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「クロナ、何故ワンピースの方を着てこなかった?」
先を歩くキッドがクロナに尋ねた。その言葉に責める色は無かったが、クロナは自分の身体に回した手に、僅かに力をこめる。
「き…君だって僕が嫌がると判っていて、…スカートとパンツの両方を作っておいてくれたんだろう?」
週末に開かれるパーティに、私服のないクロナの為キッドはパーティ用の服を用意すると言った。
恐縮するクロナに、もう作ってしまったから夜に届けるとだけ言い残してキッドは帰り
その言葉の通り、その夜にクロナの元へ届けられた化粧箱の中にはスーツとワンピースが納められていた。
同じ素材で作られたそれらは、パンツの方はストイックな立て襟のフォーマルスーツ、ワンピースで着る場合は
ノースリーブの上にその上着を羽織うデザインになっていた。
「で、でもすごく気に入ったよ。…似合ってるかどうか判らないけれど、…すてきなスーツをありがとう」
自分の拙い礼が伝わったかどうか判らないが、いつも纏っている暗い修道服以外を着たことがないクロナにとって
贈られた真っ白なドレススーツは夢のように思えた。
返事を返さないキッドにクロナは首を竦め、彼が自分の事を女として扱っている手前、やはりスカートの方を着てくるべきだったのかと考える。
きちんと採寸しクロナの為あつらえたようなそれに、いったんは袖を通してみたものの、お泊まり室には映す鏡もなく
身につけた絹の柔らかな肌触りに何度も手を滑らせたのち、クロナはそれを仕舞った。

そうこうするうちにふたりは進んでいた長い廊下の中央とおぼしき位置にたどり着く。
「…」
キッドは、無言で正面にそびえる二枚扉を開けると硬い表情のまま振り向き言った。
「俺の部屋だ」
つれてこられた天井の高い部屋を見渡しクロナは肩をすくめた。
メデューサとともに薄暗い所ばかりを渡り歩いていたクロナにとっては、この屋敷のどこもかしこもが少々居心地が悪い。
入り口のところで足を止めてしまったクロナの手を取ったキッドはさらに奥の部屋の扉を開ける。
そこはベッドルームになっていて彼は迷いもなく部屋の中心にある大きなベッドへ進むと、クロナをそこへ座らせ自分のネクタイを抜いた。
「ま、まってキッド」
すぐに糊のきいたシーツへ押し倒され、クロナは慌てて言う。
判っていたとはいえ、ここに来て明確になったキッドの目的に際し言っておかなければいけないことがある。
「あの…マカ…達と一緒に かか、帰りたいんだ」
「――判っている」
キッドは、僅かに気分を害しそう答えた。
クロナのマカに対する感情は、親鳥を慕う雛のようなものだと理解はしていたが
すでに恋心を自覚した少年にとっては判っていても許容しがたい。
さっさとクロナの上着を脱がせると下に着ているシルクのタンクトップ越しに胸をまさぐる。全く遠慮のない手つきにクロナは身体を縮めるが、キッドは
割り込ませた膝を緩く股間に押しつけて細く白い首筋に唇を這わせた。

