保管庫

無題 63 V6MkMXc30

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63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 本日のレス 投稿日:2006/10/04(水) 17:23:26.65 V6MkMXc30

 俺…いや、あたしは、目覚めると同時に、目覚まし時計を確認した。
またやっちゃった!寝坊だ!

 慌てて洋服タンスを開け、メイド服に着替える。
 また、旦那様に怒られてしまう!

「お、お早うございます!」
 あたしは思い切って、リビングでくつろぐ旦那様にご挨拶をした。挨拶と
一緒にお辞儀をしたまま、顔を上げられない。
 あぁ、またお仕置きされてしまうんだ…。
 そう思うと同時に、なんだか違った気持ちが沸いてきていた…。
「お早う」
 声の後で、新聞をテーブルに置いたらしい音がする。しばし静寂が訪れ、
あたしは居たたまれない気持ちになる。
「いつも大変なのは分かるけれど。寝坊は…分かってるね?」
「…はい…」
 あたしは俯いたまま、旦那様の近くまで移動する。ちょっと顔を上げると、
旦那様の視線とぶつかった。目が、これからする事を語っている。
 あたしは旦那様に背を向けると、スカートを捲り上げた。おしりに空気が触れる…。
「おやおや。お仕置きされる準備が出来てるなんてね」
 あれ?あたし、パンツ穿き忘れてきてる!?カァーっと顔が熱くなったと
思った次の瞬間。おしりに痛みが走り、音が響き渡った。
 旦那様が、あたしのおしりを叩いたからだ。もう一度、もう一度…とお仕置きが続く。
 それに耐えるように下唇を噛んでいると、痛みとは違った、身体の中から何かを
求める感情が沸き起こる。
「いけない子だね。おしり叩かれて、感じるなんてね」
「あんっ」
 いきなりおしりの割れ目に手を突っ込まれる。その指は止まらず、一点の
穴に滑り込む。


64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 本日のレス 投稿日:2006/10/04(水) 17:26:23.43 V6MkMXc30

「こんなに濡れてるなんてね…もう2本も入るじゃないか」
「あん…ん…んんっ…」
 指の出入りにあわせて、声が漏れる。だんだん頭の中が白くなってきて…。

「おや。目が覚めたかね?」
 見慣れた顔があった。正確には、ここ1週間で見慣れた顔だ。
「自分の事は分かるかな」
 いくつかの質問にすらすらと答える。

 そう。もうすぐ17歳の俺は、夏休みを利用して、短期バイトに来ている。
 2週間程度で、ほぼ毎日だらだらし放題。問題のバイトは、人体実験だ。
なんでも、男性のままで【女性の心が分かる薬】の開発してるらしい。
 だらだら出来て、金がもらえる事に目がくらんで参加していた。生命の
危機は無いらしいし、やっぱり楽出来るなら、おいしいと思った。
 始めの1週間ぐらいは、身体測定などの検査を行われ、合格となった俺は、
昨晩寝る時に薬を飲まされた。

「どんな夢を見たかな?」
 そして見た夢が、ドジメイドだった。この間見たAVそのままだった。とり
あえず軽く説明する。
「うむ。記憶が影響するのは問題だな。今夜は、この番号の薬を飲んでくれ」
 カゴからの中からいくつかの小瓶を選び、博士は部屋から出て行く。
 完全に【女性の心が分かる薬】が目的らしい。なんでそんなのを開発している
のかは秘密として聞いてはいけない事になっているが、まぁ分かる薬があるなら、
男としては嬉しいかもしれない。
 またしばらく、だらだらと一日を過ごしてから、俺は指定された薬を飲んで
眠りに付いた。


65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 本日のレス 投稿日:2006/10/04(水) 17:27:56.57 V6MkMXc30

 俺…いや、私は、今、学校のある部屋に向かっている。
 もの凄くお腹が痛い。痛いというか重い。重いというか痺れる様な。
 気持ち悪くは無いが、むかむかする。なんだ?これ??
「せ、先生…」
 無意識の内に向かっていたのは、保健室だった。
「あら?どうしたの??」
 症状を話す。ちょっと横になっていて、と先生に言われ、私はベットに
横になる。ちょっとは落ち着くが、痛みは治まらない。
「最近ストレス溜まってるんじゃないの?」
 先生が、薬と共に現れた。それを水で飲み干すと、私はまた横になった。
「生理痛でしょ?ストレスが溜まると酷くなるのよ。しばらく横になってれば
直るわ」
 そう言うと、先生はここを離れ、カーテンを閉めた。
 生理痛か。私は目を閉じる。まだ薬は効かないの!?早く効いて!!!

