び筐体へ向かいなおす。
ヴェノムを決定するためボタンを押そうとするが、、相手のカーソルが・・・。

相手のカーソルがジャスティスの上にあるのはどういうことか。


(・・・待て、、マジかテメェ・・・、、家庭用でジャスティス練習したのか。。
 いや、落ち着け俺。大会参加のためにはエントリーが必要だ。そしてそこでキャラを書く・・・、
 つまり、事前にこの大会において特別に爺と正義が開放されることを知っていないとダメだ。
 だが、店の外にあった張り紙にはそれらしい文句は何一つ書かれていなかった・・・。
 すなわち、これらの事実から導き出される真実は一つ、『関係者以外はこの事を知らない!』
 ということは、相手も俺と同じく、ジャスティス解放は知らなかったはずだ。
 だとしたら、これは俺に対する心理的な揺さぶり作戦、、持ちキャラをジャスティスと見せるだけか・・・
 ならば、制限時間ギリギリでカーソルを動かすはずだ・・・。フン、完全に読みきったぞ。)


相手の浅はかな考えをあざ笑うかのように、
カーソルをヴェノムの上からジャスティスの上に動かし、相手を挑発してみる。

(さぁ、これでどうだこのチキン野郎!
 のこり時間はあと15秒か、、ヴェノムはジャスティスから近いからな、ギリギリまで競ってやってもいいぞ。
 ただ、そうなると相手の持ちキャラはジャスティスに程近いキャラになるのか・・・?
 そうなると、アクセルかエディか梅喧か、、同キャラか?まぁいいさ。残り5秒だ。そろそろだな。)


愛の予想通り、相手のカーソルは横へ動いて梅喧を選んだ。
もちろん、愛もうっかりカーソルを動かし忘れてジャスティスを選ぶといったことはしない。


「・・・読み勝ったぜ。」

どこか誇らしげにレバーを握りなおす。


「それでは、先鋒戦!
 『ザトー様フォォォ…』vs『大和撫子』!!ヴェノム対梅喧です!!」



「さぁ、生き残った少ない地元勢の底力を見せてくれるか、大和撫子・・・。
 しかし、相手はヴェノム、、きついキャラですが、、、どうでしょうか。。」


『・・・始めるか。』
『粋がんじゃないよ・・・、若造がぁ。』

HEAVEN or HELL FINAL Let's Rock!!


(さて、、さっきのジャスティスでの揺さぶりも考慮すると・・・、
 ガーキャンをちらつかせてプレッシャーをかけてくるタイプか?
 まぁ・・・、遠距離戦を展開してれば問題ない、な。爵走は見て足払い安定だし・・・。)


開幕から距離をとるためにバックステップ。
梅喧相手に近距離でガンガン固めるなんて事は出来ない。
ガーキャンを外させればこっちのもんだが、リスクを伴うのも事実だからだ。


(よし、バクステからシューティング・・・、おいおい、あっちもバクステかよ。)

出来る限り接近したいはずの梅喧は何故か開幕バクステ。
大胆に開幕爵走から投げを狙うくらいでもいいと思うのだが。


(・・・まぁいい、こっちに有利になったことには変わりはないしな。
 とりあえず、P打ちあたりから冷静にシューティングを組んでいれば、焦って自滅するだろ。)

梅喧を遠距離に釘付けにするためにP玉を生成して立ちPで打ち出す。
続いてHS生成>K生成。


『ままごとなら、一人でやんな。』

「あぁ!!なんと挑発です!!これは梅喧有利か!!?
 しかも台詞が酷い、ボール生成するヴェノムにままごと発言!それは禁句だろ!!」



(んだと、、このヤロ・・・、シューティングをおままごとだと・・・?
 ジャスティスに続いてフザケタことをぬかすじゃねぇか、、オイ!!

