あさき 90 70の中の人

    

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90 名前:70の中の人 投稿日:2006/09/05(火) 14:14:34.01 diOvdz540


殴り飛ばす音一つ。殴り飛ばされる音一つ。俺の目の前に、倒れる男が一人。
浅城「終わりか。」
男「チッ・・。てめぇ!」
だが、立ち上がる瞬間に、もう一度、足でそいつの腹を蹴り飛ばした。それで終わりだ。
見下すようにして、相手を見下ろす。
男2「ま、待て!浅城!」
声がした。そういえば、もう一人。仲間らしき奴がいるらしいが、そんな事を知る由も無いし、興味も無い。
ただ、睨みつけるだけで終了だ。相手は竦みあがって、動けなくなるはず。
あぁ、それでももし、立ち向かってくるのなら。
─鈍い音。
男2「ぐぁっ・・・」
そいつの顔面を思い切り、殴り飛ばした。
浅城「こうなるだけだ。」

俺の名前は、「明日葉 浅城」(あしたば あさき)。
学生だ。年齢は15歳。
後、─不良。
先ほども喧嘩を吹っかけてきた奴を殴り飛ばした。
この地域では結構、強い方だと思われている。実際に、勝てた回数の方が負けた回数より大きい。
家族構成は、父、母、妹で俺を含めて四人家族だ。最も家なんかに殆ど帰らないが・・・。
浅城「ん?」
ボーっと歩いていれば、懐が震えている。どうやら、携帯電話が原因のようだ。俺は、携帯電話を取り出せば、その画面を見た。
画面の名前は知り合い。いや、友人の一人。友人といえるほど親しいかはわからないが。


91 名前:70の中の人 投稿日:2006/09/05(火) 14:15:27.95 diOvdz540

浅城「誰だ?」
友人A「浅城さん!大丈夫ですか!?」
いきなり、何を大丈夫といわれても何の事かさっぱりだ。
浅城「何がだ?」
友人A「え?あぁ、路地裏で数人に囲まれてたって・・・」
あぁ、そのことか。その事なら、ついさっき終わったばかりだ。
だから、在るがままに言葉を告げる。
浅城「終わった。」
友人A「え?!終わっ・・・・」
─プツッ
言い終われば電話を切った。相手が何を言いたかったのかわからないが、言う前に切ってしまったのでもう関係ない。
まぁ、興味も無いが。

こんな俺だが、今、重大な人生の機転を迎えようとしている。一般の男子から言わせればの話だがな。
それは、16歳の誕生日が明後日である事、
─俺が童貞であるという事だ。
どうやら、最近、TS症候群というのがあるらしい。詳しくは知らないが、16歳までに、童貞を捨てないと、
自分の体が女体化してしまうって言う馬鹿げた症状らしい。
浅城「女体化ねぇ・・。」
正直、俺は男であろうと女であろうと気にもしない。あまり、人間関係というものにも興味がなかったから、友達も少ないわけで、
自分の体がどちらであろうと、俺自身は、きっと変わらないだろうと思っていた。
実の事を言えば、俺は、男という今までの体から、女に変わる事なんて、心の底では信じていなかったのだ。
それに、本当に成るかどうかは、明後日に分かる。
浅城「帰って寝るか。」
俺はこの時、あまり気にはしていなかった。自分の体が本当に女になる事なんて、全く気になっていなかったからだ。


394 名前:91の不良 投稿日:2006/09/06(水) 02:41:01.25 kNCCgAom0

投下します。

─帰宅。家に帰ってきた。今日は帰る気になったからだ。家のドアを空ける。
浅城「─ただいま」
無言で入ろうとしたのだが、なぜか、声に出てしまった。
正直、会話するつもりなどない。だが、目の前に居る人物を見れば、そうは言っていられない。
尊「あ、兄貴─?」
浅城「・・・あぁ、御前の兄貴だ」
何故、こんな台詞が第一声なのかはわからないが、まぁ、別に何を言おうと俺の勝手だ。
ちなみに、目の前にいるのは「明日葉 尊(あしたば みこと)」。血の繋がった妹だ。
尊「昨日ぶり─?」
浅城「そうだったか?」
何時帰ってこようが、俺の勝手だと思う。そう思いながら、妹を見下ろした。
妹は俺より身長が低い。別に低いから何だと言ってしまえば終わりだが・・。
尊「そういえばさ」
浅城「あ?」
妹との会話も、面倒くさくなってきたので早く切り上げようとしたら、妹は俺に対して、変な事を聞き出した。
尊「兄貴って童貞?」
何故、今聞くのか。それを考えてみる。多分、思い当たるふちは一つだけだ。
──そういえば、誕生日近いんだっけか。


395 名前:91の不良 投稿日:2006/09/06(水) 02:43:33.06 kNCCgAom0

浅城「あぁ」
俺はあっけなく答えた。隠す必要も無い。
尊「え?!あ、そうなんだ」
妹が驚いている。
俺は女と付き合っているようにでも見えたのだろうか?
浅城「別に付き合ってるやつなんか居ないからな」
尊「え?!居ないの!?」
俺と付き合おうと思う奴なんているのだろうか。いや、俺自身が付き合おうという気が無い。
実際、女子と話すことも無い。男子ですらあまり話さないんだから、それも当たり前だ。
尊「あのさ。兄貴って・・。誕生日、近いよね?」
浅城「まぁな」
尊「このままだと、やっぱり、女になっちゃうのかな?」
浅城「さぁな」
うちの家族は、女体化に対して、あまり意識が無いのだろうか。家族も心配するような事は無いと思う。
目の前にいる妹の視線も、少しだけ興味津々のように見える。
それに、実際にクラスメイトでも女になった奴はいるらしいが、俺にとって、そんな事は─。
浅城「どうでもいい。俺は寝るぞ」
尊「え?!あ、うん。でも寝る前に、えっと、お父さんに会わなくていいの?」
浅城「親父?別にいいだろ」


396 名前:91の不良 投稿日:2006/09/06(水) 02:46:09.08 kNCCgAom0

俺の親父は、俺のことを好ましく思っているのか思っていないのかすら、わからない人間だ。
昔から、俺にも尊にも干渉しなかった奴だ。仕事も何をしているのか。俺は知らない。

俺は、尊と会話を終わらせれば、自分の部屋に入る。家族に結局、挨拶はしなかった。
部屋に入っても、電気をつける事はしなかった。部屋の手取りは、窓からの少しの光で、大体、把握できる。
やることも無いので、寝巻きに着替えて、ベットの上に寝転がった。
誕生日が近い。それと同時に俺の体は女になる。
実際、女になったところで、何が変わるのだろうか。おれ自身、男という事に関して何も思っていないので、
女になったところで同じだろうと。今はただ、そう、思っていた。
そんな事を考えながら、俺は目を閉じた。眠りはもうすぐだ。
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