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鼻歌を歌いながら、宝生はアパートへ向かっていた。ついに、世界級チャンピオンちょろいものだ  ウキウキでドアを開けると、クラッカーがなった。 「オメデトォオオゥウ」  髪の毛を黒く染めたルミナスが言った。 「ありがとう」  宝生は笑顔で言った。そして、ルミナスに抱きついた  抱きついたまま、ルミナスを持ち上げ、部屋の中へと入っていく。居間のテーブルには、沢山の料理がおかれていた。 「おーろーせよー」  手をジタバタさせるルミナスを椅子の上に置き、席に着いた。  肉汁溢れる……肉。ぐふふふふふ。ルミナスと宝生は気味の悪い笑みを浮かべた。 「おかえり」  エプロン姿のスーが両手に新たな料理を手にしている 「キャアアアアア」  次々に増える料理を目にし、ルミナスは今に踊り出しそうなほどだった。 「さ、めしあがれ」  菊田重工で書類を紙飛行機にして遊んでいた菊田は、菊谷が入ってきた途端、さも書類を読んでいるふりをした。 「バレバレですよ、社長」  菊田は答えず、また紙飛行機を折りだした。飛ばした飛行機は菊谷が拾い、元に戻してまた束にしていく。菊田が飛行機にして、菊谷が元に戻す、一種の流れ作業だった。 「て、いうかさ、菊ちゃん」  変なあだ名で呼ばれ、菊谷はどきっとした。 「秘書の山谷君は?」  菊谷は、またどきっとした。 「か、彼は……」 「何?」 「そんなに俺の秘書が良いの?」  菊谷は何も言えなくなり、菊田は頭を掻いた。 「まあ、とりあえず、李を呼んできて」 「……わかりました」  菊田は、にやりと笑った。あの菊谷とかいうやつ、仕事はできるが、なんか、面白い物を感じる。まあそうでなかったら、俺の側にはおかん。 「プレゼント!フオオオゥユウウウウウゥゥウゥゥゥゥ」  ルミナスは、スーと宝生に一枚のチケットを配った 「これは?」  スーが聞いた。 「リ・ビットのチケットさ、シュンちゃん好きだろ?」 「オーゥイエース!」  宝生は小躍りした。 「それ、明日の奴だから、三人でゴー、な?」 「いいよな?スー」  スーは頷いた  次の日の夕方、三人はアパートを出た。ライブ会場の看板には、「ゼップ コウキョウ」とある。間違いない  コンサートはすぐ始まった。 「マイ・ロック・フォーユー!」  離戸田が叫んだ。歓声が沸く  こんな日が、つづけばいいのに宝生は、呟いた
鼻歌を歌いながら、宝生はアパートへ向かっていた。ついに、世界級チャンピオンちょろいものだ  ウキウキでドアを開けると、クラッカーがなった。 「オメデトォオオゥウ」  髪の毛を黒く染めたルミナスが言った。 「ありがとう」  宝生は笑顔で言った。そして、ルミナスに抱きついた  抱きついたまま、ルミナスを持ち上げ、部屋の中へと入っていく。居間のテーブルには、沢山の料理がおかれていた。 「おーろーせよー」  手をジタバタさせるルミナスを椅子の上に置き、席に着いた。  肉汁溢れる……肉。ぐふふふふふ。ルミナスと宝生は気味の悪い笑みを浮かべた。 「おかえり」  エプロン姿のスーが両手に新たな料理を手にしている 「キャアアアアア」  次々に増える料理を目にし、ルミナスは今に踊り出しそうなほどだった。 「さ、めしあがれ」  菊田重工で書類を紙飛行機にして遊んでいた菊田は、菊谷が入ってきた途端、さも書類を読んでいるふりをした。 「バレバレですよ、社長」  菊田は答えず、また紙飛行機を折りだした。飛ばした飛行機は菊谷が拾い、元に戻してまた束にしていく。菊田が飛行機にして、菊谷が元に戻す、一種の流れ作業だった。 「て、いうかさ、菊ちゃん」  変なあだ名で呼ばれ、菊谷はどきっとした。 「秘書の山谷君は?」  菊谷は、またどきっとした。 「か、彼は……」 「何?」 「そんなに俺の秘書が良いの?」  菊谷は何も言えなくなり、菊田は頭を掻いた。 「まあ、とりあえず、李を呼んできて」 「……わかりました」  菊田は、にやりと笑った。あの菊谷とかいうやつ、仕事はできるが、なんか、面白い物を感じる。まあそうでなかったら、俺の側にはおかん。 「プレゼント!フオオオゥユウウウウウゥゥウゥゥゥゥ」  ルミナスは、スーと宝生に一枚のチケットを配った 「これは?」  スーが聞いた。 「リ・ビットのチケットさ、シュンちゃん好きだろ?」 「オーゥイエース!」  宝生は小躍りした。 「それ、明日の奴だから、三人でゴー、な?」 「いいよな?スー」  スーは頷いた  次の日の夕方、三人はアパートを出た。ライブ会場の看板には、「ゼップ コウキョウ」とある。間違いない  コンサートはすぐ始まった。 「マイ・ロック・フォーユー!」  離戸田が叫んだ。歓声が沸く。ギターとドラム、ベースが演奏し出す  こんな日が、つづけばいいのに宝生は、呟いた

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