※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

満足げに彼女が笑う。うっとり惚ける様な悦びの表情。女神のような、娼婦のような、母のような。
 「いっぱい出たよ」
 もう一度、確かめるようにそう呟いた。ぶくぶくと泡立つおれの心臓がひどく騒がしい。
 「……ああ、自己新だ」
 「うん!」
 母に誉められた幼児のように素直な返事が胸に刺さる。彼女の欲しているご褒美は頭を撫でることでも飴玉を口に放り込んでもらうことでもない。だが紙風船を膨らますことをねだるような軽やかさで彼女は求める。
 交合を。
 「次はここに出して」
 机の下から這いずり出してきたかと思ったら、机の上に広がっているノートと参考書、筆記用具の上にのっしと腰を落とし、ダダ長く漆黒のようなスカートの裾を唇で噛んで持ち上げた。もちろん両手は唇から遠い両端を持って広げている。
 「……下穿きはどうした」
 「邪魔らものふぁらい方は好きらろ?」
 「――――――お前は仕置きされたいようだな」
 ころころと鉛筆が床に落ちた。鋭く削った芯が折れた音がしたような気がする。いつもなら取り乱そうものなのに、今は構うことさえ出来ない。……それとも既に正気を逸してしまっているのか。
 「よかろう、存分に折檻してくれる」
 スカートの奥の暗闇はこめかみをピリピリと突き刺す甘いような酸っぱいようなとろんとした香りで充満していて、何とも言えず胸が騒いだ。するすると両腕が勝手に彼女の尻肉を捜して伸びる。自動的に。
 「口に含んだ裾を勝手に放すことは許さん。いいと言うまで咥えていろ」
 赤く濡れそぼった傷口にも似たスリットは、彼女の髪と同じ色の彩りが添えられている。その申し訳程度の性毛に口付けてグリグリと唇で突いた。
 「あはぅ……!」
 甘い声が聞こえて視界が一層薄暗くなる。
 「どうした。背筋を伸ばさんか。暗くて何も見えん」
 ふるふる小刻みに震える太ももとその間に力が篭り、ゆっくりと視界が明るくなったのを認めてからもう一度同じように唇を宛がう。
 「ふぅ、ふぁ……ア!」
 ともすれば仰け反りそうに蠢く彼女の腰を捕まえたまま、ぴくぴく煩わしいまでに痙攣する肉襞を掻き分けるように舌を埋めた。差し込んでいるこちらの方がビリビリ痺れてくる。黒血を持つというのは伊達ではないな。さすが粘膜には少々堪える。
 『いや、ただおれが興奮しているだけか』
 そっちの方が素敵だと思ったので、おれはその案を採用する事にした。おれは彼女に酔っているのだと。
 『では舐め取ることにしよう。クロナの毒の全てを』
 ピチャピチャ大きな音を立てて、ずるずるはしたなく啜り上げて、クチャクチャいやらしくかき混ぜてやる。狂え、狂え、狂え。おれに狂え。狂気にではなく、黒い血にではなく、その身の不幸にではなく、このおれに狂え!
 「はっ!はっ!うぅぅ!いは、いは、いはぁぁ!」
 おれの曲げた背に爪が立てられて、Yシャツをガリガリと引っかく音がする。ベルトとズボンにまで爪を立ててくれるなよ、そんなところに傷がついたら執事長にどう言い訳すればいいか分からない。
 「いや? なにが嫌だ。腰を捩っておれの舌に押し付けてくるくせに」
 「いは、いや、もっろ、もっろふよふしへふんらひゃ、ひゃらぁ~」
 「……何を言っているのか、サッパリ分からない」
 「ひりふぁるぅ~わひゃっへるふへひーっ!」
 「意思疎通が出来ないのは厄介だなぁ、クロナ」
 「ひっろ、ひっろ、おふぇはい、おへふぁいぃぃ~……!」
 「聞こえんな」
 闇の中で聞こえる彼女の切なげな泣き声は激しくおれをいきり立たせる。だがそんなことを微塵も気取らせるつもりは毛頭ない。舐め取る彼女の蜜の味が変わってきている事ももう十分知っているが、ここで甘やかしては折檻にならぬ。
 「品のないフロイラインには相応の罰だろう? 存分に悔い改めるがいい」
 ぺたんこの胸がおれの肩に当たっている。服を着てしまえば完全に断崖絶壁、服を脱げばほんの少しのふくらみがある事を知っているのは……ラグナロクを除けば……おれだけだ。それに触れた事のある奴は、おれだけのはずだ。
 「もうだめ、我慢できない……!お願い、入れて、入れて、イカせて、狂っちゃう……!」
 切迫した小さな悲鳴が聞こえて、おれは尻を嬲っていた右手をスカートの中へ突っ込み、おれの涎と愛液でドロドロになったクロナの入り口を強く擦り上げた。
 「い、ヒィ!? やだ、やだ!やだぁ!指なんかやだ!キッドの、キッドの……ッ!」
 中に入った自分の唾液の全てを掻き出すように激しく、テンポ良く、心を込めて、擦り上げる。何度も、何度も、何度も。
 「アッアッアッ!あっ!ああっ、ああぁ、ぁあぁぁ――――――ッ……!」
 机がガタガタ揺れた。
 クロナの尻の下のノートがガサガサ音を立てている。きっと目も当てられない位くしゃくしゃになっていることだろう。教科書には致命的な折り癖が付いているだろうし、下手をしたら平綴じの部分が割れてしまっているかもしれない。
 「……あはぁ、アはァ……!はぁ、はぁ、はぁ……!」
 指を差し込んでいる肉の壁がびくんびくんと激しく脈打っている。皮のカフスボタンは無事かな? びしょびしょに濡れてしまっていなければいいが。
 「ひ、ひどい……ひどい、キッド……!指でなんて、ずるいよぉ……」
 ふにゃぁ、とみっともない泣き声を上げる割には息切れで不鮮明なセリフ。おれの肩には破裂も辞さない心臓の鼓動。
 「……約束を破った罪人はこうなって然るべきだとは思わないか?」
 おれは精一杯の皮肉ったらしい声を作り、口角と眉を出来うる限り釣り上げてそう言った。






著者コメント

         く´
    ___    _Σ    やはり攻めは死神の役目かと思った。
   冂|    |  |   
   | .|7 _(∵)_   一切何の反省もしていないが
   凵'__> レN ∠,  
   └──i    /    それはそれとして許して欲しい。
      ./    〈
      レi   ∧}  重ねて言うが何の反省もしていない。
        7 /
      _,,z' く/_