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№966 山吹弓美さま」(2012/10/24 (水) 22:08:02) の最新版変更点

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今日、とても驚くことがあった。僕の騎士が僕との結婚を望んでいると言ったのだ。                      ~ベルカインの日記より。 「ベルカインー」 縁側でお茶の用意をして待っていると、いつもの声で、いつものように僕の騎士が訪ねてきた。 マントをひるがえし息を切らして、慌てているようにみえる。 今日の弓美はずいぶんと急いで駆けてきたようだ。 まだ飾り気のない少女のような僕の騎士。 そんな様子をみて、穏やかな気持ちで微笑みかける。 「まっていました」 「お待たせしちゃったのかな? ……それとも何か話あるのかしら」 歩み寄り、僕の隣に座った弓美は僕に体を寄せてきた。 弓美の髪がさらりと揺れる。 見上げる澄んだ瞳を綺麗だと思った。 「話は、ないね」 そう言いながら、僕は弓美にお茶をそっと出す。 僕からの話はとくにない。弓美から呼ばれたのは嬉しかったけれど。 「そっか……あ、ありがとう」 受け取りながら礼を言う弓美。 素直な言動に微笑ましさを感じる。僕の騎士の美徳だ。 「そしたら、私のこと待っててくれたんだ。連絡したから?」 「そうだね」 受け取った弓美は、お茶のほうに視線をやり小首をかしげる。 何のお茶だろう。顔にそう書いてあるのが見える。 全く騎士らしくない弓美の行動と、ここまで周りに体調を気遣われている自分に対して苦笑いしながら答える。 「薬草茶は、少し……」 「薬草茶……バルク様かな」 弓美も苦笑いしながらお茶に口をつけた。 気持ちを共有したようでなんだかくすぐったい気持ち。 僕も弓美の隣で静かに茶を味わう。 安らぎを感じるのは弓美が僕の側にいるからか。 「あ、おいしい」 お茶を飲んだ後、弓美は僕に体をもっと寄せてきた。 弓美のぬくもりを感じながら僕は不思議な気持ちになる。 弓美は今まで僕に仕えた騎士にはない言動が時々ある。まず騎士が、主である僕の隣に座るなんて僕の世界ではまずありえない。ましてや体をこんなに寄せて座るなんてない。 咎めるどころか、それをまた心地よいと感じている自分も不思議な気がする。 「……えと、ね。私の方は、ちょっと話、って言うかあなたに言いたいことがあって」 「なんだろう」 彼女の真剣な様子に僕も受け止める用意をする。 「私はベルカインの世界の習慣とか知らないから、私の言葉で言います。私は、あなたのお嫁さんに……妻に、なりたい」 うん?妻? 僕は率直な疑問を口にする。 「君は僕の騎士なのでは?」 「騎士が妻になっちゃ駄目なの? ……ベルカインの世界ではそうなのかもしれないけど、その前に私はあなたを好きな、1人の女です」 僕は驚いた。彼女の真剣な気持ちが伝わってくる。しかし真剣であればあるほど、彼女にはまだ早すぎる気もして、申し訳ないがくすくす笑ってしまった。少なくとも女性が剣を刷いたまま言うようなことではない。 あまりにもかわいい行動。そんなところも好きなのだけれど。 だからつい聞いてしまう。 「誰に吹き込まれたんだい? そういう言い回し」 僕はまるで妹を見守る兄のような気持ちになる。 弓美の様子から察するに、恋に恋しているような、傍にいる年の離れた人に憧れるような、そんなところだろうか。 茶菓子を渡すと少し拗ねた様子で受け取る弓美。そんなところもかわいいと思う。 