『初めてのデッキ構築』について


デッキ構築基礎/試作段階

多くのボードゲームに定石/セオリーといった定型パターンが存在する様にTCGのデッキ構築にもコツが有ります。
バトスピも例外ではありません。最低限、コレを踏まえて構築した方がデッキを作製しやすいポイントを紹介します。


デッキは40枚で組む

バトスピのデッキ枚数は下限:40/上限:無限です。
ルール上41枚以上でもOKなので初心者の方はカード枚数を絞りきれずに
アレも入れたいコレも使いたい、と50枚、60枚、あるいは100枚という太いデッキを作ってしまう傾向が強いですが、
デッキ構築の初手としてこれは宜しく有りません。
基礎を心得た上でのバリエーションとしてならば一考の余地は有りますが
基礎の無い応用、例の無い例外というものはこの世に存在しません。

デッキ枚数のシェイプアップが必要な理由は極めて単純です。
即ち、手札に来て欲しいカードが手札にそろい易くする為です。
カードゲームはカード単体の性能だけで勝敗が決まるわけでは有りません。
デッキ全体のバランスや複数の相性がよいカードを組み合わせて使用するコンボによって勝利するものです。
TCGにおけるコンボとは他のジャンルのゲームで言えば、必殺技に相当するものです。
必殺技の発動に必要なカードが手札に揃いにくければデッキ性能が悪いのは当然といえます。

デッキに入れているカードの種類が多ければコンボの種類数は増えることになりますが、
多いデッキ枚数でコンボの種類数が多いのと少ないデッキ枚数でコンボが多いのとでは
カードの揃いやすさで後者に軍配が上がります。

カード枚数が多いということはそれだけ、次に手札に来るカードの種類数がランダム化して
特定の今手札に来て欲しいカードが来る確率は下がります。
コンボの種類数が多くても手札に揃わなければ意味が有りません。
枚数を極力少なくすることで不用意なランダム性を排除して、欲しいカードが手札に来る確率の期待値をアップさせます。


同名カードは3枚積み

同名カードをデッキに投入可能な3枚までフル投入すること。
これはデッキを最少の40枚で組むのと同様の理由です。
1/40の確率より2/40の確率、2/40の確率より3/40の確率で手札に来る方が
コンボパーツがそろいやすくなります。

例えば40種類のカードを1枚づつ積んでプレイすると毎回全然違う組み合わせが
手札に来る為、デッキの性能が安定しません。
可能な限りを3枚積みすれば3枚x13種=39 そこへ14種めを1枚足して14種。
40種に対してわずか14という少ない種類数に絞られるため頻繁に同じような手札の状況を発生させやすく、
特定のコンボを狙って使用しやすくなります。

(スピリット=S、ブレイヴ=B、ネクサス=N、マジック=M)

デッキ内構成比率:S18~21/B6~9/N3~4/M9~10/トータル40

デッキ構築の初期段階/試作段階での目安は上記の枚数比が大よその目安となります。
北斗アポロを用いた場合の例:S3コス以下9/S4コス以上9/B9/N4/M9/T40

バトスピは5点のライフを削られて0になると敗北してしまいます。
そのため、攻めるにも守るにも最も多くの枚数を必要とするのがスピリットです。
ネクサスは強力ですが上記の通り、沢山入れすぎるとスピリット不足で防衛手段が不足し短時間で敗北しやすくなります。
そのため過剰な枚数の投入は避け、4/40程度(1種x3枚積み/2種x2枚積み等)に絞るケースが多いです。
これはカードの強さに対する活躍/勝率貢献度への期待値と手札事故のリスクの危険度の折り合いを見た結果です。
なお、無限ブロッカーや速攻封じ系のネクサスを投入して序盤を凌ぎやすくすることで、
ネクサスを多めに投入できるバランスに調整することも可能です。

