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こんなところが…
初めて足を踏み入れる最下層の地下にキッドは鋭い視線を巡らせた。
「こちらです」
通された前室の奥に思ったよりも小さい、しかし厳重に封印を施された扉が静かにキッドを迎える。
扉を開け中に入ると薄暗い廊下に出る。その奥にまた扉がある。そこをくぐるとようやく、重く湿った空気が充満する
暗い広場にぬけた。
どこから照らしているのかしれない漂う薄明かりに目をこらすと、無造作に点在する拷問具にキッドは眉をひそめる。
広い地下室はどこまで広がっているのか壁が見えない。薄闇の中に何に使うのか、どういう動きをするのか全く判らないような
様々な道具が静かにその出番を待っているようだ。
魔女の血を吸って黒く変色したような責め具に、キッドは従者に知られぬように身体をかすかに強ばらせたあと
顔を上げ凛とした声でこういった。
「クロナはどこだ」
「こちらへ…」
陰気な従者の導くままに進むと、かすかに金属のこすれる音としゃくり上げるような息づかい、複数の人間の気配を感じる。
闇の中、近づくに連れだんだんと見えてくる姿にキッドは息をのんだ。
どこから降りているのか鎖が果ての見えない天井から垂れ下がり、クロナの細い身体はさらに細い腕により支えられている。
ようやくつま先がつく程度に吊られた身体は一見すると怪我は無いようだったが、憔悴しきったようなその姿に胸が締め付けられる。
現れたキッドの姿にうつむいた顔をかすかに上げると、クロナは消え入りそうな声でその名を呼ぶ。
「死神くん…」
そう呟くと絶望した暗い瞳のまま再び目を伏せる。
キッドの胸が今まで感じたことのない痛みを訴え、
今すぐ駆け寄ってその細い身体を降ろしてやりたい衝動に駆られるが、一端拳を握りしめるとキッドはその場を仕切っている男に言った。
「なんだこの有様は」
「俺はこんな事を許した覚えはない」
腹からわき上がるような怒りをこらえ、キッドは低く声を出した。

「ぼっちゃま」
嘆かわしい、とジェスチャーするように両手を広げると、黒服の男は続けた。
「いずれぼっちゃまはこの世界を継がねば行かない身…」
「この程度で動揺されるようではお父上もご心配なされるでしょう」
「動揺?この俺がか」
キッドの突き刺さるような視線を向けられても男は動じる様子はない。
「我々と魔女とは所詮仇同士、相容れぬ存在」
「なれ合うなどもってのほかでございましょう」
「クロナは魔女ではない」
キッドの反論を判っていたように受けると、その初老の男はその場を歩き出した。
「この娘はあの希代の魔女、メドゥーサの娘です」
「魔女でなければ何でありましょうか」
確かにここ一連の騒動はメドゥーサによる仕業であることはキッドも認識している。
あの魔女の所行で封印していた阿修羅も解き放たれてしまった。しかしそれはクロナの責ではない。
荷担はしていたが、クロナはほかに道を無くし、仕方なく母親に従っていただけだ。
つり下げられた少女の周りをゆっくりと歩きながら、男はとうとうと続ける。
「体内に巡らされた黒血により通常の刺客では捕獲することも叶わず」
「幸いこの場に居れば魔剣は顔を出すことはできませんが…」
「危険な存在であることは間違いようもない」
男は持っていた杖をクロナの背後からキッドに向かい振り上げると、言った。
「あまつさえこの娘は二つの性を有しているのです」
男が腕を振り下げると一閃の後、クロナのまとう修道服が二つに裂けてはらりと床に落ちた。

「あっ…」
小さな声を上げたのはクロナだったのか、自分だったのか、現れた白く細い身体にキッドは目を見開くこととなる。
幼い少女のようなかすかな膨らみを見せる乳房と折れそうにくびれたウエスト、そこから続く女らしい曲線を描く腰の中心には
少女にはあるまじき、少年のような白い小さな陰茎が見えた。
「おお、なんと淫らな肉体」
男はまるで舞台の台詞を読むように大仰に言うと、首を振った。
初めて目にするアンドロギ ュヌスの身体と、友の裸体にキッドは声もなく見つめ続けた。
視線を受けていたクロナは、やがてたまりかねたように小さく声を絞り出す。
「み…みないでよう…」
異形の股間を隠すようにももを擦り合わせるがそれは叶わず、クロナは顔を背けると集中する視線から精一杯身体を小さくさせるように身を竦めた。その仕草すら媚態に感じ、周囲の空気が一変するのが判った。
「さあ…ぼっちゃま」
いつの間にか背後に移動していた男が固まったままのキッドの肩に手をかける。
「魔女審問を始めましょう」
クロナを救出しにきた
この大人達の暴虐を止めるためにきた
しかしその白い身体から視線をそらすことができなかった。

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著者コメント

もう辛抱たまらんくなって自分でかいたよおおお
続く…かもしれないけれど、誰か続けてくれても無問題て言うか大歓迎ッ