新2


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「サイドB」


「……憂鬱だぁ~」
教会の一室で銀髪の魔術師が溜息まじりにつぶやいた。
「……退屈だあ~」
さらにつぶやく、これで何回目か一緒にいた同僚たちは20を超えたあたりから数えていない。
ジタバタしながらつぶやく同僚をしりめにすでに自分の分の報告書を書き上げた手伝いに来たナナは
銀髪の魔術師ことコスモスを監視している。
「なんでこんなの書かなきゃいけないの~、さっきのでいいじゃん」
「組織の構成員としての義務というものです、それに『基地は消失しました。』は怒られますよ」
やっとの思いで一枚目を書き上げたコスモスだが、まだ書くべき書類は残っている。
そこへ次の仕事が舞い込んだ、これ幸いと筆記用具を投げ出してコスモスは逃げ出した。
「ナナくん、コスモスくんが暴走しないようにちゃんと見ておくように」
「善処します」
一緒にいたもう一人の同僚のモブキャラのセリフに適当に返事をしてナナは先に行った同僚を追いかけた。

巨大な輪とよくわからない塔みたいなのが7つ立っているところまで二人は来ていた。
目的はそれの調査、などとは言われているが実際それが何かはすでに分かっている。

あとは実際の威力を実地で見ること、報告書から逃げだす口実としては十分だ。
「楽しそうにしているところ悪いのですが、今回のことも報告する必要があると思いますよ」

楽しそうに自分を押して飛んでいる書きものが苦手な愛すべき同僚がわかりやすく速度を落とした。
「悲しそうな顔をしてもだめですよ、集中してください浮力は私ですが動力はコスモスさんなんですから」
本来ナナは魔法陣に乗り浮くことしかできないず、コスモスが一人で飛ぶには消費がでかい。
しかし二人が別々のことに集中すればだいぶ航行距離は飛躍的に上昇する。
「それにもう着いてます」

普段おしゃべりはコスモスの仕事になっているが今のコスモスは魔法陣の隅にしゃがみ込んでのの字を書いている。
もともと術的な声の電子変換は自分の方が得意だし悪役みたいなこともしてみたかった。
微笑んでナナは自らの声を管制センターの放送ネットに割り込ませ始めた。

「こんなに大きなキカイ、ホントに作っちゃうなんてね。感服と同時に飽きれちゃうよ。」
コスモスがおどろいてナナの方を見た。丸くなった目がかわいい。
「アナタたちに、私たちに出来ない事をやってもらったの。アナタたちが、私たちの力を求めようとしてたから。」
片腕を大げさにつきだす。
「ご苦労様。」
片寄った悪役をイメージした微笑みをしてみる。観客は一人。
「私たちの魔法にだって限界があるの。貴方たちのキカイはそれを超越したエネルギーを生み出せちゃう。
凄いね科学って。」
両腕を自分の前でクロスさせ、
「だから、もらちゃうの、私たちがね。」
バッと両腕をひらき声たかだかに宣言し、接続をぷつりと切った。
「さあ、見せてもらおっかな。ニンゲンが作った、科学の力ってのをね。」
全部言い終わったころに後ろから抱きつかれた。
「すっごい面白かった、えぇ~なに今の、ねぇ~」
元気にはなったが、ねぇ~ってば~を繰り返しながらじゃれつくコスモスを見ながら
ナナはやっぱり無理だったと同僚の言葉を思い出していた。

数分前までなかったクレーターを見る。目的は果たした、あとは帰ってコスモスと報告書の処理をするだけだ。
後ろを向いて帰ろうとした刹那、爆音が響き鉄板が耳触りな音をさせて転がる。
爆音に驚き下を見るとそこからヘリコプターが現われた。
「なによあれ!!!」
ナナは動揺した、本来様子見が目的で基地にあんなものが搬入されていたという情報はない。
だが、
「誰かの陰謀かな?でも今ナナちゃんのおかげですっごい元気、だから……ぶっ飛ばすよ」
最高のテンションで迎え撃つ気満々のコスモスが目を輝かせている。
負ける気は、しない。
光の筋にしか見えない弾丸が飛んでくる、しかしこれは牽制、武装は飛び道具と剣。
よられないように撃ちこんできているにすぎないが、当たればただじゃ済まない。
「詠唱する暇をくれる気はないか~だよねそうじゃなきゃ燃えない」

剣の形を模した無銘搭を斜めに構え即席の傾斜装甲を作り弾幕の中飛び込んでゆく
どちらにしろ被弾すれば持っている腕がどうにかなるがないよりは気持ちの余裕が違う。
引きながら掃射するヘリは至近距離まで近づいた、機銃掃射で翼の前まで誘導された魔術師に
向かって対戦車ミサイルを撃ち放った。
即座に反応し火炎弾を放ち結界を張る、ミサイルは迎撃したが爆風がようしゃなくコスモスに襲い掛かる。
爆煙を吹き飛ばしながら旋回したヘリからの衝撃で動けないターゲットの側面への機銃掃射、ナナの援護もこの距離ではできない。
しかし、コスモスには当たらなかった。当たる直前に何かがコスモスをさらっていった。
コスモスを抱えた猛禽類を思わせる羽を生やした人間はナナのもとへコスモスを放り投なげた。
「あんまり遅いから先生に許可もらって迎えにきたよ」
「あ~もう今から華麗に避けて大逆転だったのに、も~」

「そう憤慨するなコスモスくん、背中のそれは私のこれと違って消費がでかいんだ」
そういって指差したものはすでに羽根の形ではなく凧のようになりヘリの風を受け飛んでいた。
「少しあいさつしてから帰るからその間に帰りなさい」
「ああ!すみません。モブさんも早く帰ってきてくださいね」
ナナはそう言い残し魔法陣で描いた道を暴れるコスモスを引きずりながら帰って行った。
予期せぬ登場人物を警戒してか一定の距離を保つヘリをの律義さというものは気持ちのいいものがある。
その敬意を表して一気に近づいた、反射的に撃たれた弾丸をまともに体に受け分裂した体をものともせず
フロントガラスにぶつかった、残っているのは頭と左腕しかない。
そんな生き物がぶつかってきてパイロットはさぞ驚愕しただろう。
「こんにちは軍人さん便宜上協会所属のモブ・キャラと呼ばれている人の形をとっている変態生物だが、
個人的には先生の私兵なので今後会うことはないだろう、」
そこで思いっきりヘリをグラインドされた。
「気の早い人だ、だがあいさつはしたし、まぁ今後出てくる気はないし……」
落下していった生物は最後まで言い終わらないうちに頭を撃ち抜かれ残った腕を振りながら落ちて行った。
後日、不思議なことに落下地点に散乱しているだろう肉塊はなくちはいってき血痕も発見されなかった。


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