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 油の臭いがする、それは、きっと自分自身から発せられる、体臭のようなものなんだろう、毎日、一人でこの寒い小屋にこもって車の部品を磨いてる。
 玄関のドアが開き、お得意さまが現れた
「できたか?」
 没落した富裕層。金はあるから、車が壊れるたびにこうやってきてくれる。そして、お金と、食べ物、特にお米とかをおいていってくれるのだ。
「はい。」
「時間よりも、早いじゃないか。流石だな、じゃあ、貰っていこう。ああ、あと、君へ、プレゼントがあるんだ」
 現れたのは、真っ赤なテレビ。古ぼけて、くすんでいるものの、使えそうだ
「古いテレビだ。まだ使えるぞ。」
「ありがとうございます」
「いいや、礼には及ばない」
 彼は黒い帽子を脱いで白髪の頭を出すと、軽く、頭を下げた。
「またのお越しを」
 と、いうと、彼はにっこり笑った
 さて、テレビの配線をしよう、と思って、テレビを抱える。
 多分、こうだろう、とテレビをいじくりまくって、電源を入れる。ブチッと、言う音と共に色とりどりの世界がそこに移った。

「いやいや、だからさ、山田君」
「いや、山谷です」
「あ、そうそう、山谷君」
 菊田は秘書の山谷に椅子を見せながら言った。
「座布団、持ってきてよ」
「だから、山田だったんですね?」
「イエスイエス」
 その瞬間、社長室のドアがノックされた
「どうぞ。山田君、明けて」
「山谷です……」
 と呟く男が開けようとした瞬間に、菊谷がずかずかと入ってきた。
「シャチョオウ! 何ですか、わたしのパソコンに送りつけられたあの設計図は!?」
「ウインド……ああ、山谷君はちょっと、外してて」
 山谷は頭を下げ、部屋の外に出ていった。
「ウインドの設計図は見たな?」
「ええ、まあ。あんなの、科学的に、ありえるんですか?技術的に、十世紀近く先をいっています」
「実際、作ったんだから、しょうがない。」
「……」
「分かっただろう?武藏さんは、人間としてイッてても、設計図作成、アームヘッド作成においては、天才的なのさ」
 菊谷は、ゆっくり、息を吸った。あり得ない、密かに呟いた。これを作ったのが、菊田武藏なら、彼は、超がかなりの量でつく、超天才、と言うことになる。人としては、何かが欠けているが
「それに、わたしの姉の存在も、知っただろう?」
「アンチ・ウインドの事ですね?」
「彼女らを、解放した。」
 菊谷は菊田を睨んだ
「それは?」
「武藏さんが、この前会ったとき、言った。『菊田家の男は、過労死する運命にある』ということと、『ルーンズの制御権は俺に、渡す』ということ……『ウインドが、目覚めるだろう』と、言うこと。だから、彼女らを四方八方、散らせたのさ。」
 菊谷は分かりました、と言うと部屋から出ていった。