3.10・罰の跋


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罰の跋
 此書は大部分清俊印刷所で刷りかけ、遅くも九月一日には確実に記念出版出来る筈であつたが、延びにのびて何時出るか今にわからない。由来馬鹿と気違にはかかしらうな、とは先祖代々の言伝へであるのに、俺がとか又はマサカ俺にはとか自惚れて、少からずオセツカイ心を起したのが抑々間違の初まりで、詐欺にはかかる、横領はされる、相手にもなれない挙句の果が、詐欺の詐欺で、漸く出来上りかけて見れば素人も素人驚き切れもしない程の素人で、到底物にはなるまいと思つてる処へ、電気は止まる、差押はくる、検挙はされる、破産にはなるといふ始末、仕方泣く泣くドコをドウしてか漸くマトメて貰ふたのがコレである。僕は祖先の遺言を守らなかつた罰と諦めもするが、前金払込済の読者に対しては如何なる名目で諦めて貰はうか。(十三年十一月十八日珍無類快晴の日)
<山崎今朝弥著、山崎伯爵創作集に収録>
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