 ぃゃぃゃ、落ち着け俺、ここで突っ込んでは相手の思う壺というヤツだ。
 もし接近戦で妖刺刃CHからSD喰らったりしたら洒落にならんだろうが・・・。)

今すぐ接近して倒しきってやろうかという考えが一瞬頭をよぎる。
だが、そんな誘いに乗るほど下らないギルティ人生を歩んだ覚えはない。

(挑発をするということは、それほど接近戦に自信があるんだろうな。
 つまりだ、、ここで敢えて接近戦を選び、ガーキャンを完璧に読んだ上で倒すことができれば・・・、
 相手のプライドを完膚なきまでに引き裂くことができるじゃないか。名案だ。)


・・・画面には爆走するヴェノムの姿が映っていた。



「え!?ヴェノム走りました!!ヴェノム何故が走ってる!!何でだ!?」


見ている側から言わせて貰えば、愛の行動はまさに、

『挑発に乗って突っ込んだだけ』

としか映らない。というか、遠まわしに乗ったのだが・・・。


「なんだこのヴェノム!ザトー様か!?画面の右端にザトー様が見えたのかぁ!!?
 既にSが届く距離に到達しています・・・、それなのに手を出さない!!なんだ!?分からないッ!!」


(・・・間合いに入ったか。
 さて、相手は何か適当な技で暴れるか、もしくは仕込みガーキャンだろうな。
 もはや今の俺は一点読みの鬼だ。間違いない、相手は屈Kだ!)

完全に相手を潰すために意味の分からない一点読みを仕掛ける。
恐らく来るだろうと予想した屈Kに勝つ選択肢。『デュービスカーブ』

「梅喧暴れた!屈Kで梅喧が暴れました!!
 あんたがビビってどうすんだ大和撫子!!ヴェノムはデュービス!!
 はい、足元無敵でした。梅喧、残念!正解は仕込みガーキャンでしたね。」

デュビから近Sで拾ってエリアルへ、屈Kを空かされて焦ったのか、近Sにバーストを使う。

「近Sから、、エリアルか?
 って、おい!!何やってんだ梅喧!!近Sにバーストしたって当たらないぞ!!
 あ~あ~あ~、、大和撫子やっちゃったよ。」

(近Sにバーストか・・・、よっぽど焦ってるな。
 完璧だ、ここまでやれば相手は次からガーキャン安定だろ。)


拾ってからワザと大きなエリアルを入れずに地面に落とす。
そして、着地から起き上がりにスラストを重ねる。


「起き攻めは中段!マッドストラグルだ!?
 ん?スト!? 気のせいでしょうか、これは妖刺確定な気がするんですけど・・・。」

起き上がった梅喧はストをガーキャンで返すためにガードしている。
全てにおいて愛の読みどおりの反応だ。もっと焦ってくれ。

(はい、投げどうぞっと。)

『すまんな。』


「おっと、これは中段じゃない。空かし投げでしたね。
 え?ガーキャン準備したのは・・・私のせいですか?いえいえ、貴方の責任ですよ。」


(解説の兄ちゃんと相手の梅喧がなにか口論を始めたな・・・。
 試合に集中しないで喋るとはいい度胸じゃないか、梅使いよ。
 ま、関係ないことだな。さて、画面端、ボール2個起き攻めだな、オーソドックスにPK陣でいいか。)

昇りJKでK玉を弾いて起き攻めを開始する。
相手を焦らす意味も込めて着地ダストを狙う。

「ほらほら、起き攻め来てるって!
 あんたこっちと喋ってる暇なんかないでしょうが・・・。」


『ゆくぞ!』
『どこ見てんだい!?』

(ちっ、回り込みか、、そこまで焦ってないってことだな。)


攻めのターンが梅喧に回る。
しかし、梅喧の固めはまるで強くない、畳青を使う手もあるがゲージもない。

(ゲージが50無いな、それだと低空妖斬の意味がない、、
 投げと下段の二択か。どちらにせよ、問題なく抜けられる、残念だったな。)

梅喧が選択したのは下段の選択肢。
小技で少し刻んだりはしたが、投げはしてこなかった。

(足払いが出たか、畳がくるようなら直ガして抜ける。
 青キャンしてくるか?相手のテンションは・・・、50溜まったか。。。ん?溜まったの!?)