マジックには相手の攻撃を妨害するものやスピリットのBPをアップさせて相手のスピリットを返り討ちにするなど
瞬間的にでは有りますが強力な効果を発揮します。
中でも、相手の攻撃を防げるカードは重要になります。
自分のライフを守る手段が場に出ているスピリットだけでは、自分のスピリットとライフの合計数を相手のスピリットの合計数が上回った時点で勝敗を決してしまいます。
そのため、手札に攻撃の手数を狂わせる為の、相手の目には判らない防御手段が必要となります。
場に出ているカードだけで相手の行動の結果の成否を確定させない手札という不確定要素。
それがバトスピにおけるマジックの最重要役割です。
なお、10/40枚=1/4という確率は初手4枚にマジック1枚を期待値とする枚数です。
言い変えると山札40枚の上から4枚をドローしたらマジックが1枚来ることを期待して良い確率です。
また、8/40枚でも初手4+最初のターンの1ドローによる5枚に1枚の確率を期待できます。

先攻第1自ターンでプレイできるカード

基本的に先攻第一ターンで単体でプレイできるカードは
3コスト以下のスピリット/ブレイヴと4コス以下のネクサス/マジックまでです。
前述のデッキ内構成比率を踏まえると3コス以下スピリットx9+4コス以下ネクサスx4=13枚で構成すれば
デッキ全体の1/3ほどが先攻第一ターンでプレイ可能なカードの割合になります。

1/3の確率としてみた場合、初手4+1ドローの5枚(第一自ターン)では
3枚以上の手札があるので1枚以上のプレイ可能なカードが手札に来る確率といえます。
2/6の確率としてみた場合、初手4+1ドローの5枚(第一自ターン)では
6枚未満の手札しか無いので2枚未満のプレイ可能なカードが手札に来る確率といえます。
2/6の確率としてみた場合、初手4+2ドローの6枚(第二自ターン)では
6枚の手札があるので丁度2枚のプレイ可能なカードが手札に来る確率といえます。
これにより、1ターン目に一枚目をプレイ、2ターン目に2枚目をプレイしやすい過不足の無い確率になります。


色の統一/軽減シンボルの利用

バトスピは使用したい手札のカードと同じ色のシンボルを持つカードが場に多いほど手札の使用コストが軽減されます。
そのため、コストを一番安上がりに出来るのはデッキの色を1色に絞ったデッキです。
4コスト以上、特に5コスト以上の重コストカードを使用する場合はデッキの色を1色にするか、
混ぜてもメインの色以外は少ない枚数に抑える必要が有ります。
2色で半分づつにする場合は得られるコスト軽減の度合いが半減します。
そのため重コストは充分なコスト軽減が得られず、不利益無くデッキに採用できる枚数も半減します。


デッキのエース/サポーター/バランサー

特定の使いたいカードをデッキの主軸として構築する場合、カードは3つの要素にわかれます。
まずデッキの主役級のカードを決めます。
次にコンボなどで相性の良いカードを採用します
似たような効果を持つカードを集めて戦力を固めるなど。

最後にデッキのバランスを整える為に、上記で採用したカード群にかけている要素を加味します。
例えばスピリットばっかりで採用するマジックがまったく決定していない場合はマジックを一定数採用します。
もし、中重コストばっかりで低コストスピリットが採用決定していないなら低コストスピリットを採用します。
ネクサスは必要と思わなければ無くてもかまいません。


既存デッキの参照/コピーデッキ

初めてデッキを組む場合、流行っているデッキタイプを参考にすることが有効です。
流行っているということは、それだけ実用性が高い構成のデッキであるという裏づけであり、
トーナメントシーンにおいても運用法、戦術プランが相当に吟味されているということです。
その為、ネット等で収集できる情報量も多くデッキ作製が比較的容易でもあります。
また、大会参加者の中にも使用者が多いため、直接アドバイスを受けやすくなります。


  • 改暦:初稿090508 110504:デッキ内構成比率・先攻1ターン目のカードを改訂

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2018年12月10日 17:37