C75カタログp.101~117 配置担当スタッフ一言コーナー ∵創作(少女)配置担当

【同人誌図書館について 同人誌文化】
同人誌図書館についてのアンケートで、以下のようなものをいただきました。
「私にとって同人誌はその時の勢いのものだから、後に残したくない。」

感情論として、気持ちはわかります。ただ、アピール・マニュアルなどで繰り返し
書いてきているように、コミケットの目指すものが「マンガ及びその周辺文化の発展と振興」
であることを考えれば、また文化振興のために何をすべきかを考えれば、
研究・普及のための場の整備は当然視しても良いことと思います。

公表を前提とせずに文化的評価を得たものとして、日記文学があげられるかと思います。
後世に評価を譲るにしても、残すという行為が無ければその機会さえ失います。
現在評価されているから良いのではなく、後に評価できるようちゃんと残していくことが
必要なのです。どうかコミケットの意義を御理解の上、御協力をお願いいたします。

【同人誌図書館について コミケの意義と主張】
続いて同人誌図書館についての意見で、以下のようなものをいただきました。
「同人誌図書館という話を勝手にいきなり決めるなんて赦せない。
見本誌を出す全サークルに説明をしてから出ないと納得できません」
「プレスを申込書と売るな。安くしろ。図書館作る金があるなら安くしろ」。

このお二方、言っていることは違いますが根は一つだと思いますので、まとめて回答します。
趣旨は過去にも書いていることですし長文になりますが、御容赦下さい。

さて、コミケットではマニュアル(申込書セットに収録)・アピール・プレスといくつかの方法で
開催に関する主張をしています。昔はプレスはなかったのですが、
マニュアルだけでは情報が足りない、特にトピック的なことを入れられない、との意見から
プレスが付くようになったと記憶しています。
プレスは申込書セットの値段に含まれていませんので、
プレスがなくなったからと言って申込書の値段は変わりません。
ちなみに、同人誌図書館については、私の記憶する限りなので20年以上前から、
準備会が見本誌提出の理由として言い続けていることです。

配置用データのアンケートの質問になるのもこれが初めてではなく、過去にも
「マニュアルに書いてあるだけでは読まれないのであれば、こういう形で浸透させる」
ために色々な意見をいただいてきました。コミケに限らず全ての即売会が、
何らかの主張によって開催されています。
判り易い例はオンリーイベントで、「○○がすき」と開催することでしょう。

言い換えてみると、このお二人の仰っていることは、何十年も宣言してやっている
オンリーイベントに対して「チラシなんか刷るな」「アフターイベントなんかやるな」とか
「○○オンリーをサークルに相談もせず勝手にやるなんて赦せない」
と言って申し込んでいるようなものです。

お二人の主張を見ると、準備会のお知らせを見ていただけていない、
また、意義を理解していただけていないと感じられます。
ようするに、人の言っていることを聞かないで、ただ言葉だけに反応して、
ご意見を組み立てていらっしゃるように感じます。

先の方のようにご意見をいただければ、納得していただけるように説明も出来ますし、
三十年もその努力をしてきたつもりです。が、はじめから言うことを聞いていない人相手に
何を説得すればよいのでしょう? 多分、本来選んでもらう側として言ってはいけない
ことなのでしょうが、こう言うしかないのでしょう

何度も、いろんな切り口から書いていることですが、一番重要なことだと思っているので、
何度でも書きます。コミケットはサークルさんから参加するイベントとして
選んでもらうために主張を伝えるものを用意しています。その上で主張を理解して、
皆に選んでもらいたいと思っています。
でも、主張を理解していただけず、望むものと違うのであれば、その望みにあった
イベントを選んで参加してください。もしそれでもだめだったら、自分でその場を作ってください。
その努力をしてください。コミケットもそうやって作られたイベントの一つなのですから。
そして何より、選択の権利は準備会ではなく、サークルにあるのですから。

なお、補足ですが、他を選んでください、と書いていますが、
アンケートの内容で落とすことはしていません。少なくとも今回は(理由は不十分でも)
コミケを選んで申し込んでいただいのですから、適正に抽選しています。

また、貴重な御意見ですので、どしどしアンケートへの書き込みをお願いします。
書いていただけなければ、こうして説明することも出来ません。
よろしくお願いいたします(やっと終わり)。

【同人誌図書館について 見てきた夢】
さて、この項最後に、こんな話を。こういった事があると必ず言われることがあります。
「あの人がいればこんなことはしなかった。」という一言です。
コミケの場合米ヤンやイワえもんがあの人に当たるかな、と思います。
そして、この図書館という話、あの人たちが生前言い続けていた夢です。

コミケットがここまで大きくなったのはあの人たちの尽力であったことは言うまでもありません。
だからこそ、そのコミケを継いだ我々が、その夢も受け継ぎ実現に力を尽くすのは
当然の責務だと思っています。皆様の御理解と御協力をお願いいたします。

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最終更新:2008年12月20日 17:18