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スレ3>>350 どうしようもなく静かな図書館


≫332-334
今日の授業が終わり、何時も通り図書館に来た三人は、カウンターで溜息を吐いている織田を見つけた。

「また、何かあったんですか?」
「……これ。」

和賀が声をかけると、ほぼ投げやりに織田から渡されたのは、またもや二枚の調査票であった。

「えーと何々?『モン○ターハ○ターP2G攻略本』と『公務員試験テキスト』?」
「えと、どっちも前に買ってる本です。」

羽場が読み上げ、比取が答える。そこで三人は、気付いた。
生徒が、また場所が分からずじまいでリクエストされた、という事に。

「利用者が増えている事は、素直に嬉しいのだけれどね……」

再度溜め息を吐く織田。

気持ちが分かる和賀は、かける言葉が見つからなかったので、また調査票を見るとある事に気がついた。

「ん?この筆跡……」

どうやら誰が書いたのか分かった様で、次第に怒りを露わにし始めた。

「先輩、書いた人分かるんですか?」
「ああ……あいつ等、明日噛み付いてやろうか。」
「な、何を言ってるんですか。病院送りは止めて下さいね?」

末恐ろしい事を口走る和賀に慌てた羽場は、嫌な予感しかしなかったので、懸命な説得を始める事になった。
数分後。何とか羽場の功績のお陰で、説教で終わらせる事で落ち着いたのであった。

「しかし、何か対策しないとな。」
「その件何だけど……」

織田は、新たな調査票を一枚、今度は困った様に差し出した。
その紙には、御丁寧に委員名と名前が書いてあり、中身については、
最もな意見と理解出来そうで出来ない内容が書かれていた。

「何なんですか?この人?」
「俺に聞くな。」

和賀と羽場は、呆れと疲れが入り混じった溜め息を吐いた。

その時、比取にある変化が訪れていた。

「この人、借りて、くれな、い……」

比取は、今直ぐにでも泣きそうな顔をしており、目には涙が溢れ返ろうとしていた。

「待て待て待て、比取!この人はそういう意味で書いた訳じゃないぞ!」
「そうそうそう!この人は本がある事を楽しみにしているだよ!」
「だから泣くのは止めよう?ねっ?ねっ?」

それに漸く気付いた三人は、慌てて比取を懸命に宥め始めた。
比取は、一度泣き始めると泣き疲れるまで絶対に泣き止まない。
それに加え、泣き続ける時間が途轍もなく長い。短くて三十分、長ければ数時間以上泣き続ける。
そうならない様に三人は、懸命に宥めるのであった。

「と、取りあえず、検索用の簿冊を作るしかないわね。」
「で、ですね。」

十分かけて比取を宥める事に辛うじて成功した三人は、
意気消沈となり、簡単な解決策を出す事で委員会は終了した。