「私の言葉だって言ったよね? ベルカインはすぐ、そうやって笑ってばっかりで」 「そうか、ちょっと驚いたよ」 「僕が知る限り、そういう話、したことなかったから」 僕は弓美を大切に思っているし今の二人の関係は安定しているとおもっているが、弓美の求めるのはもっと別のものなのだろうか。 「考えるだけでこう、頭の中がぐるぐるしちゃって。それにいろいろあって、言う機会が全然なかったから」 真っ赤な顔の弓美。 しかし僕は疑問に思い、口にする。 いつだって側にいる僕の騎士。そんな弓美なら、 「いつでもいえたと思う」 「じゃあ多分、私の心の準備がちゃんとできてなかったのね」 じっと僕の目を見ながら潔く自己反省する姿に好感をもつ。 確かに心の準備がいるのだろうと思い、微笑みながら、なるほどと答える。 「……返事が、欲しいな。ベルカインが私のことをどう思っているのか、どうしたいのか、知りたい」 どう思っているか。 弓美にまっすぐな偽りない気持ちを伝える。 「そういうことは想定してなかった」 「驚いている」 弓美は、それでもめげることなく僕をまっすぐに見つめる。 「そか。じゃあ……私はあなたの傍に、ずっといてもいい? 私がそうしたいなら、じゃなくってベルカインの答えをください」 僕は微笑んだ。 今の自分の率直な気持ちを伝える。 「僕の騎士がいないとさびしい。」 「私があなたの騎士じゃなくなっても、傍にいていい? 恋人として、……いや要するに妻の座の予約をしたいんだけど」 「今日は強引だね。なにかあったのかい?」 いつもはここまで言う子ではない。 僕は弓美の髪をなでた。 何が彼女をここまで不安にさせたのか。心配しながら彼女の目をみつめる。 「だって何かどこかからあなたのお見合いの噂聞いちゃったんだもん、恋人としては気が気じゃないのよ」  言いながら弓美は、ぎゅーと僕に抱きついた。 なでようと手を伸ばしかけて、ふとひっかかる単語。 「お見合いとは、なんですか?」 「噂は噂か……よかった。えっと、結婚相手をさがしてる男の人と女の人が紹介者と一緒に会うの。それで、相性が良さそうだったらそこから結婚を前提としたお付き合い」 「貴方が最初にきたように?」 「……そういえばそうか。あ、でも私は、その、ベルカインの話を聞いて、会ってみたいなーって思ったから……そんでもって会ってみたらすごく良いひとだったから……」 僕の胸に顔をうずめる弓美。 だから不安になったのか。僕をとられるとでも思ったのだろうか。 僕は今のところ結婚する予定はないのだけれども、たとえ結婚したとしても僕と弓美の関係は変わらないというのに。 君は何にも代えがたい僕の大切な騎士だ。 だからこその背伸びの言葉だったのだろう。 大丈夫だよ。 言葉の代わりに弓美の頭をなでた。 FIN ■□■それから~■□■ ある日のことである。 ベルカインはいつものようにお茶を用意して、自分の騎士を待っていた。 湯の温度も加減よく、季節を感じる茶菓子もある。 あとは待ち人が来るだけ。 悠然と庭を眺めるベルカインに、いつもの元気な声が聞こえた。 「ベルカインー」 笑顔でそちらを見やり、そのまま見つめてしまったベルカインである。 目に映ったのは、レースのドレス。 上品な水色を基調として、リボンと白いフリルで彩られたスカートは、パニエのためかふんわりと広がって揺れている。 背中にも細いリボンとレース。 ヘッドドレスをつけた彼女はベルカインに微笑みかける。 「おまたせ」 ベルカインは言葉にならなかった。 王族である。気の利いた言葉はいくつも知っているはずだったが、真に驚いたときにはそんな知識など役には立たなかった。 彼女は全くいつものようにベルカインの隣に座り、近くに寄った。 ベルカインの心臓が跳ねる。 しばらく考えた後、やっと口にしたのは、今日はどうしたのですか?