『妖斬扇!!』


「低空妖斬!!崩したぁ!!」

(マズッた!サイクを・・・!)


『ファールを犯したな!』ガキン

「たまらずサイク!あぁっと読んでいた!!」

(なんてこった・・・、サイク読まれたか、情けねぇな。
 しかたねぇから、SDループ喰らってやるか。読み負けたわけだしな。)

しかし、愛の予想に反して、梅喧が飛ばない。
かわりに画面が暗転し、覚醒必殺技を出したことを告げる。

『ここだぁ!結界・・・!』


「ここで覚醒ガーキャンだ!!こんなもん滅多に使わんだろ・・・。
 画面に刻まれた文字は・・・?『麟』だ!!縛・麟です!!え~と誰か効果教えてください。
 はい?あぁ、なるほど、必殺技封じですか。ありがとうございます。」



(必殺封じ?マジかよ・・・生殺しじゃねぇか。ボール無しで戦えと?)

必殺技を封じられたヴェノムはまさに、翼をもがれた鳥。
後ろの2人をもがれたディズィーだ。戦闘力がガタ落ちしてしまう。


「さぁ、、必殺技、ボール生成を封じられましたヴェノム!どうするか!?」

なんとか画面端から逃げてはみたが、生成できないので牽制に欠ける。
いまのところ遠Sで誤魔化してみたりしているが、JHSで突っ込まれたら防げないだろう。

(どうする、、梅喧のJHSは前Pじゃ落とせない・・・。
 攻められたら一応足暴れがあるからまだいいが・・・、空ぶったら死ねる。)

梅喧が勢いよく走ってくる。
とっさに振ってしまった屈Sを回り込み青から投げ



『ドッカーン ドッカーン ドッカーン』


威勢良く大砲の音が響き渡る。
投げ始動のため威力が抑えられているのが何よりの救いだろう。
そして、SDループ終了と同時に、ヴェノムの体の点滅は終わっていた。


(ふう、、遂に反逆の鎌をかざす時がきたか。見てろよ梅喧!!)


「お、ヴェノムの必殺封印が何時の間にか解けています!
 遂にこの窮地を脱することができるのでしょうか、ヴェノム!!」


HS生成でボールを梅喧の後ろに配置し、特殊瞬間移動で突破口を開く。
着地>屈K>近Sで少しずつ、確実にせめて行く。

「ヴェノム固めるのか!?梅喧を固めても危ないと思うんですが。
 そのうちガーキャンからごっそり持っていかれてしまいそうな気がします・・・、」


『させるかよ』
『時間をとらせたな・・・、』

梅喧が妖刺刃でガトリングを潰すその瞬間、画面が暗転する。
完璧にガーキャンのタイミングを読みきった上でのダークエンジェル。
梅喧はダークエンジェルを回り込みで無効化できるが、当たってしまえばそれは出来ない。




『貫けぇぇ!!!』


「ガーキャンにダークエンジェルを合わせた!コレは致命傷だぁ!!」

梅喧が一気に画面端まで押し流されていく。
体力は3割を切ったところか、梅喧はギルティ紙装甲ベスト3なのだ。それなりに減っている。

(もう逃がさねぇ。)

『デュービスカーブ!』

ガトリングをデュービスで締めて2度目の2個起き攻め。
相手はガーキャンの使用頻度が高いうえに随分とガーキャンが好きなようだ。
さっきの覚醒を見て分かる。普通ならSDループでダメージに直結させるだろう。

(ガーキャンは厄介だ、、だが、発動させない方法はある。ガードさせなければいいんだ。)


『すまんな。』

JKでボールを弾くと見せかけ着地投げ
あくまでガーキャンで返すことを第一に考えているためか、こんな攻めには弱い。

「ジャンプから、、着地投げ!!梅喧喰らっています!!逃げろよ。」


(ちっ、、余計なこと言うなよ司会者・・・。
 相手の体力はあと1割程度、、根性値4だったか、しぶといな。)

