保管庫

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809 名前: ◆GU/ptbK4fw 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/26(佐賀県教育委員会) 23:26:44.50 B7lua1gd0

では、ものっすごい間が空いた気がする

──────────────────────

「さて。なんでこういう事になってるかはわかるよな?」
ズゾーっと濃いめのコーヒーで口を潤し、対面に座る吉野に声を掛けた。
その隣、通路側には心配して付いてきた熊本。俺の隣には美奈都、包囲した形になる。
派手な救出劇を演じたわけだが、美奈都が機転を効かせてくれたお陰で大した事にはならずに済んだ。(機転=柵を破壊→「これは事故だ!」と言い張る)
「今朝話しかけてきたけどさ、その後考えてなかっただろ?」
ズバッと切り出してみる。あまりこういった尋問調のやりとりは好きなことではないが、しかたない。
「・・・・・・はい。」
やはり暗い感じの口調で吉野が応える。
このテの人間に知らない人といきなり話せというのも無謀な話。担任阿部の考えは悪くはなかったが唐突すぎだな。
「ま、そんなところだろう。」
ニッと笑いかけ、
「よくわかる、俺もあんまり喋るのは得意でない。でもな、何も言わないで飛び降りるのはいろいろといろいろだぜ?日本語になってないけど。」
釣られてだかは知らないが吉野が顔を赤くしてうつむく。しかしあの落下で気絶しなかっただけ俺的には合格だ、何がかは知らないが。
「とりあえず話してごらんよ、噛みつかないから。あ、これすべすべ・・・」
隣から熊本が髪を撫でながら促す、正に姉御肌である。
「ともかくどこら辺がってのもアレだがな。ヌルッと、話してくれ。」
阿部のレポートに寄れば登校してから一度も人と話していないらしい。溜め込むわけである。


810 名前: ◆GU/ptbK4fw 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/26(佐賀県教育委員会) 23:28:28.21 B7lua1gd0

「・・・怖いんです。その・・わ、僕がどんどん、変わって。」
「身体がっていうことかな?」
さらに髪をいじりながら熊本が問う。にしても吉野の髪は触り心地よさそうだな、俺も後で触ろう。
「それも・・・です、けど。気付いたら、話し方が変わってて。周りの人が怖くて、それで・・・」
「そんなに変わるか?」
一応突っ込んでみる。自身、中身に変化はないのでどうしようもない。
と、美奈都が冊子を突きだしてきた。題名は『女の子になったその日から』、阿部が渡した物の中に入っていたらしい。
「『話し方や他の人の見え方が大きく変わるかも知れません。男の子を見てドキドキする事もあるでしょう~』か、なるほど。」
脳内構造がどうとか、ホルモンバランスがどうとか、ともかく中身まで女になってしまうらしい。
「身体と脳の変化に心が付いていかなかったんだ。」
「父さんも、母さんも、変わって。どうしたら・・・私・・どうしたら・・」
「できた。」
気付いたら吉野の髪が解かれ、真っ直ぐに梳き直されていた。
長い、しかも直毛、大迫力である。
「いいなぁ・・」
自然と声が漏れていた。生まれてこの方くせっ毛である、なんとなくこういうのには憧れてしまう。
「廣瀬さんも触る?」
「いいの?」
「やめてください。」
本人に否定される。
「この髪だって、朝起きたら・・・私じゃないのに・・・こんなの・・」
ぐしゅと、髪を握りしめてうつむく吉野に掛ける言葉が見つからない。さて、どうした物か・・・


811 名前: ◆GU/ptbK4fw 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/26(佐賀県教育委員会) 23:32:03.41 B7lua1gd0

「この娘見てごらん。」
「な?」
いきなり熊本が顔を掴み吉野に向かされる。更に抱えられ顔を指さされ。
「どう、このありえない格好?これでこの先社会に適合できると思う?」
「うわぁ、なんかひでぇ・・・」
「それが適合していけるのよ。この姿でも以前の自分を突き通す、それが廣瀬さんだから。」
一度区切って続ける。
「対して吉野さん凄く女の子らしくていいと思うんだけどな。うちのクラスのみんなにもいい感じに馴染むと思うんだけど・・・」
「こんな・・・根暗がですか・・・」
「吉野さんは、なんていうか。元々女の子な人だったんじゃない?根暗じゃないよ、おしとやかでGood。」
「そ・・・そんな、わたs・・・僕は。」
「一人称は『私』でね?この場に僕娘は梶原さんだけで十分だから。」
美奈都がうんうんと促している。
「馴染んでる・・んですか。」
「馴染んでるな。とりあえずあれだ、俺が言えた義理ではないがな。『気にするな』そんだけだ。」
「でも、怖いです・・・」
「怖かったら逃げればいい、実際こうして逃げ回ってる俺がいるわけだしな。」
吉野の表情が驚きに変わる。そら逃げてる人間の口調ではないな、俺は。
「俺も怖い、この身体になってからそういう妙な感覚が無くもない、むしろある。俺は逃げ切ってみせるが、お前はそれから逃げない方がいいんじゃないか?」
「それじゃぁ」
「それでも怖いときは俺が逃げ場になってやる。ところでだ、なんなんだお前等は。」


