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**マウントからファンタジーへの変換 「ドーベルマン、でかっ!」 なんなんだよぉ、何で追いかけてくるんだよ! 僕は既に20分以上も走り続けて息も上がり朦朧としてきた頭で、もう何度目になろうかという問い を繰り返した。日曜の昼下がり、別段何ということもない街角を友達の家に向かって歩いていた僕が、 角を曲がったその先にそれは突然現れた黒く大きな生き物。短くて光沢の有る艶やかな毛に覆われた その姿は無駄な脂肪などいっさい無い精悍なもので、その見つめる瞳は全てを見透かすような漆黒の 光を放つ。それが犬だと、ドーベルマンだと認識するまでの僅かな間で僕は唯その美しさに吸い付け られていた。 座っていてもそいつの顔は僕の顔の高さと同じぐらい。立ち上がったらどんだけでかいんだろう。 じっとこちらを見つめていたそいつは、ゆっくりと腰を上げると僕の方に歩き始めた。僕はその時に なって初めて、そいつの首輪は何処にも繋がれていないことに気付き、恐怖を感じる。 “犬から逃 げるときは背中を見せてはいけない”なんて知識は、本能的な恐怖の前には無意味だった、だって怖 いんだもの。 瞬間的に駆け出した僕の耳には、奴が駆け始めた事を知らせる、爪がアスファルトを 掻く乾いた音が届く。 それからは無我夢中だった。住宅地の中、角を曲がる、塀を越える、開いてる門をくぐり、知らない 家の庭を駆け抜け生け垣を飛び越え、それでも後ろからの爪の音と、フッフッと規則的に繰り返すさ ほど乱れてもいない息の声は消えることも遠ざかる事もなかった。どこかに隠れようなんてのは考え もしなかった。だって相手は犬だよ? それにしても今日は静かだなぁ、と、酸素の足りない頭で思う。さっきからこれだけ駆け回ってるの に誰も助けに来てくれないし警察を呼んでもくれない。そう言えば国道を横切ったけどちょうど車も 来てなくって、はねられなくってラッキー。 犬は階段を下りるのが苦手だってのをそう言えば何処かで読んだことを思い出す。そう言えば逃げ回 ってずいぶん丘の上の方に駆けてきたなぁ。この先に行けば小さな神社が有って、そこには参道の長 い階段が有ってその先は商店街だ。流石にそこまで行けば誰か助けてくれるだろう。 裏手から社の横を駆け抜ける。玉砂利に足を取られそうになりながらよろけるように鳥居をくぐった 先は急で長い階段の下り。後ろからの砂利を蹴散らす音を聞きながら階段を駆け降りようとした僕は、 いくら元気な小学生でもこれだけ走れば足が悲鳴を上げだすってことに気付いてなかった。 わっ! と思った瞬間、気持ちと身体だけが空中へ飛びだして足はついてきてなかった。 あぁ、このまま落 ちるんだ、痛いだろうなぁ、などと暢気に考えながら僕は意識を失った。その直前、逆さまになった 視界に飛び込んでくる黒い光を見ながら。 吸い付くような何かで頬を擦られる感覚で暗い意識の底から僅かに浮き上がる。熱い空気が耳から目 の周りに規則的に吹きつけられるのにあわせて聞こえてくる聞き覚えの有る声の主に思い至った途端、 スイッチが入ったように僕は目が覚めた。目の前にはさっきの黒く大きなドーベルマンの鼻が突きつ けられ、長い舌で僕の頬を舐めていた。恐ろしい口から逃れるかのように目を泳がせ、僕を押さえつ けるように覆いかぶさった大きな身体を眺めると… 「お!おっぱい?!」 と言うことで、先の体験談とそれを元に描いた自分の画を肴に勝手にアリガチ異世界ファンタジーへ のイントロダクションまでを妄想してみましたです。 #ref(7-144.jpg)