「あ、あ…待って」
「よ…汚しちゃうから…」
「ならば脱いでしまえばいい」
タンクトップをたくし上げズボンも降ろしてしまうと、自分も着ていたシャツを脱ぎ捨て重なってくる。
クロナの額を抑えるとキッドは顔を傾け深く唇を吸った。
官能的なキスを受け、クロナの身体から力が抜けてゆく。
「んん」
舌を深く差し込まれ、反射的にそれを吸ったクロナの口の端から唾液が糸を引いた。
キッドはクロナの、子供の胸のようなかすかな膨らみを手に納め、柔らかく撫でたあとすぐにその手を下ろし下半身へ向ける。
「…待って、き、急だよぅ…」
不満を訴え、足を捩りあわせて拒もうとするがキッドの手はは難なく下着の中へ侵入をはたし、
男と女が複雑に絡み合うそこへ指を差し込むと、ぬるりと滑る感触にクロナと目を合わせて口の端を上げた。
「ふむ」
クロナは真っ赤な顔をしながら堪えるように目をつぶり、無駄と知りつつ片手でキッドの手首を掴む。
「往生際が悪いな」
そう言うと、キッドはクロナの両足をそろえて掲げ、下着を抜いてしまう。
素裸にされてしまい、クロナは、晒された下半身を手で覆い隠し、両膝を寄せた。
「や…やだよこんなの…!」
「ではどうなら良いんだ?」
細い身を縮め視線から身体を隠そうとするクロナをキッドは引き寄せ、再び身体の下へと組み伏せる。
「わわ」
視線を合わせてキッドが上機嫌に言った。
「すぐによくしてやるから温和しくしていろ」
「や、やだよ、お…おじさんみたい…」
若くして枯れている彼の口調をクロナが揶揄し、キッドはわざと怒ったような顔をしたあと、不敵な笑みを浮かべた。
「口が減らないようだな」
身体を足の間に割り込ませるとクロナが覆う前に、少女の部分へ手を差し入れる。
強引さに反しキッドの指先は繊細な動きでクロナの濡れた秘唇をなぞり、その長い指を納めてしまった。
「ひゃっ…ん…」
ゆっくりと差し込まれた指が、針を刺された蝶のようにクロナをシーツへと縫いつけてしまう。

「!」
体内で緩く動く指に身体を強ばらせていると、突然クロナの口を手で塞ぎキッドが動きを止めた。
「…?」
「…」
頭を上げて遠くを窺う仕草を見せるキッドにならい、クロナも音に耳を澄ませるが何も聞こえない。
確信を得たキッドは素早く身体を離すとベッドに散らばる二人の衣類を掴みクロナの腕を引いてクローゼットの扉を開けた。
「入れ」
戸惑うクロナを押し込み自分も身を滑り込ませる。扉を閉めると同時に向こうの部屋で扉が開く音がした。
「おーいキッド~」
開くと同時に数人の足音と間延びしたブラック☆スターの声が響く。
キッドは、数ミリにも満たないクローゼットの扉の格子から外を覗くと舌打ちをした。
「そっちは寝室だよー」
パティの声の後近くで扉を勢いよく開け放つ音がする。誰が開けたのかは見なくても判った。
「いるわけねーか」
格子の隙間から向こうの部屋の明かりが身を顰めた二人を照らし、キッドを窺うクロナに彼は眉を上げて見せる。
「意外と汚ねえな」
たった今まで使っていたベッドの乱れを見咎めソウルがぼやいた。
「そりゃ、あいつもオトコノコだし」
したりげなブラック☆スターは腰に手を当てて続ける。
「さがしゃー三日前のパンツやエロ本の数冊ぐらい出てくるだろ」
勝手なことを言う…。キッドはため息をついたが、本当に家捜しなどされてはたまらないと内心ヒヤリとする。
自分は上半身裸、クロナにいたっては、慌てて纏った、先ほどキッドが脱いだシャツ一枚だった。
見つかれば言い逃れは出来ない。
もっとも、キッドはむしろ彼らにならば言っておきたいぐらいだったが
クロナと自分の背景を考えると、気楽にオープンに出来ない仲だと言うことは自覚していた。
しかし彼は不思議なことに、それほど悲観しても居なかった。