812 名前: ◆GU/ptbK4fw 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/26(佐賀県教育委員会) 23:35:32.89 B7lua1gd0

美奈都がヘッドロックを決め、熊本が俺の頭をなで回していた。
「やっぱりこれいいねぇ。生え替わりの時期とか大変じゃない?」
「一応人間だけど。でも隠れてしてたりするのかな?17年見てるけど。」
そして目の前には苦笑する吉野、ああ笑ってくれ。
「吉野さんもほら?せっかくのモフモフ係なんだから。」
助けてくれ、そんな意味も込めて見上げるが。
「えっと・・・」
頼む。
「お言葉に甘えて。」
吉野、お前もか。
「触ると柔らかいんですね・・・」
女の子3人にもみくちゃにされるというのは何だか夢のような話だが、これはひどい、絶対に。
「何だ、一体、モフモフ係って。こら、耳引っ張るな。」
「いつでも逃げ場になるってこういう事じゃないの?」
平然と熊本が返す。色々と通用しないらしい、こういう人間には。
結局、なすがままにされるのだった。


71 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/30(佐賀県民) 21:37:29.02 Vs7wiF8k0

ttp://ex16.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1161606518/812
この続き、前にコピペミスした部分があるけど気にしない


吉野はなんかノリの良い人間だった、地は。本当に根暗じゃなくておしとやかだったようである。
「モフモフされたいのかと思って・・・」
「断じてそんな事は思っていない。」
「京。さっきもだけど、それ『睨み上げる』じゃなくて『上目遣い』になってるから。」
結局さんざん撫で回された後解放された。飛び降りをやらかすような精神状態からは復活したのだから吉としよう、情緒不安定万歳。
「あ、ありがとうございました。また、その、お話ししてください。」
「別にいいけど気まずくなっても知らないからな。」
「じゃぁまた明日、学校で。」
そう言って吉野と熊本が去っていく、なにやら意気投合したらしい。
ひらひらと手を振り、見えなくなったのを確認し、後ろを振り返る。
「・・・・よし。」
「ん。」


72 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/30(佐賀県民) 21:40:37.49 Vs7wiF8k0

背後の気配を確認して行動開始。距離がある、歩幅がある分美奈都の方が速い。
路地に滑り込み加速し、ゴミ箱をジャンプ台にして高々と飛躍。軽く宙返りを決めつつそこにいた気配の主を飛び越えて華麗に着地した。
「う・・お前は・・・。」
突如降って湧いてきた影におびえてこちらに逃げてきた、長身の男子学生だ。
適当に道を塞いでっと。
「おっと、ここは通させに゙ゃ!!」
突如暗くなる視界、全身に響く衝撃。気付くと顔面がそいつの胴体にめり込んでいた。
「む、無視するなぁ!」
「ご・・ごめん。」
「いたぁ。」
「な・・・泣くな・・・」
泣いてないもん、泣いてなんか・・・
「に゙ゃ~・・・」
「僕の京になんて事を!」
「おわ、な・・・・・まぁ~」
激怒した美奈都が投げ飛ばし、一応の収束が付いた。というのを聞いたのはちょっと後の事だった。


133 名前:保守は嫌じゃ ◆GU/ptbK4fw 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 01:16:31.00 ofwDF40n0

72

「・・・・・・。」
特に意味もなくカフェオレをスプーンでぐりぐり。
「あの、本当に偶然で・・・」
ぐりぐりぐりぐり。
「悪かったと・・・」
めり、という感触でスプーンが曲がった。飽きたので目線を上に持ち上げる。
目の前には俺と同じ学ランの男子生徒。身長は180cm代、下手したら190もあるだろうか?
「どーせ見えなかっただろうね、体勢低くしてたしねー。」
現在の俺の身長は150cm強。女性としてはそれなりだろうが、元男としてはなんだか寂しい数字である。
故にこういう長身の輩は見ていて気にくわない。
『慌てて止まれなかった?』嘘だ、見えてなかったに違いない。
まだひりひりする顔に頬杖を付いて外を見やる。もうすっかり秋だねぇ、お気に入りのジャケットはまだ着られるだろうか・・・
そんなことを考えていると、隣で静観していた美奈都が話を本題に移した。