投げの追撃でHSストを決め、スティンガーを溜めはじめる。


「なんと、スティ溜めを・・・、重ねるのか?」

(目の前でコレをチャージすれば、重ねてくると読むはずだ・・・。
 うっかり喰らえば終わり、FD安定だろうな、まぁ、そこが落とし穴なんだけどな。)

『ショットロマンティーック!』

溜めに溜めたスティンガーが、梅喧の起き上がる直前に通過する。
最大溜めは削り防止のFDを誘うためだけの囮。最大の狙いはダッシュから3回目の投げだ。


『すまんな。』

― S L A S H  ―


死にボイスのない静かな終わり。
梅喧の骸がボールの中から出て、そのまま動くことは無い。


『ナインボール、ゲットだ!』


「最後は投げで試合を決めました、先鋒戦ヴェノムの勝利です!
 え~、最初突っ込んだときはヒヤリとしましたけど、、なんとか勝ちましたね。
 それより大和撫子、お前ヤッパりガーキャンばっかに拘るの止めた方がいいんじゃないのかねぇ。」


「挑発に乗ったりして、微妙に危なかったんじゃないの?」
「いや、接近戦で叩き伏せてやろうかと思ったんだがな・・・。」
「いくらなんでも無茶苦茶ですよ・・・。」

筐体から離れて二人のもとへ行く。
予想していた通り、最初の挑発喰らってガンダッシュに厳しい批判が集まる。

「続いての対戦は、、中堅戦。。
 『SΩJ』vs・・・『ランダマー』ですね。ランダマー、次は何が来るんでしょうか、楽しみです。」


「準決勝中堅戦、、とにかく注目なのは『ランダマー』、、
 いままでひたすらランダムで戦ってきました。ちなみに一試合目はイノを引きました。
 さぁ、この準決勝では・・・、何を引くのでしょうか。」

そう、中堅戦の一二三の相手は名前のとおり、ランダマー。
使用キャラを完全に運任せのルーレットで決定する熱い漢だ。
登録のキャラクター欄にも、大きな文字で元気良く「らんだむ!」と書いてある。


「一二三の相手、キャラはランダムみたいだぞ。」
「闇慈みたいな弱キャラ引いてくれると大いに助かるんだけどね。」



カッカッカッカッカッカッカッカッカッカッカッカッカッカッカッカッカッカッカッカッカッカッカッカ

カーソルが無差別に動き回る。
どのキャラを引き当てるかは、それぞれ1/24の確率だ。

(・・・なんだか、心臓に悪いです。)


ランダムルーレットの音は心臓に悪い。
いやおう無しに緊張してしまう、無意識の内に目がキャラを追ってしまう。


「さぁ、、、まだか?・・・まだなのか??・・・まだ決まらない。
 いいかげん、、こっちの心臓の具合も考えて欲しいんですけど、、まだ?」


カウントが10秒を切る。
なんだってこのチームは時間を引っ張るのが好きなんだ。。。






ガコーン


決まった、誰だ。誰だ。誰だ!?

白と青のボディ、金属質の体。

そして、獅子のような髪を持つそのキャラクターは・・・!




「なんと!!ジャスティスだーーーーーーーーーーーーー!!!!」


「げぇ!!」
「うそ!?」

後ろで事の成り行きを見守っていた二人が驚きの声を上げる。
まさか、全キャラ中最強のキャラクターがランダムで決定されるとは・・・
固まる2人、そしてそれ以上に驚く少女が一人


( 勝 て る 気 が し ま せ ん 。)


ジャスティスの高火力とチップの紙装甲が合わさることによって、驚異的なゲージの減りが実現してしまうのである。

適当ガト>足>ミカエル

とりあえず、これで4~5割は問題なくはじき出す。
逆にチップがいくらコンボを叩き込んでもギアの装甲を破ることは難しい。


「さぁ!ランダマーがなんと・・・!
 なんとジャスティスを引きました!チップ危うしか!?
 その紙装甲を遺憾なく発揮して、最強最悪ギアの生贄となってしまうのか!!?」


会場の全員が息を飲み、画面を見守る中、
無情にも画面は切り替わって、チップと、何故かDカラーのジャスティスが映しだされる

『お前、死相がでてるぜ。』
『コレデ封ジタツモリカ?』

HEAVEN or HELL FINAL Let's Rock!!


