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3.ザ・ルーンズ」(2008/12/06 (土) 22:48:16) の最新版変更点

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 一体、何時間が経過しただろうか。黒い髪の女性は畳の上で円くなり、動かない。赤ドレスと、黄ドレスは、今も口論を続けている。 「だから……」 「それは……」  いつ、終わるのだろうか、もう、日が暮れ、夜になってから3時間は経過しているのだ。 「この話は、明日にでもしましょう」 「そうね。お姉さま」  やっと終わり、ついに自分の出番が……と、用意をしようとした瞬間、彼女らはどこから取り出したのか、寝袋を馴れた手つきで着て、みの虫のように畳の上に来ると、何のとまどいもなく睡眠を始めた。  それは、何かを感じる暇もなかった。数分経って、現実を理解した。まるで、スイッチのオンオフがあるかのようだった。 「……」  久世は玄関の靴箱に立てかけられたエレキギターを持った。 「ピックアップが、壊れてるな」  一人でブツブツ呟いて、ドライバを動かした  何時間経ったかは分からないが、スピーカーに繋いでみたら、ちゃんとなったから、大丈夫だろう、と一人で納得した 「器用なものね」  どきっとした。後をゆっくり振り向くと、赤いドレスが居た 「……あ、どうも」 「まだ、ウルズもオシラ起きてないようだから、まだお邪魔するけど、大丈夫かしら?」 「あ、いえ、大丈夫ですよ」  大丈夫などではなかった。仮にもお客である彼女たちが出ていかない間は、眠ることすらできない。集中を解けば、一瞬にして夢の世界に昇天してしまう。冗談ではなく。二日間まともに寝ていないのだ。 「ウィイィイイッシュウ」  黄色いドレスが起きあがった。 「うわ、オシラ寒そう」  彼女は呟くと、頭を掻きながらウロウロした 「……おなかすいた」 「我慢しなさい、ただでさえ、人の家なのに」  赤いドレスが注意すると、彼女は不服そうだった 「けど、お腹空いたよう」  黄色いドレスが言うと、黒い髪の、女性はゆっくり起きあがり、目をこすっている 「お、オシラおきたあ?」  オシラ、と呼ばれた黒髪の彼女は、ゆっくり頷いた 「さあ、オシラも起きたし、帰るわよ、二人とも」 「え?あたいの、カーネーションヒットは?直ったの?」  赤いドレスは頷き、久世を指差した 「彼がなおしてくれたの。」 「アリガトウ。えっと、」  黄色いドレスが言葉を詰まらせると、赤いドレスが口を出した。 「久世さんよ」 「そうそう、久世ちゃん、アリガトウ。」  彼女は、頭を下げた 「いえ……」 「あたいは、ウルズ、あの赤人参がウィアドで、ハワイアンブルーが、オシラ」  ウルズは、にっこり微笑んだ。久世が対応に困っていると、彼女は少し、不満そうに言った 「あなたの名前は?」 「あ、久世、創甫と言います」 「そっか、んじゃ、またね、ソースケ」  また壊すのか……久世は、ひっそりそう思った

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