135 名前: ◆GU/ptbK4fw 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 01:22:14.02 ofwDF40n0

泣き崩れた京と復活した学生を連れ、さっきの喫茶店に入った。
涙目の京もまた可愛らしい物があるが、同時に棘だらけである。
「えっと、これはとりあえず放って置いて。」
すっかりご機嫌斜めだ、放っておこう。あとでモフモフしてあげれば機嫌も直るだろうし。
「それで・・・」
「B組の原田だ。大丈夫か?廣瀬・・・俺のタックルで飛ばなかったのは凄いが・・・」
「大丈夫、すねてるだけだから・・・。で、学校から付けてきてたんだよね?」
気付いたのは京、二人と別れたら追いつめて尋問しようという計画だったのだ、破綻したけど。
「それでターゲットは、吉野さんでしょ?」
図星といった感じである、冷や汗が垂れている。僕も京も心当たりがないので当たり前。
「わかった、一目惚れだ。」
「そんな軽いもんじゃない!」
ドン!と机を叩いて凄まれた、目の色が本気だ。
「スマン・・・」
「いえいえ。」


136 名前: ◆GU/ptbK4fw 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 01:31:11.93 ofwDF40n0

135
「あいつとは、幼なじみで。でも中学ぐらいからかな、だんだん話さなくなって。疎遠になって。」
解りやすいなぁ、体育系と文化系じゃぁ話す相手も変わるんだろうな。
「女になったって聞いて。心配して・・・でも、やっぱり話せなくて。あんな事が起きて。だめだな、俺。」
「そっかそっか。」
なんで女体化する前に話さなかったのかとか色々あるが、吉としておこうか。青春だねぇ。
「力になってあげたい、そういうことだよね?」
「あぁ、そうだ・・・でもわからねぇ・・・」
「とりあえず、吉野さんってどんな人だったの?」
「う~んと・・・
色々聞き出すことができた、小さい頃から引っ込み思案だったとか昔は一緒に遊んでたとか。
まー聞いちゃーいなかったんだけどねー、作戦練ってたから。


138 名前:それなりに減速はしてきたな ◆GU/ptbK4fw 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 01:41:11.98 ofwDF40n0

いらいらしているうちに美奈都と原田は大方の話を済ませ、俺達は店を出た。
「ありがとう、やっぱり苦しんでたんだな。・・・廣瀬、ホントにスマン。」
「俺、お前嫌い。」
「その口の周りに付いた物拭ってから言おうね。」
口の周りに付いた物の正体は、詫びにと奢られたプリン・ア・ラモードの生クリームだろう。食っておいて何だがこのまま拭ったら負けかな?
「じゃ、また明日。お昼休みに話しやすい感じにしておくから。」
「すまんな・・・本当にありがとう。」
そう言うと去っていった。クソ、颯爽としていやがる・・・俺だって、俺だって。


139 名前: ◆GU/ptbK4fw 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 01:47:41.63 ofwDF40n0

「ほらほら、むくれないむくれない。」
突如俺の視界が美奈都の顔に占領される。そして顔の左から、右へ。生暖かく柔らかい感触が移動していく。
それは俺の唇を、まるで獲物を捕食するかのように蹂躙する。そして逃れようにも頭の後ろに添えられた手が動くことを許さない。
(ああ・・なんだ・・これ・・)
腰が抜けるのを我慢するので精一杯だった。いや、抜けるとも違うな・・なんだ熱い。
(気持ちよ・・・違う!違う!)
「ひゃぅ!」
「きれいさっぱり。う~ん、やわらかぁ~い。」
ようやく、という程の時間を掛けて解放された。クリームは舐め取られていたが・・・
もう少ししていたらおかしくなっていたかも知れない、狙っていたのか?
それにこういうのはもっと軽い感じでやるのではないのか?
抗議しようと見上げると美奈都の目が怪しくこちらを見つめていた。もういいや、見なかったことにしよう。
「で、どうするんだ?考えがあるんだろ。」
「ばれた?」
「うん、あのニヤニヤ笑いで察することができなかったらこの17年間を否定する。」
「僕を想ってくれてた17年って事?」
クスクスとこちらを見て微笑む美奈都、野郎のうちに彼女と呼びたかったぜ・・・そんなことを込めて返す。
「まぁな。」
「っていう感じ、大まかには。」


140 名前: ◆GU/ptbK4fw 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/31(佐賀県警察) 01:53:35.36 ofwDF40n0