(や、、やばいやばい、、どうしよ~・・・
 とりあえずジャスティスの性能を思い出さなくちゃ・・・。
 中段は高速の前Pで、超判定、上半身無敵の・・・、膝上だっけ?とにかく強い、、
 さらにコマンド成立から無敵の昇竜持ちでしかも後ろにバックするからサイクも当たらない。
 足払いは画面半分近くカバーするし、、NB固めは残酷なまでに強力だし。。。
 そのうえ簡単に拾える当身や投げも完備してるし、、ガードさせたら凄いことになる覚醒あるし、
 3段ジャンプで特権を食われちゃってるし、、空ダッシュ3回できてめくりも完璧。
 飛び込みにはこれまた超判定のJDが、、、ダ、ダメだコリャ・・・。)

性能を思い出せば出すほど、トンデモない性能ばかりが顔を覗かせる。
これはヤバイ、、エディあたりなら起き攻めすればまだ勝ち目はあるかもしれないが・・・。
なにせこっちはチップだ、JHSも前PやS.B.T.でホイホイと落とされるだろう。

『αブレー!』
『吹キ飛ベ!』カウンタッ

「さぁ!チップ開幕αブレード!!いきなり金サイク!!
 やばいぞ!!これはヤバイ!!逃げろチップ、破られるぞ!!」


(うぁぁ、、ヤバイなぁ・・・。
 正面から戦って勝てるわけないし、、いくら攻撃しても一発で返されるし・・・。
 こ、、こんな時は・・・、ちょっと不本意だけど、アレを使わないと勝てない。。)

『カワシテミセロ』

ジャスティスがNBを重ねてくる。
ジャスティスの起き攻めは、テスタとエディを足して1.5倍するくらいヤバイ。

『シャァァァ!』


「起き攻めは、、高速中下と見せかけて投げ!!そこから前HSで追撃、、、、画面暗転!!?」


暗転の瞬間、チップが天高く舞い上がる。
そして、その下には両肩を抱えるジャスティスの姿があった。


「あ」
「あれって・・・、」

後ろの2人も思わず声が漏れる。
普段なら、家庭用で適当対戦したときにしか目にしない技だ。


「「 ガ ン マ レ イ じゃ・・・。」」


『ゥゥゥウアアァアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!』


ドバババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババ

極太のレーザーがチップに直撃する。
ゲージがすさまじい勢いで減っていく。『紙、燃える』といった具合だ。
実際問題として、洒落にならない勢いだ、6割は間違いなく消えた。

死に一層近づく、ワンコンボ適当に喰らえばこのまま死んでしまう。

(やっぱり、、狙ってみるしかない。)



『Find Me!!』

一応の距離をとって迷彩。そして――


『気を全開にしてやる!!』


「おっと!チップが、、チップが一撃を準備しました。やはり素の状態でコイツには勝てないと悟ったのか!?」


準備を見て、走ってきたジャスティスが動きを止める。
うっかり当たってしまったのではあまりに口惜しい。

(・・・ディエルタエンドは確か空中ガード不能だから、、ウッカリ当たる・・・かも。)

最終手段に望みを託すが、、
はたして全キャラ中ダントツで使えないこの一撃をどうしたものか・・・。

「さぁ、チップ・・・、この大逆転の一発を、どう当てるのか。。
 個人的にはチップの一撃って当たる要素っていうか、当たれる要素すらないような気がするんですが、、」


ジャスティスは動きを止めてガードしている。
これ以上攻めるつもりはないらしい、燃えた紙が風に流されるのを待っているようだ。

『じれってぇ!』


沈黙を破って、ダッシュからいきなりのダスト
迷彩の効果で見づらいのもありヒット、くるくる回りながらジャスティスが飛んでいく。


――― そして画面暗転、一撃発動


「出した!ここでチップが一撃を出したぞ!!」


画面に5つの点が浮遊する。
前方受身を取ったジャスティスが結界に接触する。

(お願いだから、、FDしないでください・・・。)



