まずは、一般的な話。
どの会社でも、なんらかの方法で仕入先に支払を行う必要がある。
SAPの自動支払プログラムは買掛金の管理に役立つ
R/3で出来る自動処理
- 支払または回収が必要な未決済明細の選択
- 支払伝票の転記
- 支払媒体の印刷、DMEの使用やEDIの生成
支払プログラムは
国内支払と国外支払どちらも可能。
仕入先と得意先、支払と入金のどちらも処理できるように開発されている。
名前は自動支払ですが、入金の処理もできる。
実務上は、消込キーなどがいろいろややこしいので、入金のほうの機能はあんまり使われていない。
自動支払いプログラム全体像
1. 準備データ
パラメータを元に、未消込明細と仕入先マスタを加味した上で、提案する。
パラメータの設定
- 誰に対して支払う
- どの支払方法を使用
- いつ支払う
- どの会社コードを対象にするか
- どのようにして支払うか
2. 支払提案
ユーザが提案された支払計画を検討し、必要に応じて修正・編集する。
- 支払提案
- 支払提案編集
取引先と支払期日が到来した未決済請求書の一覧を自動作成
この提案に対して、編集することができる
3. 支払い
支払の会計処理を行う。
- 支払い
- 支払い実行
支払実行後、支払伝票が登録され、
総勘定元帳勘定及び補助元帳が更新される。
4. 実行結果出力
様々な資料を生成&出力する。
- 印刷
- (仕入先宛) 支払明細通知書
- (自社控え) 支払概要
- (銀行用) 振込データ
支払いプログラムの設定
設定画面 TrCD : FBZP
六つのカテゴリ
1. 全会社コード
- 設定項目
- 会社間支払の関係
- 支払を処理する会社コード
- 現金割引
- 支払許容日数
- 処理可能な得意先/仕入先取引
- 必須
- 支払を処理する会社コード
- 処理可能な得意先/仕入先取引
- 抑えたいところ
2. 支払会社コード
- 設定項目
- 入金および支払の最低額
- 支払明細通知書およびEDIの処理
- 手形のパラメータ
- 必須
- 入金及び支払の最低額
- 支払通知書およびEDIの処理(最終出力の形式)
「書式」のアイコンを押すと、出力の設定ができる。
支払明細通知書用書式→SAPScriptで作成できる。
通常はここのF110_JP_AVIS (←日本用のテンプレートを使えば、さほど問題はない)
さらに「書式」のアイコンを押すと、レイアウトを決めれる
3. 国内支払い方法
- 重要
- 支払い方法の基本的な用件
- 小切手作成、銀行振込、手形
- マスタレコードの要件
- 転記伝票タイプ
- 印刷プログラム
- 使用可能な通貨
- ポイント
- (仕入先)マスタレコードの要件
- 転記伝票タイプ
- 印刷プログラム
仕入先マスタレコードの要件→「必須マスタレコード指定」
例:「銀行詳細」を設定すると、銀行口座情報がない取引先に対して、対象から外そう…とのことです。
転記伝票タイプ→「転記詳細」
国別の設定になっているので、会社別に異なる伝票タイプを指定することができない。
「印刷プログラム」→「支払媒体→以前の支払媒体プログラム使用」
「RFFOJP_T」は日本国内銀行振り込み用の印刷プログラム
4. 会社コード別支払方法
- 定義
- 最低支払額と最高支払額
- 国外への支払および外貨支払の可否
- グルーピングオプション
- 銀行選択の最適化
- 支払媒体書式
- 必須
- 「最低支払額と最高支払額」=「金額限度」
- 「支払媒体書式」=「書式データ→入出金データ転送媒体書式」
- 「支払会社コード」で設定した金額と、ここで設定した金額に不一致が生じている場合は、「厳しいほう」に合わせるようになっている。
- 支払媒体書式の注意点
- 「(設定画面の左下の)書式上の振出人」の部分は、「半角のみ」に成っている。
5. 銀行選択 + 6. 取引銀行
全ての項目は必須です。
優先順序(R/3内では、「順序」)
- 設定項目
- 支払で優先される取引銀行 (重要)
- 通貨
- 手形勘定
銀行口座
支払可能額
- 補助元帳転記の相手勘定←銀行口座の設定
- 「補助元帳転記の相手勘定」→銀行口座との紐付き
- 「銀行仮勘定」←R/3のお決まり。
- 普通は、「買掛金/預金」に成ったりするが、
- R/3は「買掛金/銀行仮勘定」のような形にしている。
- 「支払可能な金額」は、支払を実行しても更新されません。
起算日
起算日は、支出の流れを追うため、資金管理モジュール(TR)で使われます。
手数料
- 日本の手数料を確認してみる
- 支払プログラムカスタマイジング画面(TrCD:FBZP)のメニューバーからアクセスする。
メニュー→編集→会社コード→銀行手数料(日本)→銀行手数料、勘定設定
- 振込種類
- 同行同支店
- 同行他支店
- 別銀行
- 振込タイプ
- 電信
- 窓口
最終更新:2009年07月13日 14:15