※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

 斬激は、フェンリルに大きな傷跡を残した。
「フウウウ」
 フェンリルはうなったが、菊田は引こうとはしない。
 フェンリルが大きな口を開けながら突進すると、菊田のアームヘッドは、右足で下顎を押さえつけ、左手で上顎を固定すると、右手の刀で一閃した。
 フェンリルが叫んで大きく口を開けると、菊田のアームヘッドはフェンリルの口の中に自ら入っていった。
 そして、しばらくしてフェンリルの頭に角が生えた。
 その角は横に倒れ、フェンリルはぐったりと動かなくなった。
 中から一体の黒いアームヘッドが出てきた。
「やあ」
 それはさも当然のように言った。
「感嘆するのは後だ。まだまだファントムは来るぜ」
 菊田が言うと、そこに居たのは羽根を生やしたファントムだった。
「きどちゃん、次は、お前だ。」
「なぜ?」
「俺は、空中は範囲外なんだ。」
「だったら、俺も……」
「ミョルニルがなんのためにあると?」

「もう、諦めたら、どうかな?」
 ラグナロクはしずかに言った。
 片腕のないリアルメシアはふらふらと宙を舞っていた。雪那の意識も、ハッキリしているとは言い難い。
 それにもかかわらず、リアルメシアの胴体部分に光が集まる。光がはき出され、ラグナロクはそれを堂々と受け止める。
「なぜ、何故自壊粒子砲が効かないんだ?」
「簡単だ。とても簡単なことだよ。わたしが、‘完全なる物体’だからさ。」
「……完全なる、物体?」
「そうさ。……わたしはすべてのパーツがアームコアでできているのさ。だから、貴様のちゃちな攻撃など……」
 御蓮軍から放たれたミサイルをひょいとつまんだ。
「……通用しない」
 手の中でミサイルが爆発した。リアルメシアがアームホーンをラグナロクに向け、全速力で体当たりをしようとする。しかし、それも、阻まれた。
 ラグナロクは、蠅をたたき落とすように、リアルメシアを墜落させた。
「ざま、無いな。リアルメシア。無様だよ。」
「君の後処理は、わたしの忠実な蠅がやってくれるだろう。」
 ラグナロクの身体から、大量の小型ファントムが現れた。
 そのファントムはリアルメシアをゆっくりと包み込んでいった。