の一言。 「どうもしないよ?ただベルカインに私が女だって知ってほしかったから」 にっこりと可憐な笑顔で返す弓美。 知っていますよ、とは言えないベルカイン。 そういえば、彼女は初めから騎士の恰好をしていたわけではなかったことを思い出す。 彼女と唇を合わせた感触と匂いを思い出し、赤面するベルカイン。 今の彼女からはそのときと同じ、いやそれ以上のいい香りがする。 もちろん騎士の姿でも甘く清楚な香りを感じていたが、どうしてだろう。今日はこんなに動揺している。 「お茶。用意してくれてたんだ。私入れようか?」 「あ、いえ。僕が」 お茶を渡すと、彼女は香りを楽しみ、ベルカインに笑顔を向けた。 そのままお茶をしながら座る二人。 弓美の様子は、服装以外普段とあまり変わらない(あえて言えばスカートのためか立ち振る舞いが女性らしさを増していた)が、ベルカインはちらりちらりと横を見て無言。 「あー、おいしかった。いつもありがとう、ベルカイン」 嬉しそうにベルカインにぎゅーする弓美。 かなり悩んで、やっと弓美に手をまわすベルカイン。 「なんというか、照れますね」 ベルカインの口にした言葉で、顔を真っ赤にする弓美。 こんな言葉をベルカインから久しぶりに聞いた気がした。 思い切って、着てみてよかったと思った。 まるで初めて触れるようにそっと抱きしめあう二人。 お互いの体温が同じになるくらい抱きしめあった二人。 ベルカインは弓美の手をそっと取り、庭の奥へ誘った。 それは貴婦人に対するような優しいリード。 ベルカインがいつもと違った! 自室に帰った後、弓美は転げまわりたい気持ちを我慢しながら真っ赤な両頬を手で冷やしながら思い出す。 いつもより、すっとずっと優しかった! 抱擁を思い出し、今度こそ倒れる弓美。 それから弓美の部屋のワードローブには、レースとフリル満載の服があふれるようになったのは言うまでもない。 ふたりはそれから、もっと仲良しになったのは言うまでもない。
今日、とても驚くことがあった。僕の騎士が僕との結婚を望んでいると言ったのだ。                      ~ベルカインの日記より。 「ベルカインー」 縁側でお茶の用意をして待っていると、いつもの声で、いつものように僕の騎士が訪ねてきた。 マントをひるがえし息を切らして、慌てているようにみえる。 今日の弓美はずいぶんと急いで駆けてきたようだ。 まだ飾り気のない少女のような僕の騎士。 そんな様子をみて、穏やかな気持ちで微笑みかける。 「まっていました」 「お待たせしちゃったのかな? ……それとも何か話あるのかしら」 歩み寄り、僕の隣に座った弓美は僕に体を寄せてきた。 弓美の髪がさらりと揺れる。 見上げる澄んだ瞳を綺麗だと思った。 「話は、ないね」 そう言いながら、僕は弓美にお茶をそっと出す。 僕からの話はとくにない。弓美から呼ばれたのは嬉しかったけれど。 「そっか……あ、ありがとう」 受け取りながら礼を言う弓美。 素直な言動に微笑ましさを感じる。僕の騎士の美徳だ。 「そしたら、私のこと待っててくれたんだ。連絡したから?」 「そうだね」 受け取った弓美は、お茶のほうに視線をやり小首をかしげる。 何のお茶だろう。顔にそう書いてあるのが見える。 全く騎士らしくない弓美の行動と、ここまで周りに体調を気遣われている自分に対して苦笑いしながら答える。 「薬草茶は、少し……」 「薬草茶……バルク様かな」 弓美も苦笑いしながらお茶に口をつけた。 気持ちを共有したようでなんだかくすぐったい気持ち。 僕も弓美の隣で静かに茶を味わう。 安らぎを感じるのは弓美が僕の側にいるからか。 「あ、おいしい」 お茶を飲んだ後、弓美は僕に体をもっと寄せてきた。 