「ねー屋上に行こうよ」
飽きたようなパティの声がやや遠くから聞こえてくる。
「たく、あいつらどこにしけ込んでやがんだ」
あながち間違ってはいない推測に二人は一瞬顔を合わせ、クロナは恥ずかしそうに俯いた。
ふと見るとクロナはキッドのシャツをいつのまにか下までボタンを止めていて
彼の視線に気づくと少しでも身体を隠そうと裾を引っ張るが、慌てて着た際に違えたボタンが引きつっている。
キッドは手を伸ばし間違った位置にあるボタンをはずし、正しい箇所へ再び填めると、満足げに一端離れ、
それからクロナを、広いウォークインクローゼットの壁に沿うように付けらている手すりへ留まらせた。
身体を詰めて正面から重なり、つま先で軽くこづいてクロナの足を割り身体を密着させる。
信じられないと言った顔でクロナは至近距離のキッドを見上げ瞳が見開かれる。
そのまま近づく顔にキスをされるのかとクロナは堅く目をつぶったが、キッドはすれ違うように頬に寄せると
耳元へ小さく声を吹き込んだ。
「声を出すなよ」
それから唇を頬へ滑らせ、そこにちいさくキスをした。
柔らかいクロナの頬から今度は困ったように噤まれている唇に自分のそれを重ねて強く押しつける。
ももを撫でていた手は閉じることが叶わない足の間に滑り込み、腰を引いたクロナは捲られた素肌の尻にあたる金属のポールの冷たさに一度、身震いする。
わずかに濡れた音を立ててキッドの手が前後するとクロナが息をのみ身体を捩るが
いけないと思えば思うほど身体は敏感に反応を返してしまった。
深く口を合わせて舌を絡め合い、濃厚な口付けに脳が痺れてゆく。

唇を離したキッドは膝をつくと、クロナの片足だけをポールへ掛けさせ、身体が柔らかいクロナは易々と畳んだ膝を腹へ付けた。
暗闇の中とはいえ、足を大きく開かされた格好に羞恥を覚え身じろぐが、片足では思うように動けずに尻を据えているポールを掴む。
キッドは膝をつき、震えながら立ち上がるクロナの幼いペニスを下からぞろりと舐めあげ、クロナは突然与えられた快感に肩を揺らしながら口を手で押さえて声を抑える。
芯を持ったそれを支えつつ舌を往復させて、口内へ含み入れ吸った。
「――、っ」
たっぷりと口内で舐めたててクロナの身体を小さく震わせた後ペニスの後ろに隠れていた小さな陰唇をわけ顔を傾けてクロナの少女の部分へ口づける。
じゅ、と啜るような音が聞こえてクロナは居たたまれずに目を固く閉じた。
キッドは柔らかい肉を舌で舐ったあとに足を開かせるために添えていた手をずらし親指をくぼみにあて力を込めていく。
彼の手はまだ小さかったが、節の目立つ指を根本まで差し込まれ存在感がクロナの思考を支配してしまう。
キッドはゆっくりと埋めたあとにその周りを舌で丹念に舐った。
じわりと染みるように快感がそこから沸いてクロナはかぶりを振るが、視界を閉じているせいで意識がその感覚に集中してしまう。
全身に甘い痺れが回るように身体が震え、クロナは握った拳を口元に押し宛てた。
きもちいい…
大きな声で喘ぎキッドの頭を股間へ押しつけたいのを必死で抑えるが
ポールから落ちそうになる片足を自ら抱え、図らずも彼に協力する形になっていることに気づいていない。
挿入されたまま動かない指を勝手に締め付けて、蠕動する体内は舌が往復する度に痙攣を繰り返す。
足に伝うほどの愛液をしたらせ、身体を震わせるクロナに満足したキッドは顔を上げると
透明の糸を引きながら親指を抜き立ち上がった。
「はっ…は…はぁ…」
赤く染まった目元で彼を見つめ返すクロナにキッドは嬉しそうに言った。
「よく我慢したな。ご褒美をやろう」
耳元でそう囁くと、熱を持った丸い先端が熱く涎を垂らす場所へ押しつけられる。
「……っ…」
何がご褒美だ、といちいちおやじくさいキッドにクロナは憤ったが、
じわりと浸食してくる固まりに身体は震えて喜んでしまう。
眼で訴えるクロナにキッドは早い呼吸を繰り返す開かれたままの唇を塞いでやる。
顔を紅潮させたキッドの表情もクロナの欲情を煽り、息を奪い合うように唇を重ねてお互いの唾液を吸った。

