3.12・革命の宣言(但来年より)・社会運動通信・革命来る(但本誌に)


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革命の宣言(但来年より)
 本誌は来年一月号から保証金を積み新聞紙法により発行し時事評論雑誌とします。蓋し労働運動、労働者、労働新聞、大衆運動、社会主義、自由人等皆枕を並べて発行禁止になつたからです。併し本誌は主として時事を評論せず、専ら同志又は団体の消息を掲載する事にします。但、被告学、犯罪学、裁判学、監獄学、等法律学説も研究する事従前の通りです。就ては同志諸君の寄稿寄附、を切望します。
      第一、寄稿
 一、自己若しくは他己の事を成るべく簡単で最も詳しく。
 二、裁判事件等は其起原沿革結果等を最も詳細に本誌は之れに一々論評批判を加へたく思ふ。
 三、個人消息は幾分運動に関するものに限る。
 四、地方の情況は個人又は団体の消息と見做す。
 五、悪口と宣伝とは常に没書することあるべし。
 六、原稿は保存も返還もせず、其代り郵便局にて公開する事あるべし、中途押収を望まざる向は確実の筋を通じて提出すべし。
 七、照会問合等一切馬耳東風の事。
 八、編輯〆切は毎月二十日。
      第二、寄附
 一、購読料の払込は総て寄附と見做す。但申出あるときは何時にても返還す。
 二、代価は必ず前金一部十銭。(月一回)但五十銭以下の前納を禁ず。
 三、寄附は総て之を誌上に発表報告す、但予め断りたるものは此限にあらず。
 四、会計の点に関しては詳細直答す。
 五、為替は、芝新桜田郵便局、振替は東京の三一三七〇番(大正十年十二月平民法律社会版)



社会運動通信
 (一)所謂労働運動、社会運動、文化運動、革命運動に関する正確機敏の報導通信を専門とする『社会運動通信』と名くる直配達の日刊新聞を、大正十一年一月一日より発行します、就ては偏へに諸君の御声援御通信を懇願いたします。
 (二)大正十一年一月より毎月一回十日に雑誌『社会運動月報』を発行し専ら、社会運動に関係ある個人若くは団体の消息を報導します、就ては何卒至急諸君若くは諸団体の最近の消息御寄稿あらん事を切望いたします。
 (三)御寄稿御通信は成るべく新聞若くは雑誌に其儘掲載出来る様御書き下されば此上もなき好都合と御礼申上げます。
 (四)其他直接色々様々の御援助を御願ひ致します。
 大正十年十二月  日      東京市芝区新桜田町十九番地平民大学内
                 社会運動通信社
                 社長兼小使 山崎今朝彌
   ×   ×   ×   ×   ×
 来年一月より新に一部を設け所謂社会運動、労働運動、文化運動、革命運動、赤化運動等に関する地方新聞向きの内外の思潮情勢消息エピソード、アネクドーツ、ローマンス等を其地方新聞向きに通信する業務を左の条件にて開始す、多少に拘はらず先づ試みに何分の御用命を乞ふ
 一、毎日掲載するに足る原稿を、毎週一回通信す。
 一、一地方一新聞、十新聞一組とし、一組毎に特殊の通信をなす。
 一、記者は凡て本大学教授を以て之れに充つ。
 一、料金は一ケ月拾円必らず前納の事、但中途解約の節は日割により返金す。
 大正十年十二月         東京市芝区新桜田町十九番地平民大学内
                 日刊社会運動通信
                 月刊社会運動消息 発行所 社会運動通信社
                 無限責任者 山崎今朝彌
                 振替東京三一三七〇番
                 電話銀座特二〇七七番
   ×   ×   ×   ×   ×
 改暦の御慶『前衛』がでる、『労働者が』続く『労働運動』が復活する陽気となり、僕が出る幕でなくなり申候。依て本邦唯一の同志消息機関たる月刊『社会運動消息』は当然休刊。僕は僕らしく専ら非売品、日刊『社会運動通信』の事業にのみ熱中する事になり申候。就ては寄稿は然るべく他へ廻し、寄附金は指定命令なき限り、平民法律の前金、又は止むなき出陣迄の預り金に振替て貰ふ事に独断致候、不悪御了承を乞ふ。
 追て平民法律一月号は正月故二月になるかも知れぬとの事に候。
 大正十一年一月  日      東京市芝区新桜田町十九番地
                 社会運動通信社
                 山崎今朝彌



革命来る(但本誌に)
      一、総則緒言
 △此の一年間では今年程吾が弁護士界に問題の起きた事はない。森下弁護士の除名問題を初めに、高木、岸、鳩山諸氏の懲戒問題から宮崎君の白蓮問題を経て国際弁護士会の憤慨問題に至る迄、随分忌憚なき批評をして見たい様な事が多かつた。が併し私は今年正月の宣言広告の手前もあるから総て之を遠慮した。
 △私の謹慎(「弁護士大安売」三九頁改心広告参照)は今年一杯で期限が切れる、依て私は来年一月号から本紙を新聞紙法に依る時事評論雑誌とし、主として司法界(特に弁護士界)に於ける時事問題、及び思想問題又は社会問題に対する当局の態度又は取締に就て、多少は人の名誉を毀損しても、少しも遠慮会釈なく全く不覊独立、毫も忌憚なき真面目の批評を、左の規定により試みたいと思ふ。四方大方の諸君、幸ひ陰になり日向になり、精神的又は物質的に、多大の援助を賜らん事を。
      二、組織構造
 (一)発行は法律版と社会版との月二回
 (二)法律版は上記の外止むを得ず有益なる学説判例を紹介し又は不可思議なる法律問題を提供する事あるべし。
 (三)社会版は思想又は労働団体若くは其の運動者の真相、状態、消息(裁判事件も)及び之に対する当局又は裁判所の処置態度の特別報導号にして、特別注文者にのみ発送す。
 (四)真に止むを得ざるに出たる無責任の投書を極力歓迎す。匿名若くは私の署名を以て掲載し私に於て全責任を負ふ。
      三、財政経済
 (一)本年中の誌代は出たり出なんだり故全部無料とす。
 (二)代価は年一円とする。社会版の特注者は年二円とす。前金送金は絶対に之を厳禁し全部集金郵便取立とす、蓋し帳簿を拵へるが面倒なればなり。
 (三)送本及び集金は弁護士名簿により之を行ふ。払ふと払はぬとはソツチの勝手なり、予め断つて呉れれば有難いなり。
 (四)年賀広告は寄附と見做す但金一円以上五円以下の事。支払は矢張り集金郵便取立の事、申込は必ず年内の事。(大正十年十二月平民法律法律版)

 時節がくれば何でも芽ばへる、陽気になれば誰でもモズつく。と云ふて何事も本気になり、真面目になる事の出来ない僕は、革命の宣言はどうにか片付けたが、此革命は来る中々来なかつた。社会運動通信は僕の懲役志願機関だと云ふ評判もあつたが、さうでもなかつた。色気は出ても年は老る、娑婆気はあつても勇気はない、元気は出しても身体が利かない、ふぐは喰いたし生命は惜しし。僕は只矢鱈に起るベラ棒を独りで頻りに憤慨してゐた。
<山崎今朝弥著、山崎伯爵創作集に収録>
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