賃金請求訴訟(一)(二)、訴状(三)


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賃金請求訴訟(一)
          原告 別紙委任状通り百五十名
          被告 株式会社築地活版製造所
      訴的及申立
 被告は原告等に各頭書の請求金及び之に対する大正九年一月一日以降完済迄年六分の損害金を支払ふべし
 二十円以下の請求金に対する判決は仮りに之を執行することを得
      請求の原因
 一、原告等は期限の定めなく各頭書の日給にて印刷業者たる被告に雇はれたる印刷工なり
 二、被告は対象八年十月二十七日午後十時より臨時休業し原告等の就業を不能ならしめたり
 三、被告は給料支払日に於て大正七年十月二十七日午前十時迄の給料全部を原告等に支払ひたり
 四、被告は本件十四日分の日給を請求する原告を休業と同時に十五日分の請求者を休業一日の後十六日分者を休業二日の後十七日分者を三日の後十九日分者を五日の後各解雇したり
 五、被告は十一月四日再び開業し解雇者以外の職工に之れを通知して其就業を催促したるも本件五日分の日給を請求する者には何等の通知を為さず
 六、被告の解雇申渡は解約の申入及び就業拒絶の意思表示なり
依て被告の工場閉鎖に基く就業不能期間及び解約申入後十四日分賃金に付き各原告は本訴を提起す
 大正八年十一月二十六日    原告代理人 山崎今朝彌
東京地方裁判所 御中


賃金請求訴訟(二)
          原告 別紙委任状通り八十五名
          被告 株式会社三省堂
      請求の目的及び一定の申立
 被告は原告等に各頭書の請求金及び之に対する大正九年一月一日以降完済迄六分の損害金を支払ふべし
      請求の原因
 一、被告は印刷業者、原告等は期限の定めなく各頭書の日給を以て被告に雇傭されたる印刷工なり
 二、然るに被告は大正八年十月卅日突然臨時休業して原告等の就業を不能ならしめ次で翌卅一日原告等に解約の申込並に就業の拒絶を申渡したり
 依つて原告等は就業不能一日分の日給及び解約申入後二週間分の日給を本訴にて請求す
 大正八年十二月九日    右原告代理人 弁護士 山崎今朝彌
東京地方裁判所 御中


訴状(三)
          東京府[某町某番地]
          原告 [甲野太郎]
          同府同町同字七百四十四番地
          被告 東都無尽商会
      一定の申立及請求の目的
 被告は原告に金五百円に大正九年一月一日より本件完済まで年六分の損害金を付して原告に支払ふべし
      請求の原因
 一、被告は所謂無尽師にして原告は大正五年頃より被告に雇はれ月給廿五円を以て犬馬の忠を励み剰へ有らゆる原告の友人姻族親戚を利用して遂に大正六年中被告の為めに無尽営業の許可を取り与へたり
 二、被告も流石に之を徳として原告の月給を一躍直ちに卅円に昇進尚原告を被告経営の帝国大日本東都無尽商会の主任に任じ同時に(十一月二十八日)期間五ケ年の雇傭契約を公証せり
 三、然るに被告は数月を経て昇給を後悔し元の二十五円に暴落を試みたるも原告の之に応ぜざるや不法にも原告を解雇せんと欲し而かも自ら其の衝に当るを恥ぢ実権者にして被告の代理人なる被告の父[乙川一郎]を通じて大正七年二月廿三日自己の都合を理由として突然原告を解雇し同年三月一日以後の給料を支払はず
 四、依て原告は人を介し又は自身直接にて被告又は被告代理人に解雇の不法を詰り又は其理由を問ひ或は給料の支払を迫りたるも被告は更に之に応ぜざるにより原告を止むなく漸く大正八年十月より被告に対する労務の提供を解き他に口を求めて就職せり
 五、以上要之に被告の解雇は不法不当にして更に其効力を生ずるものにあらず原告は依然被告の働主なりと云ふべく被告の拒絶に依り執務をすることを得ざりと雖も大正八年九月一杯迄は常に労務を提供したるものなれば被告は原告に対して十九ケ月分五百七十円の給料を支払ふべき義務あるものとす
 六、然るを原告は印紙貼用上の都合により右金中五百円を本訴に於て請求す
 大正九年二月十六日    右 原告代理人 山崎今朝彌
東京地方裁判所民事部 御中
<[ ]内仮名>
<山崎今朝弥著、弁護士大安売に収録>
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