弓美のぬくもりを感じながら僕は不思議な気持ちになる。 弓美は今まで僕に仕えた騎士にはない言動が時々ある。まず騎士が、主である僕の隣に座るなんて僕の世界ではまずありえない。ましてや体をこんなに寄せて座るなんてない。 咎めるどころか、それをまた心地よいと感じている自分も不思議な気がする。 「……えと、ね。私の方は、ちょっと話、って言うかあなたに言いたいことがあって」 「なんだろう」 彼女の真剣な様子に僕も受け止める用意をする。 「私はベルカインの世界の習慣とか知らないから、私の言葉で言います。私は、あなたのお嫁さんに……妻に、なりたい」 うん?妻? 僕は率直な疑問を口にする。 「君は僕の騎士なのでは?」 「騎士が妻になっちゃ駄目なの? ……ベルカインの世界ではそうなのかもしれないけど、その前に私はあなたを好きな、1人の女です」 僕は驚いた。彼女の真剣な気持ちが伝わってくる。しかし真剣であればあるほど、彼女にはまだ早すぎる気もして、申し訳ないがくすくす笑ってしまった。少なくとも女性が剣を刷いたまま言うようなことではない。 あまりにもかわいい行動。そんなところも好きなのだけれど。 だからつい聞いてしまう。 「誰に吹き込まれたんだい? そういう言い回し」 僕はまるで妹を見守る兄のような気持ちになる。 弓美の様子から察するに、恋に恋しているような、傍にいる年の離れた人に憧れるような、そんなところだろうか。 茶菓子を渡すと少し拗ねた様子で受け取る弓美。そんなところもかわいいと思う。 「私の言葉だって言ったよね? ベルカインはすぐ、そうやって笑ってばっかりで」 「そうか、ちょっと驚いたよ」 「僕が知る限り、そういう話、したことなかったから」 僕は弓美を大切に思っているし今の二人の関係は安定しているとおもっているが、弓美の求めるのはもっと別のものなのだろうか。 「考えるだけでこう、頭の中がぐるぐるしちゃって。それにいろいろあって、言う機会が全然なかったから」 真っ赤な顔の弓美。 しかし僕は疑問に思い、口にする。 いつだって側にいる僕の騎士。そんな弓美なら、 「いつでもいえたと思う」 「じゃあ多分、私の心の準備がちゃんとできてなかったのね」 じっと僕の目を見ながら潔く自己反省する姿に好感をもつ。 確かに心の準備がいるのだろうと思い、微笑みながら、なるほどと答える。 「……返事が、欲しいな。ベルカインが私のことをどう思っているのか、どうしたいのか、知りたい」 どう思っているか。 弓美にまっすぐな偽りない気持ちを伝える。 「そういうことは想定してなかった」 「驚いている」 弓美は、それでもめげることなく僕をまっすぐに見つめる。 「そか。じゃあ……私はあなたの傍に、ずっといてもいい? 私がそうしたいなら、じゃなくってベルカインの答えをください」 僕は微笑んだ。 今の自分の率直な気持ちを伝える。 「僕の騎士がいないとさびしい。」 「私があなたの騎士じゃなくなっても、傍にいていい? 恋人として、……いや要するに妻の座の予約をしたいんだけど」 「今日は強引だね。なにかあったのかい?」 いつもはここまで言う子ではない。 僕は弓美の髪をなでた。 何が彼女をここまで不安にさせたのか。心配しながら彼女の目をみつめる。 「だって何かどこかからあなたのお見合いの噂聞いちゃったんだもん、恋人としては気が気じゃないのよ」  言いながら弓美は、ぎゅーと僕に抱きついた。 なでようと手を伸ばしかけて、ふとひっかかる単語。 「お見合いとは、なんですか?」 「噂は噂か……よかった。えっと、結婚相手をさがしてる男の人と女の人が紹介者と一緒に会うの。それで、相性が良さそうだったらそこから結婚を前提としたお付き合い」 「貴方が最初にきたように?」 