「うわぁぁぁ!」
「どうした!?」
 博士が、ラーメン丼とラーメンと箸と共に現れた。お約束かよ。
 とりあえず、見た夢を話す。
「出来れば、痛くない夢がいいです」
 夢の中で感じた痛みは、もちろんもう無いが、なんか後味が悪い。
「この組み合わせが悪かったのか…。では次は、この組み合わせで」
 またカゴから小瓶を選ぶと、博士は出て行った。
 だらだらと過ごし、俺は指定された薬を飲んで眠りに付いた。


66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 本日のレス 投稿日:2006/10/04(水) 17:29:36.99 V6MkMXc30

 俺は…今、複数の女の子の声がする方に向かっている。
 あれ?夢の中で俺って思ってる。でも服装はスカートで、受付嬢のような
感じ。体つきはどうみても女性。
 自然に足が向かう方に進む。着いた所は更衣室だった。ドアが開いている。
 無用心、と思いながらドアを開け中に入る。すぐにカーテンがあり、一応
開けっ放しでも中が見えないようになっている。
 と。その場で、俺は足を止めた。
「そうそう。あの子、今日も色目使ってたの」
「ひろこさぁ、調子に乗ってるわよね」
 女の嫌味話し!言葉のトゲが、聞いているだけでちくちく刺さる。
「この間なんて、営業の子の彼氏、寝取ったらしいのよ」
「マジで!最悪!!」
「ひろこ、ちょっと分からせてあげない?」
 うわ。きたよコレ。カーテンの前で、ちょっとワクワクしながら続きを聞く
俺。
「鍵、取ってきちゃった。ひろこの携帯どこだろ」
 勝手にロッカーのドアを開けてるようだ。鍵どこから取ってきたんだよ!
「あった。アドレス帳、全部消しちゃえ」
「生意気な口紅使ってる」
 しばらくがさがさ音がして。
「じゃ、行こうか」
 マズイ!と思った俺はすぐに外に出て、物影を発見し、隠れる。
 間一髪。3人の女の子はドアから姿を現し、俺とは反対の方向に向かって
いった。
 俺と同じ制服を着てるって事は、同僚なのかな?
 所で。更衣室の中ってどうなってるんだ?
 恐る恐る中に入る。外からでは別段変わった様子は無い感じがする。
 身体は慣れた様子で一点に向かい、あるロッカーの前で止まる。
 これが、俺のロッカーなのかな?慣れた手つきでポケットに手を…。
 アレ?鍵が無い…。


67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 本日のレス 投稿日:2006/10/04(水) 17:31:53.37 V6MkMXc30

 嫌な予感がして、ロッカーの取っ手に手をかける。簡単に開くドア。
 そこには、物が散乱し、ドアに付いた小さな鏡には、赤い口紅で「いい気に
なるな!尻軽女!」と書かれている。
 まさか!胸のネームプレートを見ると…。
 俺が「ひろこ」かよ!

「うわぁぁぁ!」
「どうした!?」
 博士が、ズボンを中途半端に穿きながら現れた。またもやお約束かよ。
 とりあえず、見た夢を話す。
「出来れば、どろどろした夢は嫌です」
「そうか…」
 考え込む博士。
「次、まだ実験するんですか?」
「いや。残念ながら、キミにはもう仕事は頼めなくなってしまった」
「なんで?」
 ベットから起き上がる。なんか違和感があるけれど、それはとりあえず
置いておく。
「それは、キミが完全に女になってしまったからだ」
「へっ?」
 思いがけない言葉に、俺は自分の身体を見回す。二つの山が、胸に付いて
いる。股を触ると、無い。
「なんで…」
「薬のせいかもしれん。今回は3日も寝ていたので気になって、寝てる間に
身体調査させて頂いた。完全に女性になっていたよ」
「か、完全て…」
「いやいや、大事な所は触っとらんよ。写真には収めさせて頂いたが」
 待ってくれよ。本当に俺、女になったのか!?夢じゃないのか!?


68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 本日のレス 投稿日:2006/10/04(水) 17:32:49.88 V6MkMXc30

「そ、そのデータは…」
「私が美味しく頂きました」
「ばかぁぁぁ!!!!!」
 思わず博士を殴る。博士はぶっ飛び、俺の拳が痛む。
「ゆ、夢じゃない…」
 しかも、3日も寝てたって事は…。
「俺、17歳になってるじゃねえか!17年童貞のまま、女になるなんて!!!」
 これまで、AVやエロ雑誌、エロゲなどで鍛えた妄想。
 それを実現する事が出来ずに終わった…。
 忌まわしき薬の入ったカゴが目に入る。こいつのせいだ!
「ま、待て!」
 博士の声を無視して、俺は、開けた窓をからカゴを投げ捨ててやった!
 目の前の谷では、しばらくガラスの割れる音が響き、そして静かになった。
「あぁぁ…」
 博士が頼りない声をあげている。情け無い声をあげたいのはこっちだ。

 さて。谷の岩で割れた小瓶の中身は、下に流れる川に混じり、そのまま
「名水」として知られる採水場へと流れ込んでいた。
 もちろん「名水」だから、そのままで飲める、美味しい水。

 夏が終わってから数ヵ月後。急に15、16歳で女体化する男が増え始めた。
 何が原因かは、今だ分かっていない。

FIN
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