ガキンッ

「ダメだったぁ!FDの前に最後の望みを断ち切られました、SΩJチップ!!
 さぁ、、ジャスティスがぁ、、トドメを刺すべくダッシュする。さようならチップ!頑張れチップ!!明日があるぞ!!」





(まだ、、、もう一つ。)



最後の一撃を加えようとジャスティスが走る。
だが、次の瞬間、画面に映し出されたのはシショったチップではなく、

―― 画面中央に吊るされた自律型ギア第一号の姿だった。――


「て、あ、あれ??ジャスティス吊るされてる??吊るされてる!!?
 嘘!?ということは・・・、、何?え、ジャスティス死んだ!!?じゃすてぃすシショッタ!?え、マジ!!?」


『ディエルタ・エンド!!』ドバァーン



― D E S T R O Y E D ―


『全て熟知。』



「・・・え~と、、チップの一撃は一回ガードしても触れば死ぬみたいですね。。
 知りませんでした、ランダマーも知らなかったみたいですね、、折角ジャスティスだったのに・・・。」

会場が静まり返っていた。
いくら相手がジャスティスだからといって、大会で本気で一撃を狙うチップにも驚いているが、
なにより、うっかり結界の中に飛び込んでそのまま殺されたジャスティスに驚いていた。


「あ、、と、あ!準決勝は『恋するヴェノム様』の勝利・・・です。はい、、決勝も頑張ってください。」

司会者も結構戸惑っている。
知らない人は意外と知らない事実だ。


あんな形ではあったが勝利した一二三が2人の方へ歩いていく。

「ははは、、、勝ち、ました・・・。」
「う、、ん、まぁ、勝った、、、な。」
「最後、おかしかったけどね・・・。」

3人そろって「あはは・・・。」といった具合に苦笑いする。
あんな負け方をしてしまった相手の人がものすごく気の毒に思える。
当たる方が悪いのだが、それでもアレはショックだっただろう・・・。


「なあ、決勝の相手、どっちだと思うよ。」
「そうねぇ、、たぶん編入試験受けてる人のチームじゃないかしら?」
「『JEM』でしたっけ、戦ってみたいなぁ・・・。」

一撃フィニッシュについて語り合うのも変なので、話題を変える。
次は決勝だ、これでも現役のギル高生3人、一般ゲーマーに負けるわけにはいかない。

だが、恐らく決勝に上がってくると思われるチーム『JEM』の大将は編入試験を受けている。
つまり、実力はギル高生に順ずるか、もしくはそれよりも少し高い水準に位置することになる。


「となると、、大将戦はジョニーvsメイになるのか、奇遇だな。
『ジョニー食事抜き!』が炸裂するわけか、まったくこれだから最近の色餓鬼はぁ。」

冗談半分に愛が樹をからかう。
『色餓鬼』という言葉を聴いた瞬間、樹の目つきが変わったのは言うまでも無く・・・、


「・・・なぁに言ってんのかなぁ、愛ちゃんはぁ~、
 自分のことに気づきなさいよ、、先鋒はザトー×ヴェノムだってことにね!」

「テメ、やるか!」
「いくらでも掛かって来なさい。」

また始まった、いつもからかうのは愛なのだが、、負けるのも愛だ。
結局のところ、名前からザトー×ヴェノムに弱い体質なので、そこを突付かれるとそのまま負けてしまう。


「2人ともやめて下さいよ、、周りに迷惑ですってば・・・。」

「お前なんかジョニーに切り刻まれちまえッ!」
「あんたがザトー様にダムドで抱擁されるほうが先でしょうが!!」
「俺が『ザトー様フォォォ…』だったらお前は『ジョニーフォォォ…』じゃねえか!」
「『フォォォ…』はフォモの特権でしょう!メイには関係ないわよ!!」

