浄土真宗一の会 教学テキスト 真宗学3号 問20


問
 七慢を書きなさい。
答
 (1)慢 (2)過慢 (3)慢過慢 (4)我慢 (5)増上慢
 (6)卑下慢 (7)邪慢

平成16年6月19日(土) 大塚出張所(茗荷谷)
教学講義 講師:中根繁会長
「慢」とは、自分よりも劣った者を見下して自惚れる心。

「過慢」とは、自分と同等の相手を下に見て自惚れている心。

「慢過慢」とは、自分よりも優れた人を見て、「自分の方が優れている」
と自惚れている心。

「我慢」とは、人間には八識があるが、その内の第七・末那識が、第八・
阿頼耶識を固定不変の実体として誤認して、その阿頼耶識を不変な物であ
る我としてみなす為に、我に対する執着心を起こし、我執、我愛といった
様々な煩悩が生み出される。そして、自分の物とか、自分の考えといっ
た”自分の”という執着となる。

初心者には、我執・我愛の心と説明すべき。詳しく説明すると難しくなっ
てしまう。

「増上慢」とは、聖道仏教では、悟りを開いていないのに「自分は悟りを
開いた」と自惚れて、他を見下す人を言う。浄土真宗では、まだ信心決定
していないのに、「信心決定した」と思って、まだ信心決定していない人
に対して見下す人を言う。

「まだ信心決定していないの?求め方が足りないからだ」と非難する。

「卑下慢」とは、仏教の中での事ではなくて、世間の人で「私ほど駄目な
者は居ないんです」と自分の欠点を頻りに言う人が居るが、この人は、本
心では「自分ほど自分の欠点を自覚している人間は居ない。それに比べて
世間の人たちは、全然なっていない」と自惚れて他を見下している。

人間は、高慢か卑下慢のどちらか。

「邪慢」とは、本当なら誇れないような悪い事を誇って自惚れている。

売春婦が、淫乱さを誇る。泥棒が、盗みの巧みさを誇る。

[get5out考察]

『富士川游著述集 第三巻 宗教的内省』(富士川游) P223-226

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問
七慢を列記せよ。
答
(1)慢 (2)過慢 (3)慢過慢 (4)我慢 (5)増上漫 (6)卑下慢 (7)邪慢
解説
六大煩悩の慢を七つに分けたもの。
(1)慢――自分より劣っている人に対して自惚れる心。
(2)過慢――自分と同等の人に対して自惚れる心。
(3)慢過慢――自分が劣っているのに相手より勝れていると自惚れる心。
(4)我慢――自分の間違いを知りながら、正しいと我を通す心。
(5)増上漫――信心決定していないのに、信心決定したと思って自惚れる心。
(6)卑下慢――私程、悪い者はおりませんと、謙遜を自慢する心。
(7)邪慢――自惚れる値のないことを自惚れる。泥棒は機敏さ、殺人者
 は残酷さを自惚れる。

問
自惚れ心を慢と言う。いろいろの自惚れ心を七つに分けて七慢と言わ
れる。その七慢を記せ。
答
○慢   | ○増上慢
○過慢  | ○卑下慢
○慢過慢 | ○邪慢
○我慢  |
解説
・うぬぼれ心――相手を踏みつけにする心
・煩悩、自力。
・聖道では一番断ち難い
・慢・過慢・慢過慢――高慢
・増上漫――人より信仰が進んでいる
      信心決定したとうぬぼれる
      →正しい教学
      信仰に対する味わいが深い。法執。
・お粗末と 言うも卑下慢 真実なし

問
 七慢を書きなさい。
答
 (1)慢 (2)過慢 (3)慢過慢 (4)我慢 (5)増上慢 (6)卑下慢 (7)邪慢

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最終更新:2010年10月23日 19:14