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「王城にて」(2007/09/08 (土) 16:23:42) の最新版変更点
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字幕
ジークの活躍とその護りによりフィガス王国の王子パルキオは
ラミアたちの魔の手から逃れ、無事に王城へとたどり着いた
絶望視されていた王子の帰還を受け、王国勢の士気はにわかに湧き戻った
しかし王国を包んでいる脅威の幕は、未だに晴れることはない
風のクリスタルを奪われている限り、この国の窮地という位置は変わらないのだ
だが、誰もが頭をかかえふさぎ込む心持ちの中、創痍のはずの王子の意中には
その大きさ僅かながらも、猛々しく燃える勝機の炎がゆらめいていた
ひとかどの手当てを受けた後、王子は謁見の間にジークを呼び出した
そして呼ばれ参ったジークといえば
呼び出しの時刻に遅れ、のこのこと謁見の間へやってきた
「すいませ~ん。王子様に呼ばれたんすけど、ドコいったらいいっすか?」
あまつさえかったるそうに、キン○マを掻きながらの参上であった
王城の誰もが、そんなジークの礼儀を問っている余力もなかった
しかし、流石のジークも一国の王座を前にしては多少なりキンチョーしたようで
国王と王子の御前、どうもこうもヘンに硬くなりながら
今、謁見している……
~フィガス王国 王城・フィガスコクバル 謁見の間~
国王:わが国はこのような状況なのだ。いや、クリスタルを取り戻さねば
この国どころか、ひいてはこの世界すら存亡が危うい
ジーク:そうで御座りましたか。恥ずかしながらこの処
世の諸情に通じぬ故、それがしには全く存じ上げませぬことで……
パルキオ(ってジークさん、昨日送ってくれたときみんな話したじゃないですか!
クリスタルのことも、物凄く強い蛇竜の魔物のことも)
ジーク(すまん。疲れてて全然聞いてなかった)
パルキオ頭上、汗アイコン
国王:そなたの腕は我が息子より聞きあずかった。どうか我が国に力を与してほしい!
ジーク:クリスタル……。確かに大事ではございます。ですが此のような大事
それがしのような一介の素浪人の手に負えますかどうか
直ぐに於いては、それがしでは量り兼ねまする所存
誠に僭越ながら、ここはなにとぞ
陛下にもそれがしにも、しばし御思案を承りたく申し上げまする
パルキオ(そんな……! 世界がピンチなんですよ!?
あなたにだってヒトゴトじゃないでしょう!!
ジーク(あのねえ。俺、勇者じゃないんだから。
そうやすやすと“はい”にカーソルは合わせらんないわ)
パルキオ(それじゃ何のためにこの城にやってきたんですか
『頼みがある、世界を守ってほしい』って内容
伝令にはしっかり言いつけましたよ)
ジーク(そうだったのか。兵士の話、あんまり聞いてなかった
そういやそんなん言ってたかも…… あ、ちなみに城に来たのは
王子助けたんだし、なんか貰えるんじゃねえかなって思ったからだ
なんだけど……なんか出ないの?)
パルキオ(ハァ……。出しますよ、それは。でも今それどころじゃないでしょう?
ことが済まなきゃ出す褒美も出せない、それぐらいピンチなんですよ)
ジーク:ふ~ん。そんな状況じゃ、ソレも期待できねえなあ
国王:む? なんの話だ?
ジーク:おお、此れはご無礼仕りまして候
(あ~わりぃわりぃ。で、なんのはなしだっけ?)
パルキオ(何度も言ってますけど……。この国の為、世界の為
ジークさんの腕をかしてほしいんです
それよりジークさん、さっきから口調、ヘンじゃないですか?
なんかこう……時代劇みたいな
ジーク(ん~。これでもキンチョーしちまっててなぁ
こうゆう場所にくると俺、つい戦国時代の癖が……。テヘッww)
パルキオ頭上、クシャクシャアイコン
パルキオ(一体何者なんでしょう、アナタ)
ジーク(詮索するなよ。似たような名前の奴がいっぱいいるからな
数ハンパねえよ。ジークフリードとか、鋼鉄なんたらとか
いちいちページチェックしてたら)
パルキオ(それは検索でしょう! ジークさんのことググってる暇なんかありませんて
大変なんですよこの国は!)