「あのぉ、、やめてくださぁい・・・。」

一二三の制止などまるで耳に入っていない様子で『フォォォ…』について討論する2人。
一体、何時から決勝の話題が『フォォォ…』の話題に変わってしまったのだろうか、、、

「結局アンタは『ザトー様フォォォ…』で終着してるのよ!フォォォ…!!フォォォ…!!」
「あまりこの場で『フォォォ…』を連呼するんじゃねぇぇぇぇ!!周りが見てるじゃねぇか!!」

実際、エントリーネームが『ザトー様フォォォ…』なので、あまり連呼されたくない。
というか、この場で自分自身も『フォォォ…』を絶叫しているじゃないか、ヤバイ、恥ずかしい・・・。

「・・・やめよう、俺の負けだ。」
「なによ、『フォ「俺の負けだからもう『フォォォ…』は言わないでくれ。」


「言ってるじゃないの・・・。」「言ってますよ・・・。」



隣の筐体では、すでに準決勝第二試合が始まりつつあった。



さて、二十分間の休憩も終了し、周りの空気が微妙に変わる。
遂に決勝戦の時がやってきたわけだ。勝ち上がってきたのは予想通り『JEM』

ちなみに、休憩中は相手のチーム名の由来について話していた。
それぞれのキャラのイニシャルという意外と簡単な答えだったが、そこまで行くのにどれだけ苦労したか・・・

「第23回、3on3決勝戦。
 チーム『恋するヴェノム様』vsチーム『JEM』です!」

司会者が声高らかに試合の幕開けを告げる。

「早速ですが、先鋒戦!『イーディー』対『ザトー様フォォォ…』!
 本日二回目のエディ対ヴェノムとなります、、一回目はヴェノムが固め殺しましたが、、今回はどうか。」


『愚弄してくれたな・・・!例え!骸だけでも!返してもらうぞッ!!』
『ならば貴様の体をもらおうかァ・・・!』

筐体に映るヴェノムとエディも、決勝戦だけあって台詞に気合が入っている。
もちろんこれはランダムで決定されるわけだが・・・。

HEAVEN or HELL FINAL Let's Rock!!


(一試合目みたく固め殺せれば理想なんだが・・・、
 流石に決勝まで残ってきてる奴らだからな、開幕に金バーストしても読まれるだろう・・・、ならば。)

『ショット!』
『ドランカーシェイド!!』カウンタッ

開幕HSスティンガー。
しかし、完璧に読まれていた、ドランカーで返されてしまった。

(マズッた!)


『回るゥ!!』

「さぁ、開幕から素晴らしい読み合いを見せてくれます、、ます読み勝ったのはエディ。そこから回る!」

『よめているぞ。』
(実際のところ読めてねぇよ・・・、読めてればあんな物喰らわねえのに・・・。)


移動攻撃をガードするが、そこから脅威のエディ連携が開始される。
こうなってしまうとエディは他の追随を許さない。

『回るゥ!!回るゥ!!伸びるゥ!!』


「エディが固める、一回戦のエディとは大違いだ!はたして、無事に画面端から脱出出来るのか!!」

そろそろエディゲージが底を尽きかけている。
そうだ、早く消えちまえ、消えさえすればこっちのモンだ、なんとでも出来る。



(まだかよ、、心なしがゲージの減りが遅い・・・。
 つーか、このチビエディなんだよ、、ヴェートーヴェンかモーツァルトか・・・。
 そもそも、この攻撃はなんだ?回るでも跳ねるでもないな・・・ジェントるか??)



       てゆーか、これ 『敬意』 じゃねぇか!!



マジか!コレが噂に聞いた『石井エディ』なのか!!?コイツ並みの腕じゃねぇ!!


固めの際に突然敬意、もしくは挑発をして、相手にまだチビがいることを強調し、
相手が「まだ割り込めないな」と思っている隙にゲージを気合で回復させる、それが「石井エディ」だ。


「敬意だ!!なんと実践で石井エディを投入する猛者がここにいるぞ!」

(なにやってんだ俺!早く割り込め!!スティ青でいい、撃て!)