クロナを屋敷へ迎え入れてからずっと、どうにも落ち着かなかった。
自分が用意したスーツに身を包み、楽しそうに笑うクロナを見て我慢ができずに部屋までつれてきてしまったが
本当はこんな事をするつもりではなかった。
美しい星空が眺められる展望台にでも連れ、少しだけふたりで話ができれば良いと思っていた。
しかし、廊下ふたりで歩きながらクロナからの素直な謝辞を受けているうち、どんどん堪えられなくなり、若い彼の理性は肉体に負けてしまう。
最近はいつもこうだった。クロナと話がしたいのに、そばにいるとこんなことばかりで、明らかに言葉が足りない。
漸く気付いたばかりのクロナへの感情もろくに伝えられずにいた。

「…、ぅ」
顔を歪めてクロナが声を耐え、キッドは深く細く息を吐き出した。
クロナは壁に凭れ、尻を据えたポールを強く握りバランスを保っている。
暖かい粘膜に包まれ再び安堵の息を漏らすとキッドは漸く身体を動かし始めたが
キッドの背に当たる衣類が揺すられハンガーがバーに当たりカチカチと小さな音を立てている。
その音に気づき、小さく舌打ちするとキッドは、クロナの腰を掴み小刻みに揺らし始めた。
「っ…ん、ゃ…」
挿入された彼自身によりもたらされる振動にクロナの体内にある前立腺が揺さぶられ、そこからじわりと甘い感覚が増幅していく。
困ったように眉を寄せて上がってくる快感に集中しないように視線を巡らせても、暗いクローゼット内部には気を散らせるだけの要素は殆ど無い。
キッドは右手を挙げて、シャツの中へ手を入れると薄い胸を撫でた。中心を飾る小さな蕾を転がすように触れるが
下半身に感覚が集中している彼はどんどんその動きが疎かになっていく。やがて大きく動かすことはせずほぼ触れているだけの指先が余計クロナの意識を奪い
弱い部分を同時に責められてクロナの眉がさらにきつく寄り、唇が開かれたが声は発せられることがなかった。
彼を包み込む肉が痙攣するようにひくつき、今度はキッドが声を必死に抑えることとなる。
クロナの、ポールを握る手に力がこもり、身体が一度大きく跳ねた。
キッドは堪えきれなくなりクロナの腰を掴むと激しく揺すり始める。
二人の周りにある衣類が騒がしく音を立てはじめたがもはやどうでも良かった。
声を抑えているために篭もる熱は身体に積もり、クロナは激しくかぶりを振って次第に白く霞んでいく意識に己をゆだねる。
あ、またいく…いっちゃ…う…!
クロナはキッドの首へしがみついた。
揺すられて落ちたクロナの細い両足が少年の細い胴へ巻き付き、ふたりの腹に挟まれたクロナのペニスが擦られて臨界点に達する。
「あ、あっぁっ…」
「う、うっく…!!」
同時に呻いて身体を強張らせた二人は、やがてお互いに凭れるように力を失っていった。
いつの間にか薄い扉の向こうの人の気配は消えている。
しがみつく身体に回した手で背を撫でて、キッドが耳元で囁く。
「もっ…声、…出して良いぞ…」
身体を離すと、クロナが無言でキッドを見上げた。
眦に涙が溜まった瞳で睨み付けられるが、かわいいとしか思えない。
キッドは、自分も相当ヤキが回ったものだ、とクロナを見返す。動じないキッドにクロナは何かを言いたげに口を開いたが
ぱくぱくと鯉のように動かすだけで何も言葉が出てこず、キッドがそれを見て笑った。
「き…きらい…」
クロナは絞り出すようにそれだけ言うと両目をぎゅっと堅く閉じる。
一瞬呆気にとられそのあと、可愛いことを言う、そう思ったとたんカッと熱がのぼり
クロナの中へ挿入されたままの、未だ萎えない彼自身に図らずも力が篭もる。
体内の変化に気づいたクロナの眉がさらに寄せられた。
「…っ」
「ははっ」
キッドは照れ隠しに声を上げて笑った。






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