コレッタとグスコーブドリの伝記
704 :創る名無しに見る名無し:2012/06/25(月) 21:49:32.06 ID:oHLQTyya
か…過疎ってる…
何か投下したい所だがオリ作はまだ設定ネリネリしてる段階…
ところで今年
自分が知る限りではふたつものケモノアニメ映画が公開されるもよう
ひとつは「狼子供の雨と雪」
どうやらヒトの母と狼の父の間に生まれた二人(二匹?)の兄弟(兄妹or姉弟?)の物語っぽい
異種婚姻とか俺得!
予告映像を見る限り
人間体・獣人体・獣形態の三段変化できるようだ
もうひとつは「グスコーブドリの伝記」
どうやら宮沢賢治作の物語をベースにした
登場人物が全て擬人化(獣人化?)された猫というネコスキーにはたまらない世界の物語のようだ
皆さんはこの映画 どう思われますか?
日曜日に映画を見る約束をしているコレッタたち。
机の上にチラシを並べ、あれやこれやとお菓子のような声で物色していた。
見ている側としては微笑ましいが、コレッタたちにとっては真剣そのものだった。通り掛かりに目に入ったリオはふと足を止めた。
よこしまな気持ちでコレッタたちを眺めながら、「フンハッ、すんげー萌える。これだから幼獣はけしからん」と鼻息を荒くした。
机の上にチラシを並べ、あれやこれやとお菓子のような声で物色していた。
見ている側としては微笑ましいが、コレッタたちにとっては真剣そのものだった。通り掛かりに目に入ったリオはふと足を止めた。
よこしまな気持ちでコレッタたちを眺めながら、「フンハッ、すんげー萌える。これだから幼獣はけしからん」と鼻息を荒くした。
「コレッタ、これが見たいニャ」
カルタ取りのようにコレッタがぱんと手を置いたのは、ネコの青年が描かれたアニメのチラシだった。
クロがチラシを手にとってタイトルを読み上げると、コレッタは首を傾げた。
クロがチラシを手にとってタイトルを読み上げると、コレッタは首を傾げた。
「『グスコーブドリの伝記』だニャ」
「でんき?むずかしいお話かニャ?」
「童話だニャ」
「でんき?むずかしいお話かニャ?」
「童話だニャ」
クロは姉の本棚に宮澤賢治の作品集があったので、この童話のことを知っていた。姉がいてよかったとクロは密かににやけた。
一方、リオはコレッタにクロ、ミケと両手に花で映画館にいる自分を思い浮かべていた。ポップコーンを取る手が触れるもよし、
銀幕に見入る横顔に悶えるもよし、帰り道おんぶしてか細い脚に温もりを感じるもよし。リオの魂がどこぞに出掛けている間に、
クロが綱渡りな作品解説を始めだした。
一方、リオはコレッタにクロ、ミケと両手に花で映画館にいる自分を思い浮かべていた。ポップコーンを取る手が触れるもよし、
銀幕に見入る横顔に悶えるもよし、帰り道おんぶしてか細い脚に温もりを感じるもよし。リオの魂がどこぞに出掛けている間に、
クロが綱渡りな作品解説を始めだした。
「お兄ちゃんのブドリがみんなのためにぎせいになるお話ニャ」
「ぎせい?」
「みんなのいのちとひきかえに、ブドリが死んじゃうんだニャ」
「どうしてニャ?」
「自分がぎせいになることでみんなを助けたかったニャよ……」
「ぎせい?」
「みんなのいのちとひきかえに、ブドリが死んじゃうんだニャ」
「どうしてニャ?」
「自分がぎせいになることでみんなを助けたかったニャよ……」
目に涙を浮かべながら、コレッタはチラシを見つめていた。
「コレッタにお兄ちゃんがいたら、お兄ちゃんがみんなのために死んじゃうのやだなって言っちゃうニャ」
「コレッタはばかだニャ。ブリドのおかげでみんなが助かるニャよ。みんな死んじゃうかもしれないニャよ」
「お兄ちゃんが死んじゃうのもやだニャ。みんな死んじゃうのもやだニャ」
「コレッタはばかだニャ。ブリドのおかげでみんなが助かるニャよ。みんな死んじゃうかもしれないニャよ」
「お兄ちゃんが死んじゃうのもやだニャ。みんな死んじゃうのもやだニャ」
コレッタたちの会話を聞いたリオは「フンハッ」と息巻いていた途端に自分が恥ずかしくなり、そそくさとその場を去った。