初級問題

ケーキが一つあります。これを A と B の二人で分けることにしました。
不満が出ない様に分けるにはどうすれば良いでしょうか。

まず、A がケーキを 1/2 に切る。
この時点で A はどちらも 1/2 だと思っているので、
どちらの切れ端をとっても構わないと考える。

次に、B が好きな方の切れ端を選ぶ。
B にとっては両方 1/2 かもしれないし、
どちらかが 1/2 以上の価値があると捉えるかもしれない。

結果、B は満足するケーキを手にし、
残りのケーキを手にした A も満足する。

中級問題

A、B、Cの3人で一切れのケーキを切り分けます。
誰もが、全体の価値の1/3以上を手に入れるには、どのように切り分けたら良いでしょうか?

まず、A がケーキの 1/3 を切り取る。

[i] B と C が 1/3 未満だと判断すれば、A はそれを持って立ち去っても良い。

[ii] B が 1/3 以上だと判断した場合は、
B がそれを 1/3 になるように削ぎ落とす。
そうすると、A にとっては 1/3 未満のものになる。

[ii-a] C がそれを 1/3 未満だと判断すれば、B はそれを持って立ち去っても良い。
[ii-b] C がそれを 1/3 以上だと判断した場合は、
1/3 になるように更に削ぎ落として C がそれを持って立ち去っても良い。
そうすると、B にとっては 1/3 未満のものになる。


こうして、誰か一人が 1/3 以上のケーキを持って立ち去り、
残り二人が 2/3 以上のケーキを二人で分配すれば良い。
一人がケーキを半分に切り、もう一人がそのどちらかを選ぶ。

上級問題

三人で公平にわけても、現実にはそれで不満が起きなくなるとは限らない。
全員が「単純公平」に分配し 1/3 以上のケーキを獲得していたとしても、
誰かのケーキが自分のケーキより多いと感じれば、それは羨望の的となる。
自分の取った分よりも高い価値のものを他人が取ってはいけない、という条件を追加し、
一つのケーキを「無羨望」で三人に分けるにはどうすればよいか。

最終更新:2009年10月08日 01:22