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 彼女らが出ていった後、久世は台所へ向かった。スイッチを押すだけで、ご飯が炊ける時代になったとは、時代は凄い。こんな、クソみたいに寒い所でも、ご飯はうまい
 みそ汁の入った鍋を温め始める。それまでにご飯を食べ終わりそうだ。
「……今日は、寝られるかな」
 一人で呟いた。
 後では、見たことのある黄ドレスが、みそ汁を注ぎ、そして久世の横に座って、みそ汁をすすった。
「あー、みそしるうまい」
 久世はその黄ドレスの方を見た。ウルズだ。
「……」
 一瞬の沈黙が流れた後、久世は状況を理解した。
「おまっ」
「ちーっす」
 それでもみそ汁をすすり続けるウルズ。そして気が付けば、ウィアドとオシラもちょこんと座っている
「な、ん、で、お前等も居るんだよぉ!ああ!もう!」
 久世が叫ぶと、ウィアドは静かに言った。
「うるさい男だこと。お茶が美味しくなくなるわ」
 人の戸棚から、純白のカップを取り出し、紅茶を淹れ、そして勝手にすすっているウィアドがいた。
「な、んで、勝手にお茶を楽しんでるんだよおッ」
 それでもみそ汁を、紅茶をすすり続ける二人。一向に動く気配のないオシラが、仏のようだ、と久世は思った。
「オシラも、飲んで良いぞ」
 ウルズがみそ汁を鍋ごとオシラの前に置く。
 オシラは、鍋を見ると、ゆっくり飲み干した。鍋ごと。
「……」
 また、沈黙のひととき。
 ふと、耳を傾けてみると、エンジン音がきこえてくる。これは、400シーシーの、バイクだ。
「来たようね。」
 ウィアドが呟いた。
「オシラ、開けてきて頂戴」
 オシラは頷くと、玄関のドアを開けた。冷たい風が入り込む。
「さむ、さむ。家の中も寒そうだな、財布の中とか」
 どうせ、同じような奴だろう、と思っていたら、その通り、黒いドレスを身に包み、緑色の肩まである髪を白い髪留めで留めていた。
「こんばんは」
 もう、おどろかねえ。
「驚かないね、この人間。」
「もう、私達が好き放題やっているんだもの」
 好き勝手にやっている自覚があるのか。と、呟いた
「ベルカナ、ちゃんと持ってきたの?」
「はい、どうぞ」
 緑髪は、ウィアドに麻袋に包まれた、人型の物を手渡した。
 人さらい……。久世は、呟いた