「こちら〈オーディン〉配置につきました。」
「こちら〈ヘル〉こっちも大丈夫です」
「いい?〈ロキ〉は狙撃でけん制、〈トール〉は待機。〈オーディン〉、〈ヘル〉が誘拐。誘拐したらヘルの中にのせちゃって」
宝生は屋根に上ると、身体をロープで固定した。ルミナスもまた、宝生の横に来ている。
二人はベランダに降り立つと、ロープを外した
「つきました」
「カウント5・4・3・……」
三秒から黙り、心の中で残り三秒を数えると、部屋中に催涙ガスが充満するのが見えた。
宝生とルミナスはガスマスクを付け、部屋の中に入っていった。
御蓮の王女を見つけると、手を握りしめ、ベランダからおちる。そして真下にはコックピットを空けたヘルとオーディンがあった。
「ヘルはさっさと逃げる!」
李からの叫び声。
しかし、ヘルの前には、白色のおおきな壁があった。
「な……」
「テロリストにつぐ!抵抗はやめなさい!」
「特殊兵装かよ……」
ルミナスが毒づくと、レーザーの一閃が飛んだ。ロキだ。
「ヘルは、さっさと逃げなさい!」
ルミナスは言われたとおり、全速力で逃亡した。それを特殊兵装制圧機動隊のフレイが狙撃する。
当たりそうなところでオーディンのシールドが守った。
「サンクス!オーディン」
「さっさといけ!」
オーディンはグングニルをフレイに向かって投げると、グングニルはフレイに直撃した
さらにオーディンは周りを取り囲む小型アームヘッドを蹴り飛ばすと、戻ってきたグングニルを重砲に向かって投げた。
「重砲は私が壊す」
と、ロキからの連絡が入ると、重砲を壊したグングニルが戻ってきた
「はやくいってよ」
「遅くなった」
「遅い!」
トールは、ミョルニルを投げ、振り回したりしている
「よし、ヘルは確実に逃げ切った。戦線離脱して大丈夫。ロキももうすでに逃げ去ったぞ」
李からその連絡が入るとオーディンとトールは全速力で遁走した。
「良い動きだった」
と、李が私達を呼び集めていった。
「どうも」
みんな適当に返すと、宝生は御蓮の王女をみた。
「まさか、あんたが王女様とはね」
「私も驚きました。先輩が消えてから数ヶ月、まさか、こんなことになっていたなんて」
御蓮の王女、此花が言った
「いやあ、なりゆきだよ。生きている者は、死んだ者の意志を受け継ぐ義務があんのさ」
「そういうところ、変わりないですね。私、どうなるんですか?」
「それは私も知らない。あの李、ていう人に聞いてよ」
「分かりました」
「久しぶりだ。ウインド」
ラグナロクはウートガルザロキを介してウインドと会話をしていた
『ヨォ、ユグドラシル』
「……」
『またヘヴンの侵略にでも来たのか?いいぜ。やってくれよ。バカなヤツが封印をといてくれるかも、だ。』
「それは心配ない。私が封印をといてやろう。その代わりに、私に少しの間従え」
『寝言は寝て言え。』
「いいのか?封印をといてやらんぞ」
『クククク。何のためにあのお嬢ちゃんが居るとおもっていやがる、お前のような阿呆が、封印をとこうとするのをとめるため、だろ?』
ウインドがそういうと、ウートガルザロキは撃ち落とされた
『よう、ルーンズのお嬢ちゃん』
ウィアドは、何も言わず、去った。
「今日はよく集まってくれた、皆。」
ラグナロクは語りかけていた。
「まあ、殆どが子機で自我をもたんような輩が多いが、ここで宣言しよう。いま!人間の時代は終わる!これからは……」
「我々の時代だ!」
ファントム達が、狂うように叫びだした。
「いくぞ。……あの腐った人間を駆逐する!」
最終更新:2008年11月08日 19:08