**マウントからファンタジーへの変換 「ドーベルマン、でかっ!」 なんなんだよぉ、何で追いかけてくるんだよ! 僕は既に20分以上も走り続けて息も上がり朦朧としてきた頭で、もう何度目になろうかという問い を繰り返した。日曜の昼下がり、別段何ということもない街角を友達の家に向かって歩いていた僕が、 角を曲がったその先にそれは突然現れた黒く大きな生き物。短くて光沢の有る艶やかな毛に覆われた その姿は無駄な脂肪などいっさい無い精悍なもので、その見つめる瞳は全てを見透かすような漆黒の 光を放つ。それが犬だと、ドーベルマンだと認識するまでの僅かな間で僕は唯その美しさに吸い付け られていた。 座っていてもそいつの顔は僕の顔の高さと同じぐらい。立ち上がったらどんだけでかいんだろう。 じっとこちらを見つめていたそいつは、ゆっくりと腰を上げると僕の方に歩き始めた。僕はその時に なって初めて、そいつの首輪は何処にも繋がれていないことに気付き、恐怖を感じる。 “犬から逃 げるときは背中を見せてはいけない”なんて知識は、本能的な恐怖の前には無意味だった、だって怖 いんだもの。 瞬間的に駆け出した僕の耳には、奴が駆け始めた事を知らせる、爪がアスファルトを 掻く乾いた音が届く。 それからは無我夢中だった。住宅地の中、角を曲がる、塀を越える、開いてる門をくぐり、知らない 家の庭を駆け抜け生け垣を飛び越え、それでも後ろからの爪の音と、フッフッと規則的に繰り返すさ ほど乱れてもいない息の声は消えることも遠ざかる事もなかった。どこかに隠れようなんてのは考え もしなかった。だって相手は犬だよ? それにしても今日は静かだなぁ、と、酸素の足りない頭で思う。さっきからこれだけ駆け回ってるの に誰も助けに来てくれないし警察を呼んでもくれない。そう言えば国道を横切ったけどちょうど車も 来てなくって、はねられなくってラッキー。 犬は階段を下りるのが苦手だってのをそう言えば何処かで読んだことを思い出す。そう言えば逃げ回 ってずいぶん丘の上の方に駆けてきたなぁ。この先に行けば小さな神社が有って、そこには参道の長 い階段が有ってその先は商店街だ。流石にそこまで行けば誰か助けてくれるだろう。 裏手から社の横を駆け抜ける。玉砂利に足を取られそうになりながらよろけるように鳥居をくぐった 先は急で長い階段の下り。後ろからの砂利を蹴散らす音を聞きながら階段を駆け降りようとした僕は、 いくら元気な小学生でもこれだけ走れば足が悲鳴を上げだすってことに気付いてなかった。 わっ! と思った瞬間、気持ちと身体だけが空中へ飛びだして足はついてきてなかった。 あぁ、このまま落 ちるんだ、痛いだろうなぁ、などと暢気に考えながら僕は意識を失った。その直前、逆さまになった 視界に飛び込んでくる黒い光を見ながら。 吸い付くような何かで頬を擦られる感覚で暗い意識の底から僅かに浮き上がる。熱い空気が耳から目 の周りに規則的に吹きつけられるのにあわせて聞こえてくる聞き覚えの有る声の主に思い至った途端、 スイッチが入ったように僕は目が覚めた。目の前にはさっきの黒く大きなドーベルマンの鼻が突きつ けられ、長い舌で僕の頬を舐めていた。恐ろしい口から逃れるかのように目を泳がせ、僕を押さえつ けるように覆いかぶさった大きな身体を眺めると… 「お!おっぱい?!」 と言うことで、先の体験談とそれを元に描いた自分の画を肴に勝手にアリガチ異世界ファンタジーへ のイントロダクションまでを妄想してみましたです。 #ref(7-144.jpg) [[≫147-150>スレ7>>147-150 世界の救い人]]へリレー

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