思想犯罪弾圧と強盗横行時代の現出
「一、彼等の所謂「党員増加と、無産大衆共鳴の激増驚嘆に価する」思想犯罪を検挙し尽くせると思つて居るのか、二、第一義に検挙しても検挙し尽くせない詐欺、強盗の智能犯、強力犯の検挙を第二義に置いたら、今後は強盗活躍、詐欺横行時代を現出する事になりはしないか、三、その反動的効果は白色テラーの助長を促すのみではないか、との問いに対する回答。
山崎今朝彌
一、彼等は真面目にさう思つて居ります。
二、数学的比例的にさういふ事になります。
三、のみではありません、従つて又赤色テラー黒色テラーを激発助成します。
<以上は、山崎今朝弥氏が著作者である。>
<旧仮名遣いはそのままとし、旧漢字は適宜新漢字に直した。>
<底本は、『布施辰治著作集第14巻』(ゆまに書房、2008年)、底本の親本は『法律戦線』(生活運動社)8巻6号47頁(昭和4年(1929年)6月1日発行)>
最終更新:2009年10月26日 00:43