「第十六章」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

第十六章」(2008/11/03 (月) 16:59:08) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

「はろー」  ミスタールーンは北ゴレンの地下に続く階段を下りていた。  ここに奴らが……  階段が終わり、ミスタールーンは目の前のドアを開けた。  そこには、数十体のファントムがあった。あるはずだった。人間のように見えるが…… 『アレが、ルーンズだよ。ミスタールーン』  そうなのか…… 「ここに来る客人も珍しいわ。オシラ、丁重にもてなしなさい」  ミスタールーンはイスに座らせられた。 「初めまして。お嬢さん方。いや、驚きましたよ。本当の人間のような容姿。」 「皮を一枚はげば、私達もアームヘッドよ、客人。お父様が『人間になじめるように』と言って、私達をこういう風にしてくださった。見た目が人間ならば、調和も使いやすいわ。」 「へえ。随分とおしゃべりになるんですね、ウィアド様。」 「私は……おしゃべりが好きなのよ。」  ミスタールーンとウィアドの前には紅茶が出された。 「へえ。良い香りですね。これは……ジョルジかな?」 「よくご存じね。」  ミスタールーンはウィアドが紅茶を飲む仕草をまじまじと見つめた。 「なにかしら。そういえば、まだ名前も聞いていなかった。私はウィアド。」 「へえ、あっしはミスタールーンと名乗っています」 「ふん。ラグナロクも変な人間ばかりよこすわ。」 「へえ、私のご主人を知ってるんですかい」 「……まあ、腐れ縁ね。同じファントムと言うだけ。」  ミスタールーンも紅茶を飲んだ。 「ご主人はあなた方の力を欲しています。」 「来ると思った。」 「へへ、お見通しでしたか。」 「昔も言われたわ。またヘブン侵略なの?昔、ウインドに邪魔されて以来。」 「シカアシ!」  ミスタールーンがいきなり叫ぶので、ウィアドはびくっとした 「今、ウインドは封印中ですヘブンを侵略し、みにくい人間達に引導を!」  ウィアドはカップを置いた。 「腕を上げたわね。ラグナロク。フレイヤに特訓してもらったの?」 「……調子に乗るなよ」 「あら、こわい。どうなるのかしら? 私達があなた方のために行動するとすれば、きっとあなたの邪魔をするでしょうね。あなたを助けたって、良いこと、無いもの」 「……貴様ら……今殺したって良いんだぞ?」 「できる?あなたに。」  ウィアドはミスタールーンの目を見つめた。  ヘヴンを遠く離れたところに、ラグナロクはいた。  ラグナロクとウィアドは眼を合わせ、にらみ合った。 「……残念だこと。ラグナロク……あなたは……とても可哀想よ」  ミスタールーンは飛び上がり、部屋から出た。 「ラグナロク、次合うときは、あなたが死ぬ時よ」  ミスタールーンはウィアドを睨んだ 「望むところだ。」

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: