「所謂日本共産党検挙並に労働農民党外二団体の禁止解散問題は今後の無産政党運動を如何に展開せしむるであらうか」という問いに対する回答。
山崎今朝彌
一寸設計図を-
労農残党は再組織、再組織は全改訂、結局日労党参加か中間党結成かの問題となります。蓋し、日労党以上の左傾党は許されませんから。
日労党は火事泥と云はれない為に何時まで遠慮するか、ドンナ方法で選取加入を許すか、残党交渉団体を認めるか、統一戦線は新党まで中止か、ソレとも社民に働きかけるか等仲々面倒な問題が起りませう。
社民党は、党の精神に照して、火急に此際、火事泥と云はれるを遠慮しないでせう。
<以上は、山崎今朝弥氏が著作者である。>
<旧仮名遣いはそのままとし、旧漢字は適宜新漢字に直した。>
<底本は、『布施辰治著作集第14巻』(ゆまに書房、2008年)、底本の親本は『法律戦線』(生活運動社)7巻5号48頁(昭和3年(1928年)5月1日発行)>
最終更新:2009年10月26日 00:41