「……そういえばそうか。あ、でも私は、その、ベルカインの話を聞いて、会ってみたいなーって思ったから……そんでもって会ってみたらすごく良いひとだったから……」 僕の胸に顔をうずめる弓美。 だから不安になったのか。僕をとられるとでも思ったのだろうか。 僕は今のところ結婚する予定はないのだけれども、たとえ結婚したとしても僕と弓美の関係は変わらないというのに。 君は何にも代えがたい僕の大切な騎士だ。 だからこその背伸びの言葉だったのだろう。 大丈夫だよ。 言葉の代わりに弓美の頭をなでた。 FIN ■□■それから~■□■ ある日のことである。 ベルカインはいつものようにお茶を用意して、自分の騎士を待っていた。 湯の温度も加減よく、季節を感じる茶菓子もある。 あとは待ち人が来るだけ。 悠然と庭を眺めるベルカインに、いつもの元気な声が聞こえた。 「ベルカインー」 笑顔でそちらを見やり、そのまま見つめてしまったベルカインである。 目に映ったのは、レースのドレス。 上品な水色を基調として、リボンと白いフリルで彩られたスカートは、パニエのためかふんわりと広がって揺れている。 背中にも細いリボンとレース。 ヘッドドレスをつけた彼女はベルカインに微笑みかける。 「おまたせ」 ベルカインは言葉にならなかった。 王族である。気の利いた言葉はいくつも知っているはずだったが、真に驚いたときにはそんな知識など役には立たなかった。 彼女は全くいつものようにベルカインの隣に座り、近くに寄った。 ベルカインの心臓が跳ねる。 しばらく考えた後、やっと口にしたのは、今日はどうしたのですか?の一言。 「どうもしないよ?ただベルカインに私が女だって知ってほしかったから」 にっこりと可憐な笑顔で返す弓美。 知っていますよ、とは言えないベルカイン。 そういえば、彼女は初めから騎士の恰好をしていたわけではなかったことを思い出す。 彼女と唇を合わせた感触と匂いを思い出し、赤面するベルカイン。 今の彼女からはそのときと同じ、いやそれ以上のいい香りがする。 もちろん騎士の姿でも甘く清楚な香りを感じていたが、どうしてだろう。今日はこんなに動揺している。 「お茶。用意してくれてたんだ。私入れようか?」 「あ、いえ。僕が」 お茶を渡すと、彼女は香りを楽しみ、ベルカインに笑顔を向けた。 そのままお茶をしながら座る二人。 弓美の様子は、服装以外普段とあまり変わらない(あえて言えばスカートのためか立ち振る舞いが女性らしさを増していた)が、ベルカインはちらりちらりと横を見て無言。 「あー、おいしかった。いつもありがとう、ベルカイン」 嬉しそうにベルカインにぎゅーする弓美。 かなり悩んで、やっと弓美に手をまわすベルカイン。 「なんというか、照れますね」 ベルカインの口にした言葉で、顔を真っ赤にする弓美。 こんな言葉をベルカインから久しぶりに聞いた気がした。 思い切って、着てみてよかったと思った。 まるで初めて触れるようにそっと抱きしめあう二人。 お互いの体温が同じになるくらい抱きしめあった二人。 ベルカインは弓美の手をそっと取り、庭の奥へ誘った。 それは貴婦人に対するような優しいリード。 ベルカインがいつもと違った! 自室に帰った後、弓美は転げまわりたい気持ちを我慢しながら真っ赤な両頬を手で冷やしながら思い出す。 いつもより、すっとずっと優しかった! 抱擁を思い出し、今度こそ倒れる弓美。 それから弓美の部屋のワードローブには、レースとフリル満載の服があふれるようになった。 ふたりはそれから、もっと仲良しになったのは言うまでもない。

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