『ショッt『ご覧に入れよう・・・』


決勝のプレッシャーを無意識の内に感じていたのか、こともあろうに石井エディに引っかかってしまった。
なんてこった、これではギル高生失格だ・・・。しかも反応が遅れたせいで割り込みが間に合ってない。
これは完全に割り込みを誘われてしまった形だ、下から巨大な影が迫ってくる、駄目だ、避けられない。

『伸びろッ!』カウンタッ

「スティンガーにアモルフォスヒットォ!!ヴェノムの体力が一気に消える!!残り4割か!!?」



(くそ、なんだこの馬鹿ダメージは・・・またダウンか、、どういうわけか相手のエディゲージが赤いな。
 石井エディを導入することに自分でビビッたのか?うっかり回収を忘れるとは、テンションもない。
 これなら固めは継続できないな、、大丈夫だ。抜け出せる!)

ゲージも無いので苦渋の決断といった具合に立ちKを重ねてくる。
だが、ヴェノムが身を翻し立ちKを避ける、画面にはREVARSALの文字。


『デュービスカーブ!!』


「ヴェノム読んでいた!レベルの高い読み合いが依然として続いています!!
 さぁ、、ダウンを奪ってどう切り返すのかフォォォヴェノム!!一試合目の悪夢再来かぁ!?」


(よし、ここからKS陣ダッシュジャンプ裏周りからバックダッシュ3択。このまま壁に押し付けて倒しきってやる!)

ダッシュジャンプからバックダッシュJSでめくり中段。流石にガードする。
そこからJPに繋いで着地下段と見せかけ投げ。

『すまんな。ゆくぞ!』

HSストで〆て完全に画面端にエディを追い詰める。
そこからHSK陣を組んで再度、完璧な形で起き攻めにとりかかる。


「さぁ、遂にヴェノム本領発揮か!!
 第一試合のような、、強烈な固めがまた見れるのでしょうか・・・!」

『ゆくぞ!』


Kボールをスラストで弾く、エディが立ちガード。
ボールによるガード硬直を利用した高速中下段起き攻め『F式』だ。

昇りJKでボール硬直のせいで当たり判定の変わらないエディを崩し、、
そこからJP空キャンJHS>近S>Sカーカス>近S>HS>スティ青>HS>モビ

『ハァッ!マッセ!ショットロマンティーック!ダブルヘッドモービットォ!!』


「F式が決まったぁ!!エディの体力はぁ、残り3割!!ターンはまだヴェノムだ!!」

(・・・テンションは約30%、俺も相手もサイクは残ってる。。
 間違いなく要所で使ってくるだろうな、、ダークエンジェルが使えないのが口惜しい。。)

テンションの溜まりをうだうだ言っても仕方が無い。
K生成から定番のJK弾き三択起き攻めを迫る。崩せれば倒せるだろう。


愛が選んだ選択肢は着地下段。
直接足払いからエリアルを決めればヴェノムの火力でも十分倒しきれるはずだ。

「起き攻めは下段の選択肢!!足払いがヒットォ!!」


(当たった!!ここでバーストかッ!!?)

『ショットロマンティーック!』
『やってくれたな!』
『無駄な時間は省こうか!!』

「スティ青から青サイクに金サイクを合わせたぁ!!
 ヴェノムがここで一転の曇りもない完璧な読みを見せ付けました!!」


『覚悟を決めろ・・・、ダークエンジェル!!』
『覚悟を決めろ・・・、ダークエンジェル!!』


エディの起き上がりに2つの暗黒物質を重ねる。
エディのテンションはほとんど残っていない、削りだけで問題ないだろう。

『人間ごときにぃぃ!』


― S L A S H ―

『一度のチョークで・・・、十分だったな。』

「先鋒戦終了!!最後に勝ったのはヴェノム!!勝者は『ザトー様フォォォ…』です!!」