深海の中を、”トゥアハー・デ・ダナン”が潜行する。その一角にある発令所の艦長席で”少女”はあくびを噛み殺す。あと少しで、メリダ島へ帰れる。だけど、どうしても最近は厄介ごとが多いのだ。特にココ、西太平洋戦隊へ回ってくる仕事は厄介なのだ。”ヴェノム”や”ウィスパード”、そして”アマルガム”の事。そう思いながら少女―――テレサ・テスタロッサ大佐は手元の端末を弄繰り回す。そんな時だった。「艦長!なんか変な、泡みたいな、巨大な浮遊物が本艦に接近中!恐らく回避する前に―――」「飲み込まれる、ですか?」「ああ、えっと、そうです、はい。」ソナー室のクルーは呆気に取られたように答える。その時、テスタロッサ大佐以下デ・ダナンのクルーは途轍もない眠気にさらされ、深い眠りへ落ちていった―――。*「この、裏切り者!!!」デスティニーのコクピットで彼、シン・アスカは叫ぶ。「シンッ!」目の前のMS、正義の名を冠する深紅の機体はビームサーベルを振りかぶる。シンはビームシールドで受けとめ、弾き返す。「お前は、未来まで壊すつもりか!シン!」「黙れ!」シンも背中の”アロンダイト”を振りかぶる。ビーム同士がぶつかり、火花が舞う。「あんた達のせいで、おれは家族を失ったっ!あんたのせいで!」「くっ!」深紅のMS、”ジャスティス”は背中のリフター、”フォトゥム01”をパージ、加速してシンの操るディスティニーに迫る。高速で戦闘を繰り返す。だが、結局、ジャスティスのつま先から出たビームサーベルにあっさりシンは撃墜された。そして、戦闘後、シン・アスカと、”ジャスティス”を操っていたアスラン・ザラが消えた。*時を同じくして、フリーダムとレジェンドの戦いが続いていた。「―――おれは、ラウ・ル・クルーゼだ!」その言葉にフリーダムを操るキラ・ヤマトは息を呑んだ。ラウ・ル・クルーゼは自分が殺したはずだ、と。レジェンドはドラグーンを展開、フリーダムもドラグーンを展開する。「だけど、君は彼じゃない!君は君なんだ!」フリーダムはフルバーストをレジェンドに向け、発射。もちろん、コクピットは避けて。ところがその後、フリーダム、レジェンド共にその宙域から姿を消した。
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