全白色テロルと戦へ(山本宣治氏の刺殺事件について)
山崎今朝彌
目には目、歯には歯、反動には反動
思想には思想力には力、白には白、黒には黒なら、テロに対する対策は自ら明瞭であります。但し其手段方法に付てはどうせ今茲に述べる事は出来ません。
私は解放四月号『山宣、××殉難追悼号』に可成詳しく氏等の殉難に就てコレから書くつもりでありますが結論は大体左記以上であらうと思ひます。要するに反動の反動です。
三月十五日の労働者農民葬を××の同葬上合併して世界的大々的にやること。
何んでもかんでも今後は総て反動的に左傾すること。
全て闘争の先頭に立つ者は若い者、労働者、体格のよい者、力の強い者、武器武術の達者の者、全く無茶の者、喧嘩の強い者、生命の不用の者でなくてはならぬ。其他は何も要せず。
此機を外さず水谷君一派の労農大衆党、労農一派の無産大衆党即ち片山君の所謂日本降参党の諸君は直ちに労農同盟に復帰して彼等に対して断乎たる決意を示す事。
日本大衆党は直ちに社会民衆党と合同し取敢ず分相応に労農同盟と復讐に関し攻守同盟を結ぶ事。
其他数有体略す。
<以上は、山崎今朝弥氏が著作者である。>
<旧仮名遣いはそのままとし、旧漢字は適宜新漢字に直した。>
<底本は、『布施辰治著作集第14巻』(ゆまに書房、2008年)、底本の親本は『法律戦線』(生活運動社)8巻4号39頁(昭和4年(1929年)4月1日発行)>
最終更新:2009年10月26日 00:42