ジーク(わかったわかった……。ツッコんでる余裕はあるのな
安心したぜ。それだけ心の余裕があれば大丈夫
次の戦い……勝てる。俺も協力しよう)
パルキオ(ほ、ほんとうですか!?)
ジーク(いや……現場見ねえことにはわかんねえよ。ダメだったら逃げる
とにかく戦うだけは戦うさ。話はそれからだな)
パルキオ(そんな! ……いや、仕方ないか。これはもともと僕らの問題だ……)
国王:敵の勢力は、今や我らの想定より遥かに大きい……
ここに総力を賭したところで魔物共は敵わんだろう
民はまだこの事実を知らぬ
わが国にもっと力が有れば、この脅威に晒すことはなかったものを……
字幕
力……か。そんなもの、どれだけ脆いものか……
知ってる。知ってるっての
そう……。それは、
俺がいちばん知っている脆さなのだから……
ジーク:国王陛下! 僭越にも、ものの二三申し上げとう御座います
国王:申してくれ。それが、我らの生きるためならば
ジーク:……力の凡てなど、どの様に在れど然りて物の足らざること将に候
それがしは浪人にして、勝り生かされんこと幾許、永らえるにそれを重んじ
数寄なれど、この御前にまで参上致し申した次第に御座りまする
一見にして幾を掴むことなれば、ここぞそれがしの生を例じるべし相刻に候
それこそ力適わぬやも御座らん処
然し、相対す者何者と在れど、それがしの身はまた存じ続かんと御座る
今に大きく勝る魔物とて、この身に足らざるを衝かれては
かくも脆きこと他在らず……。即ち、勝機は目に見えずともここに在り!
陛下、恐れ多くも戦場にたらればは御座りませぬ
されどその転機、人の数有るに測り知れず
先程お頼み申した思案の答え、ここにお申し致しまする
……その測り知れぬもの、測って見せましょうぞ! 今より、このジークめが!
パルキオ(な、名に言ってるかよくわかんないけど……凄い気迫だ!)
国王:そこまで申すか……! ほほう、これは心強いな
はじめ王子に聞いた時は、せいぜい戦力の足しになるとしか考えてはおらなかった……
ジーク(あ、王様。ソレ大正解。心強いってところ以外な
むしろ足引っ張ると思う。スタンドプレー大好きだし)
国王:しかし、今のそなたを見ておると、存在するように思えるのだよ
目に見えぬ勝機が。理屈ではない。まさに、お主の言うとおりにな
ジーク(いや~、これこそむちゃくちゃ言ってると思うぜ、自分で。いいのかホントに?)
パルキオ(この際いいですよ、無茶でもスタンドプレーでもなんでも
クリスタルを取り戻し、この国に平和を取り戻す力になってくれれば)
ジーク(うーん……。ま、勝てるときゃ散々負けた後だって勝てるからな
引けるときゃ引ける。PGGとか、そうゆうもんでしょ?)
パルキオ(なんの話です、それ?)
ジーク(コッチの話。まぁ、まさに神がかり的って奴だ
残念ながら、上乗せは期待できないがな)
パルキオ(はぁ。大丈夫なんだろうか……)
ジーク(大丈夫かどうかは知らん。
でも俺の腕、見ただろ? 大事なのは威力だけじゃねえ
手前次第さ。相手次第ってレベルじゃ、なくなっちまってるんだからな)
パルキオ(そうだ! 僕が頑張らなくては!
僕はカレイデン・ファルキウス。この国の王子なのだから!)
ジーク(じゃ俺は頑張らなくていいや)
パルキオ:(頑張ってくださいよ! せっかく人が燃えてきたんだから!)
