大正十二年を迎へ


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大正十二年を迎へ
 大正十二年は去年に引続き、其れにもまして旧勢力が衰へ新勢力が擡頭する。総じて反動運動が勃興し随所に血腥い事件が頻発する。都会の社会運動が地方に移つて農民運動や小作争議が猛烈に繁昌する。裁判に対する不信用が極度に厚くなり日本も愈文明国となる。
 社会運動が政治運動となる。無政府主義が忘れられて社会主義者が悉く国家社会主義者となる。労働運動から主義者排斥の声が揚がり、法律の運用応用逆用が盛になる。労働者が政治運動に利用されたり却て利用したり。団体の決裂と合同が流行し労働組合の大連合がキツトできる。政府は其間私に制定中の過激法案を通過させるかさせないか。其他枚挙に遑あらずと雖も概ね確実の類にあらず。(東京朝日新聞来年元旦号より転載、山崎今朝彌寄)
<以上は、山崎今朝弥氏が著作者である。>
<旧仮名遣いはそのままとし、旧漢字は適宜新漢字に修正した。>
<底本は『復刻版労働週報』(不二出版、1998年)155頁。底本の親本は『労働週報』(労働週報社)第29号1頁(大正11年(1922年)12月26日号)。>
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