非論時局問題・局面の諸問題


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非論時局問題・局面の諸問題

非論時局問題(山崎)
      除夜放談
 ◇大晦日に於ける恒例の本家放談会の司会は、今年は総同盟、総連合、総連盟の有志から成る二十八日会の諸君中の誰かにやつて貰いたいと思つてる。忙しいので忘れて居つた、明日にもすぐ渉りを付て見る。顧れば--とくれば甚だ感傷的になるが、岩佐作太郎君、徳田球一君、平澤計七君等々と司会者を順次追憶すると転た懐旧の情に堪へない。慥かに僕も年を老つた。と同時に時勢の変遷も考へられる。
 ◇山内君が月並だから謹賀新年をオミツトするといふゆへ、僕が云つてヤロウと思つて除夜会を持出して見たが、変にコジれて云ひ損ねたから僕も云はない。
      借々又借
 ◇随分借りのある処へ、又新年の感想と解放運動名簿とが借りになつた。借りだけで一二ケ月発行出来る。新年の感想は腐り物故二月には必らず出す。解放名簿への材料提供者には特謝す。--十八日会から高評する約束で天下の逸品と称する「全国労働団体一覧」を貰ふたか、総同盟と評議会の外は余り正確でなかつた。広告したくも定価がドコにも書いてない。予告の附録代りに尻絵を附けた。尻絵とは口絵の反対へ僕の付けたテクニカルタームだ。今に問題になつて値が盛んに出る筈だから其れまで保存を乞ふ。
      原稿市場
 ◇「文芸市場」発明の古原稿売買はヨイ発明だと思ふ。「解放」の原稿も別に異議反対の申出なき限り「文芸市場」へ交渉委託して一月から序に売つて貰いたいと思ふ。だが今日の新聞に出たように其売上高を「文芸市場」の名で他へ寄附する事には反対だ。売上から相当の費用を当然差引き「解放」には関係なく「文芸市場」から直接書主本人へ送つて貰ひたい。右ホントの真面目に執筆者並に「文芸市場」に御願する。
      時局混乱
 ◇(五八頁よりつづく<後掲>)時局と局面と正面衝突して愈混乱する。
 之に反し、因つて喜んで弱つたのが農民組合、しかし農民組合の事は、中々判らない。遣り損つたが、官業の人。馬鹿を見たのが自治会、尤も損して得した点もある。危く助かつたが機械連合。茲を先途と大に馬力をかけるが、アナキストサンジスト、併し一時パツとしても、将師倒れて雑兵続かずの罫が出てる。訓令まだ出ず一時方向に迷ふが日蓮コンミニスト。ドウして此難関を切抜けるだらふ。時を得顔の右傾連盟。右傾連盟で思い出したが、右側の人達は何故日和見主義を標榜して、右傾連盟を高唱しないだらふ。右傾日和見を悪口と辟易する間は、まだ其人達はどうしても日蔭運動者だ。左側の人達も共産主義と云はれては迷惑だと憤る間は駄目。悪口も均一公平なら腹立ぬ。

<58頁>
局面の諸問題
          山崎今朝彌
 半段の埋草に乗じて刻下の諸問題を詳論する。勢誤迷文たらざるを得まい。無産党禁止理由中、団体加入の不当程理由のない理由はない。当局は団体加入とは其団体の政治無能力者が卒然政治能力を獲得する事だと思つてる。バカの話だ。尤も政府も追々気付いたか段々焦点の転換を試みてる。無産党の存在はどの道現代政府の得にならぬ。禁止に理由が要るものか。ブルジヨア進歩主義者への申訳なら、事実共産党が黒幕か否かで其当否が決せられる。其れにしても執行委員諸君が態々禁党承認の請書を出したは何のザ・・・・・残念だ。政府も余程反動がコワかつたと見へ今頃ヤツと安心したらしい。僕なら忠良の紳士振を見た其時スツカリ安心する。今度の儲け役は評議会一派、原則綱領に基いて最後迄噛り付て其れ禁止に成たらサゾ□ジメであつたらう。何と間が悪かつたは総同盟、僕は強ち策士策を誤つたとは云はない。あの時は行がかり上文殊でも脱退より外仕方がなかつたらふ。(目次の裏へ続く)
<以上は、山崎今朝弥氏が著作者である。>
<旧仮名遣いはそのままとし、踊り字は修正し、旧漢字は適宜新漢字に直した。>
<底本は、『解放』(解放社)第5巻1号目次裏2頁、58頁(大正15年(1926年)1月1日発行)>
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