ジーク(いいじゃねえか、片方冷めてる方がバランス取れてて)
パルキオ頭上、ぐしゃぐしゃアイコン。暗転。字幕
その日、ただのぐうたらだった一介の剣士ジークは
臨時戦力ながら、フィガス王国騎士団の一員へと、正式に列せられたのだった
例外的に近衛兵として仕えることとなった彼をともない
若き王子カレイデン・ファルキウスは、選りすぐりの強兵を自ら率いた
そして、先の謁見より三日後……。
フィガス軍は、クリスタルを奪った魔物の本拠へと
奇襲攻撃に打って出る運びとなった
場転。テロップ
~奇襲攻撃決行当日 フィガスコクバル城・兵士寮 ジークの自室~
BGM、スローテンポのアホみたいな曲。ベッドの横に立ちつくしているジーク
シーツの上には特大のやわらかウンコと、寝小便の後
ジーク:……やってしまった
純白のシーツに見事に描かれた、黄色い大陸と、茶色い活火山
これはまぎれもない……ダブルインパクトだ
ドアの開く音、メイドが入ってくる。ジーク頭上「…」アイコン
メイド:ジーク様、王子様お呼びですよ! 早く仕度……!?
ジーク:あ! お前は、野生のオウジョウメイドモドキだな!!
メイド:ええっ!?
BGM、RTP・泥棒
ジーク:コホン。えー……皆さんにご説明してアゲルんですねー
オウジョウメイドモドキは、全・世界に分布する大型の節足動物でして
おもに城郭やお金持ちのお屋敷の天井裏なんかに生息しております
えー、多足類に属します節足動物です
オウジョウメイドモドキはですねー
なんと我々が属する霊長類よりも……クモやカニ
そして、カブトガニなんかに近い仲間なんですねー!
メイド:……何言ってるんですか?
ジーク:えー、この様にですねー
オウジョウメイドモドキは人間の話し声のような泣き声から
古くから人間の歴史と深い関わりを持っていることが、今でも知られています
が、みなさんが泣き声と思っていらっしゃる「ナニイッテルンディスカー!!」
というこの音の正体。実はですねー
これ、オウジョウメイドモドキの……この腹部
メイド:きゃっ!
えー、腹部にあります腹腔。この腹腔内にある発音筋と発音膜
そして音を大きくする共鳴室、腹弁などの、発達した発音器官が出す
これの正体はなんと音。部類上は「音」なんです、声じゃないんですねー
メイド:ドコ触ってるんですか! それにそのベッドの上のモノ……ひぁっ!
ジーク:可愛らしい外見とは裏腹に、その性質は大っ……変に獰猛でしてねー
このように威嚇行動をとることはしばしばですー
はい。オウジョウメイドモドキのこの大顎(おおあご)!
メイド:イ、イタい! 離してください
ジーク:この大顎の力は、なんと米軍第七艦隊とほぼ同等! とてつもないです
即ち、第七艦隊に匹敵するといわれるあのウ○トラマン
エ○スと互角……! ということになるんですねー!
メイド(うう……、く、クサい……。何食ったのよ、この剣士)
ジーク:ご覧ください! これは非常に珍しい光景ですよ
なんと…………糞をしたようです
メイド:はぁっ!?
ジーク:オウジョウメイドモドキの消化器系はその発音器官と比べ
あまり高度な発達をしていませんので
このように、液体と固体の混合した老廃物を排出するんですねー
メイド:あ、あんたが漏らしたんでしよ!
てゆうかジークさん、さっきから誰に向かって話して むぐぅ!!
ジーク:オウジョウメイドモドキは、飼育下では
決まった場所で糞をする動物として知られています
ですが野生においては、このオウジョウメイドモドキ
自分の糞を、冬眠をしない彼らの冬の間の非常食として
クローゼットの奥などに溜め込む……。という習性があるんですねー
ジーク、ベッドの上のモノをシーツごと回収丸めてメイドに渡す
メイド頭上アイコン「!」
BGMいったん停止。SE・ドラクエのキーアイテム入手音
『オウジョウメイドモドキは じぶんのフン(?) をてにいれた!』
メイド:ちょ!! いやっ、こんなもの!!
ジーク、メイドをドアの方に向かせる
ジーク:くるりんぱ
メイド:な、なに?
シーク:えー、オウジョウメイドモドキはですねー……
……ダメだ、もう思いつかねえ
メイド:なにするのよ! ……ちょっと! ねえ!?
ジーク:オウジョウメイドモドキは、永遠に不滅です!!
ドラクエの呪文唱え時のSE。続いて、ルーラのSE
『オウジョウメイドモドキは とおくへ とばされた!』
SE、ドラクエの戦闘終了音
『オウジョウメイドモドキは いなくなった!
なぜか 0.456の けいけんちを かくとく!
たしょうの もうしわけなさを てにいれた!
