浄土真宗一の会 教学テキスト 真宗学3号 問16


問
 真実の自己を教えられた親鸞聖人の御言葉を書き、その出典も示しな
 さい。
答
 「一切凡小、一切時の中に、貪愛の心常に善心を汚し、瞋憎の心常
 に能く法財を焼く。急作急修して頭燃を灸うが如くすれども、衆て雑毒
 雑修の善と名け、また虚仮諂偽の行と名く。真実の業と名けざるなり。
 この虚仮雑毒の善をもって、無量光明土に生ぜんと欲す、これ必ず不可
 なり」(教行信証信巻)

平成16年6月6日(日)
教学講義 講師:中根繁会長
「一切凡小」とは、全ての衆生ということ。

「法財を焼く」とは、怒りの為に求道上の善行を断念してしまうことを
仰っている。

たとえば、「聴聞に行こう」と思っていたが、家庭で腹の立つことがあっ
た為に、イライラしてしまって、「こんな気持ちでは聴聞に身が入らない
から、今日は聴聞を止めて映画に行こう」と言って、映画に行ってしまっ
たら、まさに法財が焼かれてしまった状態である。

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問
人間は真実の善はつめないといわれた親鸞聖人のお言葉と聖教の根拠を示せ。
答
一切凡小一切時の中に貪愛の心常に能く善心を汚し、瞋憎の心常に能く法
財を焼く。急作急修して頭燃を■(久+大)ふが如くすれども、衆て雑毒雑修
の善と名け、また虚仮諂偽の行と名く、真実の業と名けざるなり。此の虚
仮雑毒の善を以って無量光明土に生ぜんと欲す、此れ必ず不可なり。(教
行信証信巻)
解説
・一切凡小――あらゆる人々、凡夫。
・一切時――いつでも、四六時中。
・貪愛の心――貪欲、愛欲の心。
・瞋憎の心――怒りや憎しみの心。
・法財を焼く――法施、財施の善根功徳を焼いてしまう。
・急作急修――一生懸命
・頭燃を灸ふ――頭の毛に火がついて、それをもみけそうと命がけになるさま。
・雑毒・雑修の善――毒の雑った善。
・虚仮諂偽の行――うそ、いつわりの行為。
・真実の業――まことの善。
・無量光明土――弥陀の浄土。
・不可なり――絶対にゆけない。

[[浄土真宗親鸞会 新教学聖典(2) 問(25)
問
人間は、真実の善のできないもの、と言われた
親鸞聖人のお言葉と、その根拠を示せ。
答
○一切凡小一切時の中に、貪愛の心常に能く善心を汚
 し、瞋憎の心常に能く法財を焼く。急作・急修して
 頭燃を灸うが如くすれども、衆て「雑毒・雑修の善」
 と名け、また「虚仮・諂偽の行」と名く。「真実の業」
 と名けざるなり。この虚仮・雑毒の善を以て、無量
 光明土に生ぜんと欲す、これ必ず不可なり。
                 (教行信証信巻)
解説
・一切凡小――古今東西すべての人。
・一切時――いつも。
・能く――積極的な。
・法財――善。仏法(仏法を聞こうという心)。
・頭燃を灸うが如くすれども――真剣な思いで善をしても。
・虚仮――いつわり。
・諂偽――うそ、いつわり。

汝自身を知れ(八)

 会 長 中 根  繁

・・・親鸞聖人は「教行信証
信巻」に「一切凡小、一切時の
中に、貪愛の心常に能く善心を汚
し、瞋憎の心常に能く法財を焼
く。急作・急修して頭燃を灸ふ
が如くすれども、衆て雑毒・雑修
の善と名け、また虚仮・諂偽の
行と名く。真実の業と名けざる
なり。この虚仮・雑毒の善を以
て、無量光明土に生ぜんと欲
す、これ必ず不可なり」と教え
ておられるのである。
 「すべての人間は、いつどんな
時でも欲の心でつねに道徳的善
心を汚し、怒りの心でせっかく
の善根功徳を焼きつくしている。
燃えている髪の毛を焦って払うよ
うに必死で善を積んでも、すべて
雑毒の善、嘘偽りの行であっ
て、真実の善行ではない。この
ような、偽りの雑毒の善をあて
力にして阿弥陀仏の浄土に生ま
れようとしても、それは絶対に不
可能なことである」と仰しゃって
いるのだが、いかなる人も善を為
した時、その善の内容を謙虚に反
省すれば、この御言葉通りの自分
がみえてくるだろう。
・・・

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最終更新:2010年10月23日 18:36