「?」
「だから。幼なじみ。」
「?・・・なるほど、そういうことか。」
「そういうこと。にしてもそんなに京が僕のことを想っててくれたなんて。」
満面の笑みから顔を赤らめ。
「くはぁ・・・じゃぁ今晩ベッドにお邪魔するね。」
「潰すぞ。」
「まぁたまた、嬉しいくせに。」
とりあえず今まで通り、否、今まで以上にこいつには気を付けなければ。


691 名前: ◆GU/ptbK4fw 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/03(佐賀県と汚職) 01:54:14.47 zjfpSBpp0

ちょっとずつでも投下
140

「ただいま~。あれ、早くない?」
「お、おかえり。」
帰宅すると父、京介がガレージで車をいじっていた。
「いやぁ~暇で暇で、棚卸し速攻で終わらせて帰ってきてやったぜ。」
「はぁ。」
「・・・・近所の大型百貨店が周年祭とかでよぉ・・・orz」
「ご愁傷様・・・」
「お前手小さいな。ちょうどいい、手伝え。」
フェンダーを顎で指すと自分はさっさと車内へ潜っていった。さばさばした野郎だ。
「グロメットからシリコンホース出すから引っ張ってくれ。」
言われるがまま、左フロントフェンダーの中に手を突っ込む。
程なくして柔らかい感触が手をつつき、引っ張り出すと「いいぞー」と声が掛かった。
「ありがとぅー。」
そう言うとまた作業に戻っていった。車内には80Φ機械式大型ブーストメーター、トラスト製だ
18でやんちゃに飽きて走り屋を始めたと聞いた、だが現状で十分やんちゃである。近所からは『熱血親父』と呼ばれている。


693 名前: ◆GU/ptbK4fw 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/03(佐賀県と汚職) 02:05:32.83 zjfpSBpp0

691
『会うたびに似てきてるね』
親戚や知り合いから小さい頃から言われていた。嬉しかった、絶対に口にはしていなかったが。
何と言っても俺の父である。師である、人生の。似てきているということはそれを越える事に近づいているということだ。
師を越える。それは夢だ、俺の、この廣瀬京也としての。
        • しかし、今の俺でそれは可能なのだろうか?この今のおr
『──────────バウゥゥゥゥゥゥン!!』
頭を下げた、そして数瞬前まで俺の頭があったところを衝撃波が抜けていった。
振り向くと京介が背後でキョトンとしていた、衝撃波の正体は奴が放った蹴りの尻尾のような物だ。
「何?」
「いや、ぼさっとしてたから。」
キリッとしているがどこか全体的に気の抜けたような表情。締まっているが要所要所柔らかい雰囲気のする肉体。
もしゃもしゃとした長めの髪に、パーマに寄る不自然さや手入れ不足は感じられない。
俺も順当に大人になっていればこうなっていたのであろうか?
「ん?俺の顔がどうかしたか?まさか、女になって俺に欲情し始めたか?」
「んなわきゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
「お、威勢がいいねぇ。」
本気で殴ろうとしたところを笑顔で殴り飛ばされた、まだまだこの人を越えられそうにはない。


696 名前: ◆GU/ptbK4fw 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/03(佐賀県と汚職) 02:36:14.25 zjfpSBpp0

制服を脱ぎ、そのままベッドにダイブする。
一応指定のワイシャツ等はあるが、んな面倒な物は着ていない。
ロングTシャツに下着のみというなんだかなんだかな格好だが、別に見る奴もいないだろうし。
(見られたら・・どうなんだろう?恥ずかしいのかな?)
下半身に目を落としてみる。着けているのはシンプルなショーツ、美奈都が見繕ってくれた物だ。
結局自分自身なので欲情とか、そういうのはない。しかしこれが元の、男性だった頃の自分だったらどうにかなっていたのだろうか?
(疲れた・・・・)
触られすぎである。これからはしっかり逃げよう、そうしよう。
枕元に手を伸ばすとそこにある物を手に取った。
大きめの折り畳み式の鏡、『身だしなみぐらいはしっかりね』と母から渡された物だ。
全体的にぼんやりした顔つき。男だった頃の自分、そして父の面影がはっきりと残る。
睨み付けると切れがある表情が生まれるが、理想とは違う。女の子特有の丸っこさが前面に出る、威圧感大幅減である。
どうなんだろう?女になったからには母に似ていくのだろうか?
ふと吉野のことが頭によぎる。ヤツはアレでいい、しかし俺はああなってはならない。
(はぁ・・・・)
父の顔を見たのが悪かったのかも知れない。考えすぎた。
枕を叩き軽く寝床を直し、昼寝の体勢に入った。もう夕方だがご飯までに一眠りはできるだろう。
こういうときは寝ちまうにかぎる。
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