ジークは にちゃんねらーの ひどいやつに なった!!
ジークは じさくのじえんの とくぎを おぼえた!』
ジーク頭上「…」アイコン。暗転
ジーク:そういや今日、なんかやる日だっけ……?
明転。中庭。集められた兵士たちの前に立つ、王子。以下テロップ
作戦の要綱は、王子の口から直々に兵士たちへと伝えられた
三部隊に分かれての奇襲作戦……
正面突破を決行するのは、パルキオ率いる本隊。おおよそ守りに徹しながら、本隊は進む
その本隊を狙う敵を迎え撃つは、副兵団長ミランダ率いる遊撃部隊
この2隊が主戦力をひきつける内に
ジークは単身、クリスタルを守る敵本陣へと決死の突撃を挑む
すべての勝機は、ジークに懸かっているといえるこの作戦
提案したのはなんと、あのジーク本人であった
しかしそのジーク本人は、ウンコと寝小便を漏らし
それをメイドになすりつけるという
くっ……だらない理由でこの正念場に遅刻していた
工作の甲斐あって、ダブルインパクトの真相は闇に葬られた
が、ここに現れないジークの態度に
既に絶えもせんとしていたフィガス軍の士気は、ついにここで尽き
……ると思いきや、一気に膨れ上がった
「間違いない。これはあの剣士による、クリスタル奪還の策だ!」
その鑑定眼、天下にとどろくべし知将・ミランダの一声が発端だった
普段口数の少ない彼女のその言葉の確かさは、フィガスの兵たるに周知のこと
それはまさに鬨の声となった。ミランダの発言の真意は、
先日ジークとミランダの間に起こった、ある出来事がきっかけであった
だがそれはまた、別の話である
パルキオ:……にしても遅いですね。呼びに行ったメイドも戻ってこない
これはどうした事か……
ジーク、庭からいきなり登場
ジーク:あれ? みんななにしてんの?
パルキオ:うわっ! 遅いですよ、ジーク近衛二偕! まあ、心配はしましたせんでしたが
ジーク:あ? ……ん?
ミランダ(……貴様、大方今日が何の日か忘れていたのだろう?)
ジーク(今日……? しまった! 今日は火曜日のサザエさんの……
再放送をやってる木曜日か! ……まったくややこしいぜ)
ミランダ頭上「怒」アイコン
ジーク(ああ、わかってるわかってる。ま、ほんの20秒前に思い出したんだけどな
クリスタルだろ。ちなみに俺はフル……いや、なんでもない!)
ミランダ(……一生底辺やってろ)
パルキオ(二人とも、アイコンタクトだけでよくこんな会話できるなぁ)
ジーク(いやー王子、お前さんも相当なもんだと思うぜ)
ミランダ(口を慎め、底辺!)
ジーク(口じゃねえけどな、有頂天)
ミランダ(この件が済んだら、お前の存在そのものを慎ませてやろうか……?)
パルキオ(はいはいそこまで)
暗転。音楽F・O
ジーク:少しだけ、喋らせてくれ
……いきなりやってきた俺が、こうして皆の命を預かる
きっと不安なことだろう。だが、俺たちは後に引くことができない
ここで負ければ……。くどくどくどくど くどくどくどくど
だから明日のために くどくどくどくど くどくどくどくど
くどくどくどくど くどくどくどくど くどくどくどくど
兵士A(うぅ……。フラ……フラし……て)
SE、バタッ。字幕、
兵士Aは倒れた
兵士B(…………)
ジーク:校長先生にも息子がいますが、今は彼も
くどくどくどくど くどくどくどくど くどくどくどくど
兵士B(…………)
字幕
兵士Bは立ったまま気絶している (※ 後にこの兵士には弁慶というアダ名がついた)
ジーク:そうゆう元気な挨拶が、地域の笑顔を くどくどくどくど
くどくどくどくど くどくどくどくど
以降、高速くどくど。字幕、
「数分後……」
ジーク:近頃の若い人たちは、よくそんなことを言いますが
私の帰りのカバンには、まだ若干の余裕が
ミランダ:フンッ!!
ナイフで刺すSE 2秒のウェイト後、チャイム音。字幕
この数分で、フィガス軍奇襲部隊の戦力が大きく疲弊した事は、言うまでもない
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