梓 511 ThC0xbiM0

    

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511 名前:梓編 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 16:46:18.16 ThC0xbiM0

ちょっと鬱、DQN系なので嫌いな人は
{梓}をNGにしてクレ!

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 私の体の上で男が動いている。

 息が荒い、何か言っている
近づいてキスをしてくるけど、首に手を当てるとそれも止まる
排ガスとシンナーでボロボロの頭でも、命とキスを天秤にかけたくないらしい。

 事は15分くらいで終わった。

 さっさとシャワーを浴びると、枕元の金の束を掴んで着替える
男はそのままベッドから何か言っていたが、無視して出て行く。


 私の名前はあずさ、中沢 梓。
 「○が浜仏地斬」って族に入っていた

 TSだのGSだのよく解らないが、性別が変わる病気が流行り始めてから
中性的な名前を付ける親が増えたらしく、あたしもご多分に漏れず男とも女とも取れない
そんな名前を貰った。

 よくありそうな理由でヒネクレ、転がり始めてお約束
1年前まではただひたすら暴走っていた。


512 名前:梓編 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 16:47:36.90 ThC0xbiM0

 仲間たちは良く「予防接種」と称して女を捕まえては皆で輪姦していたらしいけど
自分は何となく嫌で、そういう時はいつも見張りに回ってタバコをしていた。
そんな行動が気に触っていたのか、周りよりも早めに女になった時には皆の嘲笑とともに輪姦された。
「お高く止まりやがって」
そんなセリフがなかなかに似合う下種達だった。

 幸い、女になって筋力は落ちたが、まぁ喧嘩は気合で何とかなるらしく
その場にいた馬鹿ドモを一人づつ捕まえてはぼこぼこにし
一晩で全員病院送りにしたのはまぁ、それなりの伝説になってるらしい。

 なぜか「そんな苦労した彼女に土下座すれば、一度だけやらせてくれる。」
という尾ひれまでついてだが。


513 名前:梓編 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 16:48:45.09 ThC0xbiM0

 おかげで今日みたいな馬鹿が金持ってやって来る
仕方が無いので、気がのった時だけ相手してやるが
そういう時でも終わったらさっさと逃げ出す事にしている。

顔なんかどうでも良いし、下手なのも別に良いが(とりあえず「初めて」のはずだし)
勘違いで好きになられても困るし、付きまとわれても困る。

 バイトをしてるから金には困らないし、とにかくうざったい。
「男って、こんなだったか?」
そんな気すらしてくる。

 たった1年、壊れていた筈の俺の人生の歯車は
ココまで狂っていた。


514 名前:梓編 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 16:50:04.19 ThC0xbiM0

 ピピピピピピピピ……

 私は朝が弱い
 どれくらい弱いかと言うと、この目覚ましが今日初めて鳴ったのはたぶん30前
それから5分毎に鳴ってくれている筈だが、よく覚えていない。

 頭をすっきりさせたくてたばこを探そうとして、いつもの所に無いのに気付く
あ、先週からやめたんだっけ。
頭をぼりぼり掻いてから、仕方が無く洗面所に顔を洗いに行く
ざっと洗って、軽く化粧。

 昔は女は髭を剃らなくて楽だと思っていたが、
実際女になってみると、化粧のほうが時間も手間もお金までかかる。
 化粧なんてと何回も思ったが、教えて貰った女との約束があるのでやめる訳にもいかない
「よし、と」


515 名前:梓編 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 16:51:24.02 ThC0xbiM0

 ルージュを付けて、もう一度鏡を見る
身長180cm弱、体重60kg程
 癖の無いストレートで肩まである黒髪は後ろでまとめてある。

 可愛い、綺麗というよりはクールと言われた、整っているけど面白みの無い顔
そいつを一瞥して服を着た。

 制服のスカートの下にスパッツをはいて、ヘルメットとカバンを持って下宿を出ていった
実はもう学校は始まっているのだけれど。


516 名前:梓編 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 16:52:10.72 ThC0xbiM0

 がらっと教室のドアを開ける。

 一瞬の静けさの後、また元の喧騒に戻る
ちょうどHRが終わった後らしい

 担任のヅラに言い訳を言う手間が省けて丁度良かった
そのまま窓際の、自分の席に座る。

 真面目に授業に出る気は無いが、余計なお金を学校に落とす気も無い
居れば卒業させて貰えるのだから、少しは我慢してやってもいい気にもなるという物だ。

 女になって自分のチームを潰して、女として学校に通い始めて、初めはかなりぎすぎすしてぎこちない
空気になっていたものだが、いつの間にかこっちも回りも気にしなくなっていた。

 私はいつもバイクでぎりぎりに登校し、時間になると帰っていく
何かが回りに起きていても、私の周りは何時だって静かだったし
手を出さなければ無害と解っている猛獣の扱いに、周りはすでに飽きてさえいた。


517 名前:梓編 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 16:53:16.21 ThC0xbiM0

 「中沢…さん?」
 久しぶりに名前を呼ばれたのは、そんな秋の日だった。

 HRも終わり部活などする訳も無く、珍しくバイトも無いので早く帰る気も無く
ただ外を見ながらこれからの時間をどう潰すかをぼーっと考えていたら
何時の間にそこにいたのか、隣の机に寄りかかるようにそいつは居た。

 160は無いだろう身長に、頼りない痩せぎすの体
ちょっと尻込みしてはいるけど、笑っているであろう顔は酷く頼りなさげに見えた。

 こういうのが女になると「可愛い」のだろうなと何となく思っていると
「ここ、いいですか?」
 そう言って、彼は隣の席に座った。



518 名前:梓編 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 16:54:08.76 ThC0xbiM0

「誰様?」
「あ、今日引っ越してきたんですよ。それで今日は書類とか手続きとか。」
よそ者か、なるほど。
私のことを知らないらしい、それにしても図々しい奴だ。
図々しいのは座るだけではなかった、こっちが静かにしているのを良い事に
彼は一人で話し始めた。

ぶっちゃけると思いっきりウザイはずなのだが、
彼のぽやっとした顔か、やさしげな言葉使いか
なにかオーラみたいなものが懐かしくて、温かくて、なぜか彼を黙らせる気にならなかった。


 彼は見かけによらず饒舌だった。

 昔ここの近くに住んでいた事、親が小さい頃離婚してしまった事、兄弟が居た事……
話の内容は本当に取り留めの無い事ではあったけど、何かのたびに彼は笑い、悲しみ、怒った。


521 名前:梓編 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 17:01:10.06 ThC0xbiM0

 そんな取り止めのない事を流れるように話しつづけて、気が付けば日も暮れ始めていた
つい、時計を気にして眺めたしぐさを見たのか、彼は少し残念そうに続けた

「あ、もうこんな時間ですね。
中沢さん、時間大丈夫ですか?」
「で、君は誰様?」

 そう言うと、彼はにぱっと明るい顔と共に右手を出してきた。
「はじめまして、榊 光です。弥生姉がお世話になってました。」

そう言った彼の、手を握る事は

わたしには できなかった。

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 書けなかったヨ!
バイバイさるさんだったよ!

 とりあえずここまで
続きが溜まったら、また。
(=゚ω゚=)ノシ


711 名前:梓編2 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/26(佐賀県教育委員会) 16:49:49.72 +0vu7BcM0

 沈黙は同意と受け止めて逝かせていただく。
相変わらず鬱とDQNが出るので嫌な人は{梓}NG設定しようね?

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 榊 美希、私はその名前を忘れる事はないだろう。

 その名前を思い出すたびに、いまだに色々な感情
驚き 喜び 楽しみ 怒り 悲しみ 怒り 苦しみ 怒り 怒り 怒り 怒り……
そんな感情の波に襲われる。

 夕闇が外を綺麗な紫色に染めてしまいそうな教室の中で
感情の不意打ちに襲われた私は何も出来なかった

 ただ、止められない涙だけが、頬を伝っていく

 「え!?」
 いきなりの涙に、光はただひたすらに戸惑っている

 そういえば、面影が何となく似ている
ぽーっとした所とか、ひなたの猫のようなとろさとか

 急いで拭くが、涙が止まらない
彼の困った顔を見て気付く
泣き顔を見られた!


712 名前:梓編2 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/26(佐賀県教育委員会) 16:51:13.68 +0vu7BcM0

  「ごめん!」
 そう言ってカバンを振り回すように持って外に駆け出した
そのまま外に飛び出して、逃げた
 彼女の亡霊と、彼の困った顔から。



 美希は、彼女は大切な友人だった。

 初めて会ったのは、女になって自分の居場所が無く、ふと学校に来た時の事
その時は、顔はすっぴんで、髪もずいぶんと酷い物だったと思う


713 名前:梓編2 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/26(佐賀県教育委員会) 16:52:08.86 +0vu7BcM0

 通い始めて2日目の午後、机で寝てるのにも飽きたので帰ろうとした時に
彼女はいきなりやってきた。

「中沢さん、男に戻る方法知ってるの?」
そういった彼女は、足は震えていたけど声はしっかりしたものだった。
とまっどている私に彼女はさらに畳み掛けるように言った
「知らないのならこれからずっと女の子な訳よね、なら自分の事ぐらい見てあげなさい。」
 そう言うと、問答無用で教室から連れ出され、行った先は女子トイレだった
 慣れていない私は、でも逃げ出せず彼女に言われるまま渡されたクリームで顔を洗わされ、
どこから持ってきたのかパイプ椅子に座らせられ、そしてそれは始まった。

無駄な産毛を剃り、化粧液をつけ、軽くリップを付ける。
枝毛をまとめて切り、櫛をいれ髪をそろえる。

 何人かがトイレに来たが、明らかに場違いな私たちをそれほど気にせず
ある人は無言で、ある人は「久しぶりね」と彼女に笑いかけながら事を済ませて帰るか
後ろで見ていたりしていた。


714 名前:梓編2 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/26(佐賀県教育委員会) 16:52:51.60 +0vu7BcM0

 TS症候群、要するに女になってしまう病気にかかったものは皆美人になると言われているが
自分ではそれほどでも無いと思っていた、タッパは高いしひょろっとしてしまったその割には腰が重い
顔だってそんなにぱっとしてなかったし、髪もボサボサだったし

 それが今、目の前に移っているそれはビックリするくらいの変わり様だった
 濃すぎる眉毛は綺麗に整えられ、カサカサだった唇には薄い色のリップ
少し顔色が悪かった筈なのに、軽く叩いた粉できめ細かくうっすらと綺麗な肌色
そして、ボサボサだった髪は綺麗にまとめられ、後ろでゴムでまとめられていた。

 賞賛と少しばかりの嫉妬、そして恋慕に似た熱いため息が周りから出た時に
やっと数人の女生徒に見られていた事に気付いた。
「榊さん家は美容室なのよ、素敵ね。」
 そんな賞賛の言葉の中で、彼女は言った
「いくら元が男性だとしても、いえ男性だからこそ女性が綺麗である事の大切さを知っている筈なの。
だからこそ、元が良いのに放っといてダメになっていくのを、私は放っておけなかったの。」
 そう言うと、彼女はにこっと満足げに笑うと、右手を出してきた。

「初めまして、中沢さん。私は榊、美希と呼んでください。「美容室サカキ」もよろしくね!(笑)」
ほとんど奪われるように握手をされて、正直ウザイと思っていたけど
それでもその手から伝わる温かさから、私は手を離す気にならなかった。


715 名前:梓編2 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/26(佐賀県教育委員会) 16:53:56.18 +0vu7BcM0

 あれが起きたのは、そんな事で学校が楽しくなってきた頃だった。
 あれがきっかけで榊とはそれなりに仲が良くなり、たまに一緒に帰ってきては
彼女の実家に寄って髪を整えてもらったり、軽くお茶したりした。

 丁度、親から仕送りの金額が減ったあたりなので、バイトなんかも忙しかった
そのせいで、夜動く時間が減り、そして起きる時間が早くなっていった
言い訳を言う訳じゃないけど、とにかく色々な事があって気が抜けていたのは確かだったんだと思う。

 そしてそれは唐突にやってきた。
 運悪く、それは榊と二人で歩いている学校の帰りだった。

 横に止まるバン
 最近ご無沙汰の見知った顔
 薬の匂い

 もみくちゃにされたかと思ったら、
そのまま袋に入れられ拉致された。

 拉致したのは、うちの族のメンバー達
 場所は、いつもの川岸のジャリ場


716 名前:梓編2 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/26(佐賀県教育委員会) 16:55:08.24 +0vu7BcM0

 女になったらもう団員ではいられない、そのための退団パーティー。
お題目はともかく、その後はもうお決まり
動けなくなるまでぼこられ、輪姦され朝までコース
お互いに運が無かったのは、そこに榊さんが居た事だった。

 そんなに力の無い彼女は、特に縛られたりしなかったようだが
やられる事はやられたらしく、あいつらがやるだけやって帰った後、
呆然自失のままふらふらと外に出た所で朝一番で来たトラックに轢かれたらしい。

 それからは、良く覚えていない。
 事情聴衆では、ひたすら沈黙を通しそのまま釈放
その後は処刑ライダー宜しく、一人づつ腕を折り、足を折り、玉を潰した。

 その一月後の正月にはパーティー会場にいた奴で五体満足な奴は居なくなってしまい
やる事も無く私は一人、下宿で喪に服していた。

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 気合があったのでここまで。
 次回はちと遅くなるかも
